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李聖傑「痴心絶對」(台湾)

2005年02月06日 23時30分21秒 | CD紹介
 「これはいいかも!」という新人が出てきた時、私が必ず思うのは、「この人は2ndが出せるだろうか・・・」ということだ。毎年たくさんの新人が次々出てきては、記憶に留まることなく消えて行く。海賊盤がはびこっている中華圏では、「新人をぱっと売ってすぐ終わる」ほうが、海賊盤の損害を被る前に儲けられるから、レコード会社も実はそのほうが得・・・という噂さえある。
 この李聖傑(サム・リー)のデビューアルバムが出たのは2002年。その後なかなか2ndが出ず、私は「やっぱり一発屋だったのかしら」と寂しい思いをしていたのだが、レコード会社の問題だったようだ。1stを出した東方魅力が音楽から撤退してしまったので、その後の移籍先探しに手間取っていたのだと思う。幸い、無事に移籍できたようで、2004年末に滾石唱片(ロックレコード)から「手放開」をリリースした。今、このタイトル曲がけっこうヒットしているようで、嬉しい。そんなタイミングなので新譜を紹介した方がいいのかもしれないが、「これはいいかも!」と思ったデビューアルバム抜きには語れないのだ。
 背が高く、程よく日焼けした李聖傑は、デビュー前はコーチで稼いでいたほどテニスができるらしい。パワーがあるが、決して荒っぽくはないボーカル。北京語の発音がクリアで聞き取り易く、詞がすんなり耳に入ってくるのがいい。ところどころ入れるファルセットで、バラードは切なさを増す。一方、ファンキーな「想太多」、ノリのいいディスコナンバー「Now & Forever」、ベタベタなジャズの「擁抱」とバラエティも充分。最後はアコギ1本でサラ・マクラクランの「Angel」を聴かせてくれる。タイトル曲の「痴心絶對」は、中国でドラマの主題歌に使われたようで、大陸でも知っている人は知っているらしい。この曲は移籍にあたって“餞別”にもらったのか、2nd「手放開」にも収録されている。
 台湾では、新譜発売後しばらくして、何かオマケを付けた新バージョンが出ることがある。「手放開」もTV特番のVCDを付けたバージョンが出た。最初のバージョンでは流行りの無精髭でワイルドなイメージだったのが、新バージョンでは髭を剃ってすっきり、二枚目になっている。初めっからこれにすればいいのに~、と思ったのは私だけ?


痴心絶對 @YesAsia.com
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