「清須会議」 原作・脚本・監督:三谷幸喜 出演:大泉洋・役所広司・小日向文世・佐藤浩市・妻夫木聡・浅野忠信・西田敏行・伊勢谷友介・鈴木京香・剛力彩芽
映画「清須会議」を見た。上映終了が近いとはいえ、一日一回上映で観客はたった7人。前回見た「鑑定士と顔のない依頼人」が満席だったのと比べ余りにさびしい。
「清須会議」は三谷幸喜の監督作品の中では、私は上位に評価する。
過去の三谷映画は面白いのだけれど、全体的にどこか緊迫感不足というかスパイスが足りなかった。でも今回は織田家の後継者と領地の分配を決める清須会議での羽柴秀吉(大泉洋)・丹羽長秀(小日向文世)・柴田勝家(役所広司)・池田輝政(佐藤浩市)の駆け引きに緊迫感がある。脳天気で憎めない柴田勝家と勝家を押しながらも最後は冷徹な判断をせざるを得なくなる丹羽長秀との二人の関係はほろ苦くも悲しい。役所広司と小日向文世の演技が素晴らしい。
ただラストは穏やかな雰囲気で、三谷らしい甘さが出てしまった気はする。
大人から子供まで誰もが安心して見られる三谷映画は貴重な存在ではあるのだが。