今日の秋櫻写

こちら新宿都庁前 秋櫻舎

モチベーション

2013年05月26日 21時50分22秒 | きもの

夜になるとちと肌寒い。

さて先日のゑり華さんでの講座を。



比佐子さん、藍の生葉で染めた縮緬の単に
ユリを友禅描きした帯。
このきものの色、大すき。
いいよねー。

奥にみえるは「湯文字」「二布(ふたぬの)」の文字。




大腰筋を意識したウォーキングレッスン。
みんなでぐるぐる、ぐるぐる。
バターにはならないけど。




ゑり華の社長とスタッフさんたちに向けての講義。
この日は「色の性質とイメージ」。

赤・青・黄の3色から派生していく
14色からなる「色の花」ひとつひとつについて、
まずはイメージをぽんぽん云ってもらい、
そこからその色の性質を解説していく、というスタイル。

楽しかったのは、ゑり華さんにはなんと
全14色に対応する反物があったこと!
オレンジとか、ターコイズブルーとか、赤!とか。

そうそう、意外と色のイメージを云い尽くしていく
作業というのは連続でやると疲れるようで。
途中からなんとなくぐったりしてくる。
一度糖分補給して、なんとか完走。

湯文字レッスンはいつも通り、
みなさん喜んで帰ってくださった。
どうしてあんなに満足してくださるのだろう、
というくらい。
自慢でも何でもなく、毎回そう思うのだ。

でもこんなふうに湯文字の効用を実感させてくれる
ゑり華さんでの講座は、ワタシたちにとっても
ものすごくいい刺激となり、モチベーションを自然と上げてくれる。

「手ごたえ」って大事だなと思う。


さいごはこれ。



日本で一番白いスーツの似合う男。

もうね、この看板広告は新宿でもお目にかかっていて
うーっ、かっくいーっ!なのだが、さすが青山。
ほとんど20mごとにあったと思う(笑)

しかしこの写真、ほんとイケてると思います。





お酉さんの絢爛熊手

2013年05月24日 20時36分02秒 | きものでお出掛け

いいご陽気。
日が落ちれば風が吹くのだけど、
その風がちょうどいい塩梅。
今日は月もちょっとスモーキーで艶がある。


さて先日の「おおあさトークショー」の写真を。




午前中はまず浅草というか、正確には入谷なのだが、
鷲神社と長國寺へ。

ワタシ、恥ずかしながら
東京で最も有名なお酉さまに行くのは初めて。

鷲神社の裏は、その昔吉原が広がっていた
ということは知っていた。

ちょうど三社祭の日だったので、
あたりにはお囃子が絶え間なくきこえ、
はっぴや半纏姿の老若男女がうろうろしてる。
みんなやっぱりニコニコしてる。




本殿にはビッグなお多福が。
みんなこれをご利益があるようにと
撫ででいく風習があるそうで、黒光りしてた。



神紋は太陽(九曜紋)と月(月星紋)。
提灯にみえるのは月のほう。
おそらく中の丸は北極星だろう。

神社の方がいろいろ解説をしてくださったのだけど、
ひと通り話し終えると、社務所へと我々を誘う。

草履を脱いで奥に進むと・・・

きゃああああ!!!



超巨大な熊手が!!!




すごいでしょう!!!
すごすぎて間尺がおかしくなるでしょう?!

絢爛の美といってもよい。
なにせ迫力が半端じゃない。
遠くからみてもすごいのだが、近くでみるともっとすごい。
こぼれおちそうな縁起物の数々。

ふってくるぞーー!




真ん中にはお多福と鷲。




比佐子さんと林先生。
人が入ると、その巨大さがよく分かると思う。

これまで見たビッグ2は、
江戸東京博物館と都庁にある熊手。

「あのふたつより大きいんですか?」
「はい」

さすが本家本元。
入口から搬入できないので12年に1回の新調の際は
職人連中がこの場で制作するのだそうだ。



古い形の熊手。
お多福と稲穂、紙垂(しで)が施してある。
このデザインはいっしょに行ったみなさんにも
とても人気があった。
素敵よね。




お多福のない古い形のシンプルな熊手。
手にしているのは今回説明してくださった神社の方。
餅肌だったなあ。




それからお隣の長國寺へ。

明治の神仏分離令により、鷲神社とこの長國寺に
分かれたのだそうだ。


そこから渋谷へ移動してトークショー。



大入りだった。感謝。




麻のことを古語では「総(ふさ)」という。

だから千葉の上総や下総、房総といった地名に
「総」がつくところは、麻をはじめとする様々な技術を
教え伝えた産業技術集団、阿波忌部が移り住んだ証なのだという。




千葉にある阿波忌部ゆかりの神社に見られる
水引きのかたち。



麻の粉末を入れた和ろうそくの販売も。
これ、なんとも神秘的な水色の火を灯すのだそう!




10月には徳島で麻の大イベントを開催。
林先生、張りきってます!


第2回 日本麻フェスタ in 阿波」
10月5日(土)~6日(日)


比佐子さんもゲストコメンテーターとして出演します。
よって詳細は追い追い。


そして明日はつれづれ。


「比佐子つれづれ」

5月 25日 (土) 13:30~16:00
会費 3,150円 お茶・おやつ付
会場 秋櫻舎



明日は天気は上々のよう。
みなさまのお越しをお待ちしております


さいごはこれ。



この前、課外授業で訪れた八丈島で
コーディネーターをしてくださった岩崎由美さんが
秋櫻舎にいらして。
ワタシたちにと持ってきてくださったお土産。

かーわい。
黄八丈にくるまれた豆ざんす。
早速ケータイにつけた。
由美さん、ありがとうござーい♪

どうでもいいけれど、コーディネーターと書くと
いつもターミネーターが頭に浮かんでしまう。


というわけで。
明日のつれづれのきものを準備せねば。
まあ、単だなー。

あ、そうだ。
明日は満月ですわよ。








あの日は単だ

2013年05月20日 21時01分15秒 | きものでお出掛け

今日は雨。
ざーざーじゃないけど、
待てども止まぬしとしと雨。

されど昼から人形町へ行き、そこから渋谷へ移動して横浜方面へ。
そのとき、初めて新しくなった東横線に渋谷から乗ったのだけど、
深すぎるから!

半蔵門線からのほうが東横線への乗り換えがスムーズだというので、
「三越前」から半蔵門線に乗ったのに、人身事故で「表参道」でストップ。
仕方がないので銀座線に乗り換えて「渋谷」へ着いたはいいけれど、
銀座線から東横線までのなんと長いことよ。

東横線は、副都心線と乗り入れるようになったので、
副都心線の「新宿三丁目」から利用するのが
今のところ一番楽だということも今日学んだ。
ここはふつーに乗り換えができるもの!

みなさまもお気をつけて。


さて先週は、ラブ文楽へ。
地元大阪と違って東京はいつだって大入満員。
大人気なのだ。

今回の目玉は簑助×勘十郎の「曽根崎心中」である。





何年前だろう、最初にみた簑助×勘十郎コンビは
芸のバランスがとれていなかったからだと思うのだけど、
母子にみえたものだが、今は男女。
すばらしかった。

道行はもちろん寛治さんの三味線がリードする。
宇宙人だからあの世に橋をかけられる。
簑助師匠は最近は出番の短い役が多かったのだけど、
今回はたっぷり。そりゃお初を遣うんだもの。

簑助師匠のお初と勘十郎さんの徳兵衛と。
ふたりはウズを巻いていた。
そう、心中ものはふたりがウズを巻かないと、
あの世界に観客を引きずりこんでいくことはできないと思う。

「一谷嫩軍記(熊谷陣屋)」もよかった。
前半はすぐにねちゃったんだけど(笑)
中盤からもう体中で堪能。
義太夫も三味線も人形もよかった。熱演である。
それから玉女さんはみるたびによくなる。



この日は天気がちょうどよかったからか、
きものを着ている人がものすごく多かった。
あんなに多かったのは文楽では初めて。

そして世は5月上旬。
よって袷の人が大多数だったのだけど、あの日はぜーったい単!
単だ。単のほうがかっこよかったと思う!

気温的にも、気分的にもそうなのだけど、

「あなた、もう単?」
「だって暑いじゃない」

これが云いたい!

きものを着るってこういうことでもある。

と、ワタシは思っている。

なお今回ご一緒した方々はみーんな単(さすがだ)。
簑助師匠の奥さまも単。
で、ワタシだけ袷。

「あなた、袷なの?」
「す、すみません」

謝ってるし。


あと掛け声も多かった。文楽では初めてきいたかも。

「待ってましたっ、たっぷり」ではなくて(これはラブ落語)、
歌舞伎のように屋号を呼ぶのでもなく、
文楽では「清治」とか演者の下の名を低く叫んでいた。
「大当たり」っていうのもあったけど、これは新鮮だった。

ただ何十年もの間、文楽を見続けているMさんによると、
掛け声が掛かるようになったのはつい最近で、
昔はなかったとのこと。


舞台がはねたら大劇場のほうにある喫茶店「濱ゆう」で
今見た演目についておしゃべりターイム。
みなさんは冷やし汁粉。
ワタシだけソフトクリーム。

メニューまで・・・。
ブルータス、お前もか。

とにかく!
東京公演は5月や9月の「きもの季節」の微妙なときに
公演があるので、いつも着ていくものに困るのだけど、
これもひとつの勉強だ。

このくやしさをバネに。
次回はちゃんと当てにいくもんね!




竺仙の浴衣と帯も
よろしくお願いいたします。








【告知】竺仙の浴衣と帯  その他

2013年05月18日 20時00分08秒 | きもの

まずは告知。





ただいま秋櫻舎では
「竺仙」さんの浴衣と半巾帯
をご紹介しております。

今年の花火は浴衣にしようかな、
お祭り、浴衣で行っちゃおうかな、
ビアガーデンは浴衣がいいな、

などなどとお考えの方、
みにいらしてくださいまし。

浴衣ですからカジュアル着。
夏の薄物みたいな「ちゃんと感」はありませぬ。

それでも浴衣独特の風情は変わらぬままにある。

浴衣だけがもつ夏の感じ、
浴衣を着ることから出てきたり、誘発したりする
大きな夏の記憶みたいな懐かしい感じ、

だから浴衣の人気は衰えないんだろうな。
まあ、着るのも簡単だし!

それから。
浴衣そのものにはあまり存在感のない色や柄のほうが
実は素敵になりやすいんです。
そこらへんも熟慮したセレクトになっています


浴衣レッスンもどうぞ。

1回で浴衣の着付けマスターコース
90分 料金4,000円

ちょっとしたコツで清楚で、美しくて、しゅっとした、
着崩れのしにくい着姿になります。


お申込みは秋櫻舎まで。
☎03-5350-4261





この前の「ナイト・コスモス」。
ゲスト講師のさとうめぐみさんを中央に。
前列3人のきものの色が信号みたい。
パステルカラーの信号。
赤が真ん中という変形型だが、これもありかもしれん。

たのしい夜だった。
そして大盛況の会だった!
最後まで残った方々とこうして撮ったのだけど、
もう大入満員で。
ちょっとどうしようかと思いました(笑)

でも本当にありがたいこと。
皆々様に感謝一杯です。




着つけレッスンも好評で。

5月に入ってようやく暖かい日が多くなって、
4月のわさわさ感もひと段落して、みたいなところからなのか、
着つけを習おうという新しい生徒さんが5月はすごく多い。

東京近郊県からわざわざいらしてくださる方も
秋櫻舎は少なくないのだけど(というか多いのだけど)、
数多くある着つけレッスンからコスモス流を選んでくださった、
その心に応えたいという気もちで日々姐さんも
アグレッシブに取り組んでいるのが手に取るようにわかる。

補正をしない。
自分の体の肉を補正に使う。
秘密の半衿つけを伝授。


そんなコスモス流の着つけレッスンはこちら
一回ショートレッスンでおさらいもやっています。

こちらは4回コースを修了した方対象です。
ご利用ください。




姐さん。
お気に入りの牡丹の染め帯に山崎青樹先生の草木染の紬。
藍の生葉で染めた爽やかな青。
草木染ってやっぱり目に優しいのよね。
あ、もちろん早々に単を着てます。


そしてラスト。

比佐子さんのブログ
「毎日更新!中谷比佐子のきもの365日 Part2」
が5月17日(金)で最終回に。

ブログはこちら





今までありがとうございます、と比佐子さん。

裾にグランドクロス(星が十字になっている)を
染めた宇宙のきもの。
生地は幻の絹縮み!
帯も宇宙を見たてた錬金の帯。

しばらくは「チャコちゃん先生のつれづれ日記」一本で
ブログのほうはやって参ります。
変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたしまーす。







比佐子つれづれ課外授業 八丈島 後半

2013年05月18日 09時43分43秒 | きものでお出掛け

八丈島のつづき。

海岸線から八丈島ディナー。
由美さんおすすめの居酒屋「梁山泊」へ。
島の特産物が色々とたべられるお店だが、
なかでも今回は旬であるトビウオ尽くしでお願いしていただいた。




明日葉ビールで乾杯。
粉末ではなく絞りたてのフレッシュな明日葉で
作られたこのビール。
青汁じゃないよ!




由美さん。



同じく今回の旅で運転手をしてくださった
島をよーく知る映像作家の譲二さん。



参加者全員によるひとりひとりの自己紹介。
宴の夜。





トビウオの刺身は唐辛子でたべる。




明日葉の天ぷら。




島のみょうげ芋(里芋)をカツオの塩辛で。




トビウオのくさや。




島寿司。
マグロ、トビウオ、岩海苔。
魚はヅケになっている。
わさびの代わりに辛子が入っているのが特徴。
なぜかというと、島にはわざびがなかったから。

たーっぷりたべて飲んで、喋ってホテルへ。
宿泊先は海に面した「ホテル・リード・アズーロ」。




一棟を貸し切ったのだけど、
真ん中に共有のスペースがあり、その周りを
ぐるりと囲むようにして各部屋がある。

このスペースで夜遅くまで
二次会に興じるメンバー多々。



2日目
3月31日(日)




これは朝の景色かな。
八丈富士がきれい。






ところどころに現れる、きれいな青。




朝食後、ロビーで集合。






八丈白猫。





初日はまず「マルダイ水産」へ。
トビウオの燻製はじめ、各種干物の専門店なのだ。






大皿が用意されており、色んな干物や島のお惣菜を
ふるまってくださった。





くさやの工場内も見学させていただく。



ワタシは正直にいうと、くさやを全く臭いと思わなかった。
たべるときも、工場に入っても。
匂いはもちろんあるのだけど、「うっ」みたいな反応ゼロ。
酒飲みじゃないからか。


それから「八丈民芸やました」へ。



こんなお店。
有名な「黄八丈サブレ」はここの商品。




黄八丈!
島では「丹後(たんご)」という。
黄八丈という呼び名は江戸のものだそうな。

上の写真は経糸を機に張った状態。
ここは工房ももってる。




おみやげも充実。




希望者は織りの体験も。
約30分ほどでコースターを一枚織りあげる。
Kさんは黄八丈をお召しになって、黄八丈を織っていらっしゃる!


昼食は「一休庵」で明日葉うどん。
明日葉が入っているのでうどんはペールグリーン。

メニューも色々あった。




明日葉の天ぷらが入ったもの。




一番人気は、エビ天も入った冷やしたぬき。
エビ天が立ってます。




一番盛り上がったのはこれ。
上にカツカレーが乗ってるの。


お腹を満たしたら、車で次の目的地へ。
途中下車したのは「大坂夕照(おおさかせきしょう)」。
大坂トンネルの手前にあって、
八丈富士と八丈小島が見えるビュースポット。











お次は本日メインの「め由工房」。
八丈島で最も有名な黄八丈の工房である。






花畑がすごいの。







みんなで山下誉さんのレクチャーを拝聴。



「かっぺた織」。
これは八丈島で織られている織物で、
日本に現存する織技法の中では
最も原始的な織り方のひとつと云われている。

ただし技法の伝承が途絶えているので、
山下さんが独自に研究して再現しておられる。




こちらは「朝鮮流斜上地機」。

地機は韓国から古墳時代(3~6世紀の間)に
輸入されたという説が有力だそうで、
地機には「斜上型」と「水平型」があるのだけど、
多くの地機が形を変えていく中で、この八丈のものは「斜上型」。
これは韓国から最初に来たときの姿を今に伝えている貴重なものだという。

重しに八丈島の玉石をひとつ使っているのが
じつにいい。



染め場にも。





「め由工房」の黄色は独特の輝くイエローだという。
その原因のひとつはこの「銅製の」染め鍋ではないかと誉氏はいう。
江戸時代に徳川幕府からの献上されたものだそう。
鍋には緑青が出ている。

たんまり見たらティータイム。
八丈島で一番の絶景カフェと名高い「グリーンポスト」へ。





生パッションフルーツジュースをのみながら歓談。
そろそろ終わるこの旅の気配。
ちょっとせつない。

この後は地元のスーパーに連れていっていただき、
島野菜や島寿司を購入して八丈島空港へ。
前日に摘んだフリージアの束も到着。

飛行機に乗り、55分後には羽田空港に立っていた。


そんなわけで駆け足で参りましたが、
今年の旅もまたみなさん楽しんでくださったようで、
色々なうれしいお言葉をいただきました。
感謝一杯です。

そして来年の行き先もすでに決まりました。
追い追いお知らせしますのでお楽しみに。

さいごにSさん。
写真をどうもありがとうございます

Yさんやワタシが撮った写真もあるので、
そちらも少しずつ文脈に関係なく(笑)
出していこうと思っています。
何せ膨大な量なのでセレクトしてね。
よろしくどうぞ。