『ドラゴンボール』サウジアラビアにテーマパーク誕生の衝撃 日本のIP戦略は国内に目を向けるべきなのか?
RealSound より 240325
■『ドラゴンボール』のテーマパーク誕生の衝撃
サウジアラビアに『ドラゴンボール』のテーマパークが誕生すると発表された。言うまでもなく『ドラゴンボール』の世界初のテーマパークとなり、作中に登場するカメハウスやカプセルコーポレーションなどの建築が再現され、中央にはシンボルとして全高約70mの“神龍”が置かれるのだという。
このニュースが報じられた途端、ネットは大盛り上がりになった。「行ってみたい」「夢がある」という肯定的な声が圧倒的に多かったが、一部のファンの間からは「なぜ日本にできないのか…」という落胆の声が上がった。「日本はもうテーマパークを建設する余力がないのかもしれない」という分析も見られた。
余力がないというのは間違いである。日本ではカジノを建設しようという動きがあるのだから、結局のところ、予算はどうにでもなるのである。だが、筆者はカジノを造ったところで他国の真似事に過ぎないし、それほどヒットしないのではないかと考える。
昨今の日本の政治家や財界人は失敗を恐れる傾向にあり、オリジナリティのあるものを造ろうという発想に至らない。そういう人たちがひねり出したアイディアが、他国で成功例があり、わかりやすいカジノなのだろうと思った。
もし、日本に『ドラゴンボール』のテーマパークができたら、富裕層の娯楽であるカジノとは異なり、子どもも大人も世代を超えて誰もが心から楽しめる施設になるだろう。
もし、日本に『ドラゴンボール』のテーマパークができたら、富裕層の娯楽であるカジノとは異なり、子どもも大人も世代を超えて誰もが心から楽しめる施設になるだろう。
日本のコンテンツのパワーを最大限に発揮できる施設になり、世界中から観光客を呼ぶことができそうだ。「東京ディズニーリゾート」に比肩する集客力をもつ、テーマパークになり得る可能性を秘めている。周辺の施設への経済効果も計り知れないものになるに違いない。
■日本人が日本の文化をしっかり評価すべき
昨年、大手古書店「まんだらけ」の古川益蔵会長にインタビューを行った。ここ数年で、鳥山の原画や色紙が数百万円で取引されているほど高騰しているが、古川会長はその要因を「鳥山明のファンは世界中に満遍なくいる」ためだと語っていた。
■日本人が日本の文化をしっかり評価すべき
昨年、大手古書店「まんだらけ」の古川益蔵会長にインタビューを行った。ここ数年で、鳥山の原画や色紙が数百万円で取引されているほど高騰しているが、古川会長はその要因を「鳥山明のファンは世界中に満遍なくいる」ためだと語っていた。
海外の富裕層の間でも鳥山の人気は非常に高いという証拠である。古川会長は「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として出演していた頃から一貫して、日本の漫画は世界に誇れると主張を続けているのだが、耳を傾けた人はどれだけいただろうか。
日本の政治家や財界人は、日本のコンテンツは凄い、クールジャパンだなどと言い出している。その割には、日本の漫画の人気の高さをまったくと言っていいほど理解していないようだ。
日本の政治家や財界人は、日本のコンテンツは凄い、クールジャパンだなどと言い出している。その割には、日本の漫画の人気の高さをまったくと言っていいほど理解していないようだ。
実際、今回の『ドラゴンボール』のテーマパークが発表されるまで、同様のアイディアをこれまで口にした政治家や財界人は誰もいなかった。ひょっとすると、ファンの間にもほとんどいなかったかもしれない。
外国に評価されて、ようやく日本人が日本のコンテンツの魅力に気づく――。これは明治時代の頃から繰り返されてきた日本の伝統のようなものだが、同じ場面が令和の世でも再現されているようである。
外国に評価されて、ようやく日本人が日本のコンテンツの魅力に気づく――。これは明治時代の頃から繰り返されてきた日本の伝統のようなものだが、同じ場面が令和の世でも再現されているようである。
筆者は、鳥山明は浮世絵師の葛飾北斎などと並ぶか、それ以上の日本芸術史上最高のクリエイターだと思っている。しかし、その業績に対する評価はまだまだ低いと感じることが多い。日本はいつになったら、自国の文化を正当に評価できるようになるのだろうか。
(文=元城健)
(文=元城健)
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「ドラゴンボール」のテーマパークはなぜサウジアラビアに建設されるのか
AsageiBiz より 240329
AsageiBiz より 240329
3月1日に急性硬膜下血腫のため68歳という若さで人気漫画家の鳥山明さんが急逝し、世界中が悲しみに暮れる中、代表作である「ドラゴンボール」のテーマパークが建設されることが東映アニメーションから発表され、ファンからは歓声が上がっている。
しかし、建設地が日本ではなく、サウジアラビアであることには「なぜ?」と疑問の声も少なくない。
「ドラゴンボールのテーマパークが建設されるのは、首都リヤド近郊に開発中の娯楽都市『キディヤ・シティ』。
「ドラゴンボールのテーマパークが建設されるのは、首都リヤド近郊に開発中の娯楽都市『キディヤ・シティ』。
東京ドーム約10個分にあたる広大な敷地に7つのエリアと30を超えるアトラクションが用意されるとのこと。
それぞれのエリアには、カメハウスやカプセルコーポレーション、ビルス星などTVアニメシリーズ『ドラゴンボール』から『ドラゴンボール超』までの作品に描かれた世界が再現されていて、パーク内にはレストランやホテルも完備し、1日中ドラゴンボールの世界を満喫できるといいます」(エンタメライター)
サウジアラビア政府が100%出資する投資会社「Qiddiya Investment Company」と日本の東映アニメーションが戦略的パートナーシップを結んで実現したというが、やはり日本のファンからは《なぜ日本に建設しないんだ》という声も多く、《日本の大事な文化資源を海外に流出させていいのか!》といった意見も寄せられている。
「『キディヤ・シティ』にはドラゴンボールのテーマパークの他に、ゲーミング&eスポーツ地区なども建設される予定となっていて、具体的な投資額は明らかにされていませんが、一説には1兆円を超える資金が投入されていると言われています。
サウジアラビア政府が100%出資する投資会社「Qiddiya Investment Company」と日本の東映アニメーションが戦略的パートナーシップを結んで実現したというが、やはり日本のファンからは《なぜ日本に建設しないんだ》という声も多く、《日本の大事な文化資源を海外に流出させていいのか!》といった意見も寄せられている。
「『キディヤ・シティ』にはドラゴンボールのテーマパークの他に、ゲーミング&eスポーツ地区なども建設される予定となっていて、具体的な投資額は明らかにされていませんが、一説には1兆円を超える資金が投入されていると言われています。
ですから、日本企業がドラゴンボールのテーマパークを国内に作りたいといっても規模も予算も到底かなわないでしょう。しかも、陣頭指揮を執るのは無類の日本アニメファンとして知られるムハンマド・ビン・サルマン皇太子ですから、クオリティもかなりのレベルになるのではないでしょうか。
現在、サウジアラビアでは石油依存からの脱却を目指して、娯楽・観光プロジェクトに力を入れていて、日本のコンテンツにもかなり注目しているようですし、サウジアラビアが日本に大きな利益をもたらしてくれるかもしれません」(経済ジャーナリスト)
東映アニメーションがパートナーシップを締結したことで、今後はさらに多くの日本作品がサウジアラビアで活躍することになるかもしれない。
(小林洋三)
東映アニメーションがパートナーシップを締結したことで、今後はさらに多くの日本作品がサウジアラビアで活躍することになるかもしれない。
(小林洋三)
💋日本はマスゴミ自体が 庶民一般の嗜好、文化を理解せず…
明治以降から続く、肩書優先主義 、権威主義 行政内の東大閥