お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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<その1>より続きます

 


午前10時30分、スタート


 バス停の先で道は右へカーブしている。そこに道標があり、和田峠までは3.7kmと記されていた。
 
 そして目を上げると、坂。いきなりかよ、きつそう・・・。
 
 午前10時30分、意を決してスタート。すると歩いて降りてきているローディーとすれ違った。あれ、あの人(かなり年配の女性のように見えたのだが)、さっき登っていったよ。もう行って帰って来たのかな。それとも、あまりのきつさにギブアップしたのか。え~? そんなスゴイのかよ、まいったな。
 
 


まだ余裕


 道幅は細い。車1台がやっと通れるほど。といっても車に出会ったのは、2~3度だったかな。
 
 途中、道幅一杯に広がって上っている人生の先輩たちのハイキングの集団に追いついた。
 「すいませ~ん」と言うと、「あ、自転車だよ、道あけて!」と次々に声を掛け合ってくれた。
 それはいいのだが、時速はもう8キロぐらいに落ちている。一気に抜き去ることもできず、「はっはっ・・・。あ、ありがとうございます。はっはっ・・・」とあえぎながら、ゆっくりと抜いていく。
 
 


写真が撮れるのもここまで


 それでも上の写真を撮るあたりまでは、まだ乗ったまま写真を撮る余裕があった。
 
 坂はますますきつくなる。まだ25Tだったよな。でも、もうだめだ。27Tにしよう。あれ?? シフトできない。うそ~~~っ・・・。いつの間に27Tに入ってたんだよ。後がないぞ。
 
 思い切り蛇行して登っていくクロスバイクに追いついた。「こんにちは!!」と後ろから思い切り声を掛けないと、ぶつかってしまう。声をかけた後、その中年クロスバイク乗りの顔を見たら、全然苦しんでいる様子もなく、涼しい顔をしている。ふ~ん、こんな登り方もあるんだ。
 
 やがて時速は6キロまで落ちる。それでも苦しい。今にも止まりそうだ。下ハン握って、思い切り前傾し全身の力でペダルを踏む。顔は下を見つめたまま。
 
 で、顔を上げると、果てしなく続く坂が目の前にある。ふと横を見上げると、頭の上に道がある。次のカーブを曲がった後はここを走るらしい。見上げれば道。それが何回も続く。
 
 もうだめだ。足を着こう。何回思ったことか。
 
 しかし、山伏峠の屈辱が頭をよぎる。あのときはあと100メートルで足を着いた。せっかくここまで来たんだ。もう少し頑張ろう。たった3.7キロじゃないか。
 
 この坂のきつい所は、足を休ませるところがないこと。多少でも傾斜が緩くなればひと息つけるのだが、ここの坂はきつい状態が延々と続く。まったく休めるところがない。おまけにヘアピンカーブの内側は信じられない傾斜。あそこを走るとひっくり返るぞ、きっと。この風景はどこかで見たことが・・・。そうここだ。
 
 「こんにちは」。突然、声を掛けられた。軽快に私の横を抜いていく。
 「こ、こんにちは・・・」。びっくりしながら答える。
 「きついッスねぇ」。そう言いながらあっという間に登っていく。すげぇ。
 「は、は、速いッスねぇ!」と言うと、「いや、もう売り切れですよ」とか何とか言ったようだが、もうずっと先まで行っているので、よく聞こえなかった。
 
 この後、また2人のローディーに抜かれた。みなさん、一体どんな走りをしてるんだろう。ただ、抜かれたうちの1人は左カーブのインを力強く坂を登っていたが、もう1人は私と同じようにアウトをゆっくり登っていた(それでも私より速いのですが)。
 
 何回目かのヘアピンカーブ。アウトを逆走していると、下ってきたローディーが苦笑いしながら道を譲ってくれた。ありがとう。インはもう登れないのよ。
 
 


八王子方面から登ってくる最後の坂


 そして直線の登り。うわぁ、とビビッていると、車が見える。どうやら駐車場のようだ。最後の力を振り絞って登りきった。何度もくじけそうになったが、足着かなかったぞ! やったぁ!!
 
 時間を見ると午前10時55分。25分で登ったことになる。え? もっとかかったと思ったよ。何時間も登った気がする。計算上では、全区間を時速6キロで走っても37分で着くことになるのだが、もう一度と言われても、すぐには行く気にならない坂だった。

 


午前10時55分、和田峠!
 

 峠には売店があり、その前にはベンチ。TETさんがもしかしたらここでカギを落としたかも、というので休憩がてら探してみる。見あたらないので、売店のおばちゃんにも聞いてみたが、カギの落とし物はないと言う。残念。
 
 休んでいると、ポツポツとローディーが登ってくる。で、登って来た方向からすぐ降りていく。え、もしかして、何度も登ってるんですか? 信じられない。
 
 この売店周辺からは見通しがきかない。もう少し登る必要があるようだ。「女坂」というダートの道を上り、階段で下りてくるのがいいらしい。「今日は天気がいいから富士山が見えるよ」とおばちゃんが言っていたが、これ以上登る気にはなりませんね。たとえ徒歩でも・・・。
 
 「どこからいらしたんですか」。バイクの兄ちゃんに聞かれたので、「あっちの坂からです」と答えた。頭の中は坂のことばっかりだったので、思わずそう答えたのだが、後で考えると「大和です」って答える質問でしたね。子供みたいな返事をしてしまった。
 
 そのバイクの兄ちゃん。昔はロードに乗っていたようで、何とかっていうチーム名を言ったのだが、分からなかった。もしかしたらスゴイ自転車海苔だったのかもしれない。
 
 「じゃあ、お気を付けて」。お互いにそう言い合って、お兄ちゃんはダートの道をさらに上へ、私は藤野側へ向けて坂を下りた。

 


富士山見えた!


 坂の途中で開けたところがあり、富士山がチラリと見えた。こちら側も傾斜がきつく、止まるのにちょっと苦労した。道幅は広いのだが、こっちもきつそうだ。

 


はるか下に道が見える。豪快なダウンヒルだった


 もちろんダウンヒルは爽快。八王子側はヘアピンカーブが結構あるのだが、藤野側はきついカーブはない。車も少なく、思わずブレーキを持つ手も緩むってもんです。

 


午前11時29分、R20号へ出るトンネルまで降りてきた


 ずっと下りっていうわけではなく、最後のトンネルへ出る前は登り返し。え~、話が違うよと思いながらも、登るしかない。
 
 R20へ出るトンネルは、車がすれ違えないほど狭いが、自転車で通行するには問題なかった。
 
 さて、まだお昼前。次の牧馬峠登った後、裏ヤビツも行けるかな、なんて思い始めた。
 
 ※<その3>に続きます

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コメント(4|Trackback()



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コメント
 
 
 
お手数かけます。<(_ _)> (TET)
2006-09-28 22:41:24
 おつかれさまでした。v(^o^)v

 いきなりキツい上りなのに、それはまだ序の口だという・・・。(@_@)

 息を整えるところがないですもんね。



 鍵探していただいてありがとうございます。<(_ _)> ちなみにまだ発見されてません。orz
 
 
 
信じられない坂 (境川のmasa)
2006-09-29 01:02:11
>TETさん

もう、勘弁しちくりーって、泣きそうになりました。



まだ見つかりませんか。

う~ん、川原宿のコンビニやバス停あたりももっと探せばよかったですかね。お力になれず、すいません。
 
 
 
Unknown (sudoban)
2007-05-27 15:26:29
僕も和田峠の洗礼を受けてまいりました。
このエントリを読み直していれば、元来た道を八王子方面にもどらず、相模湖に抜けて帰れた~・・残念。
この参考書を持ってまた行ってきたいと思います。
 
 
 
予習 (境川のmasa)
2007-05-28 21:26:08
>sudobanさん
予習が足りない!(爆)
って、大将の指令のもと、急に行ったので仕方ないッスね。
和田峠は、いままで上ったなかで最大級のキツさですね。
陣馬街道は気持ちいいのですが、あのバス停からが・・・。
次は相模湖へ降りて、ワッカの牧馬峠(ブルベ300の逆コース)を上って宮ケ瀬、そして裏ヤビツへというコースで、どうでしょう?(笑)
 
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