マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

だれもがクジラを愛してる。

2013-01-19 17:54:12 | 映画ーDVD

ーだれもがクジラを愛してる。ーBIG MIRACLE

2012年 アメリカ

ケン・クワピス監督 ドリュー・バリモア(レイチェル・クレイマー)ジョン・クラシンスキー(アダム・カールソン)クリステン・ベル(ジル・ジェラード)ダーモット・マローニー(スコット・ボイヤー大佐)ヴィネッサ・ショウ(ケリー・マイヤーズ)ジョン・ピンガヤック(マリク)アマウォーク・スウィーニー(ネイサン)テッド・ダンソン(JW・マグロウ)

 

【解説】

トーマス・ローズの原作を基に、『そんな彼なら捨てちゃえば?』のケン・クワピス監督が映画化した感動の物語。1988年、アラスカのバロー沖で分厚い氷の下で動けなくなっていたコククジラ3頭を、救出しようとする人々の奮闘を描き出す。アラスカ州バローで働くテレビリポーターを『恋するベーカリー』のジョン・クラシンスキーが演じ、その元恋人を『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのドリュー・バリモアが好演する。世界中がかたずをのんで見守った救助劇に引き込まれる。

 

【あらすじ】

1988年、アダム(ジョン・クラシンスキー)はアメリカ合衆国最北の街、アラスカ州バローにテレビリポーターとして派遣されていた。ある日、彼は3頭のクジラの親子が氷の下に閉じ込められているのを発見。そのニュースをテレビ局へ送ったところ、アダムの元恋人で、国際環境NGOグリーンピースの活動家レイチェル(ドリュー・バリモア)から電話が入る。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

いつも、邦題の付け方に文句を言っている私ですが、これは邦題の方がだんぜんいいですね。

実話だそうです。

かなりすごいお話。

 

1988年、アメリカ合衆国最北の街、アラスカ州バローにテレビリポーターとして派遣されているアダム(ジョン・クラシンスキー)は、この最果ての地勤務も4年となり、そろそろロスに帰りたいという気持ちでいた。

 

仲良くなったイヌイットの少年の取材をしているときに、遠くの氷の中で潮を噴いているクジラたちを見つけた。

それは、外洋に出遅れて氷の天井に穴をあけてかろうじて生きている3頭のクジラの家族だった。

分厚く張りつめた氷原は外洋まで8キロもある。

さらにその氷原の先には、氷山が接岸し、壁となって立ちはだかっている。

 

イヌイットたちは、このクジラの命は長くないと、捕獲して食用にしようと考えていた。

このニュースをアダムが伝えると、お茶の間で話題となり、アダムの元カノでグリーンピースの活動家レイチェル(ドリュー・バリモア)の耳にも入り、クジラを救おうとバローに乗り込んで来た。

各マスコミも続々とやって来て、バローの町はお祭り騒ぎ。

瀕死のクジラの親子は世界中の人の心をとらえる大ニュースとなった。

 

こうなると、クジラ救出劇はイメージが良くなると、アラスカで石油事業を展開する企業や、州兵、さらには大統領官邸、引いてはソ連まで引っ張り出す大騒動に!!

あり得ないと思うけど、事実ですって。

 

普段はいがみ合っている環境保護の人と実業家が心を一つにクジラを救うということに努力して行く様子が感動的でした。

そして、なによりクジラがけなげで、思わず感情移入してしまいます。

必死に生きようとしている様子を、見てしまうと見捨てられないですよね。

 

各業界の本音と建前も細かく描かれていて、それも面白かったし、この出来事で人生が変わる人々の右往左往ぶりも面白かったです。

イヌイットの人たちの、伝統を重んじつつも、状況にあわせて価値観を変えて行く生き方もうまく描けていたと思いました。

 

事実なのに作り話のような大団円で、ほっとしました。

それにしても、大統領官邸の女性と、現場で頑張った大佐の結婚まで事実なんて、驚き!!

 

こういう映画にお約束の、事実の映像と映画の比較も面白かったです。

 

アダムとレイチェルももとのさやに納まって、ハッピーエンドでした。

めでたし、めでたし。

 


ポテチ

2013-01-19 17:50:29 | 映画ーDVD

ーポテチー

2012年 日本

監督=中村義洋 原作=伊坂幸太郎 キャスト=濱田岳(今村) 木村文乃(若葉) 大森南朋(黒澤) 石田えり(今村の母)

 

【解説】

『重力ピエロ』『アヒルと鴨のコインロッカー』の原作者である伊坂幸太郎の「フィッシュストーリー」に収められた短編小説を、本作が伊坂と4作目のタッグとなる中村義洋監督が映画化した心温まるヒューマン・ストーリー。東日本大震災で被災後の宮城・仙台でオールロケを行い、同じ年、同じ日に生まれた2人の青年がたどる奇妙な運命を描く。伊坂、中村監督コンビの過去3作品すべてに出演している『ロボジー』などの濱田岳を主演に、大森南朋、木村文乃、石田えりなど多彩な顔ぶれがそろう。

 

【あらすじ】

宮城県仙台市、生まれた年も日にちも一緒の2人は成長した後、片方はプロ野球の人気選手、もう片方は空き巣というまったく異なる人生を歩んでいた。ある日、空き巣をなりわいとする今村(濱田岳)が恋人の若葉(木村文乃)と共に、地元のプロ野球選手(阿部亮平)の家に盗みに入っるが、今村は一向に仕事を開始するそぶりを見せない。すると部屋に女性から電話がかかってきて……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

原作ー伊坂幸太郎、監督ー中村義洋は、「ゴールデンスランバー」「重力ピエロ」のコンビ。

これに主演の濱田岳が加わると「アヒルと鴨のコインロッカー」のトリオです。

なんか、楽しみですねー。

いつもの様に軽い感じで始まりますが、今村(濱田岳)は空き巣狙い、一緒にいる若葉(木村文乃)は今村が助けた自殺未遂者と、設定が変わっています。

 

今村と若葉は、仙台に本拠地を置くプロ野球球団の控え選手、尾崎のマンションに空き巣に入っている。

今村は、盗む様子もなく、マシンで体を鍛えたり、テレビでナイターを見たりしている。

尾崎はスタメンではないが、一軍登録されてベンチにいるので帰ってくる心配はないと落ち着いている。

そこへ、女性から尾崎を呼び出す留守電が入った。

 

呼び出された場所に向かう今村と若葉。

そこには美人局を企んでいる若いカップルがいた。

 

☆ネタバレ

尾崎に異様に入れ込む今村ですが、それには理由がありました。

探偵と名乗る謎の男、黒澤(大森南朋)の話では、今村と尾崎は同じ産院で同じ時間に生まれ、取り違えられたと言うのです。

 

それを知った今村は、こんな落ちこぼれの自分ではなく、高校野球の英雄だったら母はどんなに嬉しいだろうと考えるのだった。

そして、一軍で不遇な扱いを受けている山崎に、なんとか活躍の場を与えたいと願い、それを謎の男は実現させる。

 

この発想が、伊坂流ですね。

 

あれ、これで終わり?

というラストでした。

でも、もともと原作が短編なので、これでいいのかもしれませんね。

エンドロールのあとでサービスショットがあります。

 

濱田岳のよさが十分に引き出されている作品でした。

伊坂ワールドにぴったりのキャラクターですね。

音楽は斉藤和義。

こちらも、ぴったり。

 


アンフィニシュライフ

2013-01-19 08:39:01 | 映画ーDVD

ーアンフィニッシュ・ライフーAN UNFINISHED LIFE

2005年 アメリカ

ラッセ・ハルストレム監督 ロバート・レッドフォード(アイナー)ジェニファー・ロペス(ジーン)モーガン・フリーマン(ミッチ)ジョシュ・ルーカス(クレイン)ダミアン・ルイス(ゲイリー)カムリン・マンハイム(ニーナ)リンダ・ボイド(キティ)ベッカ・ガードナー(グリフ)

 

【解説】

「サイダーハウス・ルール」「ギルバート・グレイプ」の名匠ラッセ・ハルストレム監督が、ロバート・レッドフォード、ジェニファー・ロペス、モーガン・フリーマンの豪華キャストを迎えて贈る感動のヒューマン・ドラマ。雄大なワイオミングの自然を背景に、心に傷を抱えた人々の再生への道のりを優しい眼差しで綴る。恋人の暴力に絶えかね、11歳の娘グリフを連れ、亡き夫の父アイナーを頼って彼が営むワイオミングの牧場へと逃げてきたシングルマザーのジーン。しかしアイナーは、最愛の息子の死の原因となったジーンを許すことが出来ず、決して心を開こうとしなかった。(allcinema ONLINE

 

【あらすじ】

この作品、ラッセ監督作品なのに知らなかったわと思って鑑賞。

知らないわけね。

劇場未公開でした。

 

ロバート・レッドフォード、ジェニファー・ロペス、モーガン・フリーマンという豪華キャストなのに、なんで???

 

恋人からDVを受けているジーン(ジェニファー・ロペス)。

11歳の娘グリフ(ベッカ・ガードナー)を連れ町を出たが、行く当てはない。

暴力男は執拗に追いかけてくるに違いない。

 

意を決して故郷に戻る決心をした。

故郷と言っても、自分の身内はいない。

グリフの父の父、つまり祖父アイナー(ロバート・レッドフォード)がいるだけだが、アイナーは愛する息子を死なせる原因となったジーンのことを赦していなかった。

 

アイナーは予想通り冷たい対応だったが、初めて会う孫のグリフに心を打たれ、しばらくの滞在を許した。

アイナーは、クマに襲われて大けがをした友人ミッチ(モーガン・フリーマン)の介護をしていて、牧場の人手も足らず貧しい暮らしだった。

 

この作品は、ラッセ監督らしい作品ですよ。

なにげない会話に含みがあります。

特に、ミッチの思いやりはとても素敵です。

彼のお陰で、アイナーの凍り付いていた心も癒されて、ジーンを受け入れる気持ちに変わったと思いました。

 

身近な人が、身近な人が原因で事故で亡くなったり、あることですよね。

悔やんでも悔やみきれない。

地獄のような日々だと思うけど、やはり生きていかなければならない。

アンフィニッシュ・ライフ。

終わりのない人生を行きていく辛さ。

あの1分1秒に戻りたいと思うけど、取り返しはつかない。

 

そんな思いテーマも、ラッセ監督にかかると、こんなハートウォーミングな作品になってしまいます。

ヒグマもすごい演技力でした!

 

いい作品だと思いました。

オススメです。