【WH】未知の文化遺産・２

　今回の「THE世界遺産」(TBS)は、福建の土楼群でした。

　前に同じものを取り上げた「探検ロマン世界遺産」は、土楼群の成り立ち、特に春秋時代や倭寇の歴史を織り交ぜて説明されていたのが実に分かりやすかったし、今の問題として、近代化による「家」というものの変化や、観光の問題とかにも触れられていました。
　また、そこに住む人々（村、と言うか家、と言うかが難しい所です）の慣習として、結婚式で集まる親戚の祝宴の様子が紹介されていました。

　それに対して今回のは、建物の構造についてを、特に土楼内部の木造建築の仕組みだとか、部屋の内部や隠し廊下など、実に趣き深い建築様式であることをじっくりと魅せるものでした。
　また、慣習としては旧正月で集まる親戚の様子が紹介されていました。その折に、ひとつの土楼に集まる親戚の数は、一人っ子政策や近代化による人口流出の問題で随分少なくなったということにも触れられていました。

　二つの番組が有りますと、同じ物件にも拘らずそれぞれ視点も問題提起も異なり、実に興味深い所です。
　それだけに世界遺産とは、ひとつとっても様々な価値観や、はたまた問題点を持っており、興味の尽きることが無い、と改めて思うのでした。