「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの頭の体操・その7:発想力が問われる算数

2013年10月12日 | 教室の風景


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今日は、最近小学生から質問のあった算数の問題を取り上げます。

 よく、算数は考える学問か、覚える学問か、論争があります。公立学校では、九九を覚えさせ、計算の方法を練習して覚えさせ、単位を覚えさせ、そして基本的な図形の面積を出す公式を理解させます。現場の先生は、考える以前の基本を児童にマスターさせることで、大変苦労されています。かつ、すべての生徒に、算数を学習する楽しささえ伝えなければなりません。

 それに比べて、進学塾では、基礎学力であるそうした覚える項目は、できて当たり前で、そうした知識を活用して、問題をじっくりと分析し、条件を整理して問題を解いていくといった、考えることを主体として指導します。ですから、「算数は考える学問か覚える学問か」という設問は、どちらをとっても正解であり、またどちらも不十分な結論と言えます。この設問自体が、不毛な議論を引き起こす原因となっています。

 中学入試の算数の問題は、「基本的な知識」と、それを使って「考えること」の両方が出題されるのが一般的です。学校によって、その比率が異なるだけではなく、どれだけ深く問題に取り組むことができるのか、「学習意欲」さえも判定される出題もあります。

 今日の算数の問題は、知識として覚えている内容を問う問題というよりも、発想力を試す問題と言ってよいでしょう。こうした問題は、子どもから質問された時に、即座に解説できる教師なのか、問題を持ち帰り教師自らが汗水流して考えて、後日その説明をするような教師なのかを明白にしてしまう問題です。

 「三平方の定理」は、少学6年生は使えるのかしら?・・・無論、使えません!

 まず、三平方の定理を使って、即座に答えは導き出せるけれども、さて小学生にどのように説明するのだろう?・・・実は、この程度の教師は、とても多いのです。算数指導を、しっかりと行える教師は、極めて少ないのが現状です。だとしたら、教師が頭を悩ますような問題を、小学生に解かせること自体が、問題でしょう!

 そうした意見も、一理あります。けれども、この問題は、公立の小学校で出題されたのではなく、中学入試で出題された問題であることに留意する必要があります。また、中堅女子中学校で出題された問題ですので、ハイレベルなテクニックを使う問題ではありません。ちょっとした発想力が必要なだけです。ただし、この問題を仮に解けなくとも、この学校に合格した子どもたちは、多かったと推定できる問題です。

 では、生徒から質問のあった問題を紹介しましょう。この問題を解くのに「三平方の定理」の使用は、禁手です。では、皆さんも考えてみてください。ちょっとした発想力を試す問題ですが、使用する考え方は基本と言ってよいでしょう。


【問題】

 円の中に、下の図のように5つの正方形でできた図形が内接しています。円の直径は10cmです。では、この図の一つの正方形の面積は、何平方センチメートルでしょう。(もちろん、内接という言葉は、小学生は使いません。私が覚えている問題の設定を、設問にしただけです。)



 解答は、明日のブログで綴ります。この問題は、考える力というよりも、基本事項を使うための発想力が問われる問題です。制限時間は、5分です。その時間内に解けたあなたは、柔軟な思考力の持ち主です。具体的に出ている数値は、唯一円の直径10cmだけです。この設定が、大きなヒントとなります。


 ヒガンバナも散り、キンモクセイの花の香りが、秋を実感させますが、それでも異常な残暑とでも言える蒸し暑い日もある今日このごろです。色の異なるヒガンバナの画像と、キンモクセイの花の画像を、今日は載せておきます。住んでいる周囲にあるキンモクセイが、示し合わせたように、一斉に咲き始める現象は、意思の疎通が植物にもあるようにさえ感じます。

 春のジンチョウゲ・夏のクチナシ・秋のキンモクセイ
 ・・・その香りで、季節を感じさせる代表的な花です。


最も一般的な赤いヒガンバナ


時折見かける白いヒガンバナ(シロバナマンジュシャゲ)
マンジュシャゲは、ヒガンバナの別名です。


教室のある商店街の店頭に咲いていた黄色いヒガンバナ(ショウキズイセン)

スイセン?・・・実はスイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の植物です。
さまざまな植物を調べていると、ヒガンバナ科の植物は、以外に多いですね。
例えば、よく見かけるアガパンサス、それにネギやヒガンバナの仲間が、
それぞれ800種ほどあり、その仲間は多彩です。



周囲にその芳香を漂わせて咲くキンモクセイ

下記のブログが、翌日アップした今回の問題の解答です。興味ある方は、ご覧ください。

頭の体操・その7:発想力が問われる算数の解答


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マッキーの教室:サマースクールがスタート

2013年07月22日 | 教室の風景



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 この土日は、教室の補習授業のため、休み返上で生徒の学習指導を行いました。そして今日22日(月曜)から、いよいよサマースクールの第一弾、10日間の夏期講習が、私の教室でスタートします。この時期は、朝5時半に起床、7時に家を出て、帰宅は22時をまわり、0時半に就寝。したがって、家には寝に帰るだけといった生活が、しばらく続きます。受験生を中心に、エネルギーを使い果たすほどの学習指導を行って帰宅後に、教育関連のブログを更新する力は残されていません。

 ですから、昨年の講習会期間中は、帰宅途中で食材を買って帰り、それを使った酒の肴のための「男の料理」の紹介と、ビールを入れる「陶器製ジョッキ」の紹介を、ブログのテーマとして綴りました。「えっ、晩酌の肴を作るwifeは、いないの?」 いえ、無論いますが、料理をつくることも私の趣味の一つなのです。夜な夜な作る男の料理ですが、私にとっては、とても気分転換となる行為です。短時間で自分の好みの酒の肴を作り、ビールで喉を潤し、合わせそのプロセスを参考にしてもらう趣旨で、昨年はブログに綴りました。



 さて、皆さん、今年はいろいろな事情で、徒然なるままにブログを更新することが、なかなか出来ません。私のブログは、ランキング参加の関係で、教育ブログの範疇に入っていますが、それを意識してテーマを限定する気持ちは、私にはさらさらありません。ブログのアクセス解析を見ると、私のブログのテーマ別の閲覧目的順は、第一に「学習指導法」を参考にされる方が圧倒的に多く、全国の保護者や指導者が、毎日ご覧になっていることが分かります。特に、「速さ・割合・数列・計算」に関わる指導法に、多くの方の関心があるようです。第二に「陶芸および美術」に関連したもの、第三に「山登り・風景・植物・料理」といった趣味に関わるものが続き、第四に「受験・教育」に関わる話題をテーマとして扱ったもの、およそそうした順番です。

 今年は、夜遅く帰宅後に、何を綴ろうか思案中です。こう考えている事自体が、「徒然なるまま」という、本来の私のスタンスからは、外れているのですが。

 いろいろと考えた末に、40日間続く今年のサマースクール期間中、「料理」とその日の学習指導中に「感じたことや考えたこと」、土日の休みに出かけたことなどを、日記風に綴ってみようと思います。ブログを綴るという行為は、自分の趣味でもあり、娯楽でもあり、自分を表現する手段でもあります。合わせて、訪問された方が少しでも参考になったり、感じるものがあったり、癒されたりして頂ければ、ブログを綴っている意義が増します。



 昨日は、冒頭にも記したように、朝の8時30分から午後5時まで教室で授業を行い、帰宅後、参議院選挙に行きました。私は、政治に希望は失わないようにしています。さて、この結果を受け、日本の政治は、どのように針路を取り、変化していくのでしょうか。注目していきたいと思います。



画像・・・上:公園のネムノキの花、中:公園のムクゲの花、下:集合住宅の八重咲きでムラサキのムクゲの花


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マッキーの教室:憧れのタカラジェンヌを目指して

2013年04月04日 | 教室の風景



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先週の3月29日、兵庫県宝塚市の宝塚音楽学校で、第101期生の入学試験の合格発表が行われました。実は、HPSの高2の生徒が、今回初めて宝塚音楽学校を受験していて、私もその発表がたいへん気になっていました。今年の受験者は881人で、合格者は40人ですので、合格するためには22倍の倍率を突破しなければなりません。

「先生、宝塚音楽学校に、合格しました!」

彼女の嬉しそうな声が、電話から聞こえてきました。長い間、クラシックバレー・バイオリン・声楽など、さまざまな習い事をこなし、自分の目指す目標に向かって頑張ってきた彼女の努力が、報われたと感じた瞬間でした。HPSは進学塾ですので、今回の合格に貢献したわけではありませんが、それでも進路が揺れているとき、彼女を激励してきました。

「好きなことだったら、あきらめないで頑張りなさい。リスクもあるけれど、宝塚音楽学校に入るなんて、あなたにとっても夢があるし、一族の誉れじゃないか。」

HPSに小学校の時から通っていた彼女は、この春に有名私立女子校を中退して、宝塚音楽学校の門を叩くことになりました。それは、素晴らしいことだと思います。なかなかできることではありません。HPSから御三家や上位校に合格し東大に進んだ生徒はかなりいますし、東京芸大に進んだ生徒もいますが、さすがに宝塚音楽学校に進学する生徒は、HPS創設以来初めてです。

安全志向・安定志向が過大に評価され、持って生まれた個性を発揮する生き方を選択することが、難しい世の中になりました。そうした平凡な生き方、リスクの少ない生き方と決別して、未知の世界に飛び込む彼女の勇気をたたえたいと思います。この進路の決断は、ご両親の思いを遥かに超えた、本人の意志によるものです。そして今回の合格は、ご両親に喜びだけではなく、大きな戸惑いを与えたと推察されます。そうした意味では、子供のほうが純粋に夢に向かって決断できる場合もあることを示しています。

宝塚音楽学校に入学することを決断した彼女には、これからまだまだ乗り越えなければならない課題が、前途に山積していると思います。芸の道は、厳しい道だと思います。人々に夢と希望と感動を与える仕事は、並大抵の努力で達成されるものではありません。また、クラスメートは同じ夢を持った同志であるばかりか、スポットライトを競うライバルでもあるわけです。どちらかと言うとおっとりとした性格の彼女は、そうした点でも乗り越える課題があるように思います。

親元を離れて新しい生活を始める彼女には、自分の選んだ道、自分の好きな道を、一歩一歩着実に、元気に歩んでいってほしいと願っています。

(生徒の特定を避けるために、学校名等個人情報は記載しません。) 


ミラーの反射によってできた虚像と実物が入り交じる時、
本当の自分の姿がどれなのか、分からなくなります。
本人だけではなく、鏡の像も困惑しているのです。

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マッキーの教室:中学校の内申を上げるには(実例を基に)

2013年03月29日 | 教室の風景



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都内の高校入試では、都立高校の大学実績が復活し、それと連動する形で都立校が人気を集めています。また、昨今の社会情勢から、経済的に厳しい家庭が増え、私立高校に通わせる教育資金の捻出に窮する状況が生まれていることも、この傾向に拍車をかけていると考えられます。

都立高校受験を考える場合、いわば持ち点となる学校内申が、学校選択の重要なファクターとなります。都立入試に於いて、当日の試験成績と学校内申を換算して合格を決めますが、かつてその比重が1:1でしたが、近年は上位校では7:3の割合となり、試験成績がより大きなウエイトを占めるようになりました。しかし、相対的に学校内申の比重が小さくなったといえども、持ち点としての内申の重要性が小さくなったと考えるべきではありません。

高校の受験校を選択するとき、会場模試を繰り返し受けて、自分の学力動向(偏差値)を様々なデータと照らし合わせますので、的外れな受験をすることは稀なことです。このことから、同一の学校を受験する生徒の学力は、相当狭いレンジに密集することとなります。したがって、当日のちょっとしたミスによって、受験の合否が決まることも多く、そういった意味でも持ち点として学校内申をしっかりと確保していることは大切なことです。

そこでまず、都立高校入試に使われる学校成績を表記する方法である内申について、もう少し詳しくお話しします。私立では、10段階や点数による評定が通知表に記載される場合もありますが、公立中学校の通知表は、5段階の評定です。この5段階の評定をそのまま合計したものが素点内申と呼ばれるものです。また、主要な英数国理社の5教科はそのまま加え、実技科目の音楽・保健体育・美術・技術家庭の4教科は、その合計を1.3倍し、最後に9教科を合算したものを換算内申と呼びます。換算内申を算定する理由は、主要5教科は入試科目となり、実技科目は出題されないため、内申では1.3倍して実技科目のウエイトを高めていると考えられます。ですから、内申を考えるとき実技科目を軽視してはいけません。また、都立高校の推薦入試には素点内申、一般入試には換算内申が用いられます。



では、どのように学習したら学校の内申を上げることができるのでしょうか。例を挙げると、私の教室に中2の途中で入会した女子生徒がいましたが、素点内申の合計は26で、芳しい成績ではありませんでした。ところがこの生徒は、入試に使われる成績である中3・2学期の成績は、素点内申39に著しくアップしました。この生徒が学校の成績を向上させ、内申を上げることができたポイントを、今日は説明します。

私は、学校の成績を上げるポイントは、以下の3つに要約されると考えています。

1.学校の授業をしっかりと受け、提出物などは期限内に提出すること。

2.定期試験対策は、最低でも2週間の緻密な計画をたて、それを全力で遂行すること。

3.塾の授業に積極的に参加し、与えられた課題にしっかりと取り組み、集中力を身につけ、学習量を確保すること。

上の1については、特に男子生徒は、肝に銘じるべきでしょう。定期試験で高得点を取るけれども、通知表が戻ってくると、意外と低い評価をされているといったことを経験します。本人に聞いてみると、提出物を出していない、授業中学習態度で注意されるなど、成績以外の部分で大きく減点されていることがあります。今の公立中学校の成績は、テストの点数だけではなく教師の指示にしっかりと従ったかも重要な要素となっていることを理解する必要があります。

2については、公立の定期試験が、真の実力を見る試験ではなく、出題範囲が限定さた項目の習熟度判定と、指導教師が行った授業理解の判定といった側面が大きいと考えられます。授業ノートをしっかりと書いておくと、そこから出題される確率が多いといった場合もあります。また、理社などは教科書を丸暗記しただけではダメで、最後に様々な出題形式の問題に当たることで、得点力がアップします。ですから、テスト直前に、作業的な要素の高い提出物などをやっている生徒は、学習計画も立てずに学習量も確保できていないことが明らかで、高い得点を期待できません。定期試験対策は、限定した範囲を集中的に学習する必要があります。しかし、女子に多い傾向ですが、定期試験の対策は頑張るので学校成績が良いのですが、真の実力がついていないことがあり、その子の学校成績と実力とにギャップが生じることもあります。

3については、塾に通う生徒に対する条件となります。塾では、学校成績を上げることは無論のこと、真の実力を養成して、志望校に合格させる指導を行います。したがって、学校の進度に合わせるのではなく、それに先行して指導を行います。ですから、今やっている学校の授業さえ理解できないといった場合は、補習塾や個別的な指導を受けるのが一般的です。中学生は、なかなか自分で学習全般をコントロールできないので、塾の指導に沿って学習量をしっかりと確保していくことが、上位の学校を受ける条件となります。

先に挙げた女子生徒は、短期間で素点内申を26から39に、換算内申を29から44へアップさせましたが、以上の3つの条件をしっかりと理解して学習した生徒でした。



北の丸公園・
田安門付近の今年の桜

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マッキーの頭の体操・その6:不思議なからくりがある問題

2013年03月20日 | 教室の風景



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教室の生徒が、中学校数学授業の課題として、以下のような問題が出て、考えてくるように言われたそうです。

《問題》

「パン屋さんで250円のパンを買います。3人でお金を払うのですが、250円は3人で割れないため1人100円ずつ出しておつりをもらいました。そして、50円のおつりをまた3人で分けますが、うまく割り切れないので1人10円ずつもらい、残り20円はユニセフに募金します。
さてここで、逆算してみます。まず100円払っておつりの10円が戻ってきたので1人90円ずつ出したことになります。90円×3人で270円、そこに募金した20円をたすと290円。300円出したのに290円。10円はどこに行ったでしょう?」

ちょっと頭が混乱する問題ですが、この問題を論理的に説明できますか。

中学生に出題する問題というよりも、小学校高学年の子どもに考えさせると、論理的に考えるトレーニングになると思います。

ただし、頭の固くなった大人にも、「あれっ?」と言った感覚の問題です。


さあ、チャレンジしてみて下さい。


《ヒント》

漠然と問題文を読んでいると、この問題の罠にかかってしまいます。

「あれ、どうなっているんだ?」と言うことになります。

そこで、与えられた条件をもう一度順に書き出して整理すると、問題点が明らかになります。

何かこの問題の設定自体に問題があるように感じる方が多いと思いますが、ではどこが問題なのかを明らかにする必要があります。

この問題の説明は、次回ブログの終わりに記しますので、どうぞ考えてみてください。



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マッキーの教室:教え子たちと20年ぶりの再会

2013年03月12日 | 教室の風景



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HPS日本橋校で私が算数を指導した、1992年卒業(中学受験生)の生徒達が、3月9日午後6時に人形町にある焼鳥屋さんの2階に集まりました。

フェースブック等でかつての同級生を集めた成果は、高井正樹君の尽力の賜物で、今まで音信不通だった仲間が20年ぶりに集まりました。

参加者は、日本橋小(1990年に東華小と十思小が合併)のK君(早稲田)・T君(明大中野)・M君(明大中野)、今川小の高井君(早実)、京橋小のT君(早稲田)、横川小のSさん(山脇)、育英小のNさん(跡見)の7人と、Sさんのお子さん2人および私の計10名が集合。

幹事の高井君だけが実名で記していますが、彼は一昨年千代田区区議会議員選挙に立候補し、善戦しましたが惜しくも落選した経歴を持っていて、政治家志望の青年として、一般の人とは違ったプライバシーを持っていることと、こうしたイベントにも情熱を傾ける人となりを知って欲しかったからです。

この生徒たちを指導した当時から、さまざまな事情がだいぶ変わってしまっていて、出身の小学校が統廃合で無くなっている人もいたり、久しぶりで見た人形町のメインストリートの変わり様にビックリした人もいたようです。

私は、都合で1時間ほど遅れて参加しましたが、酒宴に参加した生徒たちとは、20年ぶりの再会でしたので、小学6年生の面影は残しつつ、だいぶ大人になった生徒達に、ちょっぴり戸惑いました。

塾の教え子と教師という関係の目線で見ていた頃と、社会人として同じアイレベルで見た場合では、違って見えるのも当然で、逆に生徒達から見た私も、「先生、全然変わってませんね。」とは言いつつ、印象は異なっていたと思います。

HPSを卒業して20年大学を出て10年、既婚者・未婚者、会社員・起業家・政治家志望・かつて高校教員など、長いような短いような期間に、生徒達は様々な人生があったようです。




HPSは、進学教室としてその当時からハードな指導を行う塾でした。

しかし、その塾での学習の合間に、よくまあこんな楽しいことをやっていたのか!という事実を聞いて、驚くやら呆れるやら、「子どもの時間」をしっかりと確保していたことが判明。

塾を休まず遅れず参加し学習していた生徒たちは、「塾を休むなんて考えもしなかった!」と、ノリノリの生活を送りながら、受験生としてハイレベルな学習をした生徒たちでした。

各学校に戻れば、トップクラスの成績を修めた子どもたちでしたので、塾で学習するレベルの高い授業は、知的好奇心を刺激していたことは確かでしょう。



この生徒たちの中には、起業したり政治家を目指して頑張っている人もいて、チャレンジ精神旺盛な大人に育ったと感心しています。

大きな組織の中で仕事をするのも良いが、すべての責任を負って仕事をする生き方も、厳しいけれどもやりがいと夢のあることだと、私は思っています。

またいつの日か再会したときは、一回り大きくなった君達であることを、確信しています。

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マッキーの頭の体操・その5:公立5・6年生が熱中した問題(2)

2013年02月25日 | 教室の風景



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公立小学校の授業の中で、最後におまけに出題した問題です。

こうしたタイプの問題を出すと、子供たちは本題授業よりも興味を持って、独自で真剣に解こうとします。

前に出した、「公立5・6年生が熱中した問題(1)」の続編として、今日は「その2」を皆さんに紹介しますので、どうぞ考えて答えを出してみて下さい。

場合によっては、子どもよりも柔軟性に欠けた頭脳に退化している場合があり、大人の方が解くのに時間がかかることもあるでしょう。

さて、あなたの頭脳の柔軟性は?



【問題】

7分と11分の砂時計を使って、15分を計りたい。どうすればよいでしょう。 

【ヒント】

ご承知のように、砂時計は二つの部屋でできていて、一方の砂がもう一方の部屋に落ちる時間を計ることにより、一定の時間を計ることができますが、一般的な時計のように1分単位で時間を計ることはできません。

視覚的に分かりやすく模式図を使って考えると良いでしょう。

公立小学校での授業の時も、子供たちに模式図を使って考えるように指導しました。

極めて短い間に、正解した児童もいましたが、大人は制限時間5分としておきましょう。

小学4年生以上であれば、取り組める問題です。

解答は、次回のブログ(下記のブログ)の末尾に載っています。

マッキーの『四季を楽しむ』:寒風の中に春を見つける!


興味ある方は、前回の問題にもチャレンジしてみてください。

マッキーの頭の体操・その4:公立5・6年生が熱中した問題(1)



画像は、公園で見つけた春です。

上がオドリコソウの仲間のホドケノザで、下が頭を出した土筆(つくし)です。

次回のブログで、公園や土手や道端で見つけた春を、もう少しお届けします。



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マッキーの頭の体操・その4:公立5・6年生が熱中した問題(1)

2013年02月19日 | 教室の風景



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少し前にブログにアップした
「マッキーの教室:届いた子どもたちからの手紙」の中で、子供たちが興味を示して集中して取り組んだ問題について、今日は取り上げて綴ります。

単に公式を覚えて、その式の中に数値を代入して問題の解答を出すだけが、算数の学習ではありません。

「これって、算数ではなくて、クイズではないですか?」という疑問を感じられる方もいるでしょうが、与えられた条件を整理して、求めるべき解答をあきらめずに根気よく導き出す、こうしたクイズ的問題も、算数の大切な学習です。

算数は、数値を操作して単に問題の答えを出し、「できた!」ではなくて、「当たった!」と言って喜ぶような学習ではありません。

筋道たてて考えそれをしっかりと説明する力、そうした論理的に物事を考える力を付けることが、算数を勉強する意義の一つと言えるでしょう。

少し前置きが長くなったのは、「答えが合っていれば、考え方の式などどうでも良いだろう!」と考える人や、「答えを導き出した考え方を説明することを求めるから算数嫌いになるのだ!」といった考えを持っている人に対して、「そうではないでしょう!」と言っておきたかったからです。

これからますますコミュニケーション能力や、物事を論理的に考えそれを他の人に伝える力が重要となってきますが、子どもたちのそうした力を養成することに、算数の学習は寄与すると確信します。

ということで、鉛筆と紙を用意して、自分が納得するだけではなく、周りの人にも説明できる解答を導き出して下さい。

小学4年生以上でしたら取り組める問題ですので、家族とご一緒にどうぞ。


【問題1】

400mℓ入りのビンにジュースが満タンに入っています。AとBはこれを半分ずつ飲みたいのですが、150mℓと250mℓのコップしかありません。2人がちょうど半分ずつ飲むには、どうすればいいでしょうか。(使える容器は、400mℓのビンと、150mℓと250mℓのコップだけです。)

注:子どもたちに出題すると、コップを計量カップのように使うことを考える人が多かったのですが、それはできません。また、コップを傾けてその容量の1/2を計量することもできません。コップが正確な円柱なら、確かにこのような計量がで可能です。

ヒント:ジュースの移動を視覚的に分かり易くするために、コップを長方形(大・小)で表し、そこに入っているジュースを斜線で示すなど、模式図を使って考えると良いでしょう。


問題1が解けた人は、以下の問題2にチャレンジしてみて下さい。こちらの方が、簡単かも知れません。

【問題2】

しょう油が、たるにいっぱい入っています。900mℓと500mℓのますを使って、600mℓのしょう油を、売りたいと思います。どのようにすればよいでしょう。(使える容器は、しょう油のたると、900mℓと500mℓのコップだけです。)

ヒント:問題1と同様に、模式図を使って醤油の移動を整理して解くと良いでよう。


「ところで、答えは?」ですか。

それは、皆さんの答えを導き出す喜びを奪ってしまう可能性が大なので、教えたいけれどぐっと我慢して、今日から3日後(4日目)ブログで解答します。

では皆さん、「できた!」の喜びを味わって下さい。


解答は、以下のブログの末尾に載っています。

マッキーの『四季を楽しむ』:日曜出勤は清澄庭園経由で



(公園に咲いていた福寿草)

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マッキーの教室:届いた子どもたちからの手紙

2013年02月13日 | 教室の風景


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江東区の教育委員会と提携して、公立小中学校の学習指導を始めて7年が過ぎました。

問題意識と目的を持って、かつ費用を払って通塾してくる生徒を教えることと、地域の子どもたちが、まさに義務として通ってくる公立学校の児童・生徒を教えることでは、さまざまな点で大きな違いがあります。

たとえば、知育を中心に学習指導し、その成果で評価される塾と、知育・徳育・体育といった教育全般に責任を負っている公立学校では、当然に子どもたちへの接し方や教え方が異なります。

それは、最近話題の部活やクラブのコーチや監督のように、目的に向かってグングン引っ張っていく指導が塾の教え方とするなら、一人ひとりに細かい気配りをして、幼児の歩調に合わせて手をつないで歩いている保育士のような指導が公立小学校の教え方だと、たとえることが可能でしょう。

また、教室に流れる時間の速さからして全く異なっていて、話す言葉や口調そしてその速さも、塾とは違える必要があります。

塾では、3時間授業(180分)で、それは公立小学校の45分授業の4校時分に相当し、かつ単位時間あたりの学習量も比較にならないほど多いので、4校時分のその倍ほどの学習量を、分単位を意識しながら教えます。

そんな違いを含め、大学時代から40年を超える学習指導を経験してきた私でさえ、公立学校での学習指導成果を上げるために試行錯誤を繰り返し、小中学校に教えに行っているつもりが、振り返ってみれば、多くのことを学んだ7年間でした。

「教えること」は「学ぶこと」であり、学習指導成果を上げるために、子どもたちから学ぶことには、限りがありません。


今年度は、大島南央小学校・第二大島小学校・有明小学校の3校と、第三砂町中学校の1校で授業を行いましたが、その私が担当する授業もほぼ終わり、2月に入って塾の入試対策に忙しい日々を送っています。

先週のことですが、教室に行くと、私が学習指導を行った小学校の一つである、江東区立有明小学校の児童から、手紙が届いていました。

有明小学校は、小学校と中学校が一体となった建物の中にあり、単に建物だけではなく教務面でも小中が工夫した提携を行ない、全国的にも先駆け的な役割を担っている学校として注目を集めています。

江東区では珍しく、この小学校の中学受験率は高く、教育熱心な地域であり、これからも人口増加が予測されている場所に立地しています。

この小学校の君塚校長とは、かつて勤務されていた学校以来の知り合いで、情熱を持って学校運営を掌握している教育者ですが、その君塚校長と各クラスの担任教師の皆さんと、教科指導を含めてさまざまな話ができたことは、有意義なことでした。

最近は、地域の人達NPO的な活動を行なっている人たちを招いて、学校の指導を充実させる試みが多方面において行われています。

こうした活動が成功するか否かは、その学校の教育にどう位置づけるかという方針が明確なことと、学校の教職員と協力者との意思の疎通がしっかりとできているかで決まるようです。

最近はこうした活動が、特に中学校で活発に行われているようですが、私が見聞きしたさまざまな活動の事例を取り上げ、このブログで今後考えてみたいと思います。

ところで、送られてきた手紙は、一人ずつ一枚の用紙に、文章も文字もしっかりと丁寧に書かれていて、赤いリボンで学年ごとにまとめられ、楽しいイラスト付きの表紙が付いていました。


(小学4年生のお便り)


(小学5年生の裏表紙)


(教えたつるかめ算が印象的だったのか、鶴と亀のイラストが書いてある小学6年生の表紙)

私の学習指導内容は、各学校によって異なりますが、習熟度別クラスで既習内容の発展的な問題・国語の長文読解・習熟度分けしないクラスで既習内容の理解を深める、といったさまざまなリクエストがあります。

また学習の内容面だけではなく、ちょっと違った視点での教え方や、塾的なハッスル指導、小中高と教えているメリットを生かした指導、笑いを誘う指導など、指導現場に出て、子どもたちの反応を見ながら工夫して来ました。

今回の子どもたちからの手紙を見ると
消去算やつるかめ算を、公立小学生用に工夫したプリントを準備して行った授業が印象に残っているというコメントが多く寄せられました。

消去算は、情景図で条件をまとめることから、文字式を活用して考えることを教え、またつるかめ算は、基本的な表解から、面積図を書いて条件を整理する方法など、日頃学校では指導していない解き方も教えました。


(6年生のコメント・・・手紙には子供の名前も書かれていますが伏せてあります。)

それから、授業の最後に出した、ちょっとしたクイズ的な問題を、子どもたちはとても興味を示して取り組みましたが、そのことも印象に残ったようです。・・・これらの問題についても、このブログで今後取りあげたいと思います。

その問題の考え方を、私のアドバイス通り模式図を使って説明してくれた生徒の手紙も、嬉しく読みました。

また、割合の学習の時に、割合が苦手な生徒のために、おまけで教えた「くもわ」が、私の意に反して好評だったことが、コメントで分かりました。

私の指導方針としては、「くもわ」や「きはじ(はじき)」は、割合や速さの問題の解答は出せても、その本質的な理解を妨げる弊害があるので、好きな教え方ではなかったのですが・・・。

塾では、割合・速さともこの教え方を絶対にしないのは、いずれも出てくる3つの数量の関係を、本質的に理解し、2量関係として「正比例」「反比例」を用いて、さまざまな問題を解く必要があるからです。


(最後に模式図を使って問題の解法を説明してくれた5年生の手紙)

私は、昨年撮った桜の画像を教室のカラーコピー機でプリントし、その上に金のフェルトペンで、御礼の手紙を書いて子どもたちに送りました。

手紙に付けた「ハナマルカタツムリ」は、数十年前に私が創作したもので、よくできた答えの時にあげる、ハナマルよりもレア物の勲章です。

この「ハナマルカタツムリ」を、有明小の皆さんに差し上げます。 本当にありがとう!






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マッキーの教室:HPSの冬期講習

2013年01月06日 | 教室の風景



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12月26日から冬期講習がスタートし、その講習の間に正月特訓があり、1月7日で冬期講習が終わるまで、元日の一日を除き休みなく授業が行われます。

その講習が終わった翌日の8日から平常授業が始まり、12日まで午前中の公立学校指導を含めて、私は休むことなく学習
指導が続きます。

講習期間中は、まだ暗い6時過ぎに起床し、お湯を沸かしてドリップコーヒを飲むことから一日が始まります。

しばらくすると、濃紺の空が次第に明るみ、地平線がオレンジの濃さを増して来て夜が明けます。(6日東京の日の出時刻は6時51分)


(日の出間近の東の空は、微妙な色のグラデーションが美しい)

定刻に見る東の空は、日増しにその明るさを増し、太陽は冬至で南回帰線(南緯23.4度)をUターして、再び北上を続けていることが分かります。

(公転面に対して、地球の地軸が66.6度の角度を保って公転しているので、北回帰線も同様に北緯23.4度となります。・・・夏至の日に到達)

これから、一年で最も厳しい寒さを迎える時期になりますが、太陽光線は少しずつですが一足早くその輝きを強めています。


(真剣に問題に取り組む生徒たち)


(なんで靴を机の上に置いてるの?・・・いえ、これはシューズ型筆入れです)


(こちらは、がま口型筆入れ・・・勉学にはちょとした遊び心も必要か?)

年が明けて、いよいよ大学・高校・中学受験の季節となります。

大学入試のセンター試験、高校入試の私立推薦入試・都立推薦入試、そして埼玉・千葉方面の中学校入試が1月に行われます。

センター試験を含めて、私の教室の生徒に関連した入試ですので、私自身、身の引き締まる思いです。

受験生、その保護者、そしてその指導に当たっている者も、緊張感が高まってくる時期となりましたが、受験生は目標に向かって、試験日まで焦ることなく地道な努力が望まれます。



多くの受験生は、学問の神様である天神様(菅原道真)や他の寺社仏閣に、合格の祈願をしたことでしょう。

今年も、そうした願いを込めた鉢巻きをして、冬期講習を頑張っている受験生もいます。

また、ランチタイムを使って、HPS恒例になった近くの神社への合格祈願にも、正月特訓に参加した受験生達と行きました。

例年ですと、すぐに参拝できるビルの谷間にある末廣神社(毘沙門天)ですが、どういった理由かは知りませんが、たぶん今年は巳年ということなのでしょう、参拝者の長蛇の列ができていました。



この神社は、日本橋人形町を中心とする日本橋七福神巡りの一つとなっていて、案内には以下のようなことが記されています。

ご利益=勝運除災・営業繁栄
日本橋らしい下町風情が残る一角に、ひっそりとたたずむ末廣神社。もともとはこの地にあった遊郭、葭原(吉原)の氏神で、末廣の名は延宝3年(1675年)に社殿を修復した際、本殿から縁起のよい中啓(末広扇)が出たことにちなむ。お稲荷様とともに合祀されている毘沙門天は、本来は竹甕槌命(たけみかづちのみこと)という武道の神様。葭原が浅草の吉原へ移転してからは、勝運除災の神様として幕府に仕える役人たちに広く崇敬された。



最後に、入試間近の受験生およびその保護者の皆さまに、長年の経験から導き出された「受験アドバイス」(過去のブログ)を載せておきますので、参考にして下さい。

マッキーの受験アドバイス:風邪をひかないための体調管理

マッキーの受験アドバイス:首都圏1月中学受験の位置づけ

マッキーの随想:脳を活性化できるか? 受験生の『 ブレインフーズ』

マッキーの受験必勝アドバイス…(1)入試直前の過ごし方

マッキーの受験必勝アドバイス(2)受験日前日と当日の注意点

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マッキーの教室:2012年・大晦日の受験生指導

2012年12月31日 | 教室の風景



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今日は、2012年・平成24年の大晦日

31日の早朝、疎らな乗客を運ぶ電車に乗り、人通りの少ない歩道を通り、ほとんど車が走っていない車道を渡ると、そこには閑散としたビル街が静寂の中に佇んでいました。

仕事を持つ人たちの多くが、年間を通して長期休暇を取れるのは、一般的にゴールデンウイーク・お盆・年末年始です。

年末年始には、多くの人たちが実家に帰省したり、リゾートでくつろいだり、またスキーや海外に出かていて、首都圏は日常よりも相当少ない人口となり、初詣の寺社仏閣を除けば、年末年始は静かな生活を送ることができます。

塾では、前後の冬期講習の間に、受験生の正月特訓が行われ、元旦を除いて授業があります。

勉強三昧の年末年始も、一生に何度もない経験なので、悔いの残らないよう、頑張って欲しい。

ということで、塾では受験生と付き合い、年末年始の休暇などありません。

今日は、その授業の後、帰宅して紅白歌合戦を見ながら、エンドレステープを回し続けるように、毎年の如く今年最後のブログを綴っています。



ところで、人は事あるごとに、たゆまぬ時の流れに、一区切りをつけたいという衝動にかられる動物のようです。

その中でも、最も多くの人に最も大切な区切りとして認識されるのが、新年を迎える瞬間だろうと思います。

ジャネーの法則を持ち出すまでもなく、私の年齢になると「光陰矢のごとし」を、日々実感することになります。

(ジャネーの法則:「人間の感じる時間の長さは、幼いころは長く、年をとると短くなる。ある年齢の時間の長さは、大体年齢分の1である。」という法則がそれです。つまり、その人の「年齢」とその人が感じる「時間の長さ」は、常に積が一定で反比例している。その人の「年齢」の逆数が、その人の感じる「時間の長さ」の割合になるというものです。たとえば、12才の小学6年生と、60才定年のおじさんとが感じる時間の長さは、年齢の比12:60=1:5の逆比、すなわち5:1となります。とすると、6年生の5日間の時間の感覚が、60才のおじさんには、1日にしか感じられないと言うことです。・・・マッキーの人生論:リヤカーマンの生き方について感じたこと

時の流れに流されること無く、しっかりと今の自分を見続けていたいのですが、それはなかなか難しいことです。

このブログが、ちょっと立ち止まって、自分の立ち位置を確認する、そんな契機を私に提供してくれていることも確かです。

また、ご覧頂いている皆様に、少しでも参考になり、楽しみが提供できたら幸いです。



画像は、晩秋に登った雁ヶ腹摺山山頂からの富士山

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マッキーの教室:苦笑を禁じ得ない社会科珍解答

2012年10月03日 | 教室の風景



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塾の社会科の学習範囲は、小5の前半で地理分野後半で歴史分野小6の前半で公民分野を学習します。

その学習内容は、ほぼ中学校で学習する内容に匹敵し、中学校(上位大学付属校)に上がった生徒が、塾で使った中学受験用の教材が、よく整理されていて分かり易いということで、定期テスト対策用に使用するといったことさえあります。

したがって、その内容を理解して覚えることは、今までの日頃の生活の中で、どの程度そうした素養や興味を持っているかで、大きな差があります。

暗記科目は、今までの知識と関連づけて覚えることが必要で、そういった意味で、今までの読書量や、新聞を読んだりテレビのニュースを聞いたりする日頃の生活習慣が重要となります。

家庭では、歌番やバラエティ番組を中心に見ているだけでなく、社会的な関心の高い番組を、家族一緒に見るといったことも必要でしょう。

社会科の暗記事項は、そうした既得の知識と関連づけることと、まずは漢字で覚えることが必要です。

平仮名で覚えると、平仮名は表音文字ですので、意味が理解できずに記憶することになり、直ぐに忘れたり、記憶違いを起こしやすくなります。

無論、入試では漢字で解答することを要求することが多く、また表意文字である漢字で覚えることは、意味を理解して覚えることにより、忘れづらくなる効果があります。

社会科で教えたことを確認するために、テストを実施することは、生徒にとっても学習上大切です。

そうしたテストの解答の中に、面白い間違った解答をよく見かけます。



では、記憶に新しい珍解答を得た問題を、まずは皆さんに解答してもらいましょう。(小5の後期に学習する内容

【問題】

1.5世紀から6世紀にかけて、大陸(中国・朝鮮)から日本に渡ってきて、さまざまな技術を伝えた人たちがいましたが、このような人々を何と呼びますか。

2.天平文化の代表的建築物で、聖武天皇の御物が納められている東大寺にある建物の名前は?

3.万葉集に収められた山上憶良の歌で、当時の人々の厳しい暮らしを歌ったものは?

4.昔は紙が貴重品だったので、薄い木の札を使い墨で字を書いていましたが、その木の札のことを何と呼びますか。

5.その歌が万葉集にも収められている北九州の守りにつく兵士を何といいますか。

6.中大兄皇子(後の天智天皇)とともに、蘇我蝦夷・入鹿親子を滅ぼし「大化の改新」を成し遂げた人物は?

7.日本はポツダム宣言を受諾し、連合国軍は日本を占領しましたが、連合国軍の総司令部(GHQ)の最高司令官の名は?

【正解】

1.渡来人

2.正倉院(校倉造りという建築工法で造られている)

3.貧窮問答歌

4.木簡

5.防人(さきもり)

6.中臣鎌足(後の藤原鎌足)

7.マッカーサー

【珍解答】

1.飛来人・・・宇宙人じゃあないんだから!

2.せいそういん・・・漢字の読みが違うのでは? これでは意味が違っちゃう!

3.ひんじゃくもんどうか・・・ひんじゃく? 山上憶良がかわいそう!

4.もっきん・・・漢字で書いて覚えて!楽器じゃないんだから!

5.さかもり・・・酒盛りは私も好きですが、違うんじゃあないの?

6.なかとみのかたまり・・・かたまりでは、人の名前にならないよ!

7.マッサーカー・・・まさかこんな名前の人がいるとは!

多くは、漢字を書いて、意味と関連づけて覚えることをしないために、やってしまった間違えです。



最後に上の問題で出てきた、山上憶良の貧窮問答歌の現代文訳を、ちょと興味深い内容ですので載せておきましょう。

奈良時代の歌ですが、この歌が当時の民衆の生活を表しているなら、大仏様や天平の甍は、威厳と雄大さを誇示しているけれども、現代の日本と同様に、多くの民衆が厳しい生活を強いられた格差社会を肯定した、情けない政治の時代だったと言えるでしょう。

 「貧窮問答歌」は、問いとその答えで構成された、七・五調で詠まれた歌です。

【問いの部分】

風まじりに雨が降り、その雨にまじって雪も降る、そんな夜はどうしようもなく寒いから、堅塩を少しずつなめては糟湯酒をすすり、咳をしては鼻水をすすり上げる。たいして生えているわけでもない髭を撫でて、自分より優れた人はおるまいと自惚れているが、寒いから麻でつくった夜具をひっかぶり、麻布の半袖をありったけ重ね着をしても、それでも寒い。こんな寒い夜には、私よりももっと貧しい人の親は飢えてこごえ、その妻子は力のない声で泣くことになろうが、こういう時には、どうやってお前は生計を立てていくのか。


【答えの部分】

天地は広いというが、私にとっては狭くなってしまったのだろうか。太陽や月は明るく照り輝いて恩恵を与えて下さるとはいうが、私のためには照ってはくださらないのだろうか。他の人も皆そうなのだろうか、それとも私だけなのだろうか。たまたま人間として生まれ、人並みに働いているのに、綿も入っていない麻の袖なしの、しかも海松のように破れて垂れ下がり、ぼろぼろになったものばかりを肩にかけて、低くつぶれかけた家、曲がって傾いた家の中には、地べたにじかに藁を解き敷いて、父母は枕の方に、妻子は足の方に、自分を囲むようにして、悲しんだりうめいたりしており、かまどには火の気もなく、甑には蜘蛛の巣がはって、飯を炊くことも忘れたふうで、かぼそい力のない声でせがんでいるのに、「短いものの端を切る」ということわざと同じように、鞭を持った里長の呼ぶ声が寝室にまで聞こえてくる。世間を生きてゆくということはこれほどどうしようもないものなのだろうか。
この世の中をつらく身も痩せるように耐え難く思うけれども、飛んで行ってしまうこともできない。鳥ではないのだから。

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マッキーの教室:公立小学校で行った「速さの導入授業」

2012年09月09日 | 教室の風景



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公立小学校の学習指導で、「速さ」の項目の導入授業を行いましたが、公立学校での指導7年目にして初めての経験だったことと、算数の項目では最も
興味深い範囲であることで、指導していてとても有意義な時間を過ごすことができました。

無論のこと、長年の塾における受験指導の中で、小学5年の最重要項目として、速さを取り上げ、その導入学習と、速さに関する特殊算を指導してきました。

一般の方はご存じないでしょうが、速さの学習は、割合の指導と並び、教える側の指導能力の差により、その学習指導成果が大きく異なる項目であり、指導に熟達した教師でも、工夫した指導法と生徒の反応に、毎年とても興味が湧くことでしょう。

日頃は、習熟度別クラスの上位生を対象に、既習項目の発展的学習を指導することの多い公立小中学校の授業ですが、今回はクラス分けを行わない小6のクラス全体の生徒を対象に、速さの最初の授業(導入授業)を担当することになりました。

中学受験を前提に、公立学校の学習内容を遙かに越えて指導する必要のある塾の学習指導と異なり、公立学校で基本的な速さの導入授業を行うことは、さまざまな学力の生徒を対象とするために、簡単なようで実は様々な問題が想定されます。

そうした問題を事前に検討し、塾における指導とは当然異なる、公立小学生に合わせた教え方の流れ(学力差・理解力の差がある集団に対して、速さをどう教えるかについては、長年の研究の蓄積が、私にはあります。)で指導を行いました。

公立学校における速さの問題は、「単位量あたりの大きさ」の一つの例として、学習することからスタートします。

この前提を踏まえて、生徒に「速さの基本的な考え方」を理解させることと、生徒自らが「速さの公式を導き出す」ことを主眼に45分の授業を行いましたが、その内容の要点を抜粋して今からライブ風に綴りますので、皆さんはビジュアルに想像しながらご覧いただければ幸いです。


(今年の教室のサマースクール風景)

まず、日常使っている速さとは、皆さん何だと思いますか?

速さとは、物や人が動く度合いや大きさを表すときに使う言葉です。(速さと速度は、力学的に言えば表す意味が異なります。)

速いは「速く走る」と言ったように物のスピードを表す言葉であり、早いは「早く起きる」というように時刻と関連して使われる言葉です。

最前列に座っていたY君とI君を例に、クラスの全員に対して、Y君とI君の「二人のどちらが走るのが速いかを比べる方法を考えてみましょう。」と、まず質問を投げかけました。(Y君もI君も、実際は本当の生徒の名前を使いました。)

「ストップウオッチで計ります。」・・・それだけでは、比べる方法をはっきりと示してはいませんね。

「50メートルを走らせて、どちらが速くゴールしたかを比べます。」

そうですね。

一定の道のり(距離)を走らせて、それにかかった時間を比べることにより、速さを比較することができます。

ウサギとカメの話陸上・水泳などの競技では、このように一定の道のり(距離)を進むのにかかる時間を測定することにより、速さを比較することができますが、この方法は人類がまず最初に考えた仕方だと思います。

しかし、この方法ですと、活用方法がだいぶ限定されますので、次に考えたことは、一定の時間でどれだけの道のりを進んだのかを比較することにより、速さを比べることができるという方法を考えました。

これから私たちが学習する速さは、主にこの方法ですが、私たちが日頃使う速さの表し方も多くはそれに従っていて、例えば道路には円の中に60と言う数字が入った標識や、高速道路には同じように80と言う文字が入った交通標識もこの方法の表記です。

これは時速60km、時速80kmを越えた速さで、車を走らせてはいけませんと言う意味の標識です。

時速とは1時間に進む距離で、また分速とは1分で進む距離で、そして秒速とは1秒で進む距離で速さを表しています。

日速、年速などという言葉も当然有りです。

このように1年・1日・1時間・1分・1秒という時間を、単位時間と呼びます。

ですから、単位時間に進む距離で速さを表すと言っても良いでしょう。

(この段階までで、速さの表し方は「単位量当たりの大きさ」の考え方で表記することを理解させます。)

時速60kmは、毎時60kmとも言いますし、60km/時と書いて60km毎時と読みますが、どの表記も間違いではなく、問題に指定された単位があれば、それにしたがって書いた方がよいでしょう。

ところで、距離と道のりという言葉が出てきますが、(黒板にAとBの2点を書いて)A町とB町までこのように湾曲した道が付いていますが、その道を道なりに進んだ長さのことを道のりと言い、AとBを直線で結んだその間の真っ直ぐな長さのことを距離と言いますが、一般的には道のりのことも距離と呼んでいます。

ですから、人や車の実際の速さを求めるときなどは、進む道は一般的には真っ直ぐではありませんから、どちらかと言えば、道のりという言葉を使った方が、より正確な使い方です。


(雨上がり後のムクゲ)

さて、ここまで出てきた言葉は、何でしょう?

「道のりと時間と速さです。」

そうですね、私たちはこれからこの3つの量の関係を学習することになります。

そこで皆さん、私がこれから黒板に書く、一つの文を理解して暗記して下さい。

「Y君は、時速4kmで3時間歩いて、12km進みました。」

黒板に書く間、3時間歩いて、どれだけ進みますかと問えば、ほぼ全員が経験的に12kmと答えます。

整数値で経験的に理解できるこの文を使って、生徒自らによって、この3つの量の関係式(公式)を導き出してもらおうという授業を行います。

まず黒板の時速4kmの4を消して四角を書き入れ、では「3時間歩いて12km進みました」、ではその速さはどう計算しますか。

多くの生徒の手が挙がり、12÷3=4(km/時)という答えが返ってきます。

すなわち、速さを求める公式はどうなるかと言えば、はい君・・・「速さ=道のり÷時間」です。

ハイ、その通り!・・・後は省略しますが、道のりは=~、時間は=~、このようにして苦もなく多くの生徒が速さの公式を導き出すことができました。

(他の公式は、道のり=速さ×時間、時間=道のり÷速さ、これらの3つの公式は、3つの量の同じ関係式を3つの形に変形しただけです。)

今日は、整数の問題で、君たちも経験的に数値を求めることができましたが、数値が小数や分数となるとどう式をたてたらよいのか分からなくなります。

そんな時、この文を暗記し、そこから出てきた公式を声を出して言う習慣を付けると、いつかこの文を思い出さなくとも、すんなりと公式が常識として出てくるようになります。

速さに関する問題を考える時、丸を書いてその中にくもわ(はじき)という3つの文字を書いて、式を導き出す方法などが
ありますが、君たちは3つの公式を導き出した理由を理解して、式が出せるようにして欲しいと思います。

また、あまり勧められませんが、この3つの公式の1つだけを覚え、数字がわからない所に四角を書いて、四角を求める式として計算しても答えを導き出すことができます。

(ただし、その後の学習を深めるためには、例えば比例や反比例の関係などを理解するためには、3つの量の関係式(公式)が明確に理解されていることが大切ですので、1つの公式を覚える方法は、次善の策と言えます。)

さて、君たちがこの速さの公式を覚えても、答えを導き出す途中には2つのハードルが待ち構えています。

そのハードルとは、時間と長さの単位変換と、小数と分数の計算です。

すでに習った学習項目ですが、せっかく新しい考え方を知っても、こうした基本的な学力が不足していると、答えを出すことができません。

最後に、速さの単位の変換をみんなでやってみましょう。

「この列車の速さは、秒速16mです。」…秒速は、1秒間に進む道のりで表しますが、ではこの秒速を、分速…1分間で進む道のり、時速…1時間で進む道のり、に換えることを考えてみましょう。

君たちの家から学校までの道のりを測るのに、cmのものさしを使う人はいないはずで、mの単位の巻尺などを使うはずです。

同様に君たちの前を列車が通過する時間を求めるのに「時間」の単位は使わず「秒」の単位を使うはずで、またA駅からB駅まで列車で行く時間は、「秒」ではなく「分」や「時間」を使うように、その対象により的確な単位を使うことが必要になります。

ですから、速さの単位も、単位の変換を行なって、最も合った単位で計算することが必要になりますから、こうした問題の練習が必要となります。

こうした単位変換の問題も、整数値の出題ですので、比較的簡単に生徒は答えを求めることができます。

(問題は、与えられた数値が小数や分数の時、答えを出すことができない生徒がいますが、整数値での練習を繰り返し、答えではなく導き出す考え方を理解させることが大切となります。)

この問題についても、生徒との様々なやり取りがありましたが、単位と計算についての範疇となりますので、紙面が長くなり過ぎたようですので、今回はその指導法は割愛します。



(実家の玄関先に咲いていたユリの花)


【速さに関する参考資料】

小学生に対する速さの学習指導については、かつてのブログで様々な視点で綴ってきましたので、興味ある方はご覧下さい。


『速さの問題(1)』…『速さの基本』の教え方

『速さの問題(2)』…『速さの公式』の教え方

『速さの問題(3)』…『速さ・道のり・時間』の相関関係の教え方


家庭で教える小学生の算数『特殊算』…速さの文章題(1)『旅人算…その1』

家庭で教える小学生の算数『特殊算』…『旅人算…その2・中学入試問題《渋谷幕張中》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『旅人算…その3・中学入試問題《雙葉中》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『旅人算…その4・中学入試問題《立教新座中》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『旅人算…その5・中学入試問題《麻布中学》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『旅人算…その6(最終回)・中学入試問題《女子学院中学》』


マッキーの算数指導法『特殊算』…『『通過算…その1・中学入試問題《栄東中・十文字中》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『通過算…その2・中学入試問題《慶應義塾湘南藤沢中等部》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『通過算…その3・中学入試問題《森村学園中等部》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『通過算…その4・中学入試問題《市川中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『通過算…その5・中学入試問題《湘南白百合学園中学校》』


マッキーの算数指導法『特殊算』…『流水算…その1・中学入試問題《浅野・吉祥女子》』


マッキーの算数指導法『特殊算』…『流水算…その2・中学入試問題《明治大学附属明治中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『流水算…その3・中学入試問題《桐朋中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『流水算…その4・中学入試問題《灘中学校》』


『時計算…その1・中学入試問題《跡見学園中学校》』

『時計算…その2・中学入試問題《立教新座中学校》』

『時計算…その3・中学入試問題《城北中学校》』

『時計算…その4・中学入試問題《青山学院中等部》』

『時計算…その5・中学入試問題《香蘭・共立》』

(以上の特殊算は、中学受験を前提とする速さに関する文章題で、その問題は単に最新の入試問題からピックアップしただけでなく、各特殊算で知っておかなければならない典型的なタイプを抽出して分類し、その考え方と指導法を示したものですので、家庭で指導する時の参考にして下さい。)


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マッキーの教室:生徒たちの七夕に込めた…「星に願いを!」

2012年07月14日 | 教室の風景



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初詣・お盆の墓参り・合格祈願の天神詣・きよしこの夜のクリスマスなど、子供たちはさまざまな神様や仏様に向かって、いろいろな機会にお祈りを捧げます。

日頃の彼らのイメージを超えて、そうしたお祈りや願いに、真剣で真摯な内容が多いために、しばしば驚かされます。

毎年七夕が近づくと、教室のあるビルの1階エレベーター前に、七夕飾りを設置し、そこに子供たちの願いを短冊にして飾ります。

七夕飾りを撤去する前にカメラに収めた子供たちの願いを、今日は少し紹介しましょう。



「学力がもっと上がりますように。そして都立にごうかくしますように。」

今年塾に入ってきた、中3受験生の願いです。

上位の都立に合格することは、学費の面からも親孝行となります。



「良い人間関係がいつまでも続きますように。」

この短冊は、中3生の願いですが、メンタル面でも厳しい受験生の本音が出ています。

この文面からすると、現在は良い人間関係が築かれているようですね。



「家族が長生きできますように。」

誰の短冊でしょう?…ちょっぴりホロリとさせる願いです。

家族が、お互いを尊重して、その幸せを願う姿は、素晴らしいと思います。



「入試当日に体調を崩すことがありませんように。」

小6か中3受験生の願いです。

教える私達も、そう願っています。

しかし、厳しい言い方をすれば、体調を整えベストコンディションて受験を迎えることができることも、実力の内です。



「死ぬ間際に悔いを残すことがありませんように。」

これはすごい!

一生を見通した願いなんて、私が小中学生の時、とても考えられなかった。

これは、アップル創業者のスティーブ・ジョブズのような考え方で、本当にそんな思いで日々を過ごすことは、人生の素晴らしい生き方の一つです。



「志望校に合格しますように。」

「受験に合格できますように。」

進学塾なのだから、この願いが本命中の本命!

夢や願いは、いつもそれを思い続けながら、前に向かって行動することにより達成されるもの。

私の生徒たちよ
この願い・夢を現実のものにするよう
充実した日々を送ろう!



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マッキーの頭の体操・その3:中3の定期試験に出た問題の質問(レベル・応用)

2012年07月08日 | 教室の風景



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今日は、私立中3の生徒が最近質問した図形の問題について出題しましょう。

この問題のポイントは、中2で学習した直角三角形の特殊合同条件を使って証明する代表的な問題である接線に関する考え方と、中3で学習する三平方の定理(公立学校の場合、学年後半に学習)を利用して考える問題です。

数学の問題は、難しそうに見えても、その多くは基本事項が複合的に組み合わされているだけなので、やはり基本をしっかりと身に着けていることが、解く鍵を見つけるための必要条件となります。

中3にとっては、この問題はさほど難しい問題ではありませんが、「頭の体操」として一般の方がこの問題を解く場合、中学校時代に学習した内容を覚えているかどうかが関係しますので、ちょっと難しい問題の『応用レベル」としました。

【問題】

与えられた問題の条件は、下の図のように長方形ABCDの3辺に内接する円に、頂点Dから円に接線を引き、接線と辺BCとの交点を点Eとおきます。

辺AB=4cm、線分EC=3cmとおくと、辺ADの長さは何cmですか、という問題です。

まずは下の解答を見ないで、図を参考に解いてみてください。



【解答】

この図を見てすぐに分かることは、円の外の点から円に向かって2本の接線を引くと、その外の点から接点までの長さは2本の接線とも等しくなります。

この証明は、直角三角形の特殊合同条件・・・直角三角形において、斜辺と他の1辺の長さが等しければ合同となる・・・を使う代表的な問題です。

そこで、Aa=Ab=Bb=Bc=2cmであることはすぐにわかります。

また、長さはわかりませんが、同様の理由でDa=Dd、Ec=Edとなることもわかります。

次に、三角形DECは直角三角形で、直角を挟む辺の長さが3:4となっていますので、三平方の定理よりDE=5cmとなります。

Da=Dd=Xcm、Ec=Ed=Ycmとすると、AD=Da+Aa=X+2cm、BC=Bc+Ec+EC=2+Y+3=Y+5cm、

ADとBCは等しいのでX+2=Y+5、これを変形してX-Y=3・・・(1)

次に、DE=Dd+Ed=X+Y=5・・・(2)

(1)と(2)の連立方程式を解くと、X=4cm、Y=1cmとなり、求める答えはAD=4+2=6cmとなります。

小学校風に考えて、和が5・差が3の2つの数(和差算)を求めることでも、答えが出ます。

シンプルな図形にも、
様々な図形の性質が含まれているということを、
再確認できる問題でした。


梅雨時の霧雨に濡れて映えるノカンゾウの花

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