私の小説

想い浮かぶまま小説を書いてみました。
一度には掲載できませんので何回かに分けて掲載します。お読みいただけたら幸甚です。

元気の元は食にあり2

2015-10-25 13:27:02 | Weblog

「広東料理」
「食は広州にあり」と言われる素材の豊富さ、、味付けの妙が広東料理です。広東は中国最南端に位置し、北側を海に接した地形で亜熱帯の気候が1年中広東に豊富な食材をもたらします。広東の人はこの食材の豊かさを「山珍海味飛潜動植」(山海の珍味、飛ぶもの、水中に潜るもの、動物、植物)の八文字に凝縮して表現しています。広州は古くから貿易港として開かれていたため、ウスターソースなどの調味料も輸入され、西洋料理の調理法も取り入れられ、豊富な食材と多彩な調理法が、洗練された広東料理を生み出しました。味付けは食材本来の味を生かす淡泊な味付けが特徴です。広州料理の代表格に飲茶があります、飲茶と言うと香港が有名ですが本場は広州です。
透明な皮の中にピンクのエビが透けて見える蝦餃(シャオジャオ)焼き豚に甘味噌をつけて餡にした饅頭(チャシャオパイ・日本でいうチャーシュー入り中華まんじゅう)くずもち風のお菓子(マイテイガオ)等その点心の数は百種類を超えると言われています、たくさんの名物料理の中でも「子豚の丸焼き」は是非味わってみたいものです。生後数週間の子豚を丸々こんがりと焼きあげたものを丸々皿の上に乗せてきて皮をカルタ程の大きさに切り、薄餅に包んで葱味噌、ザラメと食べると食材のバランス委が絶妙で美味しさが口の中いっぱい日広がって幸一杯になります。ほかにも原口秘制鮑(ユアンコーミーチーパオ)と言う鮑の姿煮、湯葉の精進巻でパリッとした味わいが最高の羅漢鮮竹巻(ルオハンシェン)、ホーレン草を使った緑色も鮮やかな餃子の海菜松(ハイツァイリン)等色も形も多彩でいかにも食欲をそそってくれる料理広東料理です。広東料理の食材の中で四足で料理に使わないものは机だけと言われるほど何でも食材にしてしまうのが広東料理です。

「四川料理」
中国西南部の内陸に位置する四川は、米を始め、塩や茶、柑橘類の産地です。市場に行くと、葱、韮、ニンニクの若芽等の食材が溢れています。四川は「天府之国(神が与えた国の意味)と呼ばれています。
夏はまるで蒸し釜の底にいる様に蒸し暑く、冬になると底冷えするという盆地的な気候環境の土地であります。
この暑さに中でも食欲をそそるためと、寒さに耐えるため油っこく、辛い味付けの料理が生まれたのです。そんな四川料理を特徴づけるのは、やはり調味料で、山椒、ねぎ、生姜をすりつぶしたものや、塩水に鮒と唐辛子を漬け込んだ調味料が四川料理に深みのある辛さを作り出しています。
歯触りの良い豚肉をピリッと辛い味味噌炒めした回鍋肉(ㇹェイグォロウ)大エビを辛く炒めた(マアラアダシャオ)等食べるとただ辛いだけでなくしっかりと食材を生かして料理されているのが判ります。
四川料理と言うと皆さんご存知のマーボー豆腐ですよね、本場の味は唐辛子だけでなく山椒の香りまでピリッと効いた重厚な辛さの味付けになっています。
四川は生薬の生産地としても有名で漢方薬の宝庫でも有ます。したがって薬膳料理、薬膳粥などヘルシーな食べ物も多くあります。「医食同源」の薬膳料理の歴史は遠く3千年前周の時代に王に供されたのが始まりりとか、中国3千年の歴史の味を楽しめる料理です。

「上海料理」

江南の水郷地帯に生まれた郷土料理の集大成が上海料理と言われています。
上海は長江の下流・水郷地帯の江南地方にあり、この一帯は豊富な魚と米に恵まれ「魚米之郷」とも呼ばれ、新鮮な魚貝類、穀物、穀類、野菜などをふんだんに使った上海料理は蘇州、揚州、無錫等の長江下流地帯の郷土料理を集大成したもので、味付けは一寸甘味が強い濃厚な味付けが特徴です。
上海料理と言とやはり蟹でしょう。そうです藁で鋏を縛って売っているあの上海蟹です。上海蟹の旬は11月ら12月で、この時期には蟹味噌、脂をたっぷりと含んでいて一番美味しいんです。蒸しあがったばかりのアツアツの蟹をワイルドに両手を使って食べるのは最高で黒酢の二杯酢で頂くのが美味しいとされています。
料理のバリエーションはかなり多彩で、アオギョと団子の蟹黄のスープ、蟹脚の肉身とエビの炒め物、蟹の餡かけ豆腐など美味しいものばかりです。
以前家族で台湾に遊びに行ったとき台北の有名な高級上海料理の店に行きました、ホテルの四川料理、台湾料理と格安に美味しく食べられたので、台湾での最後の夕食と言うこともあって店の支配人が最高の料理と薦める1人1万円のコース料理を食しました。マネージャーがこのコース料理は当店自慢の料理ばかりのコースでお客様は間違いなく大満足していただけますと言っていた通り、それこそ山海の珍味が次から次に出てきて、又その美味しいことと言ったら、まさに中華料理の神髄を味わったと大満足しました。
お蔭でそれから当分の間日本で中華料理を食べに行こうという気持ちになれ無かったほど台湾で食べた上海料理美味しさが身にしみこんでいました。
さてこれで美味しいお話はおしまいです。