火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

青ざめた時に真実を語るのか・・・

2010-04-26 23:17:34 | Weblog
4月25日にCMO#371がアップされました。今回は16Marchから15Aprilまでの報告です。
「季節はλ=065°Lsからλ=078°Lsまで進んだ一方、視直径δは10.6ʺから8.2ʺへと急激に減少した。」とのことです。
火星の季節を地球に当てはめると5月下旬から6月上旬までの期間となります。
視直径δが8.2ʺと言うことでかなり小さくなりました。
日本の天候不順にも拘わらずかなりの報告がありました。大変なご苦労だと感謝いたします。

詳細は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO371.pdf

南さんが今回特に興味のある観測と言うことでFLANAGANさんの3月30日のω=260°Wを挙げています。
北極冠がよく写されているということです。

画像は、こちら
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

また、タルシス三山とオリンポス山を捉えた画像としてPeachさんの4月8日の画像を紹介してます。本当にはっきりと写ってます。

大シルチスを写したのがWALKERさんの3月16日のω344°Wの画像です。RGBの画像は、かなりクリアですね。
ヘラス平原もWALKERさんの同じ画像に白く見えています。日本では、4月4日頃から見え始めたと言うことです。

北極冠は、4月10日辺りから急速に丸まって小さくなったとのことです。

アルギュレ平原は、火星の傾きが強くなったため最早観測不能となったようです。

今回は、南さんが「ブルークレアリング」が間違った概念であると強く指摘されています。

「ブルークレアリング」とは何か?全くの素人なので若干調べてみました。

分かり易かったのが「火星共同観測ハンドブック」さんでした。
「青と赤のフィルターを用いると、ブルー・クリアリングの現象も観測できる。通常、青色光では地面の模様のコントラストが極端に低いために、地面の模様を識別できないのであるが、時にはそれを識別できることがある。その現象をブルー・クリアリングと呼んでいる.」とのことです。

詳しくは、下記にて
http://www.nhao.go.jp/~tokimasa/mars/hb99mars.html

天文ガイドにも下記のとおり
http://alpo-j.asahikawa-med.ac.jp/publications/TG/2008-03.htm

画像で詳しく載っているのが
http://www.kk-system.co.jp/Alpo/kk05/m051108r.htm

結構、信奉者がいるようですね。これに敢然と立ち向かっているのが火星通信の南さんです。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn1/Zure7.htm

ブルーのフィルターをかけたものは、通常では窺い知れない真実を明らかにするのでしょうか?十分理解できませんでした。

それにしても1億kmを超えた距離をものともせず、観測を継続されている努力はすごいものだと思い、励まされています。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Zubrin会長怒ってます。

2010-04-24 00:29:53 | 火星協会
アメリカ火星協会のMars Society Newsletterによりますと「Obama's Failure to Launch」という表題で4月19日のNew York Daily NewsにZubrin会長が声明を出しています。
「Obama's Failure to Launch」とは、翻訳ソフトだと「オバマが始めないこと」と出ました。内容と合っていますね。

Zubrinさんの意見は、とにかく目標達成の期日が遠すぎると言うことです。
オバマさんは、綺麗なことを言いながら何もしないで済まそうとしていると批判しており、コンステレーションを全て破棄せず、アレス5やオリオンを生かせば2016年には小惑星ミッションを実行出来ると言ってます。
オバマさんの科学アドバイザーのHoldrenさんが火星に短期間で到達するためにイオンエンジンなどの開発をする必要を主張していることも、結局は火星に行かない言い訳をするもので、アメリカ国民は遠い先の夢物語ではなく、今現在の実際に動いていく宇宙計画を求めていると指摘して、オバマさんのインチキを止めるべきだと言ってます。

詳細は、下記にて
http://www.marssociety.org/portal/obamas-failure-to-launch/

やはり、Zubrin会長はすごいな~と思いました。
日本で考えていると「火星を目指す」と言ってくれるだけで、結構嬉しく感激ものですが・・・。
計画が甘いと言って新聞で意見表明するんですから、火星有人探査を含む宇宙開発の背景がかなり違うのでしょうね。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無駄遣い止めます

2010-04-17 10:15:33 | NASA


オバマ大統領がNASAの Kennedy Space Center(Florida)で歴史的な発表をしました。
ブッシュのコンステレーションを破棄して、新しいより高い目標に向かって資源を投入する方針です。

地球の軌道から離れていよいよ「火星への有人飛行・着陸を目指す」方針が打ち出されました。
そして、このことが人類の宇宙での活動範囲を広げるだけではなく、アメリカのリーダーシップを強めると言ってます。

計画は、以下のとおりです。
①ISS(the International Space Station)の運用を5年以上延ばして2020年以降も運用する。
ISSへの人間と物資の輸送を民間に任せる。
②2020年までに月を越えていくためのロケット等の技術を確立。
③2025年までに有人ロケットで月を越えての長旅に出る。小惑星などの探査・研究。
④2030年台半ばに有人ロケットを火星の周回軌道に乗せて、無事に地球に帰還させる。
⑤その後、有人で火星への着陸を実行する。

詳しくは、下記にて
http://www.nasa.gov/about/obamaspeechfeature.html

Augustine委員会の報告を受けた2月1日のオバマさんの発表(当ブログの2月6日)に落胆しながらも、火星が当面の目標という言葉が入っていたので期待していましたが、ここまで踏み込んだ発言となるとは予想してませんでした。
コンステレーション計画は、成り立ちや進行具合から胡散臭いものを感じていましたが、やはり一部の利権と化していたものと思われます。日本の官僚主導の公共プロジェクトも多くは予算超過の常習犯ですが。
これで議会を乗り切れるのではないでしょうか?
オバマさんが言っているとおり、8月15日までにこの計画がオバマさんの執務机に届けられることを祈ってます。

それにしても、もう少し早く実現できないものでしょうか?
博報堂生活総合研究所の未来年表によりますと火星探査は

http://seikatsusoken.jp/futuretimeline/index.php

2020年米が有人探査。
2030年米が火星滞在500日。欧州がオーロラ計画で有人探査。
2035年ロシアが有人探査。
2050年中国が有人探査。
となってますね。(日本は、どこかに相乗りなのかも。)

研究が進む中で実現が早まることを期待して待ちましょう。
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そばに行って起こすしかないようです!

2010-04-14 16:27:32 | Phoenix


日本時間で14日10時頃に3回目の挑戦の結果、Phoenixからの信号が無かったとのNASAの発表がありました。

詳細は、下記にて
http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2010-126

Twitterでも出てます。
http://twitter.com/Marsphoenix

JPL(Jet Propulsion Laboratory)のChad Edwardsさん(chief telecommunications engineer)は、Odysseyは60回Phoenixの上空を通過しており、もしPhoenixからの信号があれば聞き逃さないだろうと言ってます。
大変残念ですが、Phoenix本体は確認されているので火星の夏の終わりにでも再チャレンジして欲しいものです。
今回の結果を評価して今後の探査にも生かして欲しいですね。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジロジロ見てもまだほんの1%

2010-04-05 21:51:07 | MRO
3月31日のMarsTodayに多くの火星ファンが選んだ写真の8枚が紹介されています。
それは、1月に始まったHiWishというプログラムで、 Mars Reconnaissance Orbiter 搭載のHiRISE camera(The High Resolution Imaging Science Experiment)によって撮るべき画像についておよそ1,000の提案がされました。
その中から8枚が撮影され、紹介されたということです。
HiRISEは、2006年に撮影を開始してから何十平方マイルをもカバーする約1万3000枚の画像を撮っています。
それでも、火星の地表のたった1%をカバーしただけだそうです。

詳しくは、下記にて
http://www.marstoday.com/news/viewpr.html?pid=30504

①Boulder Strewn Plain in Northern Utopia Planitia (ESP_016731_2360)
Acquisition date: 20 February 2010 Local Mars time: 2:46 PM
Latitude (centered): 55.5 ° Longitude (East): 131.0 °
北Utopia平原のCydnus Rupes領域は、火星の北部平野に共通の岩石と玉石がゴロゴロしている風景の好例です。



②Mesas in Aureum Chaos (ESP_016869_1775)
Acquisition date: 02 March 2010 Local Mars time: 3:05 PM
Latitude (centered): -2.5 ° Longitude (East): 332.2 °
Aureum Chaos領域で mesas(メサ:頂上が平らで周囲は絶壁の地形)とknobs(ノブ:丸い丘)の表面を詳細に見れます。
Aureum Chaosは高原、メサ、およびノブの広い領域で、この領域の岩石の大部分は火山または、沈殿物の過程で横に連続した層を形成したように見えます。



③Collapsing Volcano (ESP_016886_2030)
Acquisition date: 04 March 2010 Local Mars time: 3:00 PM
Latitude (centered): 22.9 ° Longitude (East): 224.8 °
Olympus山の北縁をカバーしています。
この画像は、巨大な崖の地すべりの様子を示しています。



④Samara Valles (ESP_016895_1525)
Acquisition date: 04 March 2010 Local Mars time: 3:06 PM
Latitude (centered): -27.0 ° Longitude (East): 344.4 °
Samara Valles(サマラバレス)は、火星で最も長い古代の谷の系の1つです。
このシステムは、Terra Meridianiの緩斜面にから南部の高地を越えて1000キロメートル以上を北西に向かって横断します。 この谷はViking Lander 1と Pathfinderの両方が位置しているChryse Basin(盆地)の中の北低地で終わります。



⑤Deposits on the Floor of Palos Crater (ESP_016943_1775)
Acquisition date: 08 March 2010 Local Mars time: 3:04 PM
Latitude (centered): -2.7 ° Longitude (East): 111.1 °
Palosクレーターの底の一部を示しています。
底の地勢の大部分はメーター-サイズの多角形ブロックに風化しています。画像の円形構造はインパクト・クレーターです。
Palosクレーターは、南で長さ180キロメートルのTinto Vallisによって破られます。Tinto Vallisに沿って運ばれた水が集まったかもしれません。また、私たちが今日底に沿って見る層がTinto Vallisによって運ばれた沈殿物かもしれません。



⑥Dust-Mantled Topography Near Zephyria Tholus (ESP_016954_1590)
Acquisition date: 09 March 2010 Local Mars time: 3:08 PM
Latitude (centered): -20.7 ° Longitude (East): 173.2 °
この画像は、まさしく直径約30キロメートルのインパクト・クレーターの縁の外の何らかの高水準地形をカバーしています。
地表下の地層を見ることが可能な場所と推定されています。
惑星協会(the Planetary Society)のEmily Lakdawallaさんが1票入れているようですね。
NASAは、Emily Lakdawallaさんに期待してこの画像を撮ったそうです。



⑦Lobate Debris Apron in Deuteronilus Mensae(ESP_016959_2240)
Acquisition date: 09 March 2010 Local Mars time: 2:55 PM
Latitude (centered): 43.6 ° Longitude (East): 28.6 °
この画像は、北半球の高地/低地二分境界に沿ったDeuteronilus Mensae領域に位置しています。
氷河流等氷に富んだ地形です。



⑧Icy Layers and Climate Fluctuations at the Martian North Pole (ESP_016973_2595)
Acquisition date: 11 March 2010 Local Mars time: 2:07 PM
Latitude (centered): 79.3 ° Longitude (East): 351.5 °
北極圏ですね。氷が地球のグリーンランドと同様に火星の過去の気候を記録しているはずです。
氷の厚さは、約1キロメートルです。




NASAは、多くの人に参加してもらうためいろいろやってます。
・Mars Global Surveyorは、 2003年から2006年までリクエストされた1,086枚の画像を撮りました。
・Mars Odysseyは、2009年に開始された公共のリクエストで約1,400の提案を受領して500枚の画像を撮っています。
こうしてみるといろいろな地形があって素人ながら楽しいです。
地球の地形と似た面があり、地球ほど侵食されていないということで、地球のことも含めてこの太陽系の歴史に迫る知識が埋まっているんでしょうね。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不死鳥よ!甦れ!

2010-04-04 23:40:35 | Phoenix
いよいよ4月5日から9日まで三度目となりますがOdesseyが、Phoenix上空を通過して耳を澄まします。
今では、24時間太陽がPhoenixを暖めてくれていると思いますので期待しましょう。

NASAのTwitterでもまだ何もコメント有りませんね。

でもスペースサイトさんの4月2日頃の記事に「Universe Today」のニュースが紹介されていました。さすがですね。

詳細は、下記にて
http://www.universetoday.com/2010/03/31/nasa-a-possible-reprieve-for-phoenix/

コンピューターのCPUや配線等は、低温度ということだけで壊れてしまうのですかね。
低温による結露とかそういった他の要因との組み合わせが必要ではないでしょうか?
ですから、Phoenixから応答がない場合でも「なぜ壊れたか」を考えることで火星の北極の冬の様子が推察できる可能性もあるんではないでしょうか・・・。
もちろんPhoenixからの信号をOdesseyがキャッチしてくれれば、最高なんですがね。
期待して寝ることとしましょう。

コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする