エジプトのムバラク大統領が反政府運動によって大統領を引きずり
おろされたが,そのときはかなり大きく報道されていた.それがすっかり
静かになってエジプトの今はどうなっているか.
主義主張が異なる多くの団体が出てきて,そこに宗教も絡んできて
政治的には全く不安定になったままだ.いわゆる民主国家には程遠い
状況になっている.
反ムバラクの旗印の下ではひとつにまとまるが,そのムバラクがいなく
なるとまとまる力がなくなってしまったようだ.
昨日リビアのカダフィ大佐が殺害され,リビアも独裁者からは完全に
解放されたと民衆が喜び勝ち誇った映像が流れている.
さて,これでリビアが欧州などが思うような民主化された国が
出来上がるのだろうか.
はなはだ疑問に思う.
エジプトのようになる確率が高いのではないかと心配する.
イラクにしてもフセイン大統領の独裁が終わったまではよいが,
その後はまとめる力がどこにもない.
原子力発電所の運転停止による電力不足への対応として行われた自動車業界の
木金休業,土日操業が大きく報道されることもなく静かに終わった.
個人的には直接的な影響はほとんどなかったが,業界の方々・御家族には
大変な御苦労があったと思う.
小さな子供いる家庭では保育所の確保,また学校へ行く子供のいる家庭では
毎日誰かが出勤・通学で家族そろっての休日がないなど.
車業界とそれ以外の業界とも取引のある企業では,月月火水目金金と休み
なしとなったところもあるようだ.
法律で強制的に節電させられて夜間に仕事をした製造業などもある.その
コストは自分たちで負担せざるを得ない.
さらには空調が削られ劣悪な環境で作業した労働者もいる.
ピーク電力ではなく,総電力使用量を減らすという方向に向けさせた行政の
間違った指導がより生活を苦しくした.
地道な苦労があってブラックアウトと呼ばれる大規模停電に至ることなくこの夏は
何とか乗り切った.
しかし冬も電力に余裕がないという.
もう少し,先が明るく見えるようにしてもらいたい.