それはまた別のお話

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「ドッグファイト」 12/18 マチネ

2015-12-20 | 舞台
ミュージカル「ドッグファイト」
12/18(金)マチネ 日比谷シアター・クリエ 19列下手

【作曲・作詞】ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール
【演出】山田和也
【出演】屋良朝幸 / ラフルアー宮澤エマ / 中河内雅貴 / 矢崎広 / 浜中文一 / 末澤誠也 / 新井俊一 / まりゑ / 春風ひとみ / 戸井勝海 / 保坂知寿

ベトナム戦争出征前夜のアメリカ、サンフランシスコ―。エディ(屋良朝幸)と2人の親友・ボーランド(中河内雅貴)とバーンスタイン(矢崎 広)は訓練期間を終えた兵士たちで、自分たちを“3匹の蜂”(スリービーズ)と称するほど仲が良い。彼らは母国での最後の夜を楽しむために街で大騒ぎをはじめ、【ドッグファイト】に参加する。【ドッグファイト】とは、海兵隊に伝わる、パーティに一番イケてない女の子を連れてきた者が賞金を得るゲーム。
エディは街のとある食堂に行きつき、ウェイトレスのローズ(ラフルアー宮澤エマ)と出会う。エディはローズをパーティーに連れ出すことに成功し、彼女は生まれて初めてのデートに興奮する。エディはローズの優しさに触れ、次第に彼女をパーティに誘ったことに心苦しさを感じ始めるが、時すでに遅く、2人はパーティーに参加することになり・・・。
【ドッグファイト】―それは兵士である彼らに愛情を捨てさせ、冷徹さを築くために大人たちが仕組んだ罠でもあった。(公式サイトより)



ご縁があって東京公演を見てまいりました。よってストーリーも出演者情報もあまり頭の中に入ってなかったのですが、もろもろ驚きもありその分楽しめました。

まず、音楽がとーーってもよかった!
作者の二人は1985年生まれの若手ということですが、古臭くなくかつ斬新すぎず、すぐ覚えちゃうほどの単純さもなく、でも頭の中に綺麗に残るメロディ。各所でのコーラスワークの美しさ。
「21世紀のミュージカル界を牽引していく2人の天才が織りなす、最高に鮮烈でノリのいい音楽」というとうほうさんの煽り文句にピッタリでした。

ストーリーは予習ゼロの私でも十分に追いつけるわかりやすいもので、一幕で繰り広げられる青春の甘酸っぱさ、明日出兵する前夜という切なさ、まだ幼くて真っ直ぐな若者のひたむきさ、すごくよく伝わってきました。酷いスラングがあからさまに使われているけれど(もとの脚本の英語を苦労して訳したんだろうな…)、回想の中でオブラートに包まれれているような雰囲気(照明の効果かな)でぼかされていたのかも。
ここまではあの「アメリカン・グラフティ」に匹敵するような甘くて切ない思いで満たされますが、その分二幕後半の重い展開と落差が生じて、もう最後はボロッボロ…それがまたカテコの楽し気なダンスに救われるんだけれどね。
屋良くん主演で「圧巻のダンスシーン」というわりには本編でめっちゃ踊るということは見えなかったので、帳尻合わせなのかなぁ。

そして何がよかったかと言えば、エマちゃん!
偶然にも去年のシスアクと今年のSHOCKで拝見したときは「可愛らしいお嬢さん」という印象だったのですが、歌が素晴らしかったです!
登場時のドタドタとした田舎っぽさが、カワイイとブサイクのスレスレ境界線なんだけど、エディにデートに誘われたあとクローゼットを開きながら歌うシーン、戸惑いがドキドキと期待に変わっていくところの美しさといったら…
失礼ながら「かっさらい感」がありました。
わたくし恥ずかしながら、宮澤エマちゃんと昆夏美ちゃんとフランク 莉奈ちゃんの区別に自信なかったのですが、やっとわかってきました(笑)
まだ舞台経験が浅いようですが、これから多くの作品に出てくれるといいなぁ。


屋良くん。
今までにない短髪アメリカ兵カットがすごく似合ってた。そして歌が…すごくよくなっていた。期せずしてソンライの役名と同じ「エディ」でしたが全く違う魅力で、こういう役もイケルんだなぁ。道化の瞳やソンライのように再演につながるといいですよね。

ガウチくんの何が魅力って「大勢いてもすぐに判別できる」ところです。クリエ最後列から見ても、同じ制服着てる海兵隊の中でもパッと目に入ります。矢崎くんは初めて拝見しましたが、予想と違って背が高くてガタイがいいのね… おバカな愛されキャラがとても似合ってた。今回何がお目当てかというと「ジャージーボーイズ」キャストの確認…もあったけど、矢崎くんのボブゴーディオは予想つかないなぁ。逆に楽しみ。

文ちゃんと末澤くん、春風さん、今回も知寿さんは知寿さんだった保坂さん、他の出演者の方々も素晴らしかったのですが、
やはりここは戸井さんの早替え技がハンパなく凄かった。どの役も信頼度100%。きっとこれからも拝見する機会が多いと思います。

私が拝見したこの回は初日開けて次のマチネで、マスコミ対応の受付もあり多くの関係者らしきの方々が観劇していました。多くの注目を集めますように。

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