実高ふれ愛隊で~す(^^)/
12月6日(木)の加賀市観光ボランティア大学第17回講座で、
『加賀の白山信仰』をテーマに勉強しました。講師は江沼地方史研究会の伊林永幸先生でした。
伊林先生、詳しいお話しをしていただき、ありがとうございました。
加賀の人びとは古くから「白山」を信仰の対象として、あがめてきました。独立峰である「白山」は、
加賀の平野部や日本海の船の上からその素晴らしい姿を仰ぎ見ることができます。
加賀においては、「白山」への信仰は5世紀頃に始まったと思われます。その頃の「白山」は、農業用水の
源であり水神(すいじん)様として、また海上交通の目印として航海と漁労の安全を見守ってくださる
守護神だったのです。
現在、加賀市には「白山神社」がなんと42社もあります。その他にも「八幡神社」(もともと源氏の氏神を
お祭りした神社で、中世以降、荘園の発達とともに、全国に多く建てられたそうです)が19社、
「菅原神社」(悲運のうちに亡くなり、雷様になってしまった菅原道真の怨霊をしずめるためにつくられたもの。
天満さんとよばれる)が10社を数え、全部で136社あります。
加賀市においては断然「白山神社」の数が多く、名前こそ「白山神社」ではないものの、
「白山」の神である”菊理媛(くくりひめ)をおまつりしている神社12社を合わせると、その割合は
41.9%にもおよびます。
やはり私たちが住む加賀の地域は、「白山」と切っても切り離せない関係にあるのですね。
ちなみに、「白山神社」は現在、全国に1893社もあるそうです。というのも、
「白山」はけっして加賀の人びとだけでなく、今の岐阜県や福井県の人たちにも、神々が棲む山と
考えられていたので、多くの地域で「白山信仰」が同時発生的に生まれていたのです。
中でも、岐阜県の石徹白(いとしろ)という所には、「白山」の神に仕える「御師(おし)」と呼ばれる神人がいて、
鎌倉時代以降、まるでエコツーリストのように、「白山」への道案内をしながら、霊峰「白山」へと人びとをいざない、
「白山信仰」を全国に広めたと言われています。
ですから、「白山」への信仰は北陸だけにとどまらず、関西や関東など広範囲に広がっていったのです。
神社の数で比較すると、「白山信仰」は、「八幡信仰」(7817社)、「伊勢信仰」(4451社)、
「天神信仰」(3953社)、「稲荷信仰」(2924社)、「熊野信仰」(2693社)、「諏訪信仰」(2616社)、
「祇園信仰」(2299社)に次いで8番目に多いそうです。
皆さんが生活されている地域にある神社は、なんという神社ですか?一度調べてみられると、
おもしろい発見があるかもしれませんよ。