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コンサートCD

2006年08月28日 03時05分56秒 | CD紹介

 4月に行われたコンサートのCDが発売された。自分が行けなかった側田「ONE GOOD SHOW」と、行って楽しんできた鄭中基と、両方聴いてみた。
 側田のほうは見てないので、報道やジャケ写から察するだけだが、けっこうカッコよく踊ったり、セクシーな女の子のゲストで盛り上がったらしい。側田のことだから歌さえバッチリならいいんじゃないかと思いつつ、聴き始めた。最初の数曲がバラードというのは、あんまり香港のコンサートの定石に従ってはいない。6曲目の「Volar」で初めて“快歌”が出てきたことになる。ここはしっかり踊ってたと思われ、ジャスティン息が切れてる
 「二等天使」「大雄」など、ほかの歌手に提供した曲で、楽曲の質の高さを実感。Ted Loのピアノ一台で聴かせた「Lately」は、Tedのピアノでなければ得られないジャジーなグルーブ感がさすが。(Ted Loは側田の実の叔父さんで、「多謝、三叔!」と言ってた。)ゲストの楊千[女華](ミリアム・ヨン)はウェディングドレスのような衣装で出てきて盛り上がったらしい(のちにこの二人がつきあってるという噂が出たあたり、意味深かも?!)。もうひとりのゲストは林海峰(ジャン・ラム)で、曲はしっとりバラードなのに歌詞は「カラオケ大好き、この曲いいよ~」みたいな「流行曲」をいっしょに歌った。バンドメンバー紹介では、自身もフェイクで参加しながらのカッコいいセッション。
 全体に、バラードはさすがに上手いのだが、低音のスローな部分の処理がもうひとつうまくいってない感じが惜しい。曲調の似ているものが多いが、歌い分けきれてない。生で聴いてたら感動してうるうるしちゃうかも~と思うほど、いいところはいいのだが、それが長く続かない。
 握手&バンド紹介に使った「逢星期四」は應昌佑に提供した曲だが、シャウトが多くなってこの曲本来の美しさが消されてしまった。安定した状態で歌えないのがわかっている握手用の曲に、多少崩れても聴きづらくならない、歌いやすい曲を持ってこられない、、、つまり、持ち歌の数が少ないのである。デビュー後1年もたたないうちのコンサートは、快挙だったがこういう影響が出るわけだ。「Lately」や「月半灣」などの解釈も、もっと切ない感じを出してほしかった。まあ、このへんは好みの問題だが、、、コンポーザーとしての実力は十分なので、今後はもう少しボーカリストとしての引き出しを増やしてほしいと思った。
 一方、鄭中基のほうは、蘇永康がゲストで出てくるからVCDだけ買おうと思ってたのだが、コンサートで聴いたとき鄭中基の出来がすごくよかったような気がしてたので、CDでそのへんを確かめようと思って買った。こちらは定石どおり、自身が出演した映画がらみの“快歌”から入り、バラードは“ご挨拶”がすんでから。持ち歌にロック系の曲も多い一方で、初期の台湾時代の曲などはバリバリ中華バラードなので、曲調はバラエティに富んでいる。側田より低音域が広いので、スローな低音部は比較的安心して聴ける。全体に生で聴いたときの印象と大差なく、安定していたのがわかる。
 楽曲を楽しめるように聴かせていくという点で、やはりデビュー10年の鄭中基に一日の長があるように思う。側田も鄭中基もよく知らない人が聴いたとき、どちらが楽しめるかといったら、どちらかといえば鄭中基のほうじゃないかな? 鄭中基の曲が元々好きなので、ちょっと贔屓目入ってるけど。
 行った人は思い出しながら、行かなかった人は想像しながら楽しむコンサートCD。あなたはどっちがお好き?
  


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