私の小説

想い浮かぶまま小説を書いてみました。
一度には掲載できませんので何回かに分けて掲載します。お読みいただけたら幸甚です。

ガアルフレンド3

2010-12-06 11:15:37 | Weblog

「さーてと、2階の掃除は終わったと、これから下の部屋を掃除するから叔父さん一寸キッチンに行って腰掛けてて、ほらっあたいにつかまってー、此処に座っていると粗大塵にしちゃうよ」「はいはい、キッチンに行きますよ」。千里は居間に続いてダイニングルームの掃除をし、廊下の雑巾がけまでしてくれ、洗濯物を持って2階のベランダに行きベランダを洗濯物で満艦飾にして、「おーわった、叔父さん仏壇の掃除してる?一寸と埃ってるから綺麗にしてやるよ」、と位牌を出して仏壇の隅々まで丁寧に掃除して「よーし綺麗になった叔母さんも気持ちよくなったと思うよ」
「いやー、大活躍してくれたね、お陰でお家の中がピカピカになったよ」
「叔父さん、今何時、11時半過ぎか、今から中華饅頭を蒸すと時間的に丁度良いな、叔父さん蒸し器は?、あ、此処にあった、お茶はほうじ茶でいいね、仏さんにもお茶を上げてと」
「千里、一寸きいていいかい?、千里のお母さんは看護婦さんという事は聞いたがお父さんは?」「親父?親父はあたいが小学校の1年生の時、仕事中の事故で死んじゃったんだ、それ以来お袋と2人の母子家庭なんだ」
「そうか、お母さんが良く出来た人なんだな、亡くなられたお父さんを今でも大切にしていなさるんだ、だから千里も仏様を大切にする習慣が身についていて、叔母さんの仏前にもお茶を供えてくれたんだ」
「叔父さん、話はあとにして、ほらっ中華饅頭がふっくらと蒸しあがったから冷めない内に食べようよ」「おっ、美味しそうだなー、じゃ頂きます」と2人は蒸したての中華饅頭に舌鼓を打っていました。
「ご馳走様、あたい一寸干してある布団をひっくり返してくるからね、両面を日に当てたら布団がフワーッとなって、叔父さん今夜はふかふかの布団で気持ちよく眠れるよ、シーツも洗ったし掛け布団のカバーには洗濯糊があったからつけておいたからパリッとして最高に気持ち良いはずだよ」
「有難う、ま、一休みしなよ」「そうね、後は洗濯物が乾いたら布団と一緒に取り入れればいいだけだもんな、あっそうだ、おじさんのワイシャツ洗ったからアイロンを掛けなくては、でも未だ乾いてないから後でいいか」
「さっきの話の続きだけど、親父が亡くなったときは未だ小さかったのであまり判らなかったけど、わあわあ泣いた事は覚えているよ。さいわいお袋が看護婦をしていたので生活には困らなかったけれど、お袋が勤めで週に1回は夜勤があるので一人留守番してた、初めのうちは寂しいやら怖いやらで1人めそめそ泣いていたけど、段々慣れてきてお袋に教えてもらって簡単な料理を作る事を覚えて小学校4年生の頃には家事は何でも出来るようになってた、お袋はあたいがしたことに少々気に入らなくても、千里がしてくれて大助かるよって喜んでくれるので、ついつい乗せられちゃって頑張って今日まで来たという事、だから家事は慣れたものさ。あたいねー、お袋さんに酷く叱られたこと無いの、そりゃー悪い事をしたら叱られたけど、怒鳴りつけたり叩いたり絶対しないの、悪い事をしたときって自分でも判っているじゃん、そんなとき、がみがみやられたら、わかっているのに、うるせーなー、と反抗的になるじゃん、でもお袋は静に千里此処に座って私の話を聞いて頂戴と、あたいを自分の正面に座らせ、私の目をじーっと見つめながら諭すように、千里がしたことが何故悪い事なのかを話してくれ、千里なら私の言ったこと判るよね、もうしないでねお母さんが悲しくなるからと言うだけ。こたえるよ、こんな具合にじっくり静かに諭されると。髪を茶髪に染めたり耳にピアスをしたりしてもそういう事については何も言わないけど、ただ嘘をついたり人様に迷惑を掛けるような事は絶対しないでといわれていた、もう一つ言われていた事は千里が何をしても構わないが何時でも自分で責任が取れる範囲以外のことをしてはいけないよ、若し遣ってしまった事で自分の責任範囲を超えるようなことをしたと思ったら包み隠さず直ぐお母さんに言いなさいと言われていた。あたいお袋さんを悲しめたりしたくないから自分の責任範囲をはみ出さないように気をつけて行動しているつもり、だってお袋さんと2人が信頼しあった生活をしていかないと」
「いやー、偉いもんだ。千里は年齢より考えがずーっと大人なんだな、そういっちゃあなんだが、自転車でぶつかった時、柄は大きいし茶髪で言葉使いは乱暴だし、こいつは番長姉ちゃんかと思ったけど、俺が足を捻挫したと知ったら自転車を貸してくれ友達と会う約束をキャンセルして湿布と包帯を買ってきてくれたとき、正直言ってあれっ、意外な面があるなーと思った。その後も随分優しい心使いをして呉れるので、この子は見かけによらずちゃんと親御さんに躾けられている子だと思った。お父さんを早く亡くしたのは気の毒だったけれど素晴しいお母さんに育てられていたんだ」
「今朝、出掛けに、お袋さんに言われちゃった、貴女は言葉使いが乱暴だから自分達に仲間内では仕方が無いが叔父さんのところではちゃんとした女の子らしい話し仕方をしなさいよ、そうでないとお母さんが笑われますからねと釘を刺されてきたんだけど、おじさんに、そこいらにいる女の子の様に、それでーえとか、超なんとかでー、なんていう話し方するのは恥ずかしくて、えいっ!何時もの地のままでいいやと覚悟を決めてきたんだけど、おいおい気をつけて直すようにするからね、悪いのはあたいだからお母さんを笑わないでよ」
「笑うものか、それだけ聞けば十分だよ、叔父さんも妙にべたべたした物言いをされるより千里の乱暴言葉を聴いているほうが面白いから良いよ」
「ほんとう?ヤッター、アーよかった。お袋さんに言われてどういうふうに喋ったらいいか道々悩みながら来たんだが叔父さんに千里言葉OKを貰って千里すーっとした」
「変な奴」「ふふふあたい変な子でしょう」
「ところで、叔父さん今晩何食べたい?千里が何でも作ってやるから」「そうだなー、千里姉さん、叔父さん未だ酒のんじゃいけませんか?」「今日もう1日辛抱しなさい」「だめですか、という事だったら何か魚の煮付けと、ほうれん草のお浸しに味噌汁がいいナー」「判った、一寸買い物に行ってくるから待ってな、買い物から帰ってきたらお茶を入れてやるから」と千里は鼻歌を歌いながら買い物に行きかけました。
「一寸待てよ、財布もっていかなくちゃ」「立て替えて後で貰っても良かったのに、じゃあ預かって行って来ます、あたいの分も一緒に買ってきていい?」「いいけど、夕方には帰らなくていいの?」「お袋さん今夜は夜勤なんだ、お袋には叔父さんちで一緒に御飯食べてきていいかと聞いて。OK貰ってあるから大丈夫」
「そうか、それならいいが、黙って遅くなったらいけないと思ってね、叔父さんも一人で御飯食べるより千里と一緒に食べた方がおいしいから」「行ってきまーす」と千里は勢いよく買い物に出かけ、暫らくして「只今、魚屋さんにいい金目鯛があったから少し高かったけど買って来ちゃった、魚屋に直ぐに煮付けられるように捌いてもらってきた」と帰ってきました。
「今お茶を入れるけどお茶っ葉何処にあるの?」「食器戸棚の下のお茶の缶に入っているよ」「湯冷ましが無いからマグカップで代用してお湯を少し冷ましてと、もういい頃かな。叔父さん、はいっお茶、湯加減いいはずだよ」「おう、有難う。あー美味い、千里はお茶も上手に入れるなー」「良かった、あたいも呑もうーと」

ガアルフレンド2

2010-12-02 10:42:31 | Weblog

「此処が俺の家だ」「此処なの?大きくて立派な家じゃん、叔父さん富樫賢三って言う名前なの、表札に書いてあった」「そうだよ」「随分堅物みたいな名前ジャン、樫に賢いんだもん」「名前ほど堅物じゃないし聖人君子でもないよ」
「有難う、助かったよ」「ほらっ、足に力を入れたら痛いからあたいの肩につかまってケンケンして歩きな。よいしょっと、叔父さん電話貸してね」「そこにあるだろう」
「もしもし、あたい千里、御免連絡遅くなって、悪いけど今日行けなくなっちゃったの、急いでいく途中、人にチャリンコぶつけそうになって転んじゃってさ、あたいは大丈夫だったけど一緒に転んだ叔父さんが捻挫しちゃってさー、家までチャリンコ貸して送ってきたけど、可也酷く捻挫したみたいだからその手当てをしてやってからだと遅くなっちゃうから、今度埋め合わせするから今日は御免して、皆に宜しく言っといて、バイバイ」
「叔父さん、捻挫した足出しな、手当てしてやっから、ほーら、もうこなに腫れてきちゃってる。こうして湿布を貼って包帯でテープ代わりにしっかり足首を固定してと、はい、これでOK」
「上手いもんだなー湿布が冷たくて気持ちがいいよ、こんな手際よいこと何処で覚えたんだ」
「あたいのお袋看護婦さんなんだ、あたい学校でバスケ遣ってるんで足を痛める事が時々あるってそのときお袋が手当てしてくれるので覚えたと言うわけ、ほら、言うじゃない、門前の小坊主がお経を読むってあれだよ」
「それを言うなら門前の小僧習わぬ経を読むと言うんだよ」
「似たようなもんジャン、わー綺麗な花の写真が沢山有るけど、これ叔父さんが撮ったの?」「そうだよ、趣味でね」「所で今日叔父さんとこの叔母さんはどこかに行ってんの?」
「叔母さんはいないよ」「ははーん、叔父さんいい男だから女に持てて何処かの女とエッチしたのがばれて叔母さんが怒って実家に帰っちゃったんだろう」
「そんなんじゃなくて、叔母さんは4年前にガンで亡くなったんだ」「御免なさい、馬鹿な事言っちゃって、そうなんか、其れで叔父さん人参やジャガイモ買っていたんだ、お花は叔母さんに供えるんだろう」
「そういうことだ」「花瓶何処にあるの?叔父さんあまり動かない方がいいから、あたいがいけて叔母さんに供えてあげる」
「そうかい、じゃあ頼むよ」
「お花は仏壇の横に置けばいいだろう、この写真の人が叔母さんなんだ、綺麗な人だったねー、色々聞くけど、叔父さん子供はいないの?」「うんいないんだ、初めて出来た子を叔母さんが流産してから色々遣ってみたが出来なくなって駄目だった」
「じゃ、おじさんは本当の一人ぼっちなんだ、寂しいだろう」
「もう慣れたよ、普段は会社に行っているし土曜、日曜日にはゴルフに行ったりしてるからな、いやーすっかり世話になってしまったな、あんた千里ちゃんて言ったっけ」
「千里ちゃんだなんて、こっ恥ずかしい呼び方しないでよ、千里と呼び捨てにしてくれよ、みなそう呼んでんだ、お袋もね」
「良い名前だ、諺に虎は千里行って千里帰るというが、この千里というのは虎の行動範囲が此れほど広いという意味で千里とは広い事を表すのだよ、今日初めて千里に会ったんだが千里もおおらかで広々とした心の持ち主だと思ったよ、親切だしさー」
「煽てないでよ、あたい煽てに弱いんだ、よく言うんじゃない、なんかも煽てると木に登るって、あれだよ、煽てられると普段絶対にしないことまでしてしまうんだから」
と、知ってか知らずか言葉は乱暴だけど子供のクセに諺を引用したりして千里は愛嬌のある面白い娘でした。
「千里は今何年生?」「今というか今度高校三年生になるところさ」「バスケットをしているんだって?だから背が高くて引き締まった体してるんだな」「わーっ、叔父さんエッチ、千里の身体見もしないで変なこと言って、あっ、そうか、さっきあたいがおじさんに抱きついたからそんな事いうんだ、まっ、いいか、デブと言われるよりましだもんナ」「伸び伸びと育っていいうじゃないか、良く見ると美人だし」
「わーっ、又上手い事言って、誘惑しようたって駄目だよーだ、尤も誘惑しようと思っても叔父さん今は片足効かないから何とも出来ないんだもんね」
「ばーか、子供のクセに生意気言うんじゃないよ」
「叔父さん、そろそろ昼飯の間だけど、その足動かさない方が良いから、あたいが何か作って食べさせてやるよ、ラーメンか何か有る?」「台所の開きの中にラーメンの買い置きがあるよ」「判った、冷蔵庫にはキャベツとベーコンがあるから此れを入れて美味しいラーメンをつくろうっと。叔父さん、あたいの分も作っていいだろう」
「いいとも、出来たら一緒に食べよう」「OK,任して置き」「食器棚はここ、ラーメン鉢はっと、有った。叔父さん包丁よく切れるね」
「ああ、叔父さんが時々研いでいるからな」「ネギが気持よく切れるから綺麗な白髭ネギができるよ」と手慣れた包丁さばきでに葱や野菜を刻みラーメンを作ってくれました。「はい、出来たよ、そっちに持って行ってやるから」
「千里は料理作りに慣れているなー。包丁を上手に使うので叔父さん感心したよ」
「あたいのお袋は看護婦さんだから病院の夜勤のときはいつも自分で作って食べてるから慣れたもんさ」
「いやー、美味しかった、一人で食べていると、どんな美味いものでも味気ないもんだよ、今日は珍客が作って一緒に食べられたので特においしかったよ」「美味しかったと言ってもらえて良かった。叔父さんニンジンやジャガイモ買ってきて何を作る積りだったの?」「カレーを作ろうと思ってな、一度に沢山作っておくと何度も手間いらずで食べられるからな」「そうか、よーしっ、カレー作りは私の得意な料理だから作っておいてやるよ」と後片づけをすますと千里は早速カレー作りに取りかかりました。私には分からない若い人の間で流行っているらしい歌を口ずさみながら手際よく
野菜を刻みカレーのルーは2種類入れたほうが美味しいんだよなどお喋りしながら作ってくれました。
「叔父さん出来たよ、今夜食べるんだろ、その時この鍋をとろ火で温めて食べなよ、残りは冷めてからタッパに入れて冷蔵庫に入れておくんだよ」
「ご飯も、炊飯器のスイッチを入れたら炊けるようにしておいたからね」「何から何まで済まなかったなー助かったよ」
「いいよ、困った時には助け合いって言うんじゃない」「それを言うなら、困った時には相身互いというんだよ」「一々訂正するなよ、あたいのは助け合いでいいの」
「叔父さん、あたい帰るから、足はできるだけ使うなよ、歩くときは片足でケンケンして痛めた足を庇うんよ、それから今日は酒飲んじゃ駄目だよ
風呂に入るときは痛めた足は湯船に入れるなよ、判った?」「はいはい判りましたよ」
「叔父さ明日は出かけられないだろう、湿布取り換えにきてやるからな、来てもいいだろう?」「勿論大歓迎だよ」「そうだ、叔父さんちの電話番号教えてよ、何かの時に連絡できるようにしておきたいから、あたいの所の電話番号もここに書いておくから、何かあったら電話しろよ、すぐ駆けつけてきてやるからな、明日も来るから食べ終わった食器は流しにだしておきな、あたいが来たとき洗ってやるから、じゃあ大事にな」と一人で賑やかに喋っておいて千里は帰っていきました。千里は言葉づかいは悪いけど、することに無駄がなく、よく気が付き親切で何よりさっぱりして明るいのに賢三は気に入ってしまいました。男の子みたいではあるが女性の優しさも内に備え、ぶっきらぼうに見せかけているのも千里独自のスタイルなんだろうと思いました。翌日もよい天気で賢三が朝食を済ませて新聞を読んでいたら「お早う!叔父さん、あたい」と元気な声で千里はやってきました。
「お早う、昨日はありがとう、今日は早いじゃない」「今日は天気がいいだろう、だから洗濯をしたり布団を干したりしてやろうと思ってさ、これ今日の昼に食べようと中華饅頭買ってきたから、叔父さん足の具合どんな?」「千里の手当てのおかげで随分楽になったよ」「そうかい、そりゃー良かった、湿布取り替えてやるから足をだしな、やっぱり熱を持ってたんだ、湿布が、ほらっ、こんなに乾いてらー」
「冷たくて気持がいいなー」「今日もあたいが来てやったから叔父さんは今日もう1日おとなしくしたなよ、なんでもあたいがやってやるからさー、昨日家に帰ってお袋さんに叔父さんとの話をしたら、あんたが悪いんだから叔父さんの足が良くなるまでチャンとしてあげなさいって言われちゃった」といいながら湿布を取り替えてくれていました。
「叔父さん、今日は1日中つきあってやるからな、先ず洗濯だ、汚れものを全部出しな、パジャマもそのシャツも昨日着ていたんだろう、脱ぎなよ洗うからさ、代わりのシャツどこのあるの?持ってきてやるから」「2階の箪笥に入っているよ」「どれでもいいんだろう」「うん、いいよ」
「足が痛いのに布団ちゃんとあげたんだ、今日は天気が良いからシーツも着布団のカバーもついでに洗ってやるから」
「昨日初めて叔父さんの所に来て思ったけど、叔父さん1人暮らしでも家の中綺麗にしてるね、なんだったけ?ほら、男なんとかに虫がわくっていうくらいだからぐちゃぐちゃにしているかと思ったら以外に綺麗にしているんで感心した」
「千里が言いたいのは、男やもめに蛆がわくって言うんだろう一寸怠け癖がついたらだらしない生活になるからダメと自分に言い聞かせて掃除も最低週に1度以上は必ずしているからな、洗濯も会社が休みの土曜日か日曜日には必ずしているからな、亡くなった叔母さんは綺麗好きで家の中も外も綺麗にしていたから、叔母さんが亡くなったら富樫さんの所はだらしなくぐちゃぐちゃになったと言われたくないからな」
「感心、感心その気になってやれば習慣になり出来るもんな、おっ、叔父さんんとこの洗濯機は全自動式ジャン、あたいのとこなんて古い形式の2槽式のをまだ使っているんだよ、全自動ならほかっておいても洗ってすすいでくれるから、その間にベランダに布団を干して2階の部屋から掃除をしようーと、叔父さんは何もしなくていいから此処に座って新聞でもゆっくり読んでいな」と千里は勝手知った我が家のように私の布団を干したあと掃除をし始めました。2階の掃除を終えて降りてきた千里は、「叔父さんの花の写真のの話は昨日聞いたけれど、たぶん叔母さんの部屋だったと思うけど2階の一部屋に色んなオルゴールがいっぱいおいてあった部屋があったけど、あれ叔母さんの部屋で叔母さんはオルゴールを集めていたの?部屋は叔母さんが生きていた時のままにしてあるの?」
「ああ、叔母さんはオルゴールが好きで自分でも集めていたけど叔父さんも仕事で海外に行った時珍しいオルゴールを見つけたら買ってきてあげてたんだ、だからかなりの数のオルゴールがあるよ、あとで幾つか聞いてごらん、優しいいい音がしてなかなかいいものだよ」
「叔父さん、叔母さんの事凄く愛してたんだ勿論恋愛結婚だったんだろう、今でも亡くなった叔母さんの事愛してんだ」
「まあ、そういう事かな、叔母さんの部屋でオルゴールを聴いていると、今でも叔母さんが、此処にいらしたの?とお茶を持って傍に来てくれるような気がしてな、おばさんの着ていた洋服もバックから身の回りのものは下着まで全部そのまま残してあるんだ」
「叔父さんってロマンチストなんだ、叔母さんは幸せだっただろうね」