火星への道

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Sol82 初CheMin 指紋照合!

2012-10-31 16:00:33 | MSL

Sol82現在、Curiosityは、「Rocknest」で今だ活動中です。
(Sol82:大体10月29日4:57~30日5:35 JST)
10月31日3:30 JSTのmedia teleconferenceをまだ聞いてませんが、JPLのWhat'sNewに関連のニュースがありますので紹介します。
Sol69で採取したサンプルのCheMinでの分析結果が出て、ハワイの火山起源の玄武岩が風化された土に似ていることが分かったそうです。
CheMinはX線回折(はるかに大きな実験器具を使用する地球上の地質学者のための標準的技法)を使用します。
この方法は、以前火星上で使用されたどの方法より鉱物の正確な識別を提供します。
今回のサンプルは、表面の土を採取したわけですが、分析の結果この土は、Galeクレーター地域で最近変化を受けたものの様です。
最近と言っても、「modern」とあるだけですが・・・
Curiosityが数週間前に調査した礫岩質の岩((Goulburn、Link、Hottah)は、数十億前のものでしたが、この土は、それより新しいものです。
礫岩質の岩については、当ブログ「水が流れていた!絶対に!」にて確認ください。

CheMinによる分析の結果、今、それが長石、輝石およびかんらん石を伴う、玄武岩質の物質に鉱物学上似ていることが分かりました。(それは、予期しないわけではなかったとのことです。)
およそ半分の土は、黒曜石のようなものかあるいはその黒曜石の風化による生成物のような非晶質の物質です。

今までのところ、Curiosityが分析した物質は、Galeクレーターでの水の存在の推移の記録を残す堆積物に関するCuriosityチームの予想通りの展開だそうですね。
今回Sol69で採取した土のサンプルは、水が少ない環境での鉱物への作用を教えてくれそうです。一方、数週間前の礫岩質の岩は、水が多量に流れていた環境を示唆しています。

下図は、CheMinのX線回折による最初の分析の結果です。同心円状の縞模様のパターンによってどういう物質をどのように含んでいるか結晶形も分かる優れものです。
地球には、膨大な鉱物のX線解析データーがあり、そのデーターベースをCuriosityも利用しています。

下図は、地球で取れた大きさ数ミリメートルのかんらん石です。

下図は、MastCamによるものです。
左が火星での実際に見えるであろう無修正の画像です。右は、地球上の光で見たようにホワイトバランスを調節したものです。
火星の大気中の赤みを帯びたダストの影響でしょうね。

下図は、ハワイのマウナ・ケア山です。一瞬、GaleクレーターのSharp山と思ったほど似てますね~


下図は、、「Rocknest」のCuriosityの左前輪付近にある岩で "Et-Then"と命名されています。
MAHLIで撮影されたもので、MAHLIから40cmの距離です。画像の大きさは、縦 24cm、横 18cmです。

下図は、"Burwash." と名付けられた岩で、Curiosityの左前輪付近にあります。
MAHLIによる画像で、11.5cmの距離で撮影されました。
画像の大きさは、縦 5.7cm、横 7.6cmです。

今後ますます、いろいろな情報が増えてくるものと期待しています。


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