今日はケンハモナイトの本番だー!
朝、Altoメロディオンの調律があまりに狂っていたので、本番で他の鍵ハモを使おうかと思ったら、音色がよくない、今日やる曲に合わない!ので、急遽、調律することにした。自分で調律するの久しぶりだなー。鍵ハモの調律は、音をその場で確認しながらできないので、なかなか面倒くさい。チューナーで狂いを調べて書き出しておいて、ねじをあけて、リードを押し込んでしまわないようになんかカードでもはさんで、勘でリードを、ヤスリでけずる。で、また、ねじをしめて音を確認する、という、面倒くさい工程なので、勘がさえてて一発で許容範囲にもっていけると、それが一番いい。と思ったら、一発で全部(リード10枚くらいだったかな?)許容範囲に入ったのだった!kananaga、すごいじゃん!
京都丸太町の
etwへ。今回は、恐らくケンハモナイト史上初、だと思うんだけど、出演者全員が鍵ハモを演奏したのだ!電子楽器やおもちゃ楽器と併用したり、人形が飛び出したり、語りが入ったり、と、オプションはあるけど、でも、全員鍵ハモ、わーお、すごいなー。ところで、ケンハモナイトとは、「
素晴らしき鍵盤ハーモニカの世界」というサイトを運営している
坂元一孝さんが発起人で、鍵ハモが入ったバンドばかりを集めたライブイベントだ。東京での開催からはじまって、ほかのエリアでもどんどん開催されてきている。今日のレポートも、近々(kananagaがレポート提出でき次第)「素晴らしき鍵盤ハーモニカの世界」サイトにアップされることとなる。ちなみに、kananagaは今回、以前ケンハモナイトで知り合った
Uoo Mooの鍵ハモ奏者、
夏秋文彦さんより、関西ケンハモナイトの仕切りをまかされた(前回の関西ケンハモナイトは、東京在住の夏秋さんが、仕切ってくれた)。うわー、どうしよう~、とか思ったが、エプフェルのチコさんやムートンにちょうどその頃出会って、いっぱい教えてもらったり助けてもらいながら、なんとか開催にこぎつけたのだった!
etwの空間は、音がよく響く、気持ちいい。今日は、リナさんに、「くまのオッタマ」の絵をいくつか、壁に展示してもらった。ライブのときに展示があるのって、すごくいいんだよねー。
1番目が、エプフェル。ボタン式メロディカのみの四重奏。メンバーは、やまなかのぶこ、ムートン、すずきちひろ、と、kananaga。あの、ホーナーのボタン式メロディカのビジュアルに惚れたひとたちで結成したバンドなので、ビジュアルはがっつり重視。メロディカのボディは赤と緑で、ボタンが白と黒。なので、衣装も基本的に、その4色のどれかあたりで。椅子も、コーナンで買ったものを赤と緑に塗って。
とにかくエプフェルは、今回の関西ケンハモナイトに向けて結成されたので、今日が初ライブ。簡単な楽譜や決まりごとがあって、アドリブが色々、という曲が多い。1曲目、オープニングは「ファンファーレ」。ケンハモナイト始まり~!ってことで、kananaga以外の3人が順番に入っていって、ラッパのような音楽をし、kananagaが出演者の紹介なんかをする。最後にはクラッカーを鳴らして賑々しく。2曲目は「hikiniki」。ひきにくいフレーズから生まれたので(今はひきにくくないけど)このタイトル。「ハバネロ」は、のどかなループにのせて、なにかをカミングアウトすることになっている曲なので、kananagaのとっておき秘話を披露。カミングアウトというよりは、ネタである。。。アルボ・ペルトの「PARI INTERVALLO」は、ボタン式メロディカの音色の特性がいかされていた、ということで、なかなか評判よし。「ナイトハイク」では、ナイトハイクを楽しむノリで。「お祝いのうた」は、チコさんが友達の結婚式のために作った曲で、4人であるイメージを共有していた。式の支度をワクワクとする花嫁さん、その支度をながめるネズミ、感傷的になるお父さん、桜が舞い散って、その木の下で、お父さん、いままでありがとう、みたいなことになって、最後は、教会の扉が開く、というような。
音色の差がかなりでにくい鍵ハモなので、ソロが浮き立ちにくいのかも、という意見をもらったりもした、ソロの人が立つ、とかするといいかもなー。物語があるような感じが、全体を通してする、と言ってもらったり、ふむふむ、そいう面、どう生かせるかな。オープニングの曲が印象的だった、と言ってもらったり。こういう感想を踏まえてみたり、実際ライブしてみて、メンバーの中にもそれぞれ色々出てきてるだろうし、エプフェルは今後どんな方向に向かうのかなー。引き続き、楽しみだ!
2番目は、しらゆき鍵ハモ隊。
人形劇団「京芸」の、しらゆきひめ上演メンバー4人組で、メンバーは、
ゼンちゃん、
どんちゃん、
ちぇろさん、
チャカさん。京芸は、歴史のある、大きな劇団だ。いくつかのチームにわかれて、作品を作ったりしてる。あるとき、しらゆきひめ演出家の
ばるさんが、えーと、まずは、P-ブロッのCDを注文してくれたんだったかな、それから、去年の関西ケンハモナイトを観に来てくれて。ばるさんは、人形劇の音楽を、鍵ハモ4台の生演奏でやってみたいと思い、鍵ハモ指導をP-ブロッに頼んでくれて、で、kananagaがその役をすることになって、で、色々曲作ったり演奏してるうち、充分ライブができちゃうようになったし、ケンハモナイト出演をお願いして、そんな流れなのだ。今日は、しょぎ作曲で作った「初心」「9月7日」と、人形劇「しらゆきひめ」のダイジェスト版、ということで、人形を動かしながらの演奏。ちなみに、しらゆきひめは、7/25に東京、8/1に大阪天王寺、8/4に長野で上演されるそうなので、ぜひ、お近くの公演におでかけください!詳しくは、京芸の
公演情報へ。
3番目のバンドは、
OORUTAICHI+
Ytamoさんのデュオ。チコさんやムートン一押しのお2人(2人のやってるウリチパン郡と、チコさんやムートンのやってるスズメンバは、レーベルメイトだそうな)。普段、電子楽器での即興を中心にやってるそうなんだけど、どれもすごく面白くて、この2人が鍵ハモをテーマにしたら、一体どんなことをやってくれるのだろう、ということでのお願い。鍵ハモのほか、ポータブルキーボード、ウクレレ、声、サンプラー、などで、3つの即興演奏。すごく脱力してるけど集中もしてる、基本的に心地よい感じでいて、ときどき音で笑っちゃう、うーん、すごくいいなー、音のセンスがいいなー。
4番目が、P-ブロッmini。
P-ブロッの
野村誠と
林加奈に加え、
赤羽ザウルス美希とのトリオ。最初は、P-ブロッのレパートリーから2曲。
しばてつ作曲「ビネール」では、野村誠がノリノリのBass。普段、
鈴木潤や吉森信がBassをやるので、今日は水を得た魚のように、Bassを楽しんでいた。「この道」では、いつもkananagaがやっているパートをザウルスにやってもらったので、役割が変わって新鮮。Sopでオブリガードっぽくしたり、メロディと寄り添ってみたり、Bassに持ち替えてみたり。
鍵ハモの特殊奏法解説もした。ここで時間くったな。でも、せっかくケンハモナイトなので、奏法紹介はやぱりあったほうがいい。
それから、現代の作曲家の作品を紹介するコーナーで、3人の作曲家の曲を演奏。
鶴見幸代さん作曲「おほほ」。笑ってるみたいなフレーズいっぱいの曲で、かわいい!演奏に、だいぶ慣れてきて、くすくすとした感じが出てきた。
それから、
近藤浩平さん作曲「鍵盤ハーモニカの為の小品集」。今日はなんと、近藤さんの誕生日。会場に来てくれていた近藤さんへ、「ハッピーバースデイ」の歌と演奏をした。このとき、お客さんもみんな歌ってくれていたなあ、なんてアットホームな雰囲気だったのだろう!それから、野村誠が作曲者にミニミニインタビュー。演奏前に作曲者の話を聞けるって、いいよねえ。演奏者にとってもいいし、お客さんも、より楽しめるんじゃないかな。小品集は3曲から成っている。かなり色々楽しんで演奏させていただきました。更にもっと、色々な演奏ができるだろうなあ、と思った。
現代作曲家コーナーの最後は、
田中吉史さん作曲「うろおぼえの旋律とコラール」。この曲、難しかったなー!すごく集中力がいる、ちょっと気を抜くと演奏が崩壊しちゃう。途中、ちょっとずれたりしちゃったけど、なんとか復活したりしつつ、最後まで演奏できた(なんとか、曲の面白さは、伝わってくれたかな~)。ちなみに、正しく演奏されていても、そもそも、旋律の微妙なずれがすごく面白い曲だったりする(ので、お客さんには、どこがずれていたか、とかは絶対わからなかっただろうと思う。あ、ここで書いたら、ばれるやん)。でも、もうちょっと練習してもうちょっと慣れたら、もっといい演奏できると思うので、引き続き練習しよう。
最後は、まだ曲名のない新曲。kananagaがエプフェルのリハに行ってる間に、野村誠とザウルスで鍵ハモパートを作ったので、kananagaの鍵ハモパートはない。。。で、kananagaは、おもちゃ楽器、及び、即興でお話を作ることになった。テーマ部分と即興部分があって、テーマのときはおもちゃ演奏。即興に入ると、そのとき出てきた曲調に、お話が左右されていく。最後、オチに困ったkananaga、etw店長の松下さんを巻き込んで、松下さんも鍵ハモを吹いて終わった。松下さんがあとで、「さっきは、なんかうまくできなくてすみません、悔しいです~~」と言っていた。このコメントって、、、充分面白かったのに、なんというやる気!ちなみに松下さん、5月1日にetwでP-ブロッライブをやらせてもらってから、チコさんたちに聞いて、緑のボタン式メロディカを購入されたそうだ!これは、次回のケンハモナイトでは、松下さん、しっかり出るしかないね!
ラストに、鍵ハモナイト恒例の、お客さんを交えての全員セッション。お客さんで、鍵ハモを持ってきてるひと~、とたずねたら、結構、10人以上は余裕でいたな。今日は、エプフェルメンバーで相談した結果、ボレロをやることにした。ボレロって、メロディーと、じゃっじゃかじゃじゃっじゃかじゃじゃかじゃじゃかじゃと、ド・ソ・ソの3つのパートくらいでできるんだよね。kananagaがひとりずつ、どうぞってな感じで指して、だんだん音が増えていく。みんな、自分のやりたいパートをやるんだけど、メロディーを覚えてるひとがなかなかあらわれないので、かなり長いことリズムしかなかって、それがおかしかった!野村誠が殆どひとりでメロディーを担当し、しらゆきひめのおきさきの人形がボレロに合わせて踊り、ってな感じ、かなり盛り上がった。
あー、面白かったなー!!今日の様子は、
野村誠の作曲日記でも、詳しく書かれてます。
etwは、ごはんもスイーツもとてもおいしい。ライブ前にグリーンカレーをいただき、ライブ後にパフェをいただく。ああ、おいしい。松下さんの人柄もすごくいい。音環境もいい。お客さんも、最大70人入るらしいし、かといって、お客さんが少なくても、さみしい感じにならない。etw、とても気に入らせてもらってる。