マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

恋と愛の測り方

2013-01-20 09:55:47 | 映画ーDVD

ー恋と愛の測り方ーLAST NIGHT

2011年 アメリカ/フランス

マッシー・タジェディン監督 キーラ・ナイトレイ(ジョアンナ)サム・ワーシントン(マイケル)エヴァ・メンデス(ローラ)ギョーム・カネ(アレックス)

 

【解説】

『レオポルド・ブルームへの手紙』『ジャケット』を手掛けた気鋭の脚本家、マッシー・タジェディンが初監督作として放つラブロマンス。結婚3年目にして、擦れ違いが生じるようになってしまった夫婦の行く末を、洒脱(しゃだつ)なムードたっぷりに描いていく。『プライドと偏見』のキーラ・ナイトレイ、『アバター』のサム・ワーシントン、『最後の恋のはじめ方』のエヴァ・メンデスら、実力派俳優が一堂に集結。恋愛や夫婦生活における男女の機微をリアルにすくい取った描写はもちろん、舞台となる風光明媚(めいび)なニューヨークにも魅了させられる。

 

【あらすじ】

結婚3年目を迎えるニューヨーク在住の夫婦、マイケル(サム・ワーシントン)とジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)。ある夜、マイケルが同僚の美女ローラ(エヴァ・メンデス)と出張に行くことに。かねてから夫がローラに惹(ひ)かれているとにらんでいたジョアンナは、それを追求しようと遠回しに質問をぶつけてみるが、はっきりとした答えを返してもらえないまま家を出ていかれてしまう。出張先でローラと一線を越えるべきか越えないべきかマイケルが悩んでいるころ、ジョアンナは偶然の再会を果たした昔の恋人アレックス(ギョーム・カネ)と食事をしていた。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この邦題ですっかりラブコメと思ってしまった私。

結構重たい夫婦の機微を扱った作品でした。

 

結婚3年目を迎えたニューヨーク在住の若い夫婦、マイケル(サム・ワーシントン)とジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)。

シンプルで広くおしゃれなマンションで暮している。

マイケルは不動産関係の会社員、ジョアンナはフリーのファッションライター。

ステキな二人。

 

マイケルの会社のパーティに出かけた二人。

ジョアンナは、マイケルと彼の同僚ローラ(エヴァ・メンデス)との親密な関係に気づく。

二人は、少し前にも一緒にロンドンへ出張に行き、明日からもフィラデルフィアに出張に行くと言う。

「怪しい」と感じたジョアンナは、自宅に帰ってからマイケルを責める。

なかなか認めないマイケル。

二人はケンカして、ジョアンナはカウチで寝始める。

 

マイケルが謝り、夜食を作ってくれて、ジョアンナも機嫌を直して、次の朝出張に送り出した。

 

このシーンはいいなあと思いました。

うちの夫はケンカをしても絶対自分からは謝りません。

うらやまし!

 

コーヒーを買いに出たジョアンナは、フランスで別れた元恋人のアレックス(ギョーム・カネ)が訪ねて来たところに遭遇。

夜会うことを約束する。

 

おめかししていそいそと出かけるジョアンナ。

自分は夫をあんなに責めたのに、自分の元カレのことは夫に言っていないそうです。

勝手ですねー。

 

☆ネタバレ

一方商談を無事終えたマイケル、ローラのお誘いにまんざらでもなく、二人で飲み歩いています。

ジョアンナの勘は正しかったのですね。

「浮気したことないの?私は夫を亡くしたけど、まだ愛しているの(だから、引きずらないわよ)」なんて、ローラに誘われています。

それでも必死に「僕には妻が…」ともごもご言っているマイケル。

こういうときが、すごーく刺激的で楽しいのでしようね。

いつ一線を越えるのか、やー、越えてしまうよね、という展開。

 

ジョアンナも、ぐちゃぐちゃ言いながらも、最終的にはアレックスのホテルまで。

未練があるからって、この元恋人たち、どうなんでしょ?

 

一線を越えたか越えなかったかって、そういう問題でもないと思うけど。

そもそも、結婚している人が、一対一で異性と夜を過ごすのはいかがなものかと、おばさんは思ってしまいますが。

 

結局罪悪感に駆られ、出張を切り上げてジョアンナの元に馳せ帰るマイケル。

自宅の窓辺でアレックスを想って涙を浮かべているジョアンナ。

二人は抱きしめ合うけど、マイケルの目に飛び込んで来たのは、ジョアンナが脱ぎ捨てたおしゃれな靴。

 

原題が「LAST NIGHT」。

これが意味深ですよね。

二人は、この夜が最後で別れてしまうと言う意味ではないのかなあ?

それとも、(あなたが知らない)昨夜の出来事っていうことなのか?

このタイトルの方が、やはりこの作品を表していますよね。

 

見ている間は、つまんない不倫映画と思いながら見ていたんだけど、終わってみれば、心理的に面白い内容も多かったと思いました。

惹き付ける演出や、キャストの個性も豊かでした。

 

フランスという異国で、芸術家のアレックスに熱烈な恋をしたジョアンナ。

でも、アレックスは大人(自分勝手?)なんだよね。

仕事に没頭しているときは、ジョアンナをほったらかし。

その間、ジョアンナは辛い思いで過ごして、それに耐えられず別れたというわけ。

 

その辛さはアレックスには理解できず、ちょっと余裕ができたからといって結婚しているのを承知でジョアンナに会いに来た。

アレックスが望む関係と、ジョアンナの望む関係が違っていて、この別れは正解だったと思う。

そして、ジョアンナは単純で一途なマイケルと結婚。

でも、そうなると生活が平凡なのよね。

ふとした心の隙に、またアレックスが現れ、ときめくジョアンナ。

でも、アレックスとの関係が続かないのはよーくわかっている。

 

マイケルは、たぶん平凡な男なんでしょうね。

魅力的な女の前では、愛する妻がいると自分にいいきかせつつも、理性が効かず、アバンチュールに走ってしまう。

でも、罪悪感からは逃れられないのよね。

こういう男が世の中多いのでしょうね。

私の妹の持論が「浮気をしない男はない」なんだけど、それはいくらなんでも言い過ぎかと…。

 

さて、この二人、この先続かないんじゃないかなあ。

ジョアンナはこの一夜のことを黙っているだろうけど、マイケルは黙っていられないだろうなあ。

もう顔に書いてあるもの。

上手な嘘なんて、彼には無理そう。

 

外から見ている分には、面白い作品だと思いました。

特に、「3年目の浮気」なんて言われている倦怠期カップルにはオススメ。

いいお茶の間の話題となることでしょう。

でもこのタイトルじゃ、この映画を見たい人には行き当たらないのが残念です。