生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

ヴィタリ・ユシュマノフが歌う 作詞ガブリエレ・ダヌンツィオ 作曲トスティ 「夜明けは光から暗闇を分かち」

2016-12-10 22:50:27 | トスティ

 トスティの歌曲の中でも人気のある「夜明けは光から暗闇を分かち」、あるいは「暁は光から闇を分かち」とも訳されていると思いますが、私としても大好きな曲です。原調ではAsかAのロングトーンがあって、私の音域ではギリギリアウトで、何時か高音域側に声域が伸びたら歌いたい曲としてリストアップしています。

 日本で活躍されているロシア人バリトン歌手のヴィタリ・ユシュマノフ氏のCD「PAROLE D'AMORE」にはトスティの歌曲が7曲収録されています。私自身歌った曲もあれば初めて聞く曲もありました。オペラの中の曲とは違い、歌曲であれば音域的に無理があれば転調して歌えば良いとは思っています。それでも歌えるものなら原調で歌いたいというこだわりもあり、練習していればもう少し音域も広がるだろうと思って、原調で歌える日が来ることを望みながら今に至っているという、私なりに少々こだわりのある曲ではあります。

 歌詞は意味深と言えば意味深ですが、男性が思いを寄せる女性に対して二人だけの愛の世界に沈溺できた夜から、否応なしに光が指す日常に戻らざるを得ない様子を描いているものでしょうか。テノールの歌う音源が殆どです。バリトンが歌う音源はユシュマノフ氏の「PAROLE D'AMORE」で初めて聞いた気がします。その歌唱は当然のことながらバリトンの美しい声が魅力です。絶対音感を持っていないので判断できませんが、おそらく2度か3度程度は移調しているのではないかと思います。テノールの歌う「夜明けは光から暗闇を分かち」も魅力的ですが、バリトンの、それもユシュマノフ氏の美声で歌われる「夜明けは光から暗闇を分かち」の方が、多くの女性の胸に響くのではないかと思います。

 ことほど左様に、ヴィタリ・ユシュマノフ氏というバリトン歌手の歌には様々にインスパイアされることがあり、これまでの判った気になっていた詩に対する姿勢をあらためて見直す機会となっています。ということで原調に拘らずに「夜明けは光から暗闇を分かち」を移調して歌おうと思っている今日この頃です。


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