kananagaの日記

音楽したり絵を描いたり紙芝居したりするkananagaの暮らし

ウブドを満喫その2~帰国へ

2008-09-02 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
今日はサラスパへ。メインストリートをちょっとだけ入ったところにある。それで安いのかな。安いけど、全然しっかりやってくれる。なんていうか、マッサージの力が昨日より強めで、好みだ。ヘッドスパも気持ちいい~

そのあとはご飯を食べ、お土産ものを買いに歩きまわる。kananagaより、きゅうちゃんのほうが交渉がうまいなあ。kananagaは欲しそうな顔をしてしまうから、ダメなんだ。それにしても、ジャワで物の値段がある程度わかってるから、バリの観光地の値段がだいぶ高いのがわかってしまい、そんなに買う気が起こらないで済む。どっちにしろ持って来たお金は、円もドルもルピアもほんとにあと僅かしかないのだし、ちょうどいい。

市場の中で3連のスライドホイッスルを吹いてるひとがいて、なかなか面白そう。交渉したら、1ドルにしてくれるという。で、1ドル払って商品を受け取ろうとしたら、3連ではなく1連だけのスラドホイッスルを渡そうとする。ひどい、嘘をついたのだ!ものすごく腹が立った。こちらだって、ぼらてることは分かってるけど、このひとたちも生活大変なんだろうし、日本人はそれでも買っちゃうんだし、まあいいやと一応思ったうえで、でも交渉して「少しでも安くしてよ~」とか言うことも楽しんで、という風でいるのに、、、すごく裏切られた気分だ。「嘘つき、嘘はダメだよ!こんなのいらない!」と、取り上げられそうになった1ドルをひねり取り返した。ああ、腹が立った。

そのあと更に市場内を進むと、日本語で「このサンダル1000ルピア」というお兄さんがいる。メチャクチャ安いな、10円くらいだよ。安っぽいが、民芸品ということでみたら全然かわいいし、気軽に履けるし買おうかなと思ったら、お金を払う時点で「1000円」だという。はぁ?それじゃ日本の値段と変わらないじゃないか!ということで、いりませんと断った。こんなのにひっかかっちゃう、断れない日本人がいっぱいいるんだろうなあ、もう。そのすぐ後に、またまた日本語で「このサンダル1000ルピア」という別のおじさんが現れた。「本当に1000ルピアね?1000円じゃなくて1000ルピアね?」と怖い顔で念を押したら1000ルピアだと言い張る。じゃあ、とお金を払おうとしたら、また「1000円」だという。kananaga、こんなずるいのは嫌だ!なので、きれた。「嘘つき!嘘はダメだよ、許せないよ。私おじさんの写真撮るからね、で、ネット上に載せて、このひとからは買わないほうがいいよ、って、書くからね!」と言って撮影しようとしたら、おじさんは半泣きで「わあ~、やめてえ~」と抵抗。撮れた写真はブレブレだけど、一応顔はわかる。別に本当にアップしたりはしないけど、おじさんにはだいぶいい薬になっちゃったかもしれない。本当に泣きそうな顔してたのでちょっと可哀想だった。だってあのおじさんはきっと、インターネットがどんな感じなのかあまり知らないと思うので、本当に書かれたどんなに大変なことになるんだろうと創造力がどこまでも働いてしまったんだと思う。でもね、ああいうずるさは、やめて欲しいんだよ。どっちみち、ある程度は高くてもしょうがない、と思って買ってるんだから、嫌な気持ちにさせるのはやめて欲しい。

ところでバリって、いわゆるドブが、しょっちゅうフタが開いている。ジャワもそんなんだった、フタがあったとしてもガタガタになってるところもあって、下を向かないと歩けないのだ。

最後にはスーパーマーケットでサンバルなどを買う。さて、結構ホテルから遠いところまで来てしまった。一生懸命速く歩いて帰らないとホテルにタクシーが迎えに来てくれる時間にギリギリかもしれない。そう思って歩き出したとき、バイクのひとに声を書けられた。なんと、ホテルのスタッフのデワさんだった。よく見つけてくれたなあ。無理矢理3人乗りして、ホテルまで連れて帰ってもらった。

(ところで、後々ネットで調べてみたところ、ヒンドゥー教のバリではカーストで名前がつけ分けられたりしてるらしいことを知った。昨日出会ったニョマンくんはスードラで、デワさんは王族か貴族らしい。そういう文化に全然免疫がないので、なんかすごくすごく変な感じはする。ニョマンくんがどうこうとは別に何も思ったりはしないが、デワさんは確かに顔立ちがちょっと高貴な感じはする。)

ホテルにタクシーがきてくれるのかと思ったら、送ってくれるのはデワさんだった。ありがとう!

空港では、飛行機が遅れたようでだいぶ待ちぼうけ。お土産物を見ると、ウブドのまちなかと値段が変わらなかったり、むしろ安かったりしたので、つい、お面や木彫を色々買ってしまった。ジャワで買った小ぶりのワヤンもいっぱいあるし、神様だらけだね。空港内で、ジョグジャの実家に更に2泊滞在していたローフィやひろみちゃんたちに会った。それと、ひろみちゃんが教えてくれたんだけど、もうじき日本の何ヶ所かで公演をする、ウブドの80歳越えのバリ舞踊の名手が、同じ飛行機に乗っていた。わーお。こんな縁に会ったのだし、観に行こうかな。

ウブドを満喫

2008-09-01 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
朝食はトーストみたいのかナシゴレンか選べるようになっている。せっかくなのでナシゴレン~。アジアな景色がたまらない、ホテルの庭だけでも写真のとりがいがある、癒されますな。

お散歩して色々チェック。スパには絶対行きたい。事前にキャサリンから聞いていたおすすめスパは、ジェラティックエステティック、ZEN、サラスパなど。それから、ケチャとかも見たい。お土産も買いたい。計画的に動かないとね。

近所の別の宿の2階でお掃除していたお兄さんに日本語で話しかけられた。「よかったら入ってきて、庭も素敵だよ~」みたいに言ってくれたので中へ。長期滞在の日本人女性(60~70際代くらいかな)とお話。サラスパがおすすめだそう。じゃあ、今日はジェラティックに行って、明日はサラスパに行こう。

さっきのお兄さんの名前はニョマンくん。ジェラティックの場所を聞いたら、仕事も終わったし案内してくれるという。ええ~、なんて親切なんだ、っていうか、悪いなあ。聞いたらそんなに複雑な道でもないし、たぶん行けるんだけどねえ。

ジェラティックでニョマンにありがとうを言って帰ってもらい、いよいよスパタイム!ここはウブドにしては高級なお値段だけど、といっても、日本じゃありえない安さ。思い切ってフルコースじゃ!わはは!全身のマッサージとか花が入ったお風呂とかパックとかヘッドスパとか。いや~、ツアーの疲れがとれるぅ~。4時間くらいかけてくまなくリラックス。ついつい、石鹸を鬼買い、、、しそうになったがいましめて、何個かだけ買った。

外に出たらびっくり、ニョマンが待っていた!え!なんで??4時間くらいたってるんだよ、なんで終わる時間知ってんのさ~!「お昼ご飯いいところあるよー」と言う。うーん、、、ひょっとしてジゴロさんかなあ??犬のようにきらっきらした純粋そうな瞳で、どうなのか、ちょっとわかりにくい。ほんとに親切で友達になりたくてやってくれているのか、なにかしらの下心があるのか。これって、葛藤するよねえ。もしほんとに純粋なひとだとしたら、疑ってかかるの、自分たちがやたら心がきたない感じがするじゃないか。でももし怪しいひとだったら、信用したらただのバカじゃないか。きゅうちゃんとともにちょっと用心しながら、頼り過ぎないようにしながら、遠慮しながら、そのご飯屋さんへ。

通りからちょっと入ったところの素朴な定食屋さん。確かに、メインストリートの店にくらべたらだいぶ安い、おいしいし。でもなんかね、気が気じゃなくて楽しみきれないというか。きゅうちゃんと相談して、ニョマンの分おごってあげなあかんかな、と思い、おごってあげようとしたら、「いいよいいよ」と言って受け取らなかった。うーん、ジゴロさんではないのか。まだよくわからない。

そのあともニョマンはずう~っとついてくる、ずう~っと。たぶんね、悪いひとじゃないかもしれない。でも、kananagaときゅうちゃんの2人でのんびり自分たちのペースで楽しもうとしているので、kananagaは正直、すっかりうっとおしくなってしまっていた。ああ、もしほんとにいい人だったら、kananagaはなんて心のけがれた人間だろうか、ポカポカポカ、、、とか思っちゃうじゃないか、やめてくれよー。あまりにずう~っとついてくるので、「2人でまわりたいから」とはっきり伝えてみたが、なかなかわかってくれない。最終的には、なんとかまいた、に近かったかもしれない。ふぃ~

朝は閉まっていた観光案内が開いていたので、夜の演目をチェック。今日はケチャへ行くことにした。っていうか、明日の夜の飛行機で日本に帰るので、たぶん明日は観られない、トホホ、ワヤンとかレゴンダンスとか、観たかったなあ、残念。でも、いいか、ケチャが観れるのだもの。

案内所ではまだチケットを買わずに一旦ホテルに戻ったら、ホテルでもチケットを買えた。しかも「彼(ホテルのスタッフ)からチケットを買ってくれたら、行きバイクでおくるよ~」という、ラッキー。行きは楽々。

ケチャをちゃんと観るの初めて。面白いよ~、すごいよ~、変だよ~。動画をとりまくってしまう。たぶん、3~5パートくらいかな?「チャッチャッ」が何種類かと、旋律っぽいのと、「ほっほっほっ」と、複雑で気持ちのよいアンサンブルだ。ストーリーは、ええと、なんだっけ。。。英雄がいて、敵がいて、英雄の奥さんのお姫様や、英雄のしもべとして動く猿など、物語を動かしていくキャラが何人かいて、最後には敵が追いつめられるんだけど、英雄は彼敵に敬意を表して死に行くところを見守っている、というような感じだったと思う。そのストーリーが終わった後に、ひとりのひとがトランスすることになっている。燃えたぎった熱々の炭を土の上に撒いて、馬のはりぼてを携えたとひとがその炭を裸足で蹴散らしてまわる。安全に見てるこちらにも炭の熱がばーっと来るというのに、トランスしてると熱くないらしい。全部終わったあと、さっきまでトランスしてたひとがぼーぜんとして座り込んでいると、観客はそのひとを撮影しに集まり、たくさんのおひねりが彼の身体の周りに置かれた。楽しかったな~。

帰りは下り坂だし、ゆっくり歩いて帰る。途中でご飯。ナシゴレンばっかり食べてるなあ。でも、みんな味が違うし、まだ飽きない。メインストリートのご飯はやっぱり高いなあ、豪華だけど。

きゅうちゃんがるんるんでワインを買って帰ってきたが、開けようとしたときに失敗して、底に穴が開いてしまった!かなしそうに床を拭くきゅうちゃん。こんなにわかり易く意気消沈してるきゅうちゃんを初めてみた。たかがワインだ、元気だそう!

バリ、ウブドへ

2008-08-31 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
朝のうち、ネットカフェへ。久々にメールがチェックできる~と思ったら、、、キャサリンから緊急メールが。今日はめくるめく紙芝居WS。事前に誰かに楽器などを貸し出しする手はずになっていたんだけど、kananagaはすっかり忘れていたのだ!WSのことはインドネシア来てからも覚えてたんだけど、楽器を貸し忘れたことには、今初めて気がついた~、いっぱいいっぱいだったんだなあ、kananaga。めっくのみなさん、すみません。。でも、まあ、大丈夫だっただろうな。

メールチェックしてわかったんだけど、予約をリクエストしていた宿が満室でとれていなかったらしい!そこで、バリの安宿をいっぱい調べてメモしてきたのを、佐久間さんにお願いして、デンパサールで飛行機を待つ間に電話予約してもらった。予約はすぐにとれた!よかった、ありがとうございます!

さて、今日からはホリデイ。みんなとはデンパサールでお別れした、お疲れさまでした~、ありがとうございました~。照明のきゅうちゃんとkananagaはバリでそのまま降りて、タクシーでウブドへ向かう。

真っ暗な中、着いてびっくり、予約できてるはずの宿が聞いてないという!宿の名前はあってるのに!で、電話番号を見てみたら、なんと、その宿の向かいの宿だった。??どういうこと?まあ、泊まれたからいいか。とっても素敵な宿だ!休むぞ!やっほう~

スラバヤで打ち上げ/動物園/デパートで

2008-08-30 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
以前野村誠氏が、インドネシアの作曲家Slamet Sjukurさんの紹介で何人かの若い作曲家に鍵盤ハーモニカのための曲を書いてもらったことがあった(kananagaも演奏させてもらったことがあった)。そのとき「The Bear's Company」(kananagaは「くま会社」と呼んでいた)という曲を書いてくれたSoe Tjen Marchingさんに初めて会うことができた!彼女がスラバヤ出身だったので、のっさんが試しに連絡をとってみてくれていたのだ。今はロンドン在住なんだけど、たまたま里帰りしてたんだって。しかもSoe Tjenさんは、つい最近までしばらく大変な病気をしていたため作曲をやめていて、治って、最近再び始めたところなんだって。ちなみに彼女は作曲家であると同時に、ジェンダーの研究者なんだそうな。今回はインドネシアでジェンダーに関する講演会のようなのがあって、つまり今回は仕事の里帰りだった。ほんと、なんという偶然だろう。談笑。これからまたつながっていくかも。

今日のお昼は中華レストランで桃太郎の打ち上げ。ここで、みんなそれぞれの行動になる。即帰国のひと、しばし滞在するひと、犬役のまみちゃんはこのままインドネシア留学だ、元気で、頑張って!

kananagaはそこから、佐久間一家と一緒に動物園へ。すっごく面白かった。佐久間さんはオランウータンさんとダンスおしゃべり。アナコンダの檻に鶏やハムスターなどの小動物が一緒に入っている、つまり、エサである、ひいいぃ~~。スマトラ虎、みた。ペリカンのくちばしがふるふる揺れて面白い。

ちなみに、昨日の公演の様子が、今日の新聞にでかでかとのっていた。写真は2場のシーンで、kananaga演じる桃太郎が盆踊りの扇を持った状態で、小鬼のお面と衣装をつけた佐久間さんの息子のブナに襲いかかられているシーンだ、すっごくいい写真!kananagaはすでにゲットしていたが、佐久間さんはまだだったので、買うためにデパートへ。売り切れで、探せど探せど見つからない。デパートのとある売り場に我々3人を置いて、佐久間さんは新聞を探しにまわりに行った。

しばらくして、大学生くらいの女の子に声をかけられた。「あのー、私、ジャカルタで『桃太郎』公演観たんです。。。」!なんと!スラバヤのデパートで、メイクもしてないのに、ジャカルタ公演を観たというふとに声をかけてもらえるとは!彼女はフェリさん、日本語も少し話せる。公演、すごく面白かったと言ってくれた。ああ~、よかった、ほんとに、嬉しい。

佐久間さんは、新聞をゲットして帰ってきた。やっと見つけた店でも残り1つだったらしい、危ない、危ない。

夜は、はらぴょん、家高さん、東山さんと、近所の散歩&お土産買いに。市場やデパートでお土産を色々ゲット。

スラバヤ本番

2008-08-29 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
今日はスラバヤ公演。kananaga、今までで一番体調がよい。でも、この公演が一番スケジュールがきつい。昨日は結局半日かけて到着しただけだからねえ。んでいきなり本番。

ラマダンが近いせいか、お祈りの時間がどんどん伸びてるんじゃないかな、と思うし、スピーカーの音量もどんどんあがる。お祈りの時間は音出しができないので、セッティングとかリハが中断されて大変。

みくりちゃんは昨日から体調を崩し、顔も腫れて大変だったが、強烈な薬でなんとか回復してきたので、女軍曹だけは出演することに。よかった。小鬼役はなんと、ずっと花子役をやってくれてきたウティさんが!ほんと器用なひとだよ~ひいぃ~ますます鬼優勢~。

今日の会場は、ある捨て置けない事情のあるホール。その昔、日本人に殺されたジャワ人のある英雄を讃えるということで建てられたホールらしい。何ができるわけでもないが、そのことを心にとめて本番にのぞむ。kananagaは、こういうとき、考え過ぎるべきではないと思っている。いつの間にかそう思っている。こういうことは、意味とかだけに寄ってしまうと、何かが違ってしまうから。抽象的な何かで感じていて、或いは無意識な何かがあって、それは必ずしも発信されるような表現になるとは限らず、でも、ある、という感じ。

今日kananagaは初めて、4場でしっかり力を入れることができた。もちろん、ジャカルタもジョグジャも手を抜いてないし、そんなに悪かったとは思わないでいられてはいるが、でも、今日やっと、つかんだ感を持てた。まあでもそれは、大体予想通りだ。本番をやらないと、芸は、作品は、できあがっていかないものだ。ちなみに今日4場でしっかり力を入れられたのにはもうひとつ理由が。今日は、3場と4場の間に休憩を入れたのだ。これまで2回は、2場と3場の間の休憩だったため、3場のラストで激しく踊ってクッタクタになった状態のまま4場に突入していた。これが、ほんと疲れて息が切れてて、力入らないのよー。

終わってからまた、お客さんにたくさん握手や一緒に写真をとるのを求められた。ありがたいことだ。スラバヤのほうがジャカルタやジョグジャより保守的かも、というのと、全然知り合いがいないこととで、反応が心配だったけど、どうやら上々だ。

とにかく、全公演無事に終了した!お疲れさま~~!

スラバヤへ命からがら移動

2008-08-28 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
スラバヤへバスで12時間くらいかけて移動。車酔いしやすいkananagaは一番前の席をもらった。そしたら、全然酔わずに行けた!ずっと、初代きじ役で現在ジョグジャ留学中のたぶちひかりさんとおしゃべりしていた。

不思議なことに、東ジャワに入ったあたりから、kananagaのテンションがうなぎ上りに。体調が落ち着いて来てるせいもあるんだろうけど、元気すぎる。バス移動でみんなへとへとになってきてるというのに、kananagaはどんどん元気になる。ひろみちゃんにこの話をしたら、この辺はkananagaのパワースポットなのではないかと言う。なんか、みんなそれぞれ世界にいくつかパワースポットがあるんだって。たぶん、占星術の考え方かな?

快適な旅ではあったんだけど。。。それにしてもなんてスリリングな運転なんだろう。。。これがインドネシアのスタンダードか、すごい。そこそこやばい感じだけど、結局大丈夫なんだろうなと、大概のときはそれでも思っていた。一回、ほんとにやばいときがあった、あわや正面衝突かと。生きててよかった。。。

ワークショップ/ボロブドゥールへ/マルガサリ伝統曲コンサート/ジョグジャ版桃太郎

2008-08-27 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
ジョグジャから少し行ったニティプラヤン村で、朝から小学生たちとワークショップ。スケジュールきついねー。小学校なんだけど、なんて形容したらいいのかなあ、階段のぼって、見晴らし台みたいなところでいい感じなのだ。いくつかの小学校から集まってきてるみたいで、子どもの数は、、、数えきれないよ!すごくせまいけど、80人くらい?寿司づめ状態だ。

桃太郎のことを少し説明したり桃太郎に出てくる歌や踊りをやってみせたり一緒にやったり。子どもたちは、ノートをとっていた。終わり近くになって子どもたちがノートをとっていた理由が判明、明日先生に今日のワークショップのことを報告しなければいけないのだそうな。でも、説明のしようが無いようなことばっかりやっていたので、少し分かり易いことも。日本語を教えるとか。あと、桃太郎の説明をもうちょっと丁寧に、とか。インドネシア語、kananaga、出る幕無し。

終わってから、ノートに名前を書いてくれと子どもたちにせがまれた。漢字が面白いんだね。根気のある子は、そこにいるすべてのメンバーに名前を書いてもらうよう、次から次へとまわっていた。おざきちくんは、それぞれの子どものノートに全く別のメッセージを書き加えていた。

さて、高橋さん、おざきちくん、永留くん、みくりちゃん、と、kananagaのジャワ初心者5人で、ボロブドゥールへ。素敵なところだが、ひとが多いなあ。kananaga、意外と体力ある。5人の中で一番精力的に動いていた。そうそう、先にてっぺんまでのぼったからよかったんだ。kananagaはのぼりがめっぽう弱い。先にのぼってしまえばあとはおりるだけ。

寺院をおりてからの土産物屋がすごかった。こちらのほうが印象的なくらいだ。それにしても高い。ジャワの町での普通のものの値段を既に知っているので、全く買い物する気が起こらない。そもそも、ボロブドゥール入場料が無茶苦茶高かったなあ。

今日1日運転手をしてくれたアグスさんは、何故か日本のCDを色々持っている。行きは、そこそこ懐かしいポップス集、帰りは長渕剛で、みんなで歌いながら帰った。

今日の夜はマルガサリの伝統曲のコンサートがあるので、ISI(芸大)のキャンパスへ。着いたら、野外の舞台のすぐ横に麺ものの屋台がある。うーん、おいしそう、すごく。普通は肉団子を入れるらしいが、kananagaは肉抜きでお願いした。おいしい、すごくおいしい!準備中のマルガサリメンバー、すごく気合い入ってきてる。今日は現地のプロメイクさんが入ってて、女性は全員デヴィ・スカルノさんみたいになっている。

今日はkananagaは完全にお客さんなので、客席へ。すると、大勢のひとたちに「昨日桃太郎観ました~!」と話しかけられる。あんなにメイクしてたのに、よく桃太郎役だってわかるなあ。とにかく、みんなすごく喜んでくれている、嬉しい。そのひとたちは、イラマ・チットラーというジョグジャの舞踊団の子どもたちのお母さんたちだった。このあと彼女たちの子どもたちが、ジョグジャ版「桃太郎」を上演するのだ。「あななたたちの桃太郎では桃太郎が死ぬけど、私たちのは桃太郎が勝つのよ」という。どんな風になっているのか、とっても楽しみだ。

本番ではまずISIの学生さんたちの演奏、それからマルガサリ。みんな緊張してるね、気合い入ってるね。もうちょっと、力抜いてもいいと思うけどな。イーウィンや佐久間さんの踊りも、いつもに増して気合いが入っている。特に佐久間さん、この曲で踊るのを何度も観たことがあるが、仮面をつけてるのを初めて観た。10年くらい前に佐久間さんは「仮面をつけるほうが難しいから、まず仮面なしでちゃんと踊れるようになってから」と言っていた。ようやく仮面をつけるときが来たんだね、それを、教わった先生方の前でやってみせるのだから、すごくドキドキしたんだろうなと思う。

イラマ・チットラーによるジョグジャ版桃太郎が始まった。うわー、面白い、全然解釈が違う、、、と思ったら、話自体もかなり違う。ガムランがほぼずっと鳴っていて、グルーブ感がある。桃太郎の子ども役の少年がすごくかわいい!なんと偶然、空手のような舞いをしている。桃太郎が途中で青年に成長するんだけど、そしたらむきむきのひげ面さんに交代になってしまった、あんなにかわいかったのに、残念(すみません)。動物はきじしか出てこないし、桃太郎はなんか、やんちゃだったのに、途中で改心して鬼退治に行くみたいだし。鬼をやっつけてから、すごく小さい子たちがやってる小鬼役が桃太郎についていった。うーん、一体どういう話なんだろうか。王様みたいのも出てくるし。

なんにせよ、すごくいっぱい参考になった。いいとこは全部、もらっちゃおう。

ジョグジャ本番

2008-08-26 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
お腹の調子は更にましになっており、普通にごはん食べることができた。よかった、本番になんとか間に合うかな。痛みとかはだいぶいいから、とにかくよかった。ただだいぶ消耗してて、身体に力が入りにくいかもしれない。でも、なんとかなる、なんとか、これなら!

佐久間家のご飯、日本人向けに身体に優しい味付けにしてくれている。佐久間さんも、だいぶ復活してるみたい。お互い、なんだかんだ、プロですねえ~~~

ホール集合の前に、西さんに色々連れていってもらった。ワヤン買ったり、バティック買ったり。

今日の会場はジョグジャカルタのタマンブダヤ(文化センター)。本番、お客さんが入りきらず、長蛇の列になっている。300席以上あったらしいが、満席且つ通路までびっしりだ。

ところで今回、日本語のセリフの大体を佐久間さんが翻訳してくれたんだけど、「稲ちりぢり、おじいボロボロ」というセリフは、「パディ、チリヂリ、バパ、ボロボロ」と訳された。これは、オノマトペ的に、サウンド的に面白い且つなんとなく意味もわかってもらえるんじゃないかな、という思惑が佐久間さんにはあったようで、だから、チリヂリとかのところはそのままなのだ。そしてこのインドネシア公演では、その思惑以上のことが起きた。ジャカルタでもこのセリフを言ったんだけど、そのとき、観客からありえんほど笑いが起きたのだ。それは「ボロボロ」のところ。なんでも、インドネシア語、ではなく、ジャワ語で、「ボロボロ」は、「ものすごく、これ以上できないくらい精一杯頑張ったんだけど、ダメだった」という意味なんだそうな。そのシーンは、中川真演じるじじい役が一瞬息を吹き返すがまたすぐぐったり死んでしまうギャグなシーンなので、これ以上ないくらいセリフがぴったりだったのだ。花子役のウティさんがそのことを教えてくれて、しかも、もうひとつアイディアをくれた。なんでも、テレビかなんかで、すごく太った女の人が首を水平のまま回す仕草をしながら「ボロボロ」と歌うシーンがあるらしい。なのでこのジョグジャ公演からは「ボロボロ」に首水平回しも取り入れたところ、笑いは更に倍増、まごうことなき鉄板ネタとなった。

さて、今日の4場は、荒れた(笑)。その結果、伸びた。まあでも、別にそんなに深刻な話でもないんだけどね、これはこれで。とはいえメンバー内でも色々な解釈のある本日の4場だが、今日に限らず、4場について、kananagaはこう見る、というようなことを、つらつらと書いてみる。

この「桃太郎」の特に4場は、「即興」であることに多くのメンバーがこだわりを持っている。それも、わかる、そういう風にコンセプトがゆるがないことは、作品を強くする上でとても大事だ。しかしkananagaは、まず、別に即興でなくてもいいじゃん、と思ったりもするのだ。何故かと言うと、kananagaは、ちゃんと舞いたい。ちゃんと舞えるのなら、即興でも別に構わない。つまり、4場は音楽と舞踊で「表現」が成立しているのかどうか、ということがまず大事だと思うのだ。メンバーが皆、舞踊・演劇・音楽の即興をためらいなく行えるならいいが、そうでないのなら、決めごと、約束ごとをしたっていい、と思う。

もちろん、「即興への覚悟が完璧になるまではその先に手をつけるな」と言っているわけではない。即興の現場においての立ち居振る舞いが表現として嬉しく面白い結実をみるかどうかは、センスや経験や解釈や判断などがないまぜとなり蓄積した実力によるところが大きい。でも各自が、今現在の自分がのびのびとできる状態をつくろうとすることは、ある程度各々が準備できることだと考える。単に「何が起きるかわからない場だという覚悟をする」というのもあるのかもしれないけど、ここではそういう抽象的なものはあまり有効ではないと思う。もう長いこと、多くのひとがその程度で止まっていると思うからだ。その状態だと、無意識に現実から目を背けてしまうことが起こり易くなる。だから、具体的に考えるといいんじゃないかな。

それと、そもそももし「完全即興」にしたいのであれば、設定自体をとっぱらう必要があるわけだ。「桃太郎」のストーリーも、キャラクター設定も無し。でもこの作品は「桃太郎」なわけで、そこは決めてしまっているのだから、決まり事がひとつもない、という状態は、もはや無理で不自然で矛盾したことになる。それに「完全即興」なんて、理屈的にいうと不可能と言えると思うし、「完全」を目指すこと自体がアホらしい。だったら、すでにある決まり事と、これから揺るがさず決まり事と確定するべきことと、毎回決め直してメンバー間で事前共有することと、お互いが勝手に決めておくことと、その場で決めて流動的にすることと、で、5つ程のレイヤーで決めごとを捉えるほうが、のびのびできるのではないだろうか。

それと、これまで色々な決めごとをやったことももちろんあったが、じゃあ、それはそれぞれ一体どうだったのか、ということの、対等で建設的で前向きな対話は、充分に行われていないと思う。結構いいのもいっぱいあったんじゃないかな、と思う。悪いところを指摘し合うんじゃなくて、いいところを増幅したらいいと思う。イマイチなことは、ほっておいてもある程度自然淘汰されるし。

あと、桃太郎役をやって、魚ちゃんが桃太郎役で今までやってきてくれていたあることを、初めて感じた。太郎さえ揺るがなければ、なんとかなるのだ。太郎が回収してくれるから、一本通しておいてくれているから、他のひとは好きにしても成立するのだ。なるほど、と思った。少なくとも今までは、そうだったんだ。

この集団には、作品が常に前に進む、とか、やったことがない、先駆的である、とか、そういうことへの欲求が強いひとが多くいるので(kananagaは「普通」であることもすごく大事ですごく難しいことだと思っているが)、では、太郎すらも設定を投出してもいいのか、それは可能なのか、ということを考えてみる。

不可能ではないと思う。でも、恐らく一筋縄ではいかない。舞台上での信頼関係がまだ足りない。つまり、このパフォーマンス集団の強度が足りないのだ。言い変えれば、やろうとしている、目指していることに対しての、実力が足りないのだと思う。太郎役をやっていて、自分がもしその設定を吹っ飛ばしても、興味深く強度を持った展開として誰かが或いは皆がそれを結実させられると信じられるか、というと、まだ安心しきれないのだ。それに、そういう風に設定が変わってもいいという風に進みたいにしては、なんとやりづらい題材を選んだのだろう、と思う。そのやりづらさがたまらない、ということなのだろうか。もしそうだとしたら、非常に面白くない。kananagaは、みすみすつらくする、ということには全然興味がない、無駄だと感じる。だって、ちっとも前に進まない、というと言い過ぎだけど、すごく歩みが遅くなるから。できれば、居心地のいい状態を作ってのびのびすることで出てくる、ぶっとんだものがいい。近道でも、いいじゃないか、楽しめるなら。もちろん、楽しく実のある遠回りであるなら、歓迎するけど。

ところで、この場合の「実力」というのは、色々な事柄を内包する。技術、経験、包容力、場づくり、センス、読解力、判断力、勇気、面白がれるか、欲張れるか、責任をとる覚悟があるか、現実を受け入れられるか、のびのびできるか、などなど、きりがないほど色々なことだ。

それから、もう一個。設定を崩したっていい。でもそれを起こした各自が自分のその表現を回収する気があるのかどうか、というのは結構重要だと思う。結果的に回収できなかったりして周りがフォローすることもあるし、それでもいいとは思うが、自信やビジョンがなくてもでもまずやってみるという風に最初からただ投げてしまうのは考えものだ(最初だけなら有りかなあ、同じ場での2回目以降はたぶん面白くならない)。具体案は必ずしもなくていい。むしろ必要なのは各自の思想・哲学で、それがあったら、どんな状況になろうとも答えを出せると思うのだ。

なんだろうな、たぶん、意識ひとつ、で、あっという間に色々なことが可能になるんじゃないのかな、とも思うし。なんだろうな。自信を持つことって、気持ちよく責任をとれることと近いような。楽しんで受け入れられることのような。ひとことでなかなか言えないが、、、一体何をやりたいのかな。まず理想を語る。個人でなく集団なら全員にコンセンサスをとる。全員で、現実的に何がすぐ実現可能なのか、何はできてなくて、どうすれば実現していくのか、ということと向き合う。ひとつずつクリアしていく、そのための変化・代案もありえる。すべての行程は楽しんで行う。お互い思いやりを持つ。それでいいんじゃないのかな。

あー、考え過ぎた。結論に至れてないけど、ここで一旦考えるの、やめ。

さて、公演が終わってロビーに出ると、お客さんがまだいっぱい残っている。「一緒に写真撮ってください」と、たくさん言われた。子ども、ブルカの女の子、日本語がしゃべれる学生さんたち、日本マニアで歌舞伎の研究をしてるひと、など、色々なひとに話しかけられる。みんな、すごく感激してくれてたみたいだ、よかった、嬉しい、ほんとに。久しぶりに会う、アスモロさんやボウォさんや、ラハルジョさん、みんな喜んでくれてたみたい。ふぃー、ありがとう~、乗り切れた~

kananagaの誕生日&ゲネの日

2008-08-25 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
腹痛で幕をあけたkananagaの誕生日。でも、痛みはちょっとまし。ときどき差し込みはあるが、耐えれる程度の痛み。おざきちくんに、全身オイルマッサージしてもらった!至福~。よくなっていくよー。

今日はゲネなんだけど、kananagaだけでなく、佐久間さんも寒気がしてたり、家高さんは喉が痛かったり、きゅーちゃんはお腹が痛かったり、なんだかんだ、みんな体調を壊して来ている。インドネシア人のイーウィンまでお腹壊してるって言ってたから、びっくりだ。イーウィンはもう日本が長く、日本の味付けに慣れているから、条件は変わらないんだなあ。なので、ゲネ、といっても、まあ、場当たり的に、照明とのからみや、会場に合わせた出はけの確認程度で、軽く。

たまご大王のところをやってる途中で、真さんが「ハリイニハリアパ?(今日は何の日?)」というので、「へ?」と思い、「え?ゲネの日?」と答えると、みんなから、笑いが起こる。そして、ガムラン伴奏のハッピーバースディが始まった!わーお!みんな、kananagaの誕生日ってわかってて、準備してくれてたのだ!ありがとう~~

ケーキも用意してくれていた。でも、お腹の調子が悪いので、食べ過ぎ厳禁。

最悪の体調で迎えたお誕生日、でも大丈夫、つまり、これ以上は悪くなることがない!

ジョグジャへ移動、体調は最悪

2008-08-24 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
早朝、7時半にバスで移動、空港へ向かう。お腹痛いなあ。下痢もしているが、それ自体はそんなにきつくなく、また別の文脈で、胃の下のほうから十二指腸、小腸までが、調子悪そうな感じ。うー、うー。

昨日の公演が、コンパスという新聞の1面にでかでかと載った。この新聞欲しかったが、1部しか手に入らず。仕方ない、カラーコピーしてもらおう。

空港に着くと、痛みが大きくなってきた。うー、うー。でも、飛行機に乗ってジョグジャへ。ジョグジャはジャカルタよりも更に涼しい。赤道直下の国よりも暑い日本って、やばいよ、終わってるよ、とつい思ってしまう。。。

ホテルアリスはすっごい素敵だった。バカンス~って感じ、南国の植物に溢れたお庭、カラフルな浴室。でも、西さんが提案。kananagaの体調不良は唐辛子が原因の可能性が高い。ホテルアリスにいるよりも佐久間家にいたほうが食べ物を好きなように出来るし、なにかおきたときに西さんや佐久間さんたちインドネシアに詳しいメンバーがいて対応もできるし、佐久間家宿泊にしたほうがいいのではないか、と。確かにそうかも、ということで、移動させてもらった。

お腹は痛いが、今日行っておかないとお買い物しそびれる気がなんとなくして、ワヤンとかがありそうなお店がだ~っと立ち並ぶマリオボロ通りに連れていってもらった。そうそう、昨日扇子をなくしたから、買いたい。5本で20000ルピア、安い。ワヤンの小さいやつ、kananagaでも扱えるもの、というと、あまり大きいのでは無理なので、小さいやつを色々買う。バティックのネクタイも買う。バティックのシャツですっごい素敵なのがあったんだけど、襟の裏の縫製が、うねうねに波打ってるのを見つけてしまった。それだけなら、縫い直せばいいか、、、と思ったが、襟のおもてに、明らかに縫い間違えちゃった太い針のあとがくっきりと、、、あ~~残念。。。もっといいの、きっとある!と信じて、買うのをやめた。

夜になって、他のみんなとほんの一瞬別行動していたら、男のひとに声をかけられる。いらん、大丈夫だ、と言っているのに、意外としつこい。これがいわゆるジゴロさん。あとから聞いたら、どうやら西さんも同じひとに声をかけられたらしい。kananagaと西さんは同い年。狙いが定まってるなあ。

夜、全員が中華料理屋さんに集合。真さんおすすめのカニ料理を食べる。とてもおいしい、おいしいが、kananagaの差し込みがピークに達していた、もう、気を失いそうだ。朝の時点では、耐えれる程度の痛みが一瞬通り過ぎるくらいだったが、今は、歯をくいしばってうずくまるほどの痛みが1分くらいは続くので、だいぶきつい。残念だが、カニ料理もそこそこに、西さんが付き添ってくれて、タクシーで佐久間家へ戻る。西さん、ごめんねー、ありがとう。

この痛みは、少なくとも一度経験がある種類のもの。いつだったかなあ、数年前のある晩、気を失う程の差し込みが時々きて、レメディもうまく選べなくてヒットせず、病院の夜間診療に行く事に。とりあえず血液検査だけして、重大な病気の可能性がないか、確認。血液検査は異常なし、だったので、胃腸薬をもらってかえった。そのころには、疲れのせいか、痛みもすでにましになっていて、寝ることができた。胃腸薬を飲んでなんだかんだ昼をやり過ごし、翌晩、今度は、ギリギリ耐えれる程度の差し込みが5~6時間続く、という、これまたかなりつらい状態。とにかく、病院でも、原因も判明せず、なんら有効な手だてもなかった。西洋医学は、そういうものにはとことん弱い。そして、kananagaは、そういう、西洋医学的な「不定愁訴」が多い。だから、色々な代替医療や民間療法を、ちょっとずつ知っている。しかしあの時は、代替医療や民間療法でも、うまく方法を見つけられなかった。

で、今、痛い~となりながらもちょっと冷静に考える。これは「冷え」だ。はっきりいって、インドネシアは日本より涼しい。それなのに食べ物は、日本で食べているものよりも、もっと身体を冷やす性質のものだ。例えば、ドリアン、ライチ、唐辛子の常食など、日本ではなかなか日常的に食べにくいものほど、恐らく身体を冷やす。それから、ジャワは日本よりも冷房がきつい。というわけで、中からも外からもがんがん冷やしているうえ、インドネシア語の桃太郎役を無茶なスケジュールで受けている。8月5日に配役交代の打診があり、きちんと受けたのが7日、その日に「急ぎ、極限までセリフを削って、インドネシア語に翻訳した台本をください」と頼んで、必要な部分の3分の2くらいのところが改訂されたものをプリントできたのが9日の朝。ずっと忙しかったので、目を通し始められたのが12日から、電車の移動とかで、こまめにインドネシア語を暗唱。15日は覚えたところまでで練習し、15日夜にやっと確定に及んだ哲学者のところのインドネシア語を、16日の朝2時間で暗記、ということは、正味、10日間もないくらいでやっていたわけで、その一点集中的ストレスからくる冷えも、下腹部にたまったのだろうと推測される。

さーて、推理できたところで、まず足湯をやってみる。あ、痛みがましになる、これなら、眠れるかもしれない。やっぱ冷えだ、そうだそうだ。

ジャカルタ本番

2008-08-23 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
昨日のうちに、塩を買った。kananagaなりに、今日お祈りしようと思って。朝はしっかり休んで、午後にブンタラ・ブダヤへ。門のところと、控え室の建物の入り口に、盛り塩。インドネシアの幽霊さんに盛り塩の意味が通じるのかどうかはわからないが、kananagaなりにでもやってみることが大切だ。

建物の中に入ると、階段のあたりに、たっぷりのお花を敷き詰めたバットが置いてあった。これはききそうだね~、この建物にいる霊さんも喜んでくれそうだね、と思ったら、霊とか感じやすいメンバーが、全然違う、すごく空気が明るくなった、と言っていた。嬉しい、ひと安心。

雨がちょっぴり心配ということで、現地のおまじないをしてくれていた。竹ぼうきを逆さに立てて、にんにくと赤唐辛子をそこにぶいぶいぷっ指す。すごくきれいだ。

広報に間違いがいくつかあって、19時から、19時半から、20時からと、3種類の開始時刻が出回ってしまったようで、かなり早くからひとが集まり始めていた。しかし、なんでこんなことが起こるのだろうか、インドネシア、恐るべし!20時のつもりのひとのことを考えたら、それより早く始めるわけにはいかない。かと言って待たせ過ぎるのも申し訳ない。ということで、中川真さんたちが早くからトークを始めてくれていた。

本番が始まると、お客さんはとてもノリがよくて、やり易い。日本だったら当然放置するだろう意外な場面で、拍手喝采が起きたりする。インドネシア語も大丈夫みたい、うけている。

4場の戦いのシーン、今日は念のため、佐久間さんと打ち合わせしていた通りの段取りで進める。いい感じだ。

この日の公演がYou tubeにアップされていたので、お時間あるときにぜひ。
↓   ↓   ↓
http://jp.youtube.com/user/cupidcraft

どなたかインドネシア人の方が勝手にアップしてくれていたようだ。リハーサル画像まであるから、関係者かもしれない。勝手に、だけど、著作権が問題にならないくらい画像は粗いからいいんじゃないかと思うし、正直嬉しいもんだなあ。10個にわけてアップされてて、3場の順番がちょっと変になってるのと、なぜか、4場の途中までしか無いっぽい。一番肝心なところが無い。筋がばれることを考慮とかしてくれたんだろうか。それか、そこでテープが無くなったんだろうか。

ところで実は今日のkananaga、お腹がこわれ始めていて、4場とか、かなり力が入らず。下痢もあるけど、胃がちょっと差し込むんだよね。でも、たぶんなんとかできていたのだ、演技で。とはいえもちろん、体調はいいほうがいい。しかし、とりわけ外国での体調管理は、本当に難しい。ふぃ~

佐久間新さん、野村誠さんのブログにも、このインドネシアツアーのことがい~っぱい書かれていて面白いのでぜひ読んでいただきたいのだが、佐久間さんのブログにあった、照明のきゅうちゃんから聞いたエピソードがあまりに嬉しく、転載。

「5場の静寂のシーン、会場の門近くで、外からのぞき見ている客が少し騒がしくなった。するとすぐに、現地スタッフの親方が客をピシッと黙らせたそうなのだ。

キュウちゃんは学生時代は演劇をし、その後、長年舞台の裏方をやってきた。彼女は、公演中に舞台の出演者と裏方の間に一体感が生まれるのを感じることがあるという。今日の親方の姿を見て、現地スタッフと出演者の間に一体感が生まれている気がした、と感想を言ってくれた。とてもうれしい話だった。」

とにかく、ガムランシアター「桃太郎」初海外公演!大成功!お疲れさま!

明日は早いぞー、休め休め~

ワヤン博物館/ゲネプロ

2008-08-22 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
今回、自分では遊びの企画を一個も調べられなかった。体調のこととか、桃太郎役のインドネシア語のこととか、気にかかることがありすぎて、そういう余裕がなかったのだ。なので娯楽や息抜きは便乗限定。この日の朝も、たまたまHANA★JOSSたちが行くらしいと聞きつけて、くっついて行かせてもらったのだ。

というわけで、バタビア地区のワヤン博物館へ遊びに行った。ワヤン博物館では、贅沢にもワヤンLOVEのローフィからたっぷり解説してもらい、おおいに楽しんだ。そこで、セマールというキャラクターが好みだな~と思った。神様で、おちゃらけおとばけなんだけど、哲学的なたしなめ方もするような、そんなキャラなんだって。インドネシアにいる間に、セマールのワヤン買いたいなあ。

そのあと海の近くを散歩。海にそそがれるのが間近の川沿いに来て、仰天、臭い、臭すぎる。。。川をのぞいて2度びっくり、汚い、汚すぎる、これがこのまま海に注がれるのか。。。魚を食べるのが嫌になってしまった。なんとかしようよ、ジャカルタ!

さて、kananagaは、ちょっとだけ体調を崩してきた。クーラーのききすぎが難しいのだ。かといって、暑いのも難しいし。身体がだるめ&お腹若干こわしめ。お腹は、なんとなく辛いものの食べ過ぎのような気がしたので、一生懸命よけようとするんだけど、これがまた難しい。というのは、kananagaはゆるめのベジタリアンだから。お肉が食べられないので(魚は食べるけど)近所の屋台みたいなとこで補充してきたりするんだけど、野菜料理は特に超辛いものが多くて。うーむ。

体調いまいち~と思って、空き時間に2階で寝てたら、これまたクーラーのききすぎで、更にぐあいが悪くなってしまった。それともこの控え室の建物の主が怒っているのが、しんどくさせてるのかなあ、など、つい考えてしまったりもしつつ。あまりに冷えきってしまったので、部屋ではなく外で晩ご飯のお弁当をいただく。と言っても、鶏だったので、また野菜補充、やはり辛い。

さて、今日はゲネである。kananagaとしては、とにかく、通ることが目標。そしてその次には、インドネシア語を必要な分だけは聞き取ってもらえること。ゲネをやってみたら、ジャカルタのひとたちの反応はとても暖かく、やり易かった。インドネシア語も大丈夫みたいだし、よかった。もう、多くは望まない。とにかくまず明日の本番を無事に終えたい。体調を構いながら、精神状態も構いながら。

ところで、ジョグジャの芸術大学の先生であるウティさんが、今日から花子役で参加してくれる。すっごく飲み込みの速いひとで、しかも、即興的に出る言葉や動きが、無茶苦茶面白い。インドネシアのプロのアーティストって、なんでもできて柔軟なひとが多いなあ、と思う。マルガサリ経由で出会っているひとがそうなんだろうか。

ホテルへの帰り道、ドリアンを売ってる屋台を発見!小さめのを、西さんに交渉してもらって、買った。このあとホテルでミーティングをするので、みんなにも食べてもらおうと思って、ワクワク。ほかにも、みかんとか色々果物を買った。

しかし、ミーティングは、なんていうか、長引き、果物を食べながらという雰囲気にもならず、うーうー、みんなでは食べれなかった。夜中、kananagaはひとりで部屋でドリアンを食う。ちょっとやけ食い。でも、ものすごく濃厚で発酵臭が芳醇で大変おいしい!しかし、そう思えたのは、ひと口めだけであった。ふた口めからは「これは果物なんだ!」と自分にいい聞かせながらでないと、気持ち悪くて吐いてしまいそうなくらいだった。なんていうのかなあ、ドリアンの実って、形が肝臓に似てる、そう、内蔵を生で食ってる感じなのだ。臭いがとにかくすごいし、なんとか今夜じゅうに食ってしまいたいと思っていたが、4分の3食べたところで、あまりの気持ち悪さに、断念。酔うよ、これ、こんなに食べたら。悪酔いだ。

同室の、照明のきゅーちゃんがスタッフミーティングを終えて帰ってきたので、ドリアンを4分の3食った話をしたところ、残り4分の1を食べてくれるって!ありがとう!4分の1なら、おいしく面白く食べれるようだ。

あ、あと、こんな情報も。佐久間さんのお友達のインドネシア人の演出家のひとが、今日のゲネを見ていてくれた。で、もしすぐ直せる問題点があれば、と思って公演の感想を聞くんだけど、どうやら、公演のほうは大丈夫みたい。それより、「隣の建物、なにかいるから、お祓いとかしたほうがいいよ」的なことを言ってくれたのだそうな。佐久間さんも、すごくびっくりして、昨日のブナの話をしたらしい。なんと、なんと。。。

ジャカルタ、準備。大変~~~

2008-08-21 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
まず会場を見に行く。タクシー組と歩き組に分かれる。体力に自信のないkananagaは、まずはタクシーに乗らせてもらった。タクシーだと、思いっきり回り道しないといけないみたいで、すごく遠く感じたが、帰りに歩くと、全然許容範囲だった(なので、次からは歩きで行った)。

23日のジャカルタ公演は、ブンタラ・ブダヤというアートセンターのようなところで行われる。そこのホール、古くてすごく素敵な建物なんだけど、公演は屋外に野外ステージを組んで行う。素敵な建物をバックに、いい感じ。雨降ったらどうするんだろう?インドネシアはもうじき雨季、でも今はまだギリギリ乾季。お天気、頼んます!

敷地の外側に今回の公演の横断幕が張られていて、中川真のたまご大王の写真が大笑いで写っており、ものすごいインパクトであった。

すぐとなりの建物が、控え室。みんな、荷物をおろしたりして、ちょっと休憩みたいにしてるうちに、大変なことが起こった。突然、「だーん!!!」というものすごい音が!!佐久間さんの息子のブナが、らせん階段のすきまから地下へ落ちたのだ!!あまりに大きい音だったので、その2秒後くらいに「わーん!」という泣き声が聞こえてきたときは、はっきり言って、まず一段階ホッとした。生きてることは、はっきりしたからだ。そんなことを心配してしまうほど、大きな音だった。

泣き声直後に「ブナ!」と叫んで階段の下へ行こうとすると、ちょうどドアのすぐ外まで来ていた佐久間さんが、前をひらりと降りていき、ブナを助け上げてきた。なんと勘のよい。ブナは、顔や腕に痛々しい打ち身とすり傷、後頭部にたんこぶ。骨折とかはないみたいだけど、あれだけ大きい音がするほどだから、頭を打った影響がないかどうかが心配。

佐久間さんが病院にブナを連れていった。数時間して帰ってきたら、ブナが普通に歩いていたので、びっくりだ。もちろん顔は、ものすごく腫れてかわいそーな感じなんだけど。レントゲンとかを撮った結果、頭蓋骨にヒビが入っていたらしい。安静にはしなきゃなんだけど、でも普通にしてたら、そのうちくっつくんだって。こんなに普通にしてるのに頭蓋骨にヒビが入っているんだったら、みんな子どもの頃、ヒビ入ってても気付かずにいたのかもしれないなあ。子どもは骨がまだ柔らかいし、くっつきやすいんだろうなあ。

さて、その、ブナが落ちたらせん階段、ありえないだろー、というつくりになっている。階段のすきまって、正面からみると、なんていうの、下に三角のスペースが空いてるもんだけど、そういうすきまって、つい入りたくなると思う。kananagaが昔実家で飼っていた犬は、実家の階段の下が三角に空いてたので、そこを犬小屋にしていた。そういうところ入ると楽しいのよ。普通、その三角スペースはきっと、kananaga実家のように1階部分の奥まったところになるはずだが、この建物では、そこが即、下になっていた。怖い、怖すぎる。。。

あと。メンバーの中に、霊感的なものがあるひとが何人かいて、この控え室にしてる建物が嫌な感じがしていた、という話を聞いた。kananagaは、そういう能力はないんだけど、でも、言われてみれば、そういえばあまり居心地はよくないな、とは思える。舞台後ろの建物はとても古いので、なんていうか、そこにいる方も、まあ、おおらかというか、器が大きい感じがするらしい。でもこの控え室の建物は中途半端に古くて、なんていうか、このよそものたちがズケズケ入って来たことをよく思ってないのかもしれない、というような感じ。んでそれに、たまたまブナがひきずられちゃったのかも、というイメージというか、感じらしいのだ。kananagaは、そういうことをリアルには感じられないが、そう言われると、結構すんなりすとんとイメージできるというか、腑に落ちる。そうか、そうだよね。そりゃ、そうかもしれない。まず、ごあいさつからするべきだった。

バタバタしつつも、一部のメンバーの間で、なんか、お祓いとかお祈りとか、現地のひとに頼んだほうがいいかな、など、話しつつ。

あ、そうそう、ブンタラ・ブダヤのすぐ近くで、ドリアンアイスクリームを食べたら、とってもおいしかった。kananagaはドリアンを食べたことがないが、アイスがこんなにおいしいのだから、ドリアンそのものも、すごく期待できる!帰るまでには食べてみようと思う。

インドネシアへ

2008-08-20 | 海外ツアー制作旅行等滞在記
早朝6時25分にMKスカイゲイトシャトルがお迎えにきてくれて、関空へ。マルガサリやゲストの桃太郎メンバーと、空港で団体行動(20人以上いた)をしているのが、なんか、新鮮、っていうか、変な感じ~。

ガルーダは、機内食もおいしい~。寝たりしゃべったりしつつ、朝11時に出発し、デンパサール経由で、ジャカルタの空港に到着、夜だ~。そこから45分くらいチャーターバスに乗り、ジャカルタ市内のピタギリ・ホテルへ向かう。バスのおじちゃんの、荷物の積み方がすごい。みんなで、荷物が落ちてこないようになんとなく支えながら、ピタギリホテルに到着。夜だっていうのに、街はにぎわっている。車道で平気で物を売っているひとがいっぱい。途中、市場みたいな、屋台みたいなのがずら~り、果物食べたい~。

ホテルでチェックインしたあと、小腹を満たすべく、外へ。すぐ正面の屋台で、汁ビーフンと、しぼりたての柑橘系ジュースをいただいた。すごくおいしい!腹いっぱい、満足!で、約120円。