答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

『カレー作りのPERT図から学んでみよう!!』から学んでみる

2017年03月30日 | CCPM

おもしろい記事を見つけた。

→『カレー作りのPERT図から学んでみよう!!(改2)

「ネットワーク PERT」で検索中のことである。

 

タスクを細分化しなければならない最大の理由は、「つながり」を明らかにするためだ。

「つながり」、CCPM的に言うといわゆる因果関係だが、わたしはあの「因果関係」という言葉が、「いかにも」という感じがしすぎてきらいだ。だから私的CCPMでは「つながり」で統一している。その「つながり」(因果関係)を重視しない、または無視してしまうCCPMは、もはやCCPMとは呼べないとさえわたしは思っている。なぜならば、クリティカル(重要)なチェーン(鎖)を優先してプロジェクトをマネジメントするからこそのCCPMだからである。

「つながり」を明らかにするためには、可能なかぎりタスクを細分化しなければならない。

その例えとして、わたしは長いあいだ『TOC/CCPM標準ハンドブック』(西原隆・栗山潤著、秀和システム)にある資料を基に論を展開したきた。


TOC/CCPM標準ハンドブック―クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント入門
西原 隆,栗山 潤
秀和システム

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こんなふうにだ。

 

野菜を煮る、と想像してほしい。

仮に、「1.湯を沸かす」5分、「2.具材を切る」8分、「3.煮る」12分、とした場合、こうなる。

 

参考資料『TOC/CCPM標準ハンドブック』(西原隆・栗山潤著、秀和システム) 

 

この場合のクリティカルチェーンは2→3のつながりで、所要時間は20分である。

これはこれで、ごくごく理解しやすいようにわざとシンプルにしているのだろうが、具材が1種類ではないとしたらどうだろう。

玉ねぎと人参とネギが具材だとしよう。

「玉ねぎを切る3分」、「人参を切る4分」、「ネギを切る1分」がそれぞれのタスクにかかる時間だ。さらに、「玉ねぎを煮る8分」「人参を煮る11分」「ネギを煮る1分」というふうに細分化すると、クリティカルチェーンは「具材を切る8分」→「煮る12分」という単純なものではないことが判明する。

そこで再度工程を組み直してみると、

 

 

まっ先に始めなければならないのは、じつは「湯を沸かす」作業だということがわかる。それにつづくのは「人参を切る」→「人参を煮る」というチェーンだ。そして、その他の切る作業は順次終わらしていけば、4分の時間短縮になる。

と、こういうふうに大雑把なタスクでは判らない「つながり」が、タスクを細分化することによって整理される。そしてそれは(ここからが肝心だ)「見える化」の効果により、工程を組んだ人の頭のなかだけに留まらず、この工程表を見る人すべてに周知される。

ジス・イズ・ザ・CCPMである。

断っておくが、あくまでこれは初級編だ。あくまでも理解しやすいようにつくった例なので、ツッコミどころも満載だ。

もうちょっとレベルが高くなると、上の工程における「湯を沸かす」「煮る」といったタスクを、そのままタスクとしてあつかってしまうことがどうなのか、とかいう問題も出てくる(つまり実作業がさほどともなってない)。そうなってくると、違った意味で奥深くかつ楽しくなってくるのだが、ここではふれない。

で、くだんの『カレー作りの・・・』という記事だ。

そこで披瀝されているのは、「我が家のカレー作りをPERTで分析した例」である。まず、管理人のめたのさえたさんは「カレー作りの作業と所要時間の洗い出し」をしている。

 1.お米を研ぐ・・・・(3分)
 2.野菜を切る・・・・(10分)
 3.米を炊く・・・・(45分)
 4.野菜を炒める・・・・(5分)
 5.肉を焼く・・・・(3分)
 6.具を煮る・・・・(10分)
 7.カレー粉を入れて煮る・・・・(5分)
 8.ご飯をつぐ・・・・(2分)
 9.ルーを入れる・・・・(3分)

そこから、「並行しておこなうことのできる作業・関連のある作業の整理」を行い、「PERTによる分析」のあと、「わかること」「仕事でどんな風に役立つか?」と展開している。

どんなふうに役立つとめたのさえたさんは言っているだろうか。紹介する。

・複数の作業(工程)が存在する仕事をする前に、所要時間が推測できる。
・どの工程が全体の所要時間を支配しているのかわかる。これにより工程ごとに優先順位が付けられる
・クリティカルパス以外は、あえてゆっくり作業したほうがいい場合もある。

いかがだろうか。興味のあるかたはぜひサイトをのぞいてみてほしい。

→『カレー作りのPERT図から学んでみよう!!(改2)

わたしは、大いなるヒントをいただいた。

「そうか!カレーだ!!」

てなもんである。

「野菜を煮る」よりも「カレーをつくる」ほうが断然おもしろい。より具体的だし、わかりやすい。なんとなればわたしは、「ジャガイモがごろごろ入ったカレー」で三方良しの公共事業を論ずる人である。

→『ジャガイモがごろごろ入ったカレーと「三方良しの公共事業」

「カレー作りのPERT図から学ぶ」という展開が好ましくないわけはない。

ということで、さっそくアレンジしてみたいと思っている。賢明な方はすでにおわかりだろう。ポイントは「野菜を切る」「野菜を炒める」「具を煮る」だ。それほど難しくはない。わたしの流儀をそのまま当てはめて解説すればいいだけのことだ。

カレーをつくって33年。

新たなレシピにめぐりあい、少しばかり興奮気味のわたしなのである。

 

 

めたのさえたさん、どうもありがとう。




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反省の朝

2017年03月29日 | ちょっと考えたこと

「ブログを書く」という行為を9年近くもやっていれば、生活のサイクルの一部となっていて、「今日はどんなネタを俎上にのせようか」という思いはどこかに必ずあるものだが、きのうは珍しくそれがなかった一日。そろそろ家に帰って酒でも呑もうか、というときになってはじめて、「そういえば」と気がついた。

これが「なにがなんでも(ほぼ)毎日書くのだ」と眼尻を決していたころなら、ないネタをそこから絞り出してどうにかこうにか帳尻を合わせたものだが、近ごろではあっさりしたものだ。

「ま、ええか」と、心の内で店じまいをしてしまった。

けっしてよい傾向とは言えないが、「ま、ええか」である。「長いことやっていればそんなこともあるさ」と自分自身に言い聞かせ、一夜明けると、「今日は書かねば」という思いがふつふつと湧いてくる。そうなるとしめたもので、そこらじゅうに転がっているものが「書くネタ」として見えてくる。現金なものだ。

 

たとえば今日の朝会。

施工上のふとした疑問を、とある現場の担当者さんに投げかけてみると、「そのやり方はいかんだろう」という答えが返ってきた。だが、「いかんだろう」というわたしの「いかん」が、相手になかなか伝わらない。そりゃそうだ。わたしのような海千山千ならイザ知らず、真面目な人たちで構成されているわが社の技術屋陣が、「いかん」と承知したうえで間違っていることをするなどということは、まずない。どんどんすれ違っていく会話。朝の時間は限られている。まして一対一の会話ならなおさらだ。ということでひとまず中入り。

会が終わってダイヤローグは再開。

「絵を描いて説明してくれん?」

とわたしが言うか言わないかのタイミングで、彼もまた図化して説明しようと危険予知トレーニング表を裏にして絵を描き始めていた。すると、ほどなく表現と理解の行き違いを互いが了解。

「あ、それやったらええやんか」

「こんな方法もあるで」

とわたし。

笑い話のようなものである。

ふだんは、「見える化」「見える化」と広言している身にもかかわらず。

「問題はなぜ起こるのか?」。それは「未来をイメージできない」か、もしくは「イメージした未来が違う」からだということを、「人を囲む状況の3重構造」という図を用いて説明するのが、自身のプレゼンテーションの常套手段化しているにもかかわらず。

 

 

だからCCPMでありCIMでありを、自分たちの武器として使うのだと、そこかしこでしゃべり散らしているにもかかわらず。

「ようなもの」ではなく、れっきとした笑い話だ。当の本人が真剣だから、なおさら可笑しい。

と、朝から軽く反省する。

 

 

なんて、近ごろではブログのネタにしてみようかとは考えつかない日常のひとコマが、なぜだか今日は「あ、このネタいただき」、なんて回路がつながり一丁上がり。

「ま、ええか」

「長いことやっていればそんなこともあるさ」

と淡白な態度をとる前に、世阿弥の言葉を思い出せとまた反省。

いわく、

 

ぜひ初心忘るべからず

時々の初心忘るべからず

老後の初心忘るべからず


なのである。



 (『The能com』世阿弥の言葉 http://www.the-noh.com/jp/zeami/words.html#word01より)

「初心忘るべからず」とは、それまで経験したことがないことに対して、自分の未熟さを受け入れながら、その新しい事態に挑戦していく心構え、その姿を言っているのです。その姿を忘れなければ、中年になっても、老年になっても、新しい試練に向かっていくことができる。失敗を身につけよ、ということなのです。

今の社会でも、さまざまな人生のステージ(段階)で、未体験のことへ踏み込んでいくことが求められます。世阿弥の言によれば、「老いる」こと自体もまた、未経験なことなのです。そして、そういう時こそが「初心」に立つ時です。それは、不安と恐れではなく、人生へのチャレンジなのです。

 

 

 

 

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(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その4)

2017年03月27日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

前日までの稿はこちら

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合格発表

(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その1)

(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その2)

(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その3)


「トンネル工事において発生する労働災害にはどんなものがありますか?その対策とあわせてお願いします」


トンネルか・・・


トンネル工事についてはド素人のわたしに投げかけられた想定外の質問に、自分の得意分野に質問を誘導して口述試験をこちら有利の展開に持っていこうというシナリオが序盤でもろくも崩れたわたしだが、なぜか不思議とあわてることはなかった。

もともと、見ず知らずの試験官との関係性におけるQ&Aを自分の思いどおりにしようなどという目論見が見当ちがいなのだ。そう考えれば、「世の中そうはうまいこといかんわな」と、本気でそんな戦術を立てていた自分が、なんだか可笑しくてたまらなくなってきた。

とりあえず、できるかぎりのリアクションをしてみてよう。

「小さな会社で勤めてきましたのでトンネル工事の経験はありませんが、知識の範囲内で答えさせていただきます」

と前置きし、数少ないトンネル工事見学で見た情景を思い浮かべながら、切羽の掘削作業中の事故とその対策について答えた。

「切羽のうしろで発生する事故もありますよね?」

追いかけて問われたその言葉に誘発され、今度は森崎さんに案内された福島県のトンネル工事現場が映像として活き活きと脳裏によみがえってきた。そうなればしめたもの。そこで行われていた安全対策から映像を巻き戻しし、起こったかもしれない事故を想像し、その様子を説明すればよいだけのことだ。

ということで、なんとか第一関門クリア。

ほっとする間もなく、

「そしたらたぶんこっちのほうが専門なんでしょうけど」

という前置きのあと、次の質問。

「小規模な下水道工事においてドラグショベルを使って掘削し、その土砂をうしろのダンプトラックに積み込む際の安全対策を説明してください」


下水道か・・・


「こっちのほうが専門」どころか、これまたわたしの専門外。よくもよくも見事にハズレばかりがつづくものだ。と内心若干の焦りが出てくるが、情景を想像し、動画を再生させながら話をしてみると、安全管理としてはそれほど難しい内容ではない。

ということで、第二関門クリア。

だが、相次いで発せられた想定外の質問で口中がカラカラに。思うように舌が回らなくなったことで焦りが生まれてくる。

「では土止め先行工法とはどのようなものですか?」

これは難なく答えたその次、

「2m以上の地山掘削で必要な対策をハード面とソフト面の両方についてあげてください」

これも基本的な問題だ。

「2m以上ですね」とキーとなる数字を確認してから回答を始めるが、ここまで来ると滑舌が悪くなった焦りにクリアな思考が妨げられているのだろう、ピントが外れたことを答えるというミスを犯してしまう。

よくない傾向だ。立て直す方策を考えながら試験官に向かうわたしに、当然のことながら質問はとぎれない。

「労災に関する情報はどのようにして得るようにしていますか?」

これは想定質問のリストに入れるほどでもないと外していたが、予想のなかには入っており難なく回答。

すると、メインとおぼしき試験官が両側のお二方に確認し、

「最後の質問です」

とおっしゃるではないか。

え?もう最後?

試験時間は15分ほどと聞いていたが、スタートと同時に作動させていた腕時計のストップウォッチをそれとなく確認すると、約10分ほどしか経過していない。

「小さな建設業では実施することが難しいのですが、労働安全衛生マネジメントシステムとはどのようなものですか?」

「手順でよろしいですか?」

「そうですね。手順を説明してください」

現金なものだ。これでオシマイとわかると、とたんに余裕たっぷりになり、覚えている内容をゆっくりとしゃべることができ、Q&Aは終了。

が、しかし・・・

意識して大きな声で礼を言い退出したあと、安堵感と不安感がかわるがわるやってきた。時間が早かったということは、良くてそうなったか悪くてそうなったか、どちらともとれるからだ。少なくともわたしの感覚では、後半部分の回答はよろしくなかった(ような気がする)。「こいつにこれ以上聞く必要もないわ」、と判断されたのではないかという不安感。かといって、あのまま時間が過ぎていけばボロが出てくるだけのような気もする。あの緊張感から早く開放されたことによる安堵感。その2つが行ったり来たりを繰り返しつつ、会場ビルを出て冷たい風に吹かれ歩いていると、どちらでもよくなってきた。

とまれ、終わったのである。あとは待つだけ。待つだけの身が、ああだこうだと思ってもなんともならない。すでに結果は出たも同然だ。

てなことを思いながら帰路に着いたのが1月17日。すでにお伝えしたとおり、2ヶ月あまりが経った3月21日に朗報が届いた。

結果オーライ。過ぎてしまえばみな美しい。と言いたいところだが、せっかくこうやって、「贈与に対する返礼」として体験を記しているのだもの。最後に少し、わたしなりの反省と教訓をまとめておきたい。


備えあれば憂いなし。

特にこの労働安全コンサルタント口述試験は暮と正月をはさんでいるため、何かと呑む機会も多い。現にわたしも約10日間というものを、試験勉強にあてることができなかった(単に意思が弱いだけ、という指摘は却下します)。

であれば、一次の合否が発表される前から準備をしておくべきだろう。たとえ一次試験に不合格だったとしても、前述したように、想定問答集を作成するという行為は、「安全」に関する自分自身の経験の「ふりかえり」であり、「安全」に対する考えをあらためて言語化してまとめるという作業だ。労働安全コンサルタント試験を受けてみようかという人間にとって、そのことが無用なことであるはずもない。

そして、自分の経験や専門分野にとらわれてしまうことは、厳に戒めるべきだろう。質問は、広い範囲から出てくると想定しなければならない。前項とは矛盾するようだが、自分の体験の埒外にあることは深く掘り下げようとしなくてもよい。浅く広く。そこには「ふりかえり」も「気づき」もなくていい。どうせ一つひとつの質問に答える時間はごくごく短いのだ。あくまで試験勉強だと割り切って覚えておくことが必要だ。そういう意味で、わたしが用意した88項目では、幸い質問のほとんどがそこから出たとはいえ、準備不足と言わざるを得ないだろう。

まして、「自分の得意分野に質問を誘導して口述試験をこちら有利の展開に持っていこうというシナリオ」を描くなど、ナニヲカイワンヤである。

いや、シナリオを描くこと自体はそれほど悪いことではないのかもしれない。しかし、あくまでもそれは「うまくいけば」という程度のものであり、その想定どおりには行かなくて当たり前という姿勢でのぞむことが必要だ。

月並みだが、たいせつな心がまえなのでもう一度繰り返す。

備えあれば憂いなし。


以上、ささやかではあるが、あとにつづく諸氏のためのデータベースになればと思い、記してみた。

Webで他人さまに「情報」という贈り物をいただいた以上、わたしもまた、Webという土俵でどこかの誰かに「情報」を贈らなければならない。なぜならば、贈与は贈与者に対して返したからそこでチャラになるというものではなく、違う誰かにパスして始めて返礼のサイクルが成り立つからだ。それが「贈与と返礼のサイクル」だ。

 

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(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その1)

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検討を祈る。

 


 

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(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その3)

2017年03月26日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

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(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その2)

 

 

さて、労働安全コンサルタント口述試験当日、あらかじめ指定された時間は13時15分。面接前に腹いっぱい食べるのは嫌なので(もっともふだんから腹八分目しか食べないが)、近くで蕎麦を食してから会場入り。1時間近く前だが受付を済ませ、受験者控室に。すでにけっこうな人数がスタンバイして、思い思いのスタイルで最後のおさらいをしている。皆さん真剣だ。

思わず、

「スゴイな」

と独りごちかける。

わたしも負けずに、と思ったがその前に、LINEで女房殿に到着の一報を。


「試験会場到着、年配者多し」

すぐさま返信があり、

「アンタも年配者やんか (-_-)」


おっしゃるとおりだ、と苦笑い。

それならそれでそれらしく足掻いてみようと最後の追い込み。プリントアウトしてきた資料を使っておさらいに励んだ。

13時になると係官が何名か入ってきて、番号と名前を読み上げられた者から、機械、電気、化学、建築、そして土木というそれぞれの分野ごとに、別室の試験会場に。何回目かでわたしの順番が来た。係官に連れられ試験室へ。ひとつ前の受験者が面接を行っている最中、部屋の前で待つ。

緊張してきた。

のどが渇いてきた。

ヤバイなあ、と舌打ちひとつ。

じつはこう見えてもわたし、むちゃくちゃ緊張しやすい。

そして、緊張すると声が震え手が震え、口のなかが乾く。

「命までとられるわけじゃなし」と自分をなだめ大きく深呼吸ひとつ。

こうなりゃ何より落ち着くことがすべてだ。

想定問答もすべてリセットし、なんにも考えずに待つことにした。

ほどなく前の人が退出してき、いよいよわたしの出番だ。

部屋へ入ると、Webで仕入れた知識どおり試験官は3人。

その人たちを見たとたん、す~っと落ち着いてきた。

と、メインとおぼしき人が第一声。

「メガネをとってください」

え?なんで?と内心いぶかしがりつつ、あわてて遠近両用メガネをはずすわたしに、

「受験申込書ではメガネをかけていませんから」

と笑いながら理由を説明する試験官。

「あ、そうですね」とこちらも思わず笑顔に。

よし、完全に落ち着いた。

どうぞいらっしゃい、てなもんである。

 

「受験の動機を教えてください」

「安全管理の経験は何年ですか?」

「労働安全コンサルタントの職務を説明してください」

「労働安全コンサルタントが守らなければならないことはどういうことですか?」

ここまでは自作想定問答集の◎、つまり「たぶん聞かれるであろう」という想定どおりの質問がつづいたその次は、

「安全管理者と労働安全コンサルタントの違いを説明してください」

おっとこれはダークホースの△印。

とはいえ想定のなかのひとつだ。まずまず無難に答えた(たぶん)。

問題はその次である。

 

「トンネル工事において発生する労働災害にはどんなものがありますか?その対策とあわせてお願いします」

 

来た。

みごとに想定外。

しかもわたしは(そこそこ)オールマイティーを自認する土木屋なれど、トンネル工事についてはまったくの門外漢ときている。

「と、トンネル?」と素っ頓狂な声をあげたいが、そうはいかない。

かくして、自分の得意分野に質問を誘導して口述試験をこちら有利の展開に持っていこうというシナリオは、序盤でもろくも崩れた。

そう、そうは問屋がおろさない。

だが、世の中は思いどおりに事が運ばないからおもしろい。

「なるようになるさ」と腹をくくって回答を探した。

 

さて、そのあとの展開やいかに。

お次は明日の『(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その4)』。

乞うご期待。

 

 

 

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(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記(その2)

2017年03月25日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

労働安全コンサルタント口述試験体験記、少し準備編を補足しておきたい。

おととい紹介した88の想定質問に対する回答のことである。

体験や方法、あるいは考え方などを問う質問に対しては、書籍やWebで調べたことをそのまま回答とするのではなく、まず、自分自身はそれについてどう対処してきたか、あるいはどう考えるのか、体験と頭のなかを整理しながら自分なりの答えをつくってみた。期せずしてこれが、自分自身の「安全」に対する考え方をまとめてみる絶好の機会となったのは、ひょっとしたら今回の受験で最大の収穫だったといえるのかもしれない。

一例をあげる。


Q:45.若い人の労働災害が増加している原因

A:ベテランや熟練工が減ったことにより、作業全般のノウハウが伝承されないと同時に、安全に関するノウハウも伝えられずに、現場での指導が疎かになってきました。それによって、不安全行動や不安全状態が放置されたまま仕事を行うことで、労働災害のリスクが高まっています。そのことが、若年労働者の災害が増えている原因だと思います。

Q:46.その防止対策

A:まず、経営トップが明確な「安全第一」の姿勢を打ち出し伝えること。基本的なことですが、特に若い人には、これが重要であり効果的です。そして、より多くの人間の意見・知識・智恵を出し合う場を設けること。そこで、ベテランや先輩が暗黙知として持っているノウハウを共有し、形式知として引き継いでいく。また適正な指導を行うことができる責任者を育成し、経験の浅い人でも理解しやすい安全教育を行っていくこと、などがあげられます。


こんな感じで回答をつくり、それを書籍やWebから得た情報で肉づけ(理論づけ)していって問答集を作成。できあがったあとは繰り返し読んだ。その場合、丸暗記しようとするのではなく、ポイントとなる箇所を蛍光ペンでマーキングし、繰り返し読んだ。

これもまた一例をあげる。


Q:47.作業員が安全作業を行わない場合の対応策

A:まず、安全に作業を行えるようなシステムや施設などを充実すること、

次に、「それをすることで引き起こされる事故」「それをしないことで引き起こされる事故」を周知させ、「そのためにしなければならないこと」を繰り返し伝えます。


「悪魔のような記憶力を持つ男」と呼ばれていた若いころなら(自分で呼んでただけですが)文章を丸暗記したのだろうが、どう見ても普通以下となってしまった現在の記憶力ではそんなことはできない。それに、たとえ丸暗記したとしても、そのとおりの質問が来ると決まっているわけではなく、臨機応変に対応するためには丸暗記という方法はそぐわない。

ということで、わたしが採用したのが上記のような方法だった。

と同時に、始めて取り入れてみたのがコレ。




マインドマップである。

見てのとおりその作成は手描きではない。Xmind8を使って重要項目ごとにマインドマップをつくり、要点をまとめてみた。かつて、とあるコンサルタントさんから「マインドマップ、試験勉強に使うといいですよ」と教えられたのを思い出し試してみたものだ。

効果のほどは・・・正直よくわからない。

どのような方法を採用しても、(試験勉強における)おのれの理解力や記憶力の低下が自分自身の想像をはるかに上回っており、その現実の前では、一つひとつの方法の善し悪しや効果の有無など判断のしようがないのが本当のところだったからである。


ということで、『(私的)労働安全コンサルタント口述試験体験記』、準備編は終了。

つづきはいよいよ、赤くなったり青くなったりの口述試験本編である。



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