きのうの朝、お城下で泊まったホテルのレストランでの出来事。
メシを食う二人の大人(男)の脇で立たされている男の子たち(これまた二人)。手には朝食券が握られている。そういえば、中学生のスポーツクラブとおぼしき団体が大挙泊まっていた。まちがいなく、教員(監督と部長か)が生徒に説教をしている、の図だ。大人の片割れの正面(子どもたちにとっては側面)に座り、見るとはなしに見ながらメシを食い始めるわたし。すぐにある疑問が湧いてきて、その疑問がどんどん怒りに変わっていった。
その大人たちは、ときに握り飯を頬張りながら、ときに味噌汁をすすりながら、つまり、食いながら説教をしているのである。
どんな事情があるのかは知らない。だが、どんどんと増幅するわたしの怒りは、彼らが公衆の面前(しかも朝のレストラン)で立たされて叱られなければならない「事情」とは関係がないし、斟酌する必要もない。
叱るなら食うな。
食うならば叱るな。
食うならば食え。
食ったあとで如かれ。
百歩譲って、食いながら叱るなら相手にも食わせてやれ。
何より、時と場所をわきまえろ。
そんなふうに思いながらメシを食うわたしの顔は、たぶん怒気を含んでいたのだろう。正面の男がチラチラわたしのほうを見始める。
「言ってやるか?」
ファイティングポーズをとろうと思った瞬間、公開処刑が終わる気配を見せた。
ほっと安堵の表情を浮かべて二言三言話す少年。
と、何かが大人の癇に障ったようだ。
また、ぐじぐじと始まる。
その間も箸は止まらない。
そんな大人たちがほぼ食い終わろうかというころ、ようやく説教が終わり、ほどなくわたしの朝食も終了。子どもたち二人の脇を通り返却口へ向かうわたしが、ちらりと彼らを見ると、屈託がない顔でメシを食い始めていた。
あの説教は、あの子たちにどんな効果をもたらしたのだろう。
そんなことを考えながらエレベーターに乗り込む。
自戒をしつつ。
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