きのう、徳島県美馬市へ行った目的は・・・
(有)高木建設さんが開いたICT土工の見学会への参加。
「寒いですよ~」
という大阪から参加した知人の善意の忠告を、
(こっちだって寒いよ)
(おなじ四国やし)
と無視し、ふだんの防寒で出かけたわたしたちを待ち受けていたのは、「ホントにこれが同じ四国なのか?」と首をかしげてしまうほどの寒波。南国高知のなかでも特に温暖な中芸地域で日々を営むチーム礒部メンバーには、「極寒」といってさしつかえがない冷たさだった。
今回のメンバーは5名。その年齢構成は、下から19、34、38、39、59。最年長かつ165cm55kgで皮下脂肪が少ない辺境の土木屋には、その寒さが身に沁む骨に沁む。
とはいえ、凍えてばかりじゃ能がないと、鵜の目鷹の目で現場をうろつくオジさんが発見したのがこの看板。
坊僧池の下流地域へお住まいの皆さまに「安全」で「安心」できる「生活環境」を目的とした、ため池整備工事を行っています。
と大書されたその下には、
「なんのために?」
「どんなことを?」
「どうなるの?」
の文字。
それぞれの下には、
[工事の使命]
[工事の内容]
[工事の効果]
と書かれ、
その内容が簡潔に記されていた。
オジさん思わずムムムと唸り、おもむろに ひと声。
「すばらしい!」
じつはこの高木建設さん、昨年今年とわが社を2回訪れてくれている。
キッカケとなったのは2016年6月10日の『三方良しの公共事業推進カンファレンス2016四国~10年の軌跡から学び、新たな一歩を踏み出す』でのわが社の発表、『高知の片田舎で実践するチーム礒部の三方良しの公共事業(その10年)』だ。→(https://www.sanpouyoshi.jp/conf2016/pdf/case-4.pdf)
そのとき聴講者として来場していた高木伸也社長、「あれがオレたちの行く道だ」と思い定めたという。そして、共通の知人というツテを頼って来社してくれたのが、今からちょうど一年前の同年12月。いわば師弟のような関係から始まった付き合いだ。と、高をくくって訪問してみた今回だが、すぐに、いっときとはいえ師匠ヅラしたおのれを叱咤。いえいえどうしてやるもんだ。わたしたちが学ばなければならないところは山ほどある。そのひとつがこの工事看板である。
この他、色々さまざまな試みを「いいですねえ」「すばらしい」と感心するわたしに、「真似です」「これからも真似させてください」と先方はおっしゃるが、そもそもわたしたちがやってることにオリジナルなものなどは何もない。その文脈から言えば、「どうぞどうぞ真似してください」以外の言葉はないし、「こちらも真似しますから」という言葉が出るのもしごく自然のことだ。ただ、少しばかり師匠ヅラして言わせてもらえば、TTPM(テッテイテキニ・パクッテ・マネル)を繰り返すなかに、自分たちの言葉に「翻訳」し自分たちの環境に「土着」させようとする試みがないことには、その模倣は単なる模倣でストップしたままそれ以上のものに昇華していかない。つまり、自分と自分の環境にとって血肉とは成り得ないということである。
とかナントカ、エラそうなことを言ってはみたが、
「なんのために?」
「どんなことを?」
「どうなるの?」
何ヶ月か先、もしわたしたちがソックリそのまま真似しているのを見たら、笑って許してほしい。
なんてことを考えていると、凍える身体とは裏腹に、胸のあたりが内側からほっこりしてきたオジさんなのだった。
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