「ちょっとお知恵を拝借」
とはヒゲさんからの電話。
カリスマ庭師として知る人ぞ知る、あのヒゲさんである。
きたがわさんぽさんから拝借
商売のネタになるかどうかはちとわからない。
が、はなからそんなことを案じて行動しないのでは、それこそ商売にならない。
それになにより私も彼も、「モネの庭をつくった男(のひとり)」だ。
「お知恵を拝借」などと言われて断る手はないのである。
ということで水の庭。
「今年の薔薇はええやんか」という私に、
「K君が頑張って世話してくれてますから」とヒゲさん。
K君とはいいながら、もはや中年のK君であるが、KさんというよりはK君といったほうがお似合いの、福岡出身スキンヘッドのK君。
いいも悪いもやはり人、人なのだなと得心して駐車場へと下りる道すがら、
梅雨入りが近いのだと教えてくれるアジサイの花は、まだ色がつきかけたところである。
いつものことではあるけれど、季節が移ろうにつれ、庭の主役も変わっていくのだ。