マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ファウスト

2013-01-29 10:51:39 | 映画ーDVD

ーファウストーFAUST

2011年 ロシア

アレクサンドル・ソクーロフ監督 ヨハネス・ツァイラー(ハインリヒ・ファウスト)アントン・アダシンスキー(マウリツィウス・ミュラー(高利貸))イゾルダ・ディシャウク(マルガレーテ)ゲオルク・フリードリヒ(ワーグナー)ハンナ・シグラ(高利貸の

 

【解説】

『太陽』などのロシアの巨匠アレクサンドル・ソクーロフが監督を務め、ドイツの文豪ゲーテの傑作「ファウスト」を映画化。19世紀のドイツを舞台に、高名な研究者と高利貸の出会いによって狂い始める運命の行方を圧倒的な映像美で描き切る。主人公を演じるのはドイツ出身のヨハネス・ツァイラー。ダンサーでもあるアントン・アダシンスキーが高利貸を熱演。第68回ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞の重厚な物語に引き込まれる。

 

【あらすじ】

19世紀初頭のドイツ、ファウスト博士(ヨハネス・ツァイラー)は、助手(ゲオルク・フリードリヒ」と共に「魂」のありかを追い求めていた。だが、人体のどこにも魂は見つからず、落胆する博士に助手は人々に悪魔だとささやかれている男(アントン・アダシンスキー)の存在を伝える。研究費も使い果たした博士はうわさの高利貸の元を訪れると、金は貸せないが違う形で協力をすると言われ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

文豪ゲーテの「ファウスト」から発想した自由な作品だそうです。

日本の天皇を主人公にした作品「太陽」を作ったロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督作品。

ベネチア国際映画祭でも金獅子賞を受賞している作品です。

 

私は「太陽」は見て、なかなか面白いと思ったのですが、ゲーテの「ファウスト」も読んでいないし、どうでしょう、この作品。

 

まず、人間の腑分けのシーンから始まります。

「ゲー」なんだけど、なんとも大雑把でリアリティのない死体。

そのうえ、白黒と言うか、淡い黄緑色の世界だし、画面も小さいので、残酷さも希薄で、遠い昔の映画を見ているようです。

 

主人公のファウスト博士(ヨハネス・ツァイラー)は、ワーグナー(ゲオルク・フリードリヒ)という助手と人間の魂のありかを探していました。

でも、死んだ人間からはみつかりません。

 

そんなことばかり研究しているので、お金を使い果たし、父親を訪ねますが追い返されます。

仕方なく、マウリツィウス・ミュラー(アントン・アダシンスキー)という高利貸しを訪ね、お金を貸してくれるように頼みますが、彼は違う形で協力すると言って、ファウスト博士を訪ねてきました。

 

ここから二人の彷徨がはじまります。

ときどき、画面が歪んで、気味が悪いです。

そんな中で出会った美少女マルガレーテ(イゾルダ・ディシャウク)。

ファウスト博士は一目惚れし、一夜でいいから共にしたいとマウリツィウスに頼むのです。

 

マウリツィウスは異様な体をしています。

この人は悪魔でしょう?

毒を飲んでも平気だし、そうとしか思えない。

 

ラストの賽の河原のようなシーンでは、なぜか寺山修司と恐山を思い出しました。

そんな映画が確かありましたよね。

 

ワーグナーが作り出した人工生命体も気持ち悪かった。

 

その中で際立っていたのが、マルガレーテのピュアな美しさ。

黒づくめのコスチューム、顔がハート形に見える帽子をかぶって、口うるさいお母さんや貧しい暮らしの中で耐えている風情。

それをファウストという中年のおっさんが狙うという、しごく俗物的な作品。

そうだ、マルガレーテのお兄さんを殺したのがファウスト博士だった。

悪魔にはめられたと思い込んでいるけど。

その悲しみの中にいるマルガレーテをなんとかしたいなんて、まあ、ひどい男ね。

 

これは、揶揄とか、皮肉とか言うことなのでしょうが、あっけにとられている間に終わってしまったという感じでした。

 

フェイシズ

2013-01-29 10:49:07 | 映画ーDVD

ーフェイシズーFACES IN THE CROWD

2011年 アメリカ/フランス/カナダ

ジュリアン・マニャ監督 ミラ・ジョヴォヴィッチ(アンナ)ジュリアン・マクマホン(ケレスト)サラ・ウェイン・キャリーズ(フランシーン)マイケル・シャンクス(ブライス)セバスチャン・ロバーツ(ラニヨン/浮浪者)デヴィッド・アトラッキ(ラニヨン)マリアンヌ・フェイスフル(ランゲンカンプ医師)

 

【解説】

『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチ主演によるサスペンス・スリラー。世間を震撼(しんかん)させる連続殺人犯の顔を目撃しながらも、人の顔が判別できない相貌(そうぼう)失認に陥ってしまった女性の身に迫る危険を映し出していく。『ブラッディ・マロリー』で注目を集めたジュリアン・マニャがメガホンを取り、恋人や友人の顔さえもわからなくなった者の不安や恐怖をリアルに描出。先読み不可能な展開もさることながら、『バイオハザード』シリーズなどのイメージを覆す、絶叫しながら逃げ惑うミラのかよわきヒロインぶりも見どころだ。

 

【あらすじ】

女性を殺害してはレイプする、シリアル・キラー「涙のジャック」。すでに5人の女性が犠牲となっているが、警察は何ひとつ手掛かりをつかむことができずにいた。ある晩、小学校教師のアンナ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、運悪く涙のジャックの犯行現場に出くわしてしまう。そのまま追いかけられ、すんでのところで川に落下して逃れられるが、その際のショックで人の顔の識別が不可能になる相貌(そうぼう)失認という障害を抱えてしまう。目撃した涙のジャックの顔を懸命に思い出そうとするアンナだったが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

バイオハザードシリーズで、すっかり強い女のイメージのミラ・ジョヴォヴィッチですが、この作品では、犯人に狙われる目撃者役。

 

小学校の教師アンナ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、恋人ブライス(マイケル・シャンクス)と同棲中でプロボーズを待っている。

 

その夜も、親友たちと楽しいおしゃべりをしての帰りだった。

橋の近くで、殺人事件を目撃。

殺人者に追いかけられ、川に落ちた。

 

一命を取り留めたアンナだが、心配して駆けつけてくれたブライスのことも、親友たちのことも思い出せない。

事件のときに頭を強打して相貌失認という障害を負ったのだ。

これは、脳の一部に損傷を受けて人の顔が識別できないと言うもの。

誰と会っても初対面だと感じてしまう。

 

警察に聞かれて犯人逮捕に協力したいが、犯人の顔はぼかしがかかって、まるで雲の中にいるようだ。

つまり原題の「FACES IN THE CROWD」ということです。

 

いつまでたっても自分を認識してくれないと言って、ブライスは去って行く。

刑事のケレスト(ジュリアン・マクマホン)だけ、顔がわかるので、二人は恋に落ちるが、ケレストが髭を剃るとやはりダメ、同じことでした。

(なんで髭剃るのかなあ?それに、すぐにはやしたらいいでしょう?ちょっとイライラ)

 

犯人は意外に身近にいたという、お約束のサスペンスです。

アクションは封印。

 

言いたいことは、犯人探しなのか、アンナの心理状態なのかー。

どちらも中途半端でした。

か弱いミラを見せたかっただけかなあ?