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名前

2005年06月04日 16時56分32秒 | ××語
 「屋根部屋のネコ」でジョンウンの弟はジョンウ(初登場のシーンで全く同じ名前に聞こえ、???だった)。「秋の童話」で兄妹として育てられた二人はジュンソとウンソ。「冬のソナタ」でユジンの妹はヒジン。「美しき日々」では兄ミンチョル妹ミンジ。みんな、兄弟姉妹に共通の字がある。世界的な指揮者のチョン・ミョンフン、バイオリニストのチョン・キョンファ、チェリストのチョン・ミョンファ、この兄弟姉妹はキョンファさんを除いて全員「ミョン」がつくそうだ。
 兄弟と姉妹では共通の字がちがうパターンもある。「Happy Together」では次男ジソク、長女チャンジュ、次女ムンジュ(長男は父の連れ子でテプン)。末っ子(三女)はユンジュ。
 韓国や中国では、「○家の×代目にはこの字を使う」というようなリストがあり、それに従って名前をつける習慣があるそうだ。「○家の×代目」なので、兄弟姉妹はもちろん、父方の従兄弟、従姉妹はみんな同じ字を使うことになる。ただ、男子と女子では違う字にする家もあり、その場合は兄弟と従兄弟、姉妹と従姉妹に共通の字があるわけだ。「宋家の三姉妹」では「宋○齢」(男の子たちはまた別の字)、アグネス・チャンの兄弟姉妹は「陳○齢」、韓国サッカー協会会長だった鄭夢準氏の兄弟は「鄭夢○」。知り合いの在日の人は「従姉妹は全員“ファ”がつきます」と言ってた。
 ということは、なんでチョン・キョンファさんだけ「ミョン」がつかない? この疑問の答えは、主人の知り合いの韓国人が家族で遊びに来たときに判明した。二人の男の子を連れてきたのだが、名前をきくと共通の字がない。どうしてかきいてみたら、長男は生まれた時間帯が「○家の×代目」の字を使わないほうが良い時間帯だったので、つけなかった。次男は問題ない時間帯だったのでつけた、ということだった。キョンファさん、生まれた時間が悪かった?!
 香港でもこの習慣はあることはあるが、広東語の先生にきくと「やってる家はやってるし、やらない家はやらない」ということだ。実際よりもTVドラマや映画の登場人物に多いような気がするが、こうすると人間関係がつかみやすくて便利だからかな?
 大陸でも「やってる家はやってる」のだろうが、香港や台湾に比べると圧倒的に一字の名前の人が多く(一字の名前では兄弟共通にはしようがない)、よほどの旧家でない限り守られていないように思う。
 日本の旧家ではしばしば「代々必ずつける字」があったり、普通の家でも父の名前から一字取ってつけたりするが、中国・韓国の伝統からすると、かなり変に見えることだろう。「○家の×代目」字を使うことは、何代目かを明らかにして、上下の世代の区別をきちんとつける意味があるわけだから、代々同じ字なんかつけたら世代間のけじめがなくなってしまう。しかし日本では、ファミリーメンバーの一員とか親子の絆という意味が優先されてきたのではないだろうか。
 香港で兄弟に共通の字がついてる場合、共通でないほうの字に「阿」をつけて「阿朗」とか「阿俊」などと呼ばれる。「朗ちゃん」「俊ちゃん」という感じだろうか。家族や恋人が呼ぶと愛情が伝わってくる感じで好きだ。
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