ぶらり日本歩き旅~ウクレレ担いだ渡り鳥 | |
森崎英五朗 | |
連合出版 |
「ウクレレ担いだ」ってキミ・・・と、その風貌とウクレレのミスマッチに苦笑い。何を隠そう、わたしは著者の知り合いだ。
(といいつつほんのこの前までは、彼が本を書いていたなどということはまったく知らなかったんですが)
先週初め、彼からのメールで、「20余年前、徒歩で日本一周をしたこと」「高知には一週間ほど滞在していたこと」「その旅の記録が本になっていること」を知ってビックリ。その便りの締めくくりに「いずれ献本する」と書いていたので、あわててAmazonに注文。すぐさま「送らなくてよい」旨を返信した。
わたしの場合、自分で金を払わなければ、もらった本はそのほとんどがいずれ捨て置かれる運命にあるからだ。
で、本日、満を持して、『ぶらり日本歩き旅』(森崎英五朗)を読む。
FIFAワールドカップサッカー準々決勝を観戦し終わったあと読む。
「孫といっしょに公園でもいきませんか?」と、昨夜から里帰りしていた娘の誘いに応え、公園の芝生にすわり、歩き始めた孫を横目で見ながら読む。
テント担いで丸一年、日本列島ぐるり一周六千キロの大散歩。いつでも誰にでも心を開いて、拾われては暖かい他火をいただく。
そう書かれている帯を大切にしながら読む。
(わたしの流儀では、「帯」は読みはじめる前にくしゃくしゃっと丸めて捨てられてしまうんですね。でも今回は、彼をくしゃくしゃっとしてしまうようでなんともしのびなく、捨てられなかった)
「他火」。耳慣れない言葉だ。文中、「大学時代にお世話になった先生の言葉」として、その説明がある。
「旅」というのは他の土地の人の心だとか、文化という火に暖めてもらうことなんだ。「旅」とは「他火」にあたることなんだよ。
もうひとつのキーワードは、「いつでも誰にでも心を開いて」だ。
わたしがよく言うところのオープンマインドである。もちろんわたしがことあるごとにオープンマインドと繰り返すのは、そのじつオープンマインドではない自分自身を戒めたり鼓舞したりするという目論見があってのことなのだが、それにしても、この本をつらぬく本物のオープンマインドを目の前にしては、生半に使ってはいかんのじゃないかと反省させられるほど、彼は閉じてない。(使いますけどネ、これからも)
聞けばこの本、「恥ずかしくて同業者にはあまり宣伝してない」とのこと。ならばわたしが宣伝して進ぜよう。
半ば奇跡のような「出会い」の数々と、それを呼びこむ著者のオープンマインドな生き方に感嘆しつつ、読むものをほんわかとした気分にしてくれて、ときに大笑いし、ときにほろりと、ときにジ~ンとなりながら、一気に読んだ『ぶらり日本歩き旅~ウクレレ担いだ渡り鳥』。人と人とのかかわり合いについて考えさせられる良書です。
ぜひご一読を。
森崎英五朗
連合出版
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