滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0809/210:ダム・森林問題】「水害招く山の荒廃」:琵琶湖訴訟元原告団長、宮川などルポ

2008-09-28 23:33:41 | Weblog

 04年に三重、京都、兵庫などを襲った記録的な大雨災害の背景を探ったルポを、琵琶湖総合開発差し止め訴訟の元原告団長、辻田啓志(ひろし)さん(77)=大阪府高槻市=が出版した。タイトルは「水害大国 天災・人災・怠慢災」(柘植書房新社)。戦後の林業政策の失敗で山が荒れ、水害を大きくしたと断じた。三重県が始めた民有林の間伐支援策も不十分と、辛口で論評している。(伊藤智章)

■行政の対策不足批判

 取材には友人の愛知大学の渡辺正教授(64)が同行し、写真を撮った。
 「水害の時、テレビで泥水に埋まった人家ばかりが映る。あの泥水はどこから来たのか」。こんな疑問から三重の宮川や兵庫の円山川の上流を歩いた。そこで見たのは、手入れされず、か細いままのスギやヒノキの森だった。
 さらに山が大雨で崩れ、岩や土砂が飛ぶように転がった跡。木が根元から押し流されて、広場のようになった林。宮川上流は表土まで削られ、林や河原が数十センチの大きさの岩で埋まっていた。
 この勢いで水が土砂とともに押し寄せたら集落はひとたまりもない。「土石流というより山津波だ」と思った。本来は同じ意味だが、土石流と表現することで、災害を国土交通省の河川管理の問題に矮小化していないか。農水省の林業政策、自治体も一緒に山の保水力再生を考えなおさないとだめだと思った。
 三重県は、北川正恭知事時代の01年度から、民有林も環境林ととらえ、間伐や植樹を支援する先駆的な制度を始めた。しかし、辻田さんが宮川上流で会ったのは「もうイヤヤ、恐ろしい」と脱出を考えている住民たち。担い手を欠いては森の再生は難しい。しかも若い役人は過去の政策の誤りを認めるどころか、「天災」を強調するだけだった。
 辻田さんは、琵琶湖の環境を守ろうと13年も国を相手に裁判を戦った。しかし、川や湖を守るには上流に目を向けるべきだと唱える。今回、ダム反対の河川工学者に対しても、「堤防改修を言うだけでちゃんと現場をみようとしない」とチクリと書いた。
 辻田さんは現在、琵琶湖復興全国懇話会代表。谷崎潤一郎の「細雪」から、戦前の山津波の恐怖を描いた部分を引用するなど読みやすさを心がけた。133ページ。1260円(税込み)

(9月13日付け朝日新聞三重県版・電子版)

【0809/209:食品汚染】回収対象2食品、滋賀県内で流通:丸大・メラミン問題

2008-09-28 22:33:41 | Weblog

 丸大食品(大阪府高槻市)の食品から有害物質メラミンが検出された問題で、滋賀県は9月27日、回収命令の対象となっている二食品が県内で流通していたと発表した。

 県食の安全推進室によると、「クリームパンダ」が1店舗で119袋、「抹茶あずきミルクまん」が2店舗で計46袋が今月1日までにすでに販売されていた。健康被害の報告は現時点でないという。

 同推進室は対象商品が残っていれば店舗に返品するよう呼び掛けている。問い合わせは同推進室TEL077(528)3643か、各保健所で受け付けている。

(9月28日付け京都新聞・電子版:同日付け毎日・電子版なども報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008092800015&genre=C4&area=S00

【0809/208:総選挙】民主、マニフェストに林業対策:大津で小沢代表が会見

2008-09-28 22:29:53 | Weblog

 民主党の小沢一郎代表は9月28日、大津市内での会見で、次期衆院選で示す同党のマニフェスト(公約集)に、苦境が続く林業への対策を盛り込む考えを示した。

 小沢代表は所得補償を打ち出している農家対策を例に挙げ、「林業についても、みんなの議論の中できちんと打ち出す方向でやってもらっている」と述べた。林業政策そのものについては木材供給だけでなく、自然環境保護の側面も視点に加える必要があるとした。

 同党県連も、県の2造林公社が全国最大の債務を抱え、県が一部を肩代わりする事態となっていることから、新たに作成する「県版マニフェスト」に造林公社への国の支援を盛り込む、としている。

(9月28日付け京都新聞・電子版:29日付け産経・電子版も報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008092800107&genre=A1&area=S00

【0809/207:アルコール依存症問題】断酒:きょう全国大会、「勇気」を持とう 

2008-09-28 22:21:36 | Weblog

■連名近畿ブロック長の仲村さん 

 全日本断酒連盟の第45回全国大会が9月28日午前10時、大津市の県立体育館で開かれる。テーマは「勇気ある断酒」。同連盟近畿ブロック長の仲村隆夫さん(63)=野洲町=に大会や断酒について聞いた。【聞き手・辻加奈子】

 断酒連盟は酒に苦しむ人やその家族らを救い、酒害防止の啓発に取り組む自助グループです。自殺や飲酒運転事故が大きな社会問題になっていますが、アルコール乱用が原因の場合も多い。会員の3分の2は自殺を考えたことがあるといいます。

 私は就職後に酒量が増えました。朝から飲むようになっても、若くて仕事もしており、自分がアルコール依存症とは思っていませんでした。31歳で断酒会に通い始めましたが止められず、34歳で自殺を図った後、ようやく断酒しました。

 アル症は「否認の病」と言われます。患者は全国で推定82万人ですが、連盟の会員は約1万人。大半が「明日やめればいい」と思っているのです。しかし、アル症かどうかは、家族がどう思っているかが一つの基準。「もうやめて」と言われたら病院へ行くべきです。

 酒を断つのは「勇気」です。自らの間違いを認め、酒の誘いを断り、他人を許す勇気。アル症はやっかいな病気ですが、回復できます。私たちは小さな力を集結し、少しでも社会の力になりたいと願っています。

 入会などの問い合わせは全日本断酒連盟(03・3863・1600)。ホームページ(http://www.dansyu-renmei.or.jp/)もある。

(9月28日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20080928ddlk25040349000c.html

【0809/206:養護学校再編問題】県立守山養護学校:「大津校舎を存続させて」 守る会、

2008-09-28 22:13:52 | Weblog

■病弱教育への思い語る /滋賀
 
 大津赤十字病院の敷地内にある県立守山養護学校大津校舎(大津市長等1)の存続を求めて活動する「入院しながら学べる大津校舎を守る会」(西條素子代表)は27日、近江八幡市鷹飼町の県立男女共同参画センターで、「病弱教育への思いを語る会」を開いた。

 校舎は、来年12月で同病院からの借地期限が切れる。同会は、卒業生や保護者らが4月に結成、6月に、嘉田由紀子知事らあてに約1万5000筆の署名を添えた要望書を提出した。署名は27日現在、約2万6000筆に達している。県教委によると、病院から施設を返還するよう打診されており、今後の対応を協議中という。

 語る会は、期限切れをにらみ、粘り強い活動を続けていくために開催。卒業生らが校舎での思い出を話したり、保護者や元看護師らの手記を読み上げるなどして、改めて校舎の必要性を確認した。

 腎臓の病気で同病院に入院、小学5、6年を校舎で学び、現在は京都市内の福祉施設で働く仲松大樹さん(21)は、文化祭や卒業式のスライドをバックに思い出を振り返った。「毎日をとても楽しく過ごせた。入院中、ベッドの上で1日を過ごすのはしんどい。大切な母校を存続させてください」と訴えた。

 守る会は、卒業生や保護者ら約30人の思いをまとめた手記集も製作。今後も署名活動などに取り組む。問い合わせは電子メール(otsu.mamoru@gmail.com)で。【南文枝】

【関連ニュース番号:0809/139、9月19日など】

(9月28日付け毎日新聞・電子版:同日付け京都・電子版なども報道)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20080928ddlk25040332000c.html