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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 飢餓3 念じわびつつ、さまざまの宝も

わひつゝさま/\のたからもかたはし

よりすつるかことくすれとも

さらにめみたつる人もなし。たま/\

かふるものはこかねをかろくし粟

をおもくす。乞食みちのほとりに

おほくうれへかなしむこゑみゝに

みてり。まへのとしかくのことしか

らくしてくれぬ。あくる年はたち

なをるへきかとおもふほとにあま


 (念じ)

わびつゝ、樣々の宝も、片端より捨つるが如くすれども、更に目見立つる人も無し。

偶々換ふる物は、黄金を軽くし粟を重くす。

乞食、路の辺に多く、憂へ悲しむ声耳に満てり。

前の年、斯くの如し。

からくして暮れぬ。

明くる年は立直るべきかと思ふほどに、あま 


 (参考)大福光寺本

ワヒツゝサマサマノ財物カタハシヨリスツルカ事クスレトモ更ニメミタツルナシ

タマタマカフル物ハ金ヲカロクシ粟ヲゝモクス

乞食路ノホトリニヲホクウレヘカナシムコヱ耳ニミテリ

マヘノトシカクノ如クカラウシテクレヌ

アクルトシハタチナヲルヘキカトヲモフホトニアマ

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