音声入力の可能性は…：オペレーターズサイドとデカボイス

　ずいぶん前にクリア済みなんですが、音声入力ゲームの感想を書いておきます…。製作はどちらもアクワイアと言う会社。このメーカーには「ロード時間を短くする」という発想が全く無いので、それがダメな人はプレイしちゃダメ。

オペレーターズサイド：詳細はこちら

いいところ

• 散々言われてることだが、キャラクターを直接操作するのではなく、閉じこめられたオペレータールームから間接的に操作するという斬新な操作。ゲーム内から突き放されることで、逆にゲームの世界に没入してしまいます。
• 音声入力の反応の良さ。ゲームに関係ないことや、エロイことにもいちいちリアクションしてくれる（しかも即答する）ので、まるで本当に会話しているみたい…だったんでしょうね、発売当時は…。戦闘以外の場面では、言ってることがわからない的なリアクションを取らせることで、誤認識を感じさせないようになっているのも良い。
• ＳＦっぽい…というか、宇宙っぽさがきちんと出せていること。最初の雰囲気はスターオーシャンに似た感じなんですが、あっちはすぐに“いつもの”になっちゃうし…。窓から地球が見えるのがなんか好き。

ダメなところ

• ストーリーが陳腐。
  　オレ「右腕！」
  　リオ「右除け！」
  　オレ「みぎうで！」
  　リオ「右ね！」
  　オレ「み・ぎ・う・で！」
  　リオ「左ね！」
  　って、こんな調子…。
  
• 戦闘中の誤認識の多さが致命的。
• 回復アイテムがなかなか落ちていない…。
• ロードが長い。そしてムービースキップ不可。回復がまま成らず、誤認識ばかりでボス戦ではかなりの頻度でゲームオーバーになります。しかし、最後のセーブポイントからしかやり直しが出来ず、ボス戦だけに余計な（？）ムービーが必ず挿入されるため、同じ光景を何度も見ることになります。おかげで最終セーブポイントからラスボス戦前までは１０回以上見ました…。
• デビルメイクライやキングダムハーツIIもそうでしたが、ラスボス戦でいきなり前後スクロールのシューティングをやらされる。しかも音声操作。流れとしては、敵がバリアを張るまで待つ→バリア発生源を壊す→ボスに攻撃って感じなんですが、画面右上に現れるバリア発生源に対し「右上」と何度言っても「上ね！」「左ね！」「右ね！」と右上を全く認識しない…。バリアを時間内に壊さないと大ダメージ（２回くらうと死ぬ）。発狂しそうになった。
• クリア後の特典的なものが無いので、一度クリアしてしまうと再プレイする気力が起きにくい。

デカボイス詳細は自分で調べてね（Wikipediaにページがありません）

いいところ

• 音声認識に関しては上に同じ。
• ハードボイルドな刑事（デカ）になり切ることで、ゲームの面白さが色々見えてきます（家族がいると難しいが…）。
• コマンド総当たりなADVと違って、自分で答えを見つけ出さないといけないところ。
• ライアン（犬）がかわいい。

ダメなところ

• オペ(ryと同じ会社なので、ロードが長い。スキップも出来たりできなかったり。
• 尋問モードがクソ。普通に質問（いい天気ですねとか、そんなレベル）してるだけで相手がキレてゲームオーバーとか意味不明。結局特定のキーワード（単語でＯＫ）を連呼するだけ。その割りには「うっさいハゲ！」連呼でもストーリーは進行するいい加減さ。
• グラフィックが気持ち悪い。こんな下手くそなトゥーンシェーディングは見たことが無い。汚すぎてムービーとゲームの区別がつかず、スキップできるか否か見分けがつかない。
• ウインドウを開ときに、いちいち「オープン」とか言わないといけない。閉じるのは×ボタンなのに。
• さっきかわいいと書いた犬がアホ（誤認識が多い）ヒューイー（@デメント）のほうが１億倍賢いわ！！
• MAPが無い。カメラワークもクソなので、中盤で複雑怪奇な構造（明らかに違法建築物）のビルが出てきて迷う。
• 誰もプレイしてないので、攻略情報が皆無に等しい。唯一の攻略サイトも、中途半端なまま何年も更新されていない。
• ベタすぎるキャラクター。出てきただけで「こいつ裏切るな。しかも原因は嫁か息子…」とわかるオッサンや、キモいババァを口説かないと先に進めないという明らかな嫌がらせ。ジャンプの漫画のような殺し屋。

　デカボイスはオペ(ryと同じ会社が作ったとは思えないほどのクソゲーでした。そりゃ売れないわな。ＵＳＢマイク付きでも安値で売られていることが多いので、マイク目当て以外で買っちゃダメ。オペレーターズサイドは素直に楽しめたし、ゲームの可能性を感じられた良ゲーだと思います。絶望的に売れなかったようなので、続編や似たようなゲームは難しいのでしょうねぇ…。PS3の処理能力なら、もっと色々出来そうなのに残念です。