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2・市内随一の学校へ |
「今日の研修会最大のテーマは、 小学2年生までに障害を発見しなければ その子の人生を左右してしまうのだ ということの重要性だ! 一人の人間の、一生をつぶす。 そんなことが、教育の名において 行なわれていいわけがない!」 大森修 |
<軽度発達障害に対応した授業技量を問う>②
新潟市立中野山小学校
中野山小学校は、二年前大荒れだった授業を、
市内随一、あるいは、全国レベルの水準に変えた。
それを実現したのは、大森校長である。
大森修校長は、二年前赴任して以来、教員の授業技能を高めた。
校長が、教員の授業力チェックをしたのだ。
校長が、
ひとりひとりの教員に、
5分間ずつの模擬授業をさせ、
その欠点を指摘し、
改善させ、
練習させて、
更に模擬授業チェックをした。
(はずだ。詳しい方法はまた調べておきます。)
授業チェックをすることのできる校長が、●●市にいるだろうか。
●●県にいるだろうか。
全国に何人いるだろうか。
大森校長は、自分自身が授業実践の修行をし、教師の授業力を鍛えた。
教師の授業技量が上がったために、学校全体が変わった。
学校を変えるのは、授業だということを証明した。
3年1組の児童と教室の発見は以下のとおり。
① 黒板には、文字ひとつなく、プリント一枚はっていない。
(学力向上のための常識だ)
② 教室前の壁に、掲示板に、紙切れ一つはっていない。
文字ひとつ書いていない。
(原則だ)
③ 教室の横にも、全く何もはっていない。
④ 教室の後ろ、ロッカーの上に生徒の作文のようなものがはってある。
⑤ つまり、生徒が着席したとき、視界の中に、気を散らす情報がゼロだということだ。
授業が始まり、板書、カード、担任の顔、立ち居振る舞いなど、
学力をつけるための情報だけが、目の前に現れる。
(原則を徹底的につらぬいている)
⑥ ノートは、ジャボニカ学習帳だ。
縦長ノートに四角います目がならんでいる。
(TOSSノートを使わないのはなぜかな?)
⑦ 鉛筆を使っている。
濃さは「B」と「2B」の子がいた。
⑧ 筆箱を、クラスの子全員が、サッと右上隅に置く。
⑨ 机の上には、先生が指示しない限り、筆箱だけが置いてある。
⑩ 上ばきが運動靴だ。
児童は全員、中学校の体育ではくのと同じ運動靴を上ばきにしている。
(『おしゃれ障害』p51より
「上ばき=硬いコンクリートの校舎を歩くのに、
底がペラペラした上ばきでは子ども達の足への負担は大きくなり、
偏平足や開張足の原因にもなる」)
⑪ 発表の時間になる。
すると、児童は次々と立つ。
空白なく発表する。
なぜか、全員が、イスを少し後ろに引き、音もなく立ち、座るようにしているのだ。
(ここまで訓練された教室がいくつあるか)
⑫ 黒板にます目が書いてあった。
ぼくは授業が終わるまで気づかなかった。
それほど薄く自然な線だ。
黒板一面に、6センチか7センチ四方のます目がある。
授業後、●●市の連れが授業者の田中先生に尋ねた。
<ぺんてる油性・中字・緑>
数学・国語の授業で、この効果は絶大だ。
後にわかるが、以上の一割が田中先生の指導力により、
九割が全校一斉による指導だった。
これがすごい。