マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

崖っぷちの男

2013-01-31 10:34:52 | 映画ーDVD

ー崖っぷちの男ーMAN ON A LEDGE

2011年 アメリカ

アスガー・レス監督 サム・ワーシントン(ニック・キャシディ)エリザベス・バンクス(リディア・マーサー)ジェイミー・ベル(ジョーイ・キャシディ)アンソニー・マッキー(マイク・アッカーマン)エド・バーンズ[俳優](ジャック・ドハーティ)タイタス・ウェリヴァー(ダンテ・マーカス)ジェネシス・ロドリゲス(アンジー)キーラ・セジウィック(スージー・モラレス)エド・ハリス(デイヴィッド・イングランダー)

 

 

【解説】

『アバター』や『タイタンの戦い』で、ハリウッドスターの仲間入りを果たしたサム・ワーシントン主演を務めた衝撃のサスペンス。ある計画を実行するために、偽装自殺を企てた男の命懸けの戦いを描く。メガホンを取るのは、これまでドキュメンタリー作品を手掛けてきた、長編初監督となるアスガー・レス。『スパイダーマン』シリーズなどのエリザベス・バンクスや、『リトル・ダンサー』で名をはせたジェイミー・ベルらが共演を果たす。それぞれの思惑が複雑に交錯するストーリーに絶句する。

 

【あらすじ】

元ニューヨーク市警の警察官ニック(サム・ワーシントン)は、30億円のダイヤモンド強盗の罪で投獄されていたが脱走。ニューヨークの高層ホテルで投身自殺を図ろうとしていたところを発見される。次々と野次馬たちが集まって来る中、彼は最近失敗をやらかしたばかりの女性刑事リディア(エリザベス・バンクス)を交渉人に指名する。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品、なんとなく面白そうという予感があったのですが、的中!!

面白かったよ!

 

ニューヨーク市警の元警察官ニック(サム・ワーシントン)は、25年の刑を受け刑務所にいた。

父親が亡くなったという知らせを受け、墓地へ。

葬式の途中に、警官の車を奪い逃走した。

 

ニックは、ホテルの高層階に泊まり、窓の外のわずかな淵に立って今にも飛び降り自殺をしそうだった。

野次馬が集まり、警察もやって来た。

ニックは交渉人に女性刑事リディア(エリザベス・バンクス)を呼んだ。

 

☆ネタバレ

ニックには計画があった。

有罪になった事件ははめられたのだ。

その無実をはらすのが目的。

 

このホテルの前のビルでは、ニックをはめた宝石商イングランダー(エド・ハリス)が、新しくビルのお披露目記者会見が予定されていた。

 

そのビル内部に、ニックの弟のジョーイ(ジェイミー・ベル)とその恋人アンジー(ジェネシス・ロドリゲス)が侵入し、金庫に入り込もうとしていた。

金庫の中にはニックの無実はらす証拠のダイヤモンドがあるはずだった。

 

この作品、脚本が絶妙ですね。

ニックの側と、ジョーイの側を交互に映し出して、緊張感を高めていきます。

また、悪人が悪人らしく、エド・ハリスが憎たらしい。

 

偶然頼みの展開もあるけど、周到に計画を立てたと感じられるところも秀逸です。

 

交渉人リディアとニックの相性もばっちりで、ラストも不自然かもしれないけど、許せました。

そして、最後は家族の話になっているところもよかったです。

 

これは、思わぬ拾い物のような面白い映画でした。

 


Emma エマ

2013-01-31 10:30:03 | 映画ーDVD

Emma エマーEMMA

1996年 イギリス

ダグラス・マクグラス監督 ジェーン・オースティン原作 グウィネス・パルトロー(エマ)トニ・コレット(ハリエット)アラン・カミング(エルトン氏)ユアン・マクレガー(フランク)ジェレミー・ノーサム(ナイトリー氏)ポリー・ウォーカー(ジェーン)

 

【解説】

エマは親友のハリエットと牧師エルトンを結びつけようとするが失敗。友人ナイトリーにおせっかいを改めるよう忠告されるが、気にもせず今度はハリエットにフランクを紹介した。ところがフランクは別な娘と結ばれて……19世紀のイギリス南部ハイベリーを舞台にしたロマンティックなラブ・ロマンス。ブラッド・ピットの元恋人、G・パルトローの初主演作品。(allcinema ONLINE

 

【感想】

イギリス女性の絶大なる支持を得ているジェーン・オーステインの原作。

この作品は、19世紀初頭のイギリスの貴族の若い女性の日常を描いています。

コメディタッチで、この作品が初主演となるグウィネス・パルトローがかわいいです。

ユアン・マクレガーも脇役で登場。

 

母を亡くし、姉も嫁いで、父と二人で暮らしている21歳のエマ(グウィネス)。

自分の家庭教師であるアナとウェストン氏の結婚を取り持つことができ、幸せに思っている。

今度は親友のハリエット(トニ・コレット)のキューピッド役を考えている。

ちょっとそれはお節介では?

 

姉の夫の兄である、ご近所に住むナイトリー氏。

良き友人として、エマに辛口の意見をする。

それでも、エマはひるまず、恋のお手伝いに夢中です。

 

そのとんちんかんさと、悪意のなさがエマの魅力ですが、あまりお友達にはしたくないわ。

最後はエマも自分の気持ちに気付き、素直になって、みんながハッピーエンドを迎えます。

 

グウィネスの魅力がたっぷりで、楽しい作品でした。

 


もうひとりのシェイクスピア

2013-01-30 17:30:39 | 映画ー劇場鑑賞

ーもうひとりのシェイクスピアーANONYMOUS

2011年 イギリス/ドイツ

ローランド・エメリッヒ監督 リス・エヴァンス(オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア)ヴァネッサ・レッドグレーヴ(エリザベス1世)ジョエリー・リチャードソン(若き日のエリザベス1世)デヴィッド・シューリス(ウィリアム・セシル)ゼイヴィア・サミュエル(サウサンプトン伯ヘンリー・リズリー)セバスチャン・アルメストロ(ベン・ジョンソン)レイフ・スポール(ウィリアム・シェイクスピア)エドワード・ホッグ(ロバート・セシル)ジェイミー・キャンベル・バウアー(若き日のオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア)デレク・ジャコビ(案内人)

 

【解説】

『インデペンデンス・デイ』などで知られるローランド・エメリッヒ監督が路線を変更し、シェイクスピア別人説の謎に迫った歴史ミステリー。栄華を誇っていた16世紀のエリザベス朝を舞台に、愛と陰謀渦巻く宮廷を巻き込んで暴走する歴史のうねりを描き切る。シェイクスピアの影武者の伯爵を演じるのは『ノッティングヒルの恋人』のリス・アイファンズ。そのほか豪華イギリス人キャストが勢ぞろいした、謎が謎を呼ぶストーリーに翻弄(ほんろう)される。

 

【あらすじ】

時は16世紀のイングランド、アイルランド女王として君臨していたエリザベス一世が統治していたころのロンドン。サウサンプトン伯ヘンリー・リズリー(ゼイヴィア・サミュエル)に招待されて、芝居を鑑賞しにやって来たオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア(リス・アイファンズ)は、ベン・ジョンソン(セバスチャン・アルメストロ)執筆による作品の素晴らしさに感服していた。しかし、芝居を忌み嫌うエリザベス一世の宰相ウィリアム・セシル(デヴィッド・シューリス)が兵士と共に劇場へと乗り込んできて、芝居を中止するように圧力を掛ける。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「インディペンデンスデイ」や「デイ・アフター・トゥモロー」といったパニックもので有名なローランド・エメリッヒ監督。

今回は一転して歴史の謎に迫ります。

この挑戦は成功するのかー?

 

結論から言って、すごーく面白かった。

「エリザベス」「エリザベス ゴールデンエイジ」「ブーリン家の姉妹」などの映画に絡んでくる話。

「恋に落ちたシェイクスピア」という大好きな作品もあります。

しかも、真相は歴史の闇に阻まれてみえない。

サスペンスフルな作品でした。

16世紀のイギリス、ちょっとしたマイブームなので、私好みでした!!

 

この邦題の「もうひとりのシェイクスピア」というのはちょっと違う感じです。

やはり「ANONYMOUSー匿名」というのがしっくりくるのでは?

匿名のまま、歴史の波の中に消えてしまった本当の作者ー。

 

シェイクスピア作として残されている珠玉の戯曲の数々や最高の詩編と言われている「ソネット集」。

それなのに、自筆の手紙や日記、自筆の原稿が残されていないのはなぜか。

シェイクスピアと言われている人物が、皮手袋職人の息子で、亡くなるときにも、作品のことに触れていないのはなぜ?

 

現代のシェイクスピア劇の第一人者デレク・ジャコビが、このミステリーの案内役として、観客を16世紀のロンドンへと誘います。

その導入も素晴らしいと思いました。

 

エリザベス1世が統治する16世紀末のロンドン。

サウサンプトン伯ヘンリー・リズリー(ゼイヴィア・サミュエル)とともにお芝居を見に来たオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア(リス・アイファンズ)は、作者のベン・ジョンソン(セバスチャン・アルメストロ)の才能を見込み、自分の屋敷に連れて来た。

そして、自分の作品をベンの作品として舞台で発表するように命じた。

 

ベンは劇作家の名前を明かさず上演した。

観客は感動し、作家の登場を熱烈に叫んだ。

そこへ、役者のウィリアム・シェイクスピアが自分の作品だと名乗りを上げ、観客の歓喜に応えた…。

 

エドワードはベンを呼びつけて激怒するが、シェイクスピアには真相を明かさないという約束で、シェイクスピアの名前で新作を発表しても良い、と許可した。

  観客に挨拶をするウィリアム・シェイクスピア(レイフ・スポール)

町の人はシェイクスピアの劇に熱狂し、いずれも大ヒットとなった。

 

☆ネタバレ

 ジェイミー・キャンベル・バウアー(若き日のオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア)

エドワードは、成人する前に親が亡くなり、エリザベスの側近、ウィリアム・セシル(デヴィッド・シューリス)が後見人となり、高度な教育を受けた。

なにをやってもよくできる青年だったが、エドワードの興味のすべては小さい時から熱中している詩作や戯曲だった。

 

小さい時は、エリザベスの前で発表して誉められた…。

しかし、ウィリアム・セシルはエドワードが文筆活動をするのを禁じた。

ある日、エドワードの書斎に忍び込んだ者をエドワードは刺し殺してしまった。

それは、セシルが遣わせた者だった。

 

エドワードの挫折。

この事件を公にしないことを条件に、ウィリアム・セシルの娘と結婚した。

 

愛のない結婚は、エドワードをエリザベスとの恋に走らせた。

そして、エリザベスの妊娠。

ウィリアム・セシルはその事実を隠して秘密裡に子供を産ませ、エドワードとも別れさせた。

 

エリザベス1世にはたくさんの私生児がいて、エリザベスもその子供たちがどこでどう育ったのかも知らない様子。

その後始末に暗躍しているのがウィリアム・セシルだった。

エリザベスの信頼が厚く、年老いても宰相を勤め、エリザベスも彼の助言には耳を傾けた。

 

このドラマのクライマックスに使われているのが、エセックス伯が反逆罪に問われた事件でしたが、このエセックス伯もエリザベスの子供という設定でした。

そして、エセックス伯と行動をともにしていたサウサンプトン伯ヘンリーはエドワードとエリザベスの子供。

この事件は、エセックス伯のアイルランド遠征での失敗を救うことと、ロバート・セシルの失脚を狙って、エドワードが筋書きを書いた企てだった。

しかし、ベンの密告で失敗したので、エドワードは必死でエリザベスにヘンリーの刑を執行しなしようにと嘆願した。

 

さらにエドワードに降り注ぐ悲劇は、セシルの息子、ロバート・セシル(エドワード・ホッグ)から明かされる残酷な真実でした。

どろどろの愛憎が渦巻く血族関係。

まるでギリシャ悲劇を見ているようです。

シェイクスピア劇のどの作品よりも絶望的な悲劇がそこにありました。

 

さすがの才気活発なエドワードも、その事実の前にはまったくの無力で、失意のなか憔悴して死んでいきます。

  リス・エヴァンス

私はリス・エヴァンスという役者さんが好きなので、こんなシリアスな彼を見るのも珍しいですが、なかなかよかったです。

エリザベスを、ヴァネッサ・レッドグレイブと娘のジョエリー・リチャードソンが演じていて、こちらも違和感がありませんでした。

 

そして、ベンが密告する心理、また、それでもエドワードがベンに作品を託す心理など、重くて深い物語でした。

才能に嫉妬する、才能を命がけで守る、かの「アマデウス」のテーマにも通じていました。

 

エリザベスの葬送行進シーンは中世のロンドンが蘇り、凍ったテムズ川や大きな雪の道に人々が集まっているシーンなど、スケールの大きさを俯瞰で捉えてとても感動しました。

 

そして、茫然自失の観客を現代に戻してくれてからのラスト。

行き届いていました。

結局は、女性週刊誌ネタのような宮廷スキャンダルなんですが、面白かったですよ。

イケメンも多数登場します。

ぜひご覧下さい。

 


ファウスト

2013-01-29 10:51:39 | 映画ーDVD

ーファウストーFAUST

2011年 ロシア

アレクサンドル・ソクーロフ監督 ヨハネス・ツァイラー(ハインリヒ・ファウスト)アントン・アダシンスキー(マウリツィウス・ミュラー(高利貸))イゾルダ・ディシャウク(マルガレーテ)ゲオルク・フリードリヒ(ワーグナー)ハンナ・シグラ(高利貸の

 

【解説】

『太陽』などのロシアの巨匠アレクサンドル・ソクーロフが監督を務め、ドイツの文豪ゲーテの傑作「ファウスト」を映画化。19世紀のドイツを舞台に、高名な研究者と高利貸の出会いによって狂い始める運命の行方を圧倒的な映像美で描き切る。主人公を演じるのはドイツ出身のヨハネス・ツァイラー。ダンサーでもあるアントン・アダシンスキーが高利貸を熱演。第68回ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞の重厚な物語に引き込まれる。

 

【あらすじ】

19世紀初頭のドイツ、ファウスト博士(ヨハネス・ツァイラー)は、助手(ゲオルク・フリードリヒ」と共に「魂」のありかを追い求めていた。だが、人体のどこにも魂は見つからず、落胆する博士に助手は人々に悪魔だとささやかれている男(アントン・アダシンスキー)の存在を伝える。研究費も使い果たした博士はうわさの高利貸の元を訪れると、金は貸せないが違う形で協力をすると言われ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

文豪ゲーテの「ファウスト」から発想した自由な作品だそうです。

日本の天皇を主人公にした作品「太陽」を作ったロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督作品。

ベネチア国際映画祭でも金獅子賞を受賞している作品です。

 

私は「太陽」は見て、なかなか面白いと思ったのですが、ゲーテの「ファウスト」も読んでいないし、どうでしょう、この作品。

 

まず、人間の腑分けのシーンから始まります。

「ゲー」なんだけど、なんとも大雑把でリアリティのない死体。

そのうえ、白黒と言うか、淡い黄緑色の世界だし、画面も小さいので、残酷さも希薄で、遠い昔の映画を見ているようです。

 

主人公のファウスト博士(ヨハネス・ツァイラー)は、ワーグナー(ゲオルク・フリードリヒ)という助手と人間の魂のありかを探していました。

でも、死んだ人間からはみつかりません。

 

そんなことばかり研究しているので、お金を使い果たし、父親を訪ねますが追い返されます。

仕方なく、マウリツィウス・ミュラー(アントン・アダシンスキー)という高利貸しを訪ね、お金を貸してくれるように頼みますが、彼は違う形で協力すると言って、ファウスト博士を訪ねてきました。

 

ここから二人の彷徨がはじまります。

ときどき、画面が歪んで、気味が悪いです。

そんな中で出会った美少女マルガレーテ(イゾルダ・ディシャウク)。

ファウスト博士は一目惚れし、一夜でいいから共にしたいとマウリツィウスに頼むのです。

 

マウリツィウスは異様な体をしています。

この人は悪魔でしょう?

毒を飲んでも平気だし、そうとしか思えない。

 

ラストの賽の河原のようなシーンでは、なぜか寺山修司と恐山を思い出しました。

そんな映画が確かありましたよね。

 

ワーグナーが作り出した人工生命体も気持ち悪かった。

 

その中で際立っていたのが、マルガレーテのピュアな美しさ。

黒づくめのコスチューム、顔がハート形に見える帽子をかぶって、口うるさいお母さんや貧しい暮らしの中で耐えている風情。

それをファウストという中年のおっさんが狙うという、しごく俗物的な作品。

そうだ、マルガレーテのお兄さんを殺したのがファウスト博士だった。

悪魔にはめられたと思い込んでいるけど。

その悲しみの中にいるマルガレーテをなんとかしたいなんて、まあ、ひどい男ね。

 

これは、揶揄とか、皮肉とか言うことなのでしょうが、あっけにとられている間に終わってしまったという感じでした。

 

フェイシズ

2013-01-29 10:49:07 | 映画ーDVD

ーフェイシズーFACES IN THE CROWD

2011年 アメリカ/フランス/カナダ

ジュリアン・マニャ監督 ミラ・ジョヴォヴィッチ(アンナ)ジュリアン・マクマホン(ケレスト)サラ・ウェイン・キャリーズ(フランシーン)マイケル・シャンクス(ブライス)セバスチャン・ロバーツ(ラニヨン/浮浪者)デヴィッド・アトラッキ(ラニヨン)マリアンヌ・フェイスフル(ランゲンカンプ医師)

 

【解説】

『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチ主演によるサスペンス・スリラー。世間を震撼(しんかん)させる連続殺人犯の顔を目撃しながらも、人の顔が判別できない相貌(そうぼう)失認に陥ってしまった女性の身に迫る危険を映し出していく。『ブラッディ・マロリー』で注目を集めたジュリアン・マニャがメガホンを取り、恋人や友人の顔さえもわからなくなった者の不安や恐怖をリアルに描出。先読み不可能な展開もさることながら、『バイオハザード』シリーズなどのイメージを覆す、絶叫しながら逃げ惑うミラのかよわきヒロインぶりも見どころだ。

 

【あらすじ】

女性を殺害してはレイプする、シリアル・キラー「涙のジャック」。すでに5人の女性が犠牲となっているが、警察は何ひとつ手掛かりをつかむことができずにいた。ある晩、小学校教師のアンナ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、運悪く涙のジャックの犯行現場に出くわしてしまう。そのまま追いかけられ、すんでのところで川に落下して逃れられるが、その際のショックで人の顔の識別が不可能になる相貌(そうぼう)失認という障害を抱えてしまう。目撃した涙のジャックの顔を懸命に思い出そうとするアンナだったが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

バイオハザードシリーズで、すっかり強い女のイメージのミラ・ジョヴォヴィッチですが、この作品では、犯人に狙われる目撃者役。

 

小学校の教師アンナ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、恋人ブライス(マイケル・シャンクス)と同棲中でプロボーズを待っている。

 

その夜も、親友たちと楽しいおしゃべりをしての帰りだった。

橋の近くで、殺人事件を目撃。

殺人者に追いかけられ、川に落ちた。

 

一命を取り留めたアンナだが、心配して駆けつけてくれたブライスのことも、親友たちのことも思い出せない。

事件のときに頭を強打して相貌失認という障害を負ったのだ。

これは、脳の一部に損傷を受けて人の顔が識別できないと言うもの。

誰と会っても初対面だと感じてしまう。

 

警察に聞かれて犯人逮捕に協力したいが、犯人の顔はぼかしがかかって、まるで雲の中にいるようだ。

つまり原題の「FACES IN THE CROWD」ということです。

 

いつまでたっても自分を認識してくれないと言って、ブライスは去って行く。

刑事のケレスト(ジュリアン・マクマホン)だけ、顔がわかるので、二人は恋に落ちるが、ケレストが髭を剃るとやはりダメ、同じことでした。

(なんで髭剃るのかなあ?それに、すぐにはやしたらいいでしょう?ちょっとイライラ)

 

犯人は意外に身近にいたという、お約束のサスペンスです。

アクションは封印。

 

言いたいことは、犯人探しなのか、アンナの心理状態なのかー。

どちらも中途半端でした。

か弱いミラを見せたかっただけかなあ?

 


恋と愛の測り方

2013-01-20 09:55:47 | 映画ーDVD

ー恋と愛の測り方ーLAST NIGHT

2011年 アメリカ/フランス

マッシー・タジェディン監督 キーラ・ナイトレイ(ジョアンナ)サム・ワーシントン(マイケル)エヴァ・メンデス(ローラ)ギョーム・カネ(アレックス)

 

【解説】

『レオポルド・ブルームへの手紙』『ジャケット』を手掛けた気鋭の脚本家、マッシー・タジェディンが初監督作として放つラブロマンス。結婚3年目にして、擦れ違いが生じるようになってしまった夫婦の行く末を、洒脱(しゃだつ)なムードたっぷりに描いていく。『プライドと偏見』のキーラ・ナイトレイ、『アバター』のサム・ワーシントン、『最後の恋のはじめ方』のエヴァ・メンデスら、実力派俳優が一堂に集結。恋愛や夫婦生活における男女の機微をリアルにすくい取った描写はもちろん、舞台となる風光明媚(めいび)なニューヨークにも魅了させられる。

 

【あらすじ】

結婚3年目を迎えるニューヨーク在住の夫婦、マイケル(サム・ワーシントン)とジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)。ある夜、マイケルが同僚の美女ローラ(エヴァ・メンデス)と出張に行くことに。かねてから夫がローラに惹(ひ)かれているとにらんでいたジョアンナは、それを追求しようと遠回しに質問をぶつけてみるが、はっきりとした答えを返してもらえないまま家を出ていかれてしまう。出張先でローラと一線を越えるべきか越えないべきかマイケルが悩んでいるころ、ジョアンナは偶然の再会を果たした昔の恋人アレックス(ギョーム・カネ)と食事をしていた。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この邦題ですっかりラブコメと思ってしまった私。

結構重たい夫婦の機微を扱った作品でした。

 

結婚3年目を迎えたニューヨーク在住の若い夫婦、マイケル(サム・ワーシントン)とジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)。

シンプルで広くおしゃれなマンションで暮している。

マイケルは不動産関係の会社員、ジョアンナはフリーのファッションライター。

ステキな二人。

 

マイケルの会社のパーティに出かけた二人。

ジョアンナは、マイケルと彼の同僚ローラ(エヴァ・メンデス)との親密な関係に気づく。

二人は、少し前にも一緒にロンドンへ出張に行き、明日からもフィラデルフィアに出張に行くと言う。

「怪しい」と感じたジョアンナは、自宅に帰ってからマイケルを責める。

なかなか認めないマイケル。

二人はケンカして、ジョアンナはカウチで寝始める。

 

マイケルが謝り、夜食を作ってくれて、ジョアンナも機嫌を直して、次の朝出張に送り出した。

 

このシーンはいいなあと思いました。

うちの夫はケンカをしても絶対自分からは謝りません。

うらやまし!

 

コーヒーを買いに出たジョアンナは、フランスで別れた元恋人のアレックス(ギョーム・カネ)が訪ねて来たところに遭遇。

夜会うことを約束する。

 

おめかししていそいそと出かけるジョアンナ。

自分は夫をあんなに責めたのに、自分の元カレのことは夫に言っていないそうです。

勝手ですねー。

 

☆ネタバレ

一方商談を無事終えたマイケル、ローラのお誘いにまんざらでもなく、二人で飲み歩いています。

ジョアンナの勘は正しかったのですね。

「浮気したことないの?私は夫を亡くしたけど、まだ愛しているの(だから、引きずらないわよ)」なんて、ローラに誘われています。

それでも必死に「僕には妻が…」ともごもご言っているマイケル。

こういうときが、すごーく刺激的で楽しいのでしようね。

いつ一線を越えるのか、やー、越えてしまうよね、という展開。

 

ジョアンナも、ぐちゃぐちゃ言いながらも、最終的にはアレックスのホテルまで。

未練があるからって、この元恋人たち、どうなんでしょ?

 

一線を越えたか越えなかったかって、そういう問題でもないと思うけど。

そもそも、結婚している人が、一対一で異性と夜を過ごすのはいかがなものかと、おばさんは思ってしまいますが。

 

結局罪悪感に駆られ、出張を切り上げてジョアンナの元に馳せ帰るマイケル。

自宅の窓辺でアレックスを想って涙を浮かべているジョアンナ。

二人は抱きしめ合うけど、マイケルの目に飛び込んで来たのは、ジョアンナが脱ぎ捨てたおしゃれな靴。

 

原題が「LAST NIGHT」。

これが意味深ですよね。

二人は、この夜が最後で別れてしまうと言う意味ではないのかなあ?

それとも、(あなたが知らない)昨夜の出来事っていうことなのか?

このタイトルの方が、やはりこの作品を表していますよね。

 

見ている間は、つまんない不倫映画と思いながら見ていたんだけど、終わってみれば、心理的に面白い内容も多かったと思いました。

惹き付ける演出や、キャストの個性も豊かでした。

 

フランスという異国で、芸術家のアレックスに熱烈な恋をしたジョアンナ。

でも、アレックスは大人(自分勝手?)なんだよね。

仕事に没頭しているときは、ジョアンナをほったらかし。

その間、ジョアンナは辛い思いで過ごして、それに耐えられず別れたというわけ。

 

その辛さはアレックスには理解できず、ちょっと余裕ができたからといって結婚しているのを承知でジョアンナに会いに来た。

アレックスが望む関係と、ジョアンナの望む関係が違っていて、この別れは正解だったと思う。

そして、ジョアンナは単純で一途なマイケルと結婚。

でも、そうなると生活が平凡なのよね。

ふとした心の隙に、またアレックスが現れ、ときめくジョアンナ。

でも、アレックスとの関係が続かないのはよーくわかっている。

 

マイケルは、たぶん平凡な男なんでしょうね。

魅力的な女の前では、愛する妻がいると自分にいいきかせつつも、理性が効かず、アバンチュールに走ってしまう。

でも、罪悪感からは逃れられないのよね。

こういう男が世の中多いのでしょうね。

私の妹の持論が「浮気をしない男はない」なんだけど、それはいくらなんでも言い過ぎかと…。

 

さて、この二人、この先続かないんじゃないかなあ。

ジョアンナはこの一夜のことを黙っているだろうけど、マイケルは黙っていられないだろうなあ。

もう顔に書いてあるもの。

上手な嘘なんて、彼には無理そう。

 

外から見ている分には、面白い作品だと思いました。

特に、「3年目の浮気」なんて言われている倦怠期カップルにはオススメ。

いいお茶の間の話題となることでしょう。

でもこのタイトルじゃ、この映画を見たい人には行き当たらないのが残念です。

 


だれもがクジラを愛してる。

2013-01-19 17:54:12 | 映画ーDVD

ーだれもがクジラを愛してる。ーBIG MIRACLE

2012年 アメリカ

ケン・クワピス監督 ドリュー・バリモア(レイチェル・クレイマー)ジョン・クラシンスキー(アダム・カールソン)クリステン・ベル(ジル・ジェラード)ダーモット・マローニー(スコット・ボイヤー大佐)ヴィネッサ・ショウ(ケリー・マイヤーズ)ジョン・ピンガヤック(マリク)アマウォーク・スウィーニー(ネイサン)テッド・ダンソン(JW・マグロウ)

 

【解説】

トーマス・ローズの原作を基に、『そんな彼なら捨てちゃえば?』のケン・クワピス監督が映画化した感動の物語。1988年、アラスカのバロー沖で分厚い氷の下で動けなくなっていたコククジラ3頭を、救出しようとする人々の奮闘を描き出す。アラスカ州バローで働くテレビリポーターを『恋するベーカリー』のジョン・クラシンスキーが演じ、その元恋人を『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのドリュー・バリモアが好演する。世界中がかたずをのんで見守った救助劇に引き込まれる。

 

【あらすじ】

1988年、アダム(ジョン・クラシンスキー)はアメリカ合衆国最北の街、アラスカ州バローにテレビリポーターとして派遣されていた。ある日、彼は3頭のクジラの親子が氷の下に閉じ込められているのを発見。そのニュースをテレビ局へ送ったところ、アダムの元恋人で、国際環境NGOグリーンピースの活動家レイチェル(ドリュー・バリモア)から電話が入る。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

いつも、邦題の付け方に文句を言っている私ですが、これは邦題の方がだんぜんいいですね。

実話だそうです。

かなりすごいお話。

 

1988年、アメリカ合衆国最北の街、アラスカ州バローにテレビリポーターとして派遣されているアダム(ジョン・クラシンスキー)は、この最果ての地勤務も4年となり、そろそろロスに帰りたいという気持ちでいた。

 

仲良くなったイヌイットの少年の取材をしているときに、遠くの氷の中で潮を噴いているクジラたちを見つけた。

それは、外洋に出遅れて氷の天井に穴をあけてかろうじて生きている3頭のクジラの家族だった。

分厚く張りつめた氷原は外洋まで8キロもある。

さらにその氷原の先には、氷山が接岸し、壁となって立ちはだかっている。

 

イヌイットたちは、このクジラの命は長くないと、捕獲して食用にしようと考えていた。

このニュースをアダムが伝えると、お茶の間で話題となり、アダムの元カノでグリーンピースの活動家レイチェル(ドリュー・バリモア)の耳にも入り、クジラを救おうとバローに乗り込んで来た。

各マスコミも続々とやって来て、バローの町はお祭り騒ぎ。

瀕死のクジラの親子は世界中の人の心をとらえる大ニュースとなった。

 

こうなると、クジラ救出劇はイメージが良くなると、アラスカで石油事業を展開する企業や、州兵、さらには大統領官邸、引いてはソ連まで引っ張り出す大騒動に!!

あり得ないと思うけど、事実ですって。

 

普段はいがみ合っている環境保護の人と実業家が心を一つにクジラを救うということに努力して行く様子が感動的でした。

そして、なによりクジラがけなげで、思わず感情移入してしまいます。

必死に生きようとしている様子を、見てしまうと見捨てられないですよね。

 

各業界の本音と建前も細かく描かれていて、それも面白かったし、この出来事で人生が変わる人々の右往左往ぶりも面白かったです。

イヌイットの人たちの、伝統を重んじつつも、状況にあわせて価値観を変えて行く生き方もうまく描けていたと思いました。

 

事実なのに作り話のような大団円で、ほっとしました。

それにしても、大統領官邸の女性と、現場で頑張った大佐の結婚まで事実なんて、驚き!!

 

こういう映画にお約束の、事実の映像と映画の比較も面白かったです。

 

アダムとレイチェルももとのさやに納まって、ハッピーエンドでした。

めでたし、めでたし。

 


ポテチ

2013-01-19 17:50:29 | 映画ーDVD

ーポテチー

2012年 日本

監督=中村義洋 原作=伊坂幸太郎 キャスト=濱田岳(今村) 木村文乃(若葉) 大森南朋(黒澤) 石田えり(今村の母)

 

【解説】

『重力ピエロ』『アヒルと鴨のコインロッカー』の原作者である伊坂幸太郎の「フィッシュストーリー」に収められた短編小説を、本作が伊坂と4作目のタッグとなる中村義洋監督が映画化した心温まるヒューマン・ストーリー。東日本大震災で被災後の宮城・仙台でオールロケを行い、同じ年、同じ日に生まれた2人の青年がたどる奇妙な運命を描く。伊坂、中村監督コンビの過去3作品すべてに出演している『ロボジー』などの濱田岳を主演に、大森南朋、木村文乃、石田えりなど多彩な顔ぶれがそろう。

 

【あらすじ】

宮城県仙台市、生まれた年も日にちも一緒の2人は成長した後、片方はプロ野球の人気選手、もう片方は空き巣というまったく異なる人生を歩んでいた。ある日、空き巣をなりわいとする今村(濱田岳)が恋人の若葉(木村文乃)と共に、地元のプロ野球選手(阿部亮平)の家に盗みに入っるが、今村は一向に仕事を開始するそぶりを見せない。すると部屋に女性から電話がかかってきて……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

原作ー伊坂幸太郎、監督ー中村義洋は、「ゴールデンスランバー」「重力ピエロ」のコンビ。

これに主演の濱田岳が加わると「アヒルと鴨のコインロッカー」のトリオです。

なんか、楽しみですねー。

いつもの様に軽い感じで始まりますが、今村(濱田岳)は空き巣狙い、一緒にいる若葉(木村文乃)は今村が助けた自殺未遂者と、設定が変わっています。

 

今村と若葉は、仙台に本拠地を置くプロ野球球団の控え選手、尾崎のマンションに空き巣に入っている。

今村は、盗む様子もなく、マシンで体を鍛えたり、テレビでナイターを見たりしている。

尾崎はスタメンではないが、一軍登録されてベンチにいるので帰ってくる心配はないと落ち着いている。

そこへ、女性から尾崎を呼び出す留守電が入った。

 

呼び出された場所に向かう今村と若葉。

そこには美人局を企んでいる若いカップルがいた。

 

☆ネタバレ

尾崎に異様に入れ込む今村ですが、それには理由がありました。

探偵と名乗る謎の男、黒澤(大森南朋)の話では、今村と尾崎は同じ産院で同じ時間に生まれ、取り違えられたと言うのです。

 

それを知った今村は、こんな落ちこぼれの自分ではなく、高校野球の英雄だったら母はどんなに嬉しいだろうと考えるのだった。

そして、一軍で不遇な扱いを受けている山崎に、なんとか活躍の場を与えたいと願い、それを謎の男は実現させる。

 

この発想が、伊坂流ですね。

 

あれ、これで終わり?

というラストでした。

でも、もともと原作が短編なので、これでいいのかもしれませんね。

エンドロールのあとでサービスショットがあります。

 

濱田岳のよさが十分に引き出されている作品でした。

伊坂ワールドにぴったりのキャラクターですね。

音楽は斉藤和義。

こちらも、ぴったり。

 


アンフィニシュライフ

2013-01-19 08:39:01 | 映画ーDVD

ーアンフィニッシュ・ライフーAN UNFINISHED LIFE

2005年 アメリカ

ラッセ・ハルストレム監督 ロバート・レッドフォード(アイナー)ジェニファー・ロペス(ジーン)モーガン・フリーマン(ミッチ)ジョシュ・ルーカス(クレイン)ダミアン・ルイス(ゲイリー)カムリン・マンハイム(ニーナ)リンダ・ボイド(キティ)ベッカ・ガードナー(グリフ)

 

【解説】

「サイダーハウス・ルール」「ギルバート・グレイプ」の名匠ラッセ・ハルストレム監督が、ロバート・レッドフォード、ジェニファー・ロペス、モーガン・フリーマンの豪華キャストを迎えて贈る感動のヒューマン・ドラマ。雄大なワイオミングの自然を背景に、心に傷を抱えた人々の再生への道のりを優しい眼差しで綴る。恋人の暴力に絶えかね、11歳の娘グリフを連れ、亡き夫の父アイナーを頼って彼が営むワイオミングの牧場へと逃げてきたシングルマザーのジーン。しかしアイナーは、最愛の息子の死の原因となったジーンを許すことが出来ず、決して心を開こうとしなかった。(allcinema ONLINE

 

【あらすじ】

この作品、ラッセ監督作品なのに知らなかったわと思って鑑賞。

知らないわけね。

劇場未公開でした。

 

ロバート・レッドフォード、ジェニファー・ロペス、モーガン・フリーマンという豪華キャストなのに、なんで???

 

恋人からDVを受けているジーン(ジェニファー・ロペス)。

11歳の娘グリフ(ベッカ・ガードナー)を連れ町を出たが、行く当てはない。

暴力男は執拗に追いかけてくるに違いない。

 

意を決して故郷に戻る決心をした。

故郷と言っても、自分の身内はいない。

グリフの父の父、つまり祖父アイナー(ロバート・レッドフォード)がいるだけだが、アイナーは愛する息子を死なせる原因となったジーンのことを赦していなかった。

 

アイナーは予想通り冷たい対応だったが、初めて会う孫のグリフに心を打たれ、しばらくの滞在を許した。

アイナーは、クマに襲われて大けがをした友人ミッチ(モーガン・フリーマン)の介護をしていて、牧場の人手も足らず貧しい暮らしだった。

 

この作品は、ラッセ監督らしい作品ですよ。

なにげない会話に含みがあります。

特に、ミッチの思いやりはとても素敵です。

彼のお陰で、アイナーの凍り付いていた心も癒されて、ジーンを受け入れる気持ちに変わったと思いました。

 

身近な人が、身近な人が原因で事故で亡くなったり、あることですよね。

悔やんでも悔やみきれない。

地獄のような日々だと思うけど、やはり生きていかなければならない。

アンフィニッシュ・ライフ。

終わりのない人生を行きていく辛さ。

あの1分1秒に戻りたいと思うけど、取り返しはつかない。

 

そんな思いテーマも、ラッセ監督にかかると、こんなハートウォーミングな作品になってしまいます。

ヒグマもすごい演技力でした!

 

いい作品だと思いました。

オススメです。

 


ウソツキは結婚のはじまり

2013-01-09 11:50:38 | 映画ーDVD

ーウソツキは結婚のはじまりーJUST GO WITH IT

2011年 アメリカ

デニス・デューガン監督 アダム・サンドラー(ダニー) ジェニファー・アニストン(キャサリン) ブルックリン・デッカー(パーマー) ニコール・キッドマン(デブリン)

【感想】

1969年の映画「サボテンの花」のリメイク。

20112月に全米公開され、初登場1位となっています。

しかし、批評家のレビューは否定的なものが多く、32回ラズベリー賞ではデニス・デューガン監督と主演のアダム・サンドラー最低監督賞、最低主演男優賞を受賞。

この年は、このコンビの次の作品「ジャックとジル」が史上最多となる10部門で受賞しており、ダブル受賞の快挙(?)となりました。

なんか、すごいですよねー。

名誉なんだか、不名誉なんだか。

でもこのコンビは、これを狙ってるような気もするので、快挙と申し上げておきます。

 

日本では公開されず、ビデオスルーになりました。

残念です。面白いのに。

 

元は心臓外科医だったダニー(アダム・サンドラー)は結婚式の直前に、花嫁が自分の鼻の大きさをあざ笑っているのを聞いた。

しかも、二股をかけられていたこともわかり、悔し涙でその場を去る。

傷心のうちにバーでお酒を飲んでいると、魅力的な女性が隣に座った。

話しかけても相手にされなかったが、結婚指輪を見たとたん、女性の態度が変わり、打ち解けて話を始め、ひどい妻に辛い目に遭わされていると言うと同情して1夜をともにしてくれた。

これに味をしめたダニーは、その後美容整形外科医となり、結婚指輪をはめたままプレイボーイ生活を楽しんでいた。

しかし、ある日、パーマーという23歳の小学校の先生と知り合った。

ダニーのズボンのポケットから結婚指輪を見つけたパーマーは、怒ってダニーと絶縁宣言をした。

パーマーを諦められないダニーは、受付のキャサリン(ジェニファー・アニストン)に頼んで、離婚寸前の妻の役をお願いしたのだがー。

 

私は、アダム・サンドラー、縮めてアダサンのラブコメ、好きです。

なんか、安心して見ていられるのよね。

最後は絶対、ほんわかしたハッピーエンドだし、中にはサプライズがいっぱいだし。

 

「ジャックとジル」にはジョニー・デップがさりげなく出ていましたが、今回はアンディ・ロデッィク!!

もう引退してしまいましたが、アメリカナンバー1のテニスプレーヤーです。

 

さて、今回の売り物は、アダサンとブラッド・ピットの元妻、ジェニファー・アニストンとのロマンスですが、思いがけない人が汚れ役で出ていました。

その人の名は、ニコール・キッドマン!!

あのニコールが、自分の高ピーを売り物に、ここまでするの?というくらい、とことんやってくれます。

 

作品中、ジェニファーの扱いもかなりひどいです。

シングルマザーの人生はアメリカでもきつそう。

 

若くてきれいならいいんかい!!ってブチ切れないで、おこたに入って、みかんでも食べながらこの作品を見ましょう。

なんか、日本の冬の茶の間にぴったりな作品ですよ。

(私だけかしら?)