ジジババからのお答え

若い人から色々の質問を受けます。そのひとつひとつにお答えしています。最近は同年配の方の質問にもお答えしています。

公的資金投入

2008-11-03 11:13:21 | Weblog
Q: 世界的な金融危機のもとで「日本の金融機関の損失額が少ないのは、政府が公的資金を投入して銀行を復活させたからだ」と巷では言われ、麻生首相は金融危機への対応を議論する国際会議で「日本の公的資金投入の経験を堂々と主張する」などと威張っていますが…

A: 日本では90年代後半から総額四十六兆六千億円もの公的資金が投入されました。政府はそれと引き換えに銀行は徹底的な「経営健全化」が強制され、十二行あった都市銀行は東京三菱UFJ、みずほ、三井住友の三大メガ・バンク体制にほぼ統合・再編されました。この統合で徹底したリストラ・人減らしが強行され、約半分の労働者に減らされました。また銀行自ら派遣会社を設立し、正規社員を派遣社員に切り替えました。
 一方、国民にたいしては、低金利政策を行い、累計で三百三十一兆円のマイナスが家計収入に及びました。また手数料の負担も増え、十万円の普通預金を土曜早朝利用すると手数料が一年分の利子に当たる210円かかります。
 しかも 税金は「繰越欠損」という仕組みのため過去の赤字が繰越されて小額の税金しか払っていません。
 ……国民の多大な犠牲によって「復活」した三大メガ・バンク体制は日本の産業、経済の発展・国民の望む金融システムに程遠いと言わざるをえません…


ジジの一言
銀行のATM前の行列は、戦中・戦後の配給を受ける国民の姿に似ています。「どっこい、生きている」です。



  
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