新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 大地震1 大地裂け水湧き出でて

ちさけてみつはわきいていはほ

われてたにゝまろひいる。なき

さこくふねなみにたゝよひみ

ちゆくむまはあしのたちとを

まとはせり。みやこのほとりには

在々所々堂舎たうめうひとつ

としてまたからす。あるひは

くづれあるいはたふれぬ。ちり

はひたちのほりてさかりなる


土裂けて水は湧き出で、巌割れて谷にまろび入る。

渚漕ぐ舟波に漂ひ、道行く馬は脚の立所を惑はせり。

都の辺には、在々所々、堂舎塔廟一つとして全からず。

或は崩れ、或は倒れぬ。

塵灰立ち昇りて、盛なる


(参考)大福光寺本

サケテワキイテイワヲワレテ谷ニマロヒイル

ナキサコク船ハ波ニタゝヨヒ道ユク馬ハアシノタチトヲマトワス

ミヤコノホトリニハ在々所々堂舎塔廟ヒトツトシテマタカラス

或ハクツレ或ハタフレ

チリハヒタチノホリテサカリナル

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