万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

カラディモスさんの最新作ParaCone

2018-02-02 17:24:38 | 万華鏡ブログ

チャールズ・カラディモスさんの最新作が届きました。ParaCone パラ・コーン という作品です。基本的な彼のスタイルは変わらず、2ミラー、ドライセルの万華鏡です。
この作品の特徴はサイズが少し小ぶりになっていることです。今までの定番コーン型スコープは高さ10インチ(約25㎝)が多かったのですが、今回は7.75インチ(約20㎝)です。
内部の映像は期待を裏切らない完璧さと美しさに満ちています。

これは右側のホワイト/パープルのガラスの内部映像です。透明感あふれているところが素敵です。

こちらもホワイト/パープルの内部映像です。ドライアンプルの中のガラスビーズ、透明感のあるガラスオブジェクトがシャンデリアみたいな感じだなと思いました。背景のガラスが無色で半透明なので、オブジェクトの繊細さが際立つ気がします。

カラディモスさんの内部映像をデジカメで撮影する際、9ポイントというのは結構きれいに収めるのが難しいのです。2ミラ―の角度が20度ぐらいに狭く組まれているし、逆テイパードという組み方なので、覗き口がとても狭いからです。でも今はスマートフォンのカメラが強い味方です。 最近はデジカメとスマートフォンの両方を使って、気に入った映像探しを楽しんでいます。

左側のブルー/グレイの作品の内部映像です。

以前は黒いオブジェクトが特徴だったカラディモスさんですが、このシリーズでは少しだけ使われている感じです。

このシリーズは今回32点の限定数で制作されました。外観のガラスの色も多彩なヴァリエーションがありますが、そのほとんどが今では生産されたくなったアートガラスを使っているとのことです。ガラスの色がまじりあった外観が気に入っています。
少し小ぶりになった分、長く覗いていても負担に感じないのが嬉しいです。そしてそれは作家さんが意図したことでもあったようです。何よりも、いくらでも覗いていたいと思える多彩な変化、色模様が魅力の万華鏡です。

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ガラスの白百合

2018-01-25 15:22:57 | 万華鏡ブログ

キテルソン夫妻のフラワースコープシリーズが好きです。 筒の上にデザインされた花の姿も、内部に展開する花模様も気品があって美しいといつも思います。
今回ご紹介するのは2017年の新作、「カサブランカ・リリー」です。 白くて大きくて優雅な百合です。25個の限定版の#1です。

黒いガラスの上に重ねられた花びら、花芯、茎、葉が艶やかな表情を見せています。ガラスのフュージングという技法で焼き付けられた模様です。
この模様を焼き付けた後、さらに窯で半筒形に形作り、二つを合わせて丸い筒にします。ガラスの作品はどれもそうですが、熱するときも冷ますときも、それぞれのガラスにあった温度管理が難しいところだそうで、失敗と成功の経験を重ねて生み出されるようになった作品であることを想いながら、そしてアメリカの工房から大切に包まれて無事に届いたことに感謝しながら、この万華鏡を手にします。

フラワースコープのセルには、テーマとなった花のミニチュアが入っています。 ペギーさんが小さな花をバーナーワークで作ります。映像になった時に花の姿が完璧に映り込むタイミングは少ないですが、そんな瞬間を探すのも楽しいです。

ガラスオブジェクトの豊かな表情が、ペギーさんの生み出す独特の世界になります。色の組み合わせだけでなく、質感の組み合わせが素晴らしくて、映像に味わいを与えています。
シフォンゴールドのガラスは優しいきらめきがあり、光る青いガラスとの対照が素敵です。

これは蝶が舞っているような映像ですね。オイルの中での変化が何よりも魅力の作品ですので、動きをご紹介できないのは残念ですが、ふわーっと流れるような映像を想像してみてください。

ペギーさんは昨年7月からブリュースター・カレイドスコープ・ソサイエティ(BKS)のプレジデントに就任しました。 作家さんがリーダーとなると、制作時間などにも影響して大変だとは思いますが、コージー・ベーカーさんの時代からBKSを支えてきた方なので、とても期待しています。BKSの古き良き時代を知っている彼女が、BKSのこれから進むべき道をしっかりと考えてくださっています。BKS会員の一人として応援していきたいと思っています。

2018年のカレイドスコープ・コンベンションは5月10日から13日まで、テネシー州メンフィスで開催されます。 興味のある方はmailto:info@kaleidoscopes.jp  までどうぞお尋ねください。

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アルケミスト

2017-12-15 14:47:31 | 万華鏡ブログ

このブログでも何回かご紹介してきた小嶌淳さん・喜多里加さんの「アルケミスト」です。 シリーズ作品としてたくさん制作されてきたに違いないのに、毎回新鮮さを感じます。ご存知の方も多いかもしれませんが、陶器の筒を作るのが喜多さん、鏡とオブジェクトセルを担当するのが小嶌さんです。今回の筒は新しいデザインで、花を描いてあり金彩が華やかさを添えています。

今回の「アルケミスト」(小)は、長さ約10㎝の作品ですが、迫力のある映像です。淡いブルーに紫色、緑色、金色で花がたくさん咲いています。

2ミラー4ポイントです。ミラーシステムの第3面にフィルムを貼っているので、オブジェクトの色がオーラのように広がります。
 

金属性の輝きはダイクロイックガラスを加工したオブジェクトによるものです。光を当てるとさらに輝きます。

「アルケミスト」(中)は長さ約13㎝です。 

模様を削り、彩色し、金彩を施した独特の質感のある陶器です。
この作品は2ミラー6ポイントの映像が展開します。

マンダラ模様の周りを飾る幻想的な輝きと、オブジェクトの一つ一つが持つ深い輝きがともに響きあって、強い印象を与える作品です。 オイルの流れが生み出す映像の変化は滑らかで、その動きに吸い込まれそうな気持ちになります。

京都での万華鏡世界大会ではアメリカの会員の方にも作品を見ていただく機会となり、高い評価をいただいたお二人の作品は海を渡っていきました。これからがますます楽しみです。 

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空華(くうげ)

2017-12-01 22:34:12 | 万華鏡ブログ

赤津純子さんの最新作をご紹介します。 毎年12月に開かれる銀座の松屋デパートでの個展のために作り上げた「空華(くうげ)」という作品です。 四角い筒型のすっきりとした姿ですね。
ステンドガラスですが、ハンダの盛り上がりがなく、軽やかな雰囲気に仕上がっています。
今回はオイルセルの作品に挑戦しました。 デリケートで繊細なオブジェクトは赤津さんらしく、バランスの取れた映像美を見せています。

「オイルタイプであることで時の流れや物語を感じる作品にしたい」という思いを込めて製作なさったそうです。 「映像が変化する様子を心が精密にたどっていける速さになるように、オイルの濃さもそれぞれ確認している」とも。

「空華」とはもともと仏教の言葉ですが、空中に舞う花々のイメージと変化する幻のような華を重ねてタイトルにしたそうです。「美しい万華鏡の映像も幻であり、現実の世界もまた常に変化する幻。 幻は幻のまま真実でもあって、日常の分別心をひととき脇に置いて、ありのままの映像に心を休ませるのもいいなあ」と自分と覗く人に思いを馳せながら製作なさいました。

オイルセルなので、動きこそが肝心なわけですが、細かいパーツで余白のある映像を目指し、いろいろ試行錯誤なさってセルの大きさ、オイルの濃さの選び方に苦心なさったそうです。 オブジェクトが繊細で小さいので、オイルの抵抗を量りながらパーツを決めるのに時間もかけました。背景や光の入り具合などを考え、オイルセルならではのパーツの組みあわせにも配慮して制作しました。

オイルセル製作の技術は中里保子さんや細井厚子さん、佐藤元洋さんから教えていていただいたとのこと。 万華鏡は多種類の素材や技法が組み合わされて作品となりますが、新しいことへの挑戦や可能性がその分あるわけで、作品の形になるまでに時間をかけてその土台作りをすることになります。 そして多くの作家さん同士、教えたり教えられたりしながら技術や経験を蓄えていくことが結構あります。 そんな様子を見聞きすると、私としては嬉しく、またうらやましく思うことが多いです。

このような経緯で生まれてきたこの作品、赤津さんはオイルタイプ挑戦のスタートとして納得のできる一つの答えを出されたとおっしゃっています。 こだわった時間の流れはこのブログではご覧いただけないので、ぜひ足を運んでご覧になっていただきたいと思います。

赤津純子作品展
2017年12月13日(水)~19日(火) (最終日は午後7時まで)
松屋銀座7階 和の座ステージ
会期中の営業時間 午前10時~午後8時  12/15~24は午後8時半まで。
電話 03-3567-1211(大代表)

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クリスマスに飾りたい・贈りたい万華鏡 #3

2017-11-23 21:29:18 | 万華鏡ブログ

依田満さん・百合子さんの工房から届いた白い万華鏡をご紹介します。 ガラスの筒はシリーズとして使われているものですが、ミラーシステムやオブジェクトを変えて一つずつ手作りで生まれてくる作品は同じものはありません。
左から「心あかり」です。 

4ポイントを生み出すオープン2ミラーシステムで、周りは外のガラスの白を映し出します。 ソフトな白の世界に優しく繊細な映像が生み出されます。

真ん中の作品は 「バラのミニパフェ」です。 バラの花がサンドブラストの技法で描かれています。(模様が見やすいように横から光を当てています。)

こちらも4ポイントで、中にはピンク色のバラの花が咲いています。小さくておとなしい印象の万華鏡ですが、見えてくる華やかなシーンに心が躍ります。

右側の作品は「金平糖流星群」です。 白地に流れるように散るカラフルな点が可愛らしいですね。

オープン2ミラーで7ポイントの映像です。 筒の中の小さなオブジェクトセルに入っている小さなガラス細工が織りなす繊細な模様にいつも驚かされます。小さくてもそれぞれに意図されたデザインがあり、その組み合わせの妙こそが魅力的なのです。

白い世界に優しく浮かび上がる繊細な模様は、依田さんの工房ならではの映像表現です。暖かさと優しさが作り手から覗く人に伝わる万華鏡だなあといつも感じています。

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クリスマスに飾りたい・贈りたい万華鏡 #2

2017-11-20 16:03:39 | 万華鏡ブログ

マイケル・コリアさんが工房を閉じてしまい、人気のあったスピリットシリーズとはもうお目にかかれないと思っていましたが、引き継いで制作をしているのが、カレイドカンパニーです。 作っているのはカール・シリングさんで、作品のコンセプトはそのままに、新しいバージョンを生み出しています。

スノーフレークの筒にカラースピリットの赤いパーツを付け加えて、「レッド・クリスマス」というタイトルです。
もちろん中はクリスマス仕様のオブジェクトが選ばれ、見ていてとても楽しくなる万華鏡です。

きらきらしたゴールドのオブジェクトは写真ではきらめきが伝わりにくいですが、華やかさを演出します。

くっきりと大きな映像が展開するこの万華鏡は、アルミニウム製です。軽くて壊れにくく、持ちやすいのも嬉しい。
先端部も回り、大きめのオイルセルにたっぷりの楽し気なオブジェクトが入っています。プレゼントにいただいても嬉しい気持ちになることでしょう。

こちらは同じく、クリスマス仕様で「グリーン・クリスマス」です。フォレストグリーンを特徴としていますが、赤や白などのクリスマスカラーとの組み合わせがきれいです。

お子様でも年配の方でも、本格的でありながら、気楽に楽しめるきれいな万華鏡として、お勧めいたします。

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クリスマスに飾りたい・贈りたい万華鏡 #1

2017-11-14 13:36:18 | 万華鏡ブログ

今年もまたクリスマスのシーズンがやってきます。そしてクリスマスをテーマにした夢のある万華鏡が生まれます。今日ご紹介するのは、Glass Nique 工房のフラワーポッドシリーズからクリスマスバージョンの2点です。

クリスマスを意識したドライフラワーやリーフ、木の実などをたくさん詰め込んだオーナメント風の万華鏡は飾っても可愛らしく、雰囲気のある作品です。 赤や緑、ゴールドをふんだんに使ったほうは、「メリー・ポッド」(上の写真右側)。オブジェクトにもクリスマスカラーが選ばれています。

2ミラーの第三面に光を少し反射する素材を使い、周りにオーラをまとった映像表現です。

3ミラーの場合は視野いっぱいにきれいなクリスマス模様が展開します。ワクワクしますね。

一番上の写真で、左側にあるのは、「フローズン・ポッド」です。 ブルーや白を基調にしたお洒落な外観です。
基本的な構造は「メリー・ポッド」と同じですが、外観のデザインもオブジェクトの色合いも冷たい氷の世界、きらきらする冬の世界を表現しています。 2ミラーの映像はこんな感じです。

そして3ミラーは視野いっぱいに広がるクールな映像です。

作家さん自身が何より楽しみながら、クリスマスへの思いを込めて作ったのでしょう。 クリスマスを盛り上げるアイテムとして、あるいは素敵なプレゼントとしていかがですか。 

 

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デュレット夫妻のオクトパスガーデン

2017-11-09 14:04:28 | 万華鏡ブログ

ルーク&サリー・デュレット夫妻の2017年の新作「It Figures (イット・フィギュアズ)」をご紹介します。 久しぶりに丸い筒の作品に戻ってきました。 こだわったのは筒に使う木材の種類です。 色や木目の異なる木材を薄いシート状にしたものを組み合わせて、筒に巻き付けています。2本の写真ですが、実際にはもっといろいろな組み合わせがあります。Figure というのは模様のある(木材)という意味からタイトルに使われています。

オブジェクトの種類は2つのタイプになっています。一つは今までの「コスモ」の定番でもあった光るビーズやワイヤーを組み合わせた華やかなもの。そしてもう一つのタイプが「オクトバスガーデン」と呼ばれる貝殻をふんだんに取り入れたものです。

貝殻のほかにもパール、独特のビーズ等が組み込まれ、美しい模様となります。

3ミラーの映像は大きな丸いマンダラ映像とその周りを重なりながら囲む映像の組み合わせになります。

このタイプの3ミラーシステムは視野いっぱいに迫力のある映像が展開します。貝殻をたくさん使って海の中の美しい庭を表現しています。

デュレット夫妻は、現在は風光明媚なワシントン州のサンファン島に職場と住居を持ち、少しずつ万華鏡を制作しているようです。万華鏡作家として28年もの経歴を持ち、数々の名作を生み出してきた作家さんです。プロダクションタイプの作品にも、こだわりをもち、質の高い万華鏡を生み出しています。

2ミラーは9ポイントのマンダラ映像を生み出します。

先端部がスムースに回転する手持ち型で、手で回転させながら映像を楽しみます。 台が付いていますから転がらずに置いておくことができます。

華やかさ、大胆さ、ダイナミックな展開は、どちらかというとアメリカの作家さんが得意とするところ。 見るたびに驚きにも似たインパクトを感じます。 
別タイプの光るビーズが入った「コスモ」タイプ(一番上の写真の奥のほう)は「オクトパスガーデン」にさらに輝きが加わった、明るく元気な印象の映像です。

  

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秋の雅

2017-11-04 09:48:05 | 万華鏡ブログ

今日ご紹介するのは、松宮真理子さんの小ぶりな万華鏡です。 小ぶりでも細部にわたって個性が表れている素敵な作品です。 このブログを「秋の雅」というタイトルにしたのは、この作品でアクセントに使われているガラスが、5月の万華鏡世界大会での発表作品「雅」に使われたものと同じで、まさに雅な美しいガラスであるからです。

内部映像も色づく秋の気配を感じさせて、今の季節にぴったりだなあと感じました。これは私の勝手な解釈ですが、季節感やそれに通じる想いは、日本人ならではの共有される文化があるからこそ、いろいろ極められて奥深いものがあるように思います。落ち着いた色合いのガラスと、小さなオブジェクトセルに詰まった秋の色、輝きが手に取った人の心に届くだろうなと思わされた万華鏡です。

松宮さんの万華鏡はアシンメトリーなものも多いです。 この作品も筒、オブジェクトセル、アクセントのガラスのそれぞれがちょっと枠を外れている感じですが、そこがまた作家さんの個性だし、同じものはないだろうなあと思います。

オブジェクトは黄色、オレンジ、赤い、グリーンなどのガラスと金色の細かいビーズです。外から入ってくる光によってその表情が変わります。

長さ15㎝ほどの小さな筒の中に広がる大きな世界。 オブジェクトセルが固定されているので、筒全体を回します。

ガラスの柱とそれを囲むマンダラ映像という見え方、立体感を生み出す鏡のマジックの一つです。

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元気になる万華鏡

2017-10-29 15:03:56 | 万華鏡ブログ

このカプセル型の万華鏡は、Glass Nique工房の作品で、「Capsule Jam(カプセルジャム)」と言います。 薬を模した万華鏡で、白い側の奥に覗き口があって内部にはミラーシステム、透明な側は全部がオブジェクトセルになっています。いろいろなオブジェクトが良く見える万華鏡です。

中身のオブジェクトも全て手作りで、釣りの擬似餌を使ったり、アクリルの棒を熱で曲げて色を染めたりと、結構面倒なことをしていると教えていただきました。本当の薬ぐらいの大きさのカプセルも入っています。外から見てもきれいで楽しい感じです。

薬の代わりに、覗いて元気になってもらいたいというコンセプトで作られたそうです。
確かに元気になれそうですね。

このくらい大きなオブジェクトセルだとミラーシステムの近くにあるものと遠くにあるもので見え方が違い、奥行きを感じます。これだけたくさんのオブジェクトが大きなスペースの中を動くのですから、見える色模様も本当に変化に富んでいます。 写真を撮ろうとすると、どこに焦点を合わせるかでも映像が違って見えます。

Glass Nique工房ではガラス工芸の技術と万華鏡制作の技術を磨いた梶原さんご夫妻が、自らデザインした作品を丁寧に作っていらっしゃることがよくわかります。元気になってねという思いが伝わってきませんか?

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