株式会社 文化財保存活用研究所 Blog

大分県を中心に文化財の保存修復をメイン事業として活動している「株式会社 文化財保存活用研究所」の企業ブログです。

文化を護る 未来へ繋ぐ 株式会社 文化財保存活用研究所

≪本社≫ 〒870-0164 大分県大分市明野西1丁目26-4 パレストステージ明野弐番館405号室 ≪工房≫ 〒870-1163 大分県大分市廻栖野549-18 TEL:097-556-7337 FAX:097-594-0073                         E-mail:hozon-katsuyou@kdr.biglobe.ne.jp                        

第28回日本文化財科学会in筑波大学

2011-06-25 10:00:00 | 日記

ども、ウメです。

「えっ!梅雨あけちゃったの?」と思わせる様な晴れが大分では続いております。

先週までは雨、雨、雨・・・、じめじめした毎日が続いておりました。

そんなときこそ、なぜか布団を干したくてしょうがなくなってしまいます・・・。

来週からはまた雨が降りそうな天気が続きますので、今のうちに布団や洗濯物を干しておき、

梅雨を乗り切っていきたいと思います。

 

今月の11日・12日の土日に筑波大学で日本文化財科学会第28回大会が行われました。

私共は自社の製品であります木材劣化防止剤「YM-OW」に関する研究について、ポスター発表を行ってきました。

題名は「木造建造物等における劣化防止剤の研究」です。

今回の研究では檜を用い、既存の建築用撥水剤(防腐処理剤)との比較試験を行いました。

試験方法としては樹脂を塗布したテストピースを水に浸漬させ、一定時間後にどのくらいの水を吸収したかをみる吸水性試験と、

テストピースの樹脂を塗った面に一定の水圧をかけ、どのくらいの水が通ったかをみる透水性試験を行いました。

今回の試験結果としては、「YM-OW」は既存の撥水剤・防腐処理剤よりも水を吸収せず、通しにくいという結果になりました。

 

こちらはポスターの内容について説明をしているシーンです。

当日は「YM-OW」を実際に塗布したテストピースを持っていき、塗っている面と塗っていない面では水をかけた時にどのように違うのかを見ていただきました。

発表を見に来てくださった皆さん、ありがとうございました。

 

今回のポスターについては近々会社のHPに内容をアップする予定ですので、アップした際にはまたブログ等でご紹介したいと思います。

 

さて、最後にちょっとした宣伝を・・・。

以前、馬頭君がデレデレした顔の写真とともにご紹介しましたTV番組が、本日25日の午後5時15分から放送される予定です。

もしお時間がありましたら是非・・・。

 


雨だって楽しい歴史散歩 

2011-06-20 10:00:00 | 日記

こんにちは

雨がさほど嫌いではない地蔵です

窓の外から見える木々が雨に濡れて艶々しい感じがとても好きですし、なによりお肌が乾燥しなくていいです アンチエイジング

ただ、ここ数日の降りすぎは土砂災害まで引き起こすほどの雨量なのでそんなにのほほんとしてられないのが現実ですが

 

さて、今回は大分市顕徳町で始まったコミュニティイベントを紹介します

その名も コミュニティー「笑心広庭」(えこひろば)

 

来迎寺さんの敷地内にサロンがあって、毎月第4土日の9時~14時まで朝市や歴史散歩、地域交流が行われています

ここ大分市の金池・顕徳・上野地区は戦国大名大友氏が栄えた一帯で、最近では大友氏館跡とその周辺の府内町跡が現地の発掘調査で

発見され、大友氏館跡は国指定文化財に指定されたこともあって大友氏の勉強会を進めてきたボランティアの方が自分たちの住んでいる町の文化財や

歴史的建築物、文化を紹介して、その地域に住んでいる方々にももっと自分たちの地域を知ってもらい、愛してもらいたいとこの企画を立ち上げた

のがこの「笑心広庭」

ありがたくもお誘いを受けまして当日、ボランティアガイドの方々との歴史散歩に参加させていただきました

地域の各小学校で結成されている「おやじの会」の呼びかけで子供達もたくさん参加していました 

大友氏館跡やその周辺の町跡一帯はお寺が密集していてガイドを聞きながらゆっくりあるいて1時間ほどのコースの中に

たくさんのお寺を発見しました 大友氏は禅宗でしたがのちにキリシタン大名としても有名になりましたけどね

 

大分のお土産に「ザビエル」 「ドン・小西フランシスコ」  おいしいですよ 似たようなお菓子は他県でまず見かけないし味もウマーなので

是非どうぞ  「ルイサ」が個人的には好きです

 

話が脱線しましたが、たくさん見かけたお寺の中で自分の中で結構な感動を覚えたお寺が「万寿寺」

ここも禅宗のお寺でなんでも臨済宗のお寺のランクは上から五山・十刹・諸山・林下と分けられ、万寿寺は「十刹」のランクでなかなか格式の高いお寺

だそうです

ランク云々は後で知ったことなんですが、実際に足を踏み入れると

お寺の雰囲気が「え?ここ大分市の中心部?」と思わせるほど漂う空気感がいつもと違って

凛としなおかつ心落ち着く空間でした 敷地も広く 雨に濡れた竹林が見事!

毎週日曜の朝は座禅やってるようです スタッフひきつれて座禅参加してみようかな

 

 

お寺にも宗派や歴史的背景によって雰囲気が違いますがここ万寿寺は禅宗だけあって「ザ・シンプル・テンプル」(韻も踏みたくなります)

「クールビューティ」の言葉ががとても似合って雨の景色がよく映えるお寺でした

 

普段は車で素通りしてしまう町の中にも見逃してはいけない格式と歴史や文化が存在していることをこの歴史散歩でたくさん発見しました

昔からある水路が実は城のお堀の名残だったり、毎年にぎわう長浜祭りに毎年行くくせに気がつかなかったモーモーさん(五穀豊穣のシンボル)

他にも大友氏繁栄時代に関連するお話を交えながら一帯の文化財を紹介してくれました

ボランティアさんも勉強されているだけあってくだらない質問にも快く丁寧に答えてくださいました ありがとうございました!

 こんな風景もいい感じです

 

サロンにもどると子供達のために紙芝居や工作の時間もありました

 

このサロンがお年寄りや子供達がふれあうきっかけとなって地域の歴史を伝えていく場所になって欲しいと笑心広庭の皆さんはおっしゃっていました

今月もまたサロンが開きます

多くの方の参加で盛り上がってくれたらいいな!

 

まちなか歴史散歩参加連絡先

NPO法人 文化財調査保存協会  097-538-2134

NPO法人 総合学習研究所     097-543-2660

 

 

 


テレビ取材がありました!!

2011-06-18 18:40:23 | 日記

 こんにちは、馬頭です。梅雨の時期はどうもやる気がわかない人間ですが、先日テンションが上がることがありました!!

 それは、当社にOBSテレビで毎週17:30から放送されている「フレッシュおおいた」の取材がきたことです!!

 当社が事務所をお借りしている場所が、大分市の産業活性化プラザという建物なのですが、こちら施設は「創業支援施設」という取り組みを行っており、創業を間もない方や創業を考えている方のために技術支援や事務所などのスペースを格安でお貸しするなど支援を行っています。当社も産業活性化プラザに大変多くのご支援を受けて今までやっていけているといっても過言ではないくらいです。

 今回の取材はこちらの産業活性化プラザのご紹介の番組で、「入居者の声」ということで当社に取材の依頼がきました。

 当社の仕事内容の紹介として、文化財の劣化度診断のひとつである赤外線サーモグラフィーの調査の様子などの撮影もありました。

 産業活性化プラザの事務所でインタビューの打ち合わせをしている社長です。緊張しているようでしたが、実際のインタビューはディレクターの方からお褒めの言葉を頂いたほどスラスラ~っと答えていました。放送でどんなふうに映るか楽しみです。

 撮影終わりで、レポーターの深町絵里さんとちゃっかり写真を撮ってもらう僕でした。とても優しくて可愛い方で、快く写真を撮ってもらいました。

 ということで初めてのテレビ撮影はなんなく無事に終わりました。放送日が楽しみです。みなさんも是非ご覧ください。

 

放送日

OBSテレビ 6月25日(土) 17:15~17:30

フレッシュおおいたHP→http://freshoita.weblogs.jp/blog/

 


出来た長男と自由すぎる次男

2011-06-11 13:00:00 | 日記

こんにちは

大分もすっかり梅雨に入り、食中毒の話題が今年は多いのもあってご飯の支度に

少しだけナーバスになっています。 地蔵です。

 

先月主人の実家から届いた野菜の中に「あおむしちゃん」が2匹ついていて、これは子供達にお世話させて

立派なモンシロチョウとなる姿を見せてやりたいと思い、キャベツについていたあおむしちゃん1号2号をキャベツごとむいて

育てることにしました

 

とりたてて箱に入れていたわけではなく、ベランダの日陰で解放していたので

元気がいい2号は毎朝キャベツを取り換える度に行方不明になって危うく古いキャベツと一緒に廃棄されるところまで行きかけました

1号はじっとしていたんですが元気が悪いわけではなく、もうサナギになる準備をしていたようです。

結果3日くらいでキャベツの上でサナギになってしまいました。

 

1号はサナギ、2号は毎日捜索、居場所確認の日々が2,3日続いた後、2号もベランダで乾かしてあった傘をサナギの場所と決めたようで

じっと動かなくなりました。

すると2号もしっかりサナギとなって、1号がいつチョウになるのかを待つばかりとなりました。

ここからはいつ旅立ってしまってもおかしくないので気が気じゃありませんでした。 何としてでも見送りたいですから

 

そうして日にちがたって台風が接近してきていた日曜日。子供達の運動会が雨で延期になって少しがっかりしていた日に

1号が空気を読んで(?)サナギから変化してその姿を見せてくれました

かわいいモンキチョウです。

子供達も大喜びしてジャーナリストよろしく実況しながらビデオ撮影していました。

 

飛び立とうか迷っているのか、しばらく天気の様子をうかがうようにじっとたたずんでいましたが、

風雨が多少弱まった頃、1号は飛び立っていきました。 不安に思えた雨にも負けずに大きく、高く飛んでいく姿を見せてくれました。

何年か後子供達もああやって立派に飛び立っていってほしいなぁと思いました

 

一方2号は・・・

 

家族でが週末奈良に出かけている隙をねらって旅立って行きました

何年か後子供達にはそんな風にだけは旅立って欲しくないわと思いました。

 

でもまあ、元気に飛んでいったことには変わりないでしょうし、天気も良かったようだから気持ちよく飛んでいることでしょう。

シロだったのかキイロだったのかは分からずじまいでしたが

 

子供達はあおむしからチョウに変わったことで喜んでいましたが、親としてはあおむしを子供と重ねてもの思ふ、なかなかおもしろい出来事となりました。

 

今日は本来文化財を活用して地域おこしをしようとされている団体のイベントを紹介しようと思ったのですが、

雨が降り出し、1号と2号のことを思い出したので書き綴ってみました。すみません。

 

次回地蔵担当時の予告として写真を・・・

お楽しみに!

 

 

 

 

 

 


咸宜園~豊後三賢の私塾~

2011-06-10 10:00:00 | 文化財

どうも、ウメです。

徐々に夏を感じるようになってきた今日この頃、私はこのぐらいの気温がちょうど過ごしやすいんだなと思っております。

半袖で若干肌寒いと感じるくらい=ベスト。

といいつつ寝ているときにおなかを壊すのが多くなる時期でもあります。

体調管理に気を付けないといけませんね。

 

以前、日出町の帆足万里のお墓を紹介したときに書きましたが、大分県には「豊後三賢」と呼ばれている偉人たちがいます。

その一人が広瀬淡窓になります。

今回は広瀬淡窓の私塾、咸宜園をご紹介したいと思います。

咸宜園は日田市の豆田にある国指定の史跡です。

広瀬淡窓は24歳の時に豆田町の長福寺初めて塾を開きます。

その後36歳の時に伯父月花の居秋風庵に隣接した地に塾を移し、名前を「咸宜園」と名付けました。

この咸宜園は淡窓の死後も受け継がれ、明治30年ころまでの約90年間も続いており、

その間に約4800人がここで学んでいたそうです。

また、当時全国が68か国だった時の65か国の人が生徒として、ここで学んでおります。

全国的にも有名な私塾だったんですね。

現在は秋風庵と遠思桜という遺構が残っております。

こちらが秋風庵になります。

 

こちらが遠思楼です。

敷地内には淡窓が詠んだ漢詩が記された石碑もありました。

 

さて、現在この咸宜園は茨城県の「弘道館」と「偕楽園」、栃木県の「足利学校」、岡山県の「閑谷学校」とともに、

学問・教育遺産として世界遺産登録を目指しております。

そのため、敷地内には世界遺産推進室というものがありました。

教育というものは国や時間に関係なく、何時如何なる所でも大切なものですね。

 

さて、咸宜園の近くには広瀬淡窓のお墓もあります。

こちらも国史跡の指定を受けております。

 

今回は、大分県日田市から広瀬淡窓にかかわりのある文化財をご紹介しました。

ちなみに、現在の大分県知事の広瀬さんは、広瀬淡窓の弟さんの子孫にあたるそうです。