かわたれどきの頁繰り (小野寺秀也)

読書の時間はたいてい明け方の3時から6時頃。読んだ本の印象メモ、展覧会の記憶、など。

原発を詠む(75)――朝日歌壇・俳壇から(2021年11月28日~2022年2月27日)

2022年02月27日 | 鑑賞

朝日新聞への投稿短歌・俳句で「原発」、「原爆」に関連して詠まれたものを抜き書きした。

 

千年後縄文時代の人口に減るとふ国に放射能残る
       (東京都)夏目たかし  (11/28 馬場あき子選)

(ち)さき肩をずり落ちそうなランドセル世界の原発四百(しひゃく)四十基
       (福島市)青木崇郎  (12/5 高野公彦選)

学生の「被爆者の足跡」研究展被曝の継承難しいなか
       (東京都)天野寛子  (12/12 佐佐木幸綱選)

中華そばかけそば寒い被災地で温められて今日も被災者
       (相馬市)佐藤隆貴  (1/30 永田和宏選)

北極にセシウム漂着す八年の福島発の漂流の旅
       (福島市)澤正宏  (1/30 馬場あき子選)

核戦争回避を言えり核兵器廃絶をしない五カ国寄りて
       (観音寺市)篠原俊則  (2/6 永田和宏選)

被曝の惨知る国なれど核の傘必要といいて署名せぬ国
       (アメリカ)大竹幾久子  (2/6 高野公彦選)

被災地という被災地に春が来て今年こそはとどの被災地も
       (相馬市)佐藤隆貴  (2/27 永田和宏選)

原子力に右往左往のこの世紀アインシュタインの舌は出たまま
       (高崎市)熊沢峻  (2/27 馬場あき子選)

被災地の天地使つて凧揚げる
       (相馬市)根岸浩一(1/30 高山れおな選)


(写真と記事は関係ありません)

 

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