新古今和歌集の部屋

山 具平親王 和漢朗詠集筆者不詳巻子本コレクション




紈扇抛來青

黛露羅帷巻

却翠屏明


和漢朗詠集 山
遠山暮烟歛暮煙
 後中書王(具平親王)
廻望四山向暮程 廻望四山暮程に向ひ
紅煙歛盡遠空晴
谿東唯任殘陽照 渓東は唯残陽照るに任す
嶺上何妨滿月生 嶺上は何満月の生れるを妨げる
紈扇抛來青黛露 紈扇(ぐわんせん)抛(なげう)ち来つて青黛(せいたい)露る
羅帷巻却翠屏明 羅帷(らゐ)巻き却けて翠屏(すいへい)明らかなり
秋深眼路無繊靄 秋深く眼路に繊靄無く
其奈香爐舊日名

意訳
夕靄が晴れ上がって遠山が現れ始めると、
ちょうど白絹を張った扇を投げ捨てると、青い黛の美人が顔を出すようなもの、
又それは、薄い帳を手繰り上げると翠の屏風が鮮やかに見えるようなものだ。



令和元年12月20日 肆點參
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