Ryojinブログ

剣道のこと、オオカミ復活運動のこと、そして紀州犬のことやいつも行き来している大好きな京都のネタなども綴っていきます。

交剣知愛か・・・稀に見る使い手・・。

2013-09-28 19:37:51 | 剣道のこと

 今日は午後から隣町の紀北町に剣道の稽古会へ参加の為行ってきました。

数ヶ月前に京都で稽古した際、後で挨拶に来てくれたk氏が「実はで毎年JRのOB会を中心に、この町に泊まり込みで親睦を兼ねた稽古会を開催しているので、よかったら今回は是非オカダ先生にも来て頂けたらありがたいです」と言われまして、これは嬉しい話と今日この日にお邪魔したわけです。

午後二時半頃からの予定でしたが、何とこの親睦稽古会は既に30回を数えるほどの過去があり、今回はその記念に個人試合をやらせてもらうので「先生、申し訳ありませんが審判もお願いします^^^」と言われ、それはそれとして心地良くお受けいたしました。

ただその親睦試合の中で、まさしく刮目すべき一人の先生(大阪のマツモト先生と云う御年は確か70歳ちょっと、大阪府警のOB)がおられ、この先生には是非とも一手御指南をと思い、試合終了早々に挨拶に伺い稽古お願いしました。

この先生、小柄ながら贅肉の一片も見えないまさしくはがねのようなビシッ!とした体つきで、剣風も昔のまさしく武術的な剣使いで、足捌きが変幻自在であり眼が良く見えていてどこからでも技があり、鋭い打ちをを繰り出してきます。横から縦から前後の引きと入りもまったく上手で、それはそれは大変な使い手でした。

僕は若かりし頃(まだ20代後半から30代位かなぁ・・)京都の武徳殿での稽古会で奥山麟之助先生と云う、明治生まれであの内藤高治先生の書生をされていた当時90歳位の大先生がこのような動きを見せていた記憶があります。

確か一度か二度はお願いした覚えがありますが凄かったですね、何せあの真夏の八月の稽古、僕はただただ色々な先生にお願いし、こちらは掛かり手なので稽古を待つ間は休めます、しかし先生方は終始元立ちで休む間もありません、次から次へと強者が挑んで来るのですが奥山先生は、何とあのお歳で稽古の最後までしっかりと元に立っておられました(最後の講評までしていた・・・)こっちは休みながらもへとへとで面の中から「この男一体どないなっとんやろ・・・」みたいなこと思い、同時に凄い尊敬の念というか畏怖のようなものを感じたものでした。

最近そういう使い手とは出会ったことがなく(三重のN先生もそうだ、神道無念流の研究者)何となく新鮮な嬉しい気持ちの稽古がお願いできました。その内容はと言うと、僕、たじたじ・・・ほとんど何もできませんでした。多分僕だけじゃないと思います、八段の使い手でも多分同じような結果だろうと思います。

ただおおうにして皆、後で言う言葉は「あの人は難しいなぁ・・・(剣使いのこと)」であろうことは間違いありません。

 僕のように今、八段に挑戦中の剣士とか現代の剣道にすっかり浸かってしまっている剣士にとっては、こんな剣使い正直苦手です。なぜならスポーツ的要素の強い現代剣道のスタイルではこういった武術的な動きを伴う剣道はなかなか手に負えないからです。また同時に今の剣道ではこういった剣風は余りどちらかと言えば評価されない風潮もあります。もちろんそこには様々な意味合いもあり一言では表現できないのですが・・・・。

しかしながら僕は相当レベルで認めていますというか、ここに剣道の本質のようなものを感じています。

僕は最終的に自分の剣道は、この武術的な動きを取得してこそ初めて絶対的になり得るんだと思っています。その為色々な古今の武術家のことを調べてきました、それだからこそ明確に言えるんだと思います。

ただ、今の剣道界においてはまずは八段になることなんです、そこから自由なプラトーな世界が広がり更にそのまだ先に大きな壁が現れる、こんな繰り返しかなぁと漠然と思っています。まぁ別に八段にこだわることもないと云えばないのですがね・・・・ただ僕の場合この斯界に対する精神的な決着のようなものなんですね、これが・・・ホント。

僕は今日の稽古、剣道界でよく使われる「交剣知愛」という言葉、まさしくそれを感じさせてもらえました。

そういう意味でもとても良い一日でした。

 

 

   

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楽しい時間・・・那智のこと・・。

2013-09-26 10:33:22 | 随想・・・。

  先日久し振りに友人氏とスナックに出かけました・・いっぱい飲んで歌ったなぁ・・・YZAWAと柳ジョージと都はるみかな・・・。氏はサザンが多かったなぁ・・。とにかく愉快で心地良かったのです。

このスナック「B」のママはMISちゃんといって、年齢は70過ぎで・・・ここが問題・・この人めちゃめちゃ若々しくて綺麗な人なんです。僕は「オワセの奇跡」と呼んでいるくらいです・・・ほんと・・。言葉使い・・行動の素早さ・・ちょっとした仕草・・精神的にも若返る為にはこんなことに配慮することですが、まぁ・・彼女はかなりできていますね・・・(老人は確かに反応が遅い・・かな・・中には、朝など後ろから挨拶の声を掛けると僕が通り過ぎてから振り向いている御仁もいるし・・・これ余談^^^)

  僕は彼女の結構なファンで、滅多に飲みに出たりはしないものの氏と出かけるときはここが多いです。どちらかと言えば僕がリクエストするからですが・・・。他にも男にも女にも多数ファンがいるようでいつもある程度の年配の人達が集っています。

氏の友人のMSAちゃんもよく一緒します(この場合のみご主人公認・・・必ず0時までには帰ります・・)彼女は明るくてかわいい人で一緒にいて本当に楽しい人で、また歌が上手い・・僕はこの人の歌を聴くのも楽しみなのです。この人の歌にはつい聞き惚れてしまいます。何というか・・歌の上手さにに嫌みがないんですね・・・。

この日も0時前には帰りました。あっという間に時間が過ぎて行きましたが僕は満足でした・・・途中までMSAちゃんを送って自転車も引っ張って帰る夜道は秋の夜長・・・夜中か^^^みたいで心地良かったです。この時間に帰宅すると翌朝は快調ですね。

  翌朝は5時半頃には起きてガタガタとしだし、それから那智と散歩に出かけます。

そうそう那智とは今は自転車ではなく歩いて散歩です・・交配の後で1週間くらいはあまり激しい運動はできないからです。が・・那智はお構いなしで、どんどん綱を曳き、たまたま仲の良い犬と出会うと大騒ぎしますが・・こればっかりはしょうがありまません・・・。

朝晩はすっかり秋らしくなってきました・・暑がりの僕もさすがにエアコンをかける頻度も少なくなってきました。もう短パンは履きません。出かけたその夜初めて長袖のシャツを着ました。何の違和感もなくてちょうど良い感じで・・・こうして季節がまた変わっていくという感じですね。

  さてさて、那智は妊娠できているかなぁ・・・・上手くいけば11月20日前後くらいには出産します。

楽しみであり・・少々心配しています。

 

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ある中国人の行動とそれにまつわる雑感・・・

2013-09-23 20:18:07 | 随想・・・。

  先日の豪雨で溢れた淀川で流された男児をその川に飛び込んで助けた男がいました。それは中国からの留学生でした・・・。

「自分も死ぬと思った・・・」と云うコメント付のそのニュースを目にしたとき、僕には思わずこみ上げてくるものがありました。何というか今、様々な場面で取りざたされている大騒ぎしている感のある中国や韓国との軋轢、国家間の問題というかせめぎ合いのようなものありますよね、その事とのオーバーラップです。

  たまたまこのニュースを目にした時、僕の脳裏には「結局は個人なんだなぁ!個々の資質であったり育てられた環境であったり、まさしくすべては個人のことなんだ・・!」という気持ちが強く沸いてきて、そうした思いが更に明確になってきたからです。

やれ日本人は、やれ中国人は、やれ韓国人は云々などと決してそんなことだけでは括れない、そういう問題ではないんだという思いです。

  ただ相対的に「気質・・・」のようなもの、例えば国という大まかなものであったり一部地域であったり、またそれぞれが住む共同体の醸し出すものであったり、そのようなものが存在すると云うようなことを感じることも確かにあります。しかし必ずある個人がそれを覆すという現象に出会います(僕の経験上です・・・)。 

  国民性などと言うような表現がよく使われ、軽々しくもそれにすべて括られてしまうという場面が確かに一部には存在するのかも知れませんが、しかし僕にはどう考えても世界は個人の集まりで、そこに様々な因習や宗教的な戒律や思考のようなものがどれだけ介入しようとも結局は人間個人のDNA・・・による行動とでも言いましょうか、そんな世界が純然と存在し、それによって人は突き動かされていく、人間本来の普遍的な行動規範のようなもののによって・・とまぁそんなこと思うわけです。

  話は飛びますが、まったく別の正反対の人間の行動、全体主義というかファシズム的な行動みたいな、所謂皆でやろう、皆でこうしよう、皆でこうすべきだ。だからそれに同調できない人は「非国民・・・」的な発想ですね。こんなこと、どんな片田舎の小さな共同体にも大規模な会社や組織における共同体にも少なからず存在します。

  だからです半沢の顛末ではありませんが、そうした状況を俯瞰的な視点で見える、そういう人間になる必要があると思うわけです。結果的に皆と同じ行動をとろうとも同じところに落ち着こうとも訳判らずそうなるのと、判っていてそうなるのとは自ずと同じ判断にしてもその価値が違ってくると思うわけです。その理由にする言葉は強靱な「適応力」です。それは状況により妥協してしまうのではなく大局的な目を持って適応していく力があるということに他なりません。

 ある剣道の大先生、この方は熊野出身の大家ですが、剣道における悟りの心境について訪ねられたときこう言いました。

「悟りとは物事における究極の適応力のことである」

取り留めのない雑感でした。

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半沢・・最終回

2013-09-23 19:37:30 | 随想・・・。

  あまり突っ込んでは見ていなかった「半沢・・・」ですがここ最近家内に触発されついつい楽しみに見ていました。

そして最終回・・・やっぱり予想通りの展開でした・・・・頭取・・北大路欣也に半沢は利用されていた・・・・と云うことで・・まぁどうってことないのですが・・・そんな感じでしたね。

日本人は得てしてあの取締役会の半沢の態度には好感は持てないでしょうね・・・・武士の情け的な思想が多分にありますから・・・要するにやり過ぎ・・・頭取も言っていましたが・・・。それは見ていて余り今までのような痛快さを感じませんでしたから・・・・・例え親の敵であってもです・・・。

大和田は前の場面で自宅で昔の映画・・・確か小津監督の「東京物語」じゃなかったかと思うのですが・・・見ていましたよね・・・寂しそうでした。

今度は北大路の頭取に倍返し・・するんでしょうか・・・・?

ちょこちょこと倍返しやっちまうのはおもしろいですね・・・・ホント・・でも最後・・銀行のあり方みたいな説教が出てきて少し興ざめでした・・僕は・・・。どちらかというと敵討ちみたいな雰囲気があまり好みでないからかなぁ・・・作品によってはそんなこともないのですがね・・・。 

当然大和田は大した処分にもならず、それを暴いて追い詰めたものの結局恨みつらみにこだわり、妙にばたついていた半沢は結果の通りで、脚本家の考えには道理がありました。

何か次に含みを持たせたような半沢の表情でしたが・・・・・・まだあるんでしょうか・・・・?

  それにしても「あまちゃん」「半沢・・・」と突然今までの常識を覆すような面白さのドラマが今年は続きました・・・これからは「期待外れ・・・・」となるようなドラマは以外と少なくなりそうです。これらの刺激が相当あると思います・・・脚本家もディレクターもその能力がはっきりと問われるような状況になったようです。

おもしろいなぁ・・・。

 

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昇段審査・・・。

2013-09-22 15:33:48 | 剣道のこと

  昨日は紀州地区の初段から3段までの昇段審査会がありました。今年は紀宝町で開催され僕も審査員の一人として参加しました。

本来なら別の若手の誰かにやってもらいたかったので本部から依頼があった時には返事を濁していたのですが・・・後で教え子のイツミが大学の休暇を利用して妹のアイリと一緒に今回受審すると云うことがわかり、再度確認の連絡があった際にすぐに快諾しました。これは僕がきちんと見届けてやらなくては・・・と思ったからです。

  アイリは高校ばりばりの現役の選手で稽古充分ですがイツミの方は大学では充分に剣道をやれるような環境ではなく稽古不足は否めないのはわかっていましたが・・・・半年や1年で高校でやり抜いた力ががた落ちするはずもないのでまぁ・・さほど心配はしていませんでした。

審査までに一度稽古をして色々アドバイスをしようと思っていましたがお互い都合がつかず前日にメールでポイントだけを伝え当日に臨みました。

  当日は審査員は会場では無闇に受審者や父兄等と話はできません。当然ですがイツミ達姉妹にもまったく会話も直前のアドバイスもしてやることができず結構やきもきしましたがもうどうしようもないので信じて見守ってやるしかありませんでした。

初段にも2段にも元教え子が何人かいましたが普段の稽古の様子が充分判っているので余り心配はしませんでしたが、3段となるとかなり審査も厳しくなり毎回何人かは不合格になります。

今回は3段の女子の受審者はあの子達二人だけで、2回の立合という規則のもと二人が2度立ち合うことになったのですが、これは大変珍しいケースで僕も初めての経験でした。事前の打合わせ会議では同じ3段の男子と組ませると云う選択もあったのですが、やはり決まりは決まりで3段までは男子と女子は別に行うというルールを優先させました。

さて、審査は実技、剣道形そして学科という順に行われます。

今年は初段のレベルが高く既に2段レベルの子達が何人もいました。僕はその中で一人だけ心配な子がいたのですが今回はその子を基準にして判断しました。その子はほとんど有効な打ちが出ず逆に何本も打たれていましたが、足運びや姿勢がしっかりできていたので合格と判断した結果、他の審査員の皆さんも同じだったようで結局全員が合格しました。

2段もしっかりとした内容でうーーんぎりぎりかなぁ・・と思う子も数人いましたが何とか〇をしてやることができました。ただ一人だけ残念ながら・・・不合格になってしまった子がいて・・かわいそうですがその子は2段のレベルには達していませんでした。まだ中学生なので諦めずに頑張って欲しいものです。親御さんはさぞかし悔しくつらい思いをされたことと思いますが・・・・こればっかりはどうしようもありません・・大切な人生の糧になる一つの試練だと受け取って欲しいものです。

  さて問題の3段・・・・男子の部にこれも元教え子のマサキがいましたが、この子が来ていることも知らずにいてあの子達と同じように何もアドバイスしてやれませんでしたが現役できちんと稽古しているし実力も判っていたのでまったく心配なく余裕を持って〇を付けられました。

  さてイツミとアイリですがイツミがやっぱり思ったほどの身体の切れがありません・・・相手が現役の妹なのでかえって良かったようでしたお互いに一方的にはならず二人が互いが持っている力を立合の中で垣間見せていましたので、うーーん・・・と思いながらも自信を持って〇を付けられました・・が・・・もし直前にアドバイスができていれば・・・イツミの性格上、実力的にきっともっと良い立合ができたと思いました・・・・それが少し心残りでした。

こうして実技が終わり、次の剣道形なのですが3本目でイツミがやっちゃいました^^^ちょっとした?ミスなのですが・・・すかさず他の審査員の口からあれっ・・・とか、えーーとかの小さいため息交じりの声が漏れましたが、そこで止まってしまわずに上手く形をつないで行ったので、僕は思わず小声でヨーシヨーシ!とつぶやきそれが他の審査員の耳にも聞こえた?かどうかは知りませんが結果的には何とか事なきを得まして全員が合格に〇が付いていました。やれやれでした・・・・本当に・・・。

初段の形が思ったより良くできていたので余計に「今年の三段の形はほんとにダメだったなぁ・・」と云う声が審査員全員から聞こえてきました。ナットク・・・です。

と云うことで無事審査が終わり、皆明るくホットした顔をしていましたが、一人だけダメだったあの子が今どんな気持ちでいるのかと思うと少しかわいそうでしたが、力付けてやろうにも遠くから来ていた子で、残念ながらまったく顔も名前も判らずでどうしようもなくて、もう既に帰った後のようでした・・・・。

こんな時にその子に声を掛けてやりたくてしょうがない気持ちになるのが、僕の少々お節介かも知れませんが性癖のようで・・・なぜかたまたまそこにいる自分のそれが存在価値のような気分になってしまうんですね(エーカッコ言うようですがほんとそうなんです)

イツミもアイリもマサキも本当におめでとう。これで三段・・・・・いつ止めても?充分やり直しがきく、それがこの段位のレベル・・・と云うこと。

 

 

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