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瀬尾佳美の暇つぶし日記

残業代は払わない-ホワイトカラー・エグゼンプション考

2007年01月10日 | ポリシーウォッチ
ホワイトカラー・エグゼンプションが、話題を呼んでいる。長時間労働に拍車をかけるなどという反対もあるが、長時間化するか逆に短時間化するかはなんともいえないと思っている。実際、現行の制度では、低密度で長く働いたほうが賃金が高くなるのだから、自ら長時間労働を選ぶインセンティブが労働者のほうにある。このインセンティブがなくなるだけで、労働時間は短くなる可能性があるのだ。

私は労働経済学の専門家ではないが、だいぶ長いこといわゆるOLという奴をやっていたので、大学だけしか知らない他の学者より会社には詳しい。私は夜型なので、夜オフィスにいることも多かったから、夜のオフィスの事情は知っている。観察の結果わかったことは以下のとおりである。

    長時間オフィスにいる人が長時間働いているとは限らない。

夜の11時半ごろになって、机で夕刊読んだり、無駄にネットにアクセスしたりして時間をつぶしているオジサンは、皆ではないものの珍しくもない。タクシー券が出る時間まで暇をつぶすのである。中には単純に「帰宅拒否」というか奥さんが起きている時間には家に帰りたくないというオヤジもいる。自宅に居場所がないからだ。はっきりいえば、家族にとって大事なのは、オヤジではなくオヤジの運んでくる金だけである。金さえ入れば、当の本人などできるだけいないようがよい・・という家族がいるのも事実なのである。だからオヤジは夜中に会社で新聞を読んで暇をつぶす。

邪魔にするところまでいかなくても、早く帰ってこないオヤジのほうがステイタスが高いと思っているかのような奥様もいる。あるオジサンの妻が「うちのパパは仕事が趣味だから・・・」と言っているのを聞いてぶっ飛んだことがある。だってそのオヤジは長時間労働は長時間労働だけど、さっぱり仕事ができなかったからだ。OLの間では、「このオヤジに奥さん子供がいると思うと笑えるよね~」といわれていた人物であった。「夜遅く帰宅」=「会社に必要な人間」なんて、世間知らずのオバハンの勘違いというものである。

帰りたくはないが、仕事もしない、というエセ長時間労働のオヤジたち。そんな人たちにまで残業代を払わなければならないとすれば、会社は正味気の毒である。実際、仕事ができる人は、業種にもよるだろうが、比較的労働時間は短く、朝早く夜早い、というタイプが多いように思う。健康管理にも気を使っていたりする。逆に過労死するような人には要領が悪く仕事ができない人が結構まじっていたりする。案外そんなものだ。



追記:人気ドラマの「派遣の品格」で主人公も言っているではないですか

「残業とは、仕事のできない無能な社員がお給料を水増しするためにするものです」
  
  流石ハルコさん

  
 


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