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トマス杯&ユーバー杯

2014年05月26日 19時20分48秒 | スポーツ

 昨夜は興奮しすぎて、なかなか寝付けなかった(笑)
 なでしこジャパンがベトナムでアジア王者に輝いてたころ、バドミントンの国・地域別対抗戦の世界大会、トマス杯(男子)&ユーバー杯(女子)2014最後の試合がインドのニューデリー行われ、日本男子が初優勝を飾った
 あんまりニュースで大きく取り上げられてないが、これはテニスのデビスカップで優勝したくらいの価値がある
 現在では、バドミントンの国際大会もずいぶん数が増え、トップ選手が集まるポイントの高い大会から、ユース世代が腕を磨く小規模の大会まで、毎月どこかで開かれている状況だが、昔はあまり多くなかった。
 その中で歴史があるのは、世界選手権が始まる前は事実上世界トップを決める大会だった全英選手権と、国・地域別対抗のトマス杯・ユーバー杯。トマス杯は1949年、ユーバー杯は1957年から開催されている。初めは別々に3年ごとに行われていたが、1984年から隔年で同時開催になった。大会名は、それぞれ昔の名選手、ジョージ・トマスとベティ・ユーバーにちなんでいる。
 以前の大会記録を見ると、アメリカやカナダがけっこう強い時代があったりする。オリンピックでは中国が圧倒的に強いイメージがあるが、トマス杯で最多優勝を誇るのはインドネシア、なんてことは意外と明日使えるトリビア(ちなみにオリンピックで正式種目になったバルセロナ五輪、シングルスで優勝したのは男女ともインドネシア)
 前回大会までは各大陸ゾーンの予選があったが、今回は予選なし、世界ランキングポイントを集計して上16ヶ国(地域)が参加。4チームずつ4組のグループリーグを行い、各組2位までが決勝トーナメントに進出、1位チームと2位チームが対戦だった。
 各チーム、シングルス3人ダブルス2組(シングルス→ダブルス→シングルス、、、と交互に行う)で3試合取ったほうが勝ち。グループリーグでは勝率で並ぶ場合があるので、どちらかが3勝しても5試合全部行われた。決勝トーナメントではどちらかが3勝した時点で打ち切り。
 登録選手のうち誰を起用するかはチームの自由だが、出す順番(オーダー)は世界ランキングが上の選手/組から。必然的に最初からエース対決になる。(大学のリーグ戦なんかだと、相手のエースに自分たちのエースが当らないようにしようとか、いろいろ計算してオーダーを決めてたけど^^;)
 1人の選手が1回の対戦で出場できるのは、シングルス1試合とダブルス1試合まで。強豪国でシングルスとダブルス両方出る選手はほとんどいないが、今大会ではフランス男子チームやインド女子チームで両方出ている選手がいた。その場合は2試合連続にならないような順番に変更され、第1・第2シングルスの後に第1ダブルスを行っていた。

 ルールをご存じない方のために一応説明。バドミントンの試合は21点3ゲームマッチのラリーポイント制で、2ゲーム取ったほうが勝ち。20-20になったら2点差がつくまで。サーブは直前のラリーで得点を取ったほうが打つ。

 日本は男女ともにグループリーグ1位通過。男子は準々決勝でフランスに3-1で勝ち(フランスがそんなに強くなってたとは)、準決勝で大会6連覇をねらう中国になんと3-0で勝利 「番狂わせ」と報道されていた。
 女子は準々決勝で、グループリーグでも対戦して勝っていたデンマークとあたり、3-0で下す。準決勝のインド戦ではシングルス2つ落として0-2になったが、残る3つをしっかり勝って33年ぶりに決勝に進出
 実は日本女子は、1966年、1969年、1972年、1978年、1981年と5回も優勝している 33年ぶりというのは、81年以来というわけ。準優勝1回、3位も4回。ロンドン五輪で銀メダルを獲るまで、日本がけっこう強いって知らなかった人も多いかな
 女子決勝は、これまで12回優勝している中国との対戦、第1ダブルスは勝ったが、シングルス2つと第2ダブルスで歯が立たず、、、残念ながら今回は準優勝。
 中国の第2ダブルスは、今までのペアを組みかえたペアだった。選手個人は実績のある強い選手だが、その組み合わせで出場した試合の実績がないとランキングがつかない。すると現時点でのランキングが上の第1ダブルスより、実は第2ダブルスのほうが強い可能性がある。試合に出ていないと相手チームも事前の分析が十分にできない。強豪国ならではの作戦が当たったといえる。

 そして男子決勝。日本との対戦になって、相手のマレーシアは22年ぶりの優勝のチャンスと思ったかも。とびぬけて高いポイントを保持し続け、ランキング1位に君臨するエースのリー・チョンンウェイに、田児賢一(ランキング4位)が挑む。リー・チョンウェイのジャンピングスマッシュが鋭く、なかなか攻めきれない。それでも第2ゲームは15-10とリードしてファイナルに持ち込めるかと思ったが、一気に10ポイント連取されて敗れた。
 試合後のリー選手、ネット越しに田児をハグし、ユニフォームを交換してがっちり握手した。前に全英選手権の決勝で戦った頃から、田児を認めているらしい。細いのに鍛え上げられた体、今年32歳になるとは信じられない(昨年、元マレーシア代表選手と結婚して男の子が生まれた
 第1ダブルスは日本の早川/遠藤ペアがランキング3位、マレーシアのフン/タン組は、フン選手が違うパートナーと組んだペアで7位まで上がっている。第1ゲームはスマッシュをガンガン打たれて攻め込まれて落とし、どうなることかと思ったが、ドライブなど細かい球で攻めて2ゲーム連取!
 第2シングルスの桃田賢斗はまだ高卒2年目の19歳(フィギュアスケートの羽生結弦と同学年) 一昨年世界ジュニア選手権で優勝している。まったく危なげない、見事な勝ちっぷり。
 第2ダブルスの園田/嘉村組が第1ゲームを取った時点で、このまま押し切るか、、、と思ったが、相手も必死。リードされて追いつけそうで追いつけず、という展開になってしまった。
 とうとう第3シングルスまでもつれこむ。第1ゲームはわりと簡単に取り、第2ゲームも18-15までリードしてたのにひっくり返され、、、はらはらドキドキ。
 会場はマレーシアの応援団の声のほうが少し大きいような、、、地元インドの観客は女子が日本に負けたせいか、女子決勝からやや日本の相手チーム贔屓の雰囲気。中国人の観客は、華人が多いマレーシアに肩入れしているようで、なんか日本はアウェイ
 それでもこんなチャンスをふいにするわけにいかない、日本チームの期待を背負った上田拓馬、ライン際に打ち込まれるスマッシュに飛びついてリターン、粘ってラリーをものにしていく。相手のスマッシュがアウトになって優勝が決まった瞬間、大の字になって倒れこんだ。
 歴史的な勝利、おめでとう~~~
 (J SPORSTSがライブ中継じゃなかったので、ネットでマレーシアの映像で見てたら、スタジオ解説のおじさんの落ち込んじゃった顔が、なんだか「ドーハの悲劇」のときのスタジオを思い出させ、、、「サヨウナラ、マタアイマショウ」なんて日本語の単語を交えて伝えていた。)

 今大会で面白かったのは、テニスの四大大会などで採用されているチャレンジシステムが、バドミントンでも採用されたこと。微妙な判定のとき、選手が希望すると分析映像で確認できる。1試合につき2回まで認められ、チャレンジに成功(判定が覆る)だと回数は減らず、チャレンジ失敗(判定そのまま)だと回数が減る。
 何度か選手がチャレンジして、ちょっと見ではアウトだったものがわずかにラインにかかってインになったり、勝負の行方を左右 要求したが主審に「私の目から見てもアウトだ」と拒否されたケースもあった。
 試合時間が長くなりがちなのをコントロールするためか、11点になったときのインターバル、ゲーム間のインターバルなど、きっちり時間を計って「Court 1, (残り時間)20 seconds」と戻るよう促したりしていた。厳しいわぁ~~~

 趣味でやる人を含めれば、競技人口はけっこう多いはずのバドミントンなんだけど、もう少しメジャーな扱いしてくれたら嬉しい。オグシオ人気の頃は注目されてたけど・・・。この勢いでリオ五輪でメダル獲得すれば、少しは変わるかな?
 ますます強くなっていきそうなチーム日本、頑張れ


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