つれづれなるままに弁護士(ネクスト法律事務所)

それは、普段なかなか聞けない、弁護士の本音の独り言

帰路

2021-11-10 01:30:00 | 晴れた日は仕事を休んで

【2021年11月8日(月)】

 
東京に戻った途端に仕事に忙殺されて、ロングツーリング最後の投稿が遅くなった。
今は11月10日の午前1時過ぎだが、この12日間、僕のツーリング・ブログにお付き合いしてくださった方々への感謝とともに、最後のラン、車山高原から東京までの記録もアップしておこうと思う。
 
12日間で、ほぼ日本を半周したロングツーリングも、これで本当におしまい。
 
8日の早朝。
ホテルの駐車場に停めておいたオートバイのところに行ってみたら、夜露で全身びっしょりと濡れていた。


シートの上には氷の粒も。


標高の高い高原の夜は、都会の真冬並みに気温が下がる。
荷物を積んでエンジンをかけてみる。
周りの空気がまだ冷たいので、マフラーから吐き出される排気ガスも真っ白。エンジンの調子が悪いわけではない。


昨日、走りそびれたビーナスラインの南半分を走って、下道で四谷三丁目の事務所に向かうことにした。うまくいけば昼過ぎには事務所に着けるだろう。
 
車山高原スカイパークホテルを出て、まずはビーナスラインの県道40号へ。
県道40号に出たら左折して車山肩駐車場を目指す。ビーナスラインの写真スポットとして最も知られた場所だ。
その後、Uターンして白樺湖の手前を右折。国道152号に入り、滝ノ湯川を渡って県道192号。
そのままJR茅野駅まで南下して国道20号へ。
あとは新宿まで一本道だ。
新宿の繁華街を走る甲州街道はこんな所まで延びている。
僕らが東京で見て、歩いて、車で走っている甲州街道は、その全体のほんの一部にしか過ぎない。そういうことも、実際にオートバイで走ってみると、自分自身の動かしがたい実感として理解できる。
 
ビーナスライン後半は余計な説明は不要だと思う。
ロングツーリングの最後の日。僕と愛車のBOLTYは、秋の真っ只中にいた。
 
















オートバイで走っていると、時々、ふたつの天気や季節の境目にポンっと入り込むことがある。
たとえば、これは国道20号を新宿に向かう途中の上野原あたりの写真。
僕のオートバイの前方はまるで夏の雲。


後ろを振り返ると、僕が走って来た道の上は秋の空だった。


夏と秋の境目に、僕と愛車のオートバイだけがいる。この不思議な幸福感は、言葉では言い表せない。
 
事務所には14時半過ぎに着いた。
明日からすぐに全力疾走で仕事に取り掛かるために、溜まっていた郵便物やメールの処理だけして、今日はおしまいだ。
まだ旅の延長にある身体と頭は、仕事という現実にうまく対応できないから。
 
家に帰って旅装を解き、ちょっとした所用で車で出掛けたらいきなり激しい雨になった。


9日からは全国的に天気が崩れて、その後は大陸の冷たい空気が日本列島に流れ込んで来るので、一気に冬が進むのだという。



今回のロングツーリングで雨に降られたのは、初日の、東京を出るときだけだった。その雨も藤沢あたりで早々に止み、その後は12日間、ずっとツーリング日和の晴天が続いた。
 
車のワイパー越しに雨の街並みを見ながら、
もしかしたら神様は本当にいるのかもしれない、
と思った。

ちょっとあの雲の向こう側まで(愛知県・岐阜県・長野県)

2021-11-07 23:10:00 | 晴れた日は仕事を休んで
【2021年11月7日(日)】

ロングツーリング最終日。

締めはやはり信州ビーナスラインを走りたい。
小牧からビーナスラインまで行って、今日中に東京まで戻るのは、さすがに辛い。
当初は今日中に帰京する予定だったけれど、1日だけ日程を延長して、今日は車山高原スカイパークホテルに宿を取った。素泊まり8000円。
高い。
しかし、近場の町では安くて手頃なホテルが見つからなかった。「まぁ、最終日くらい」と奮発することにした。

さて。
小牧のホテルを出て、ホテル前の国道155号線から国道41号線に入る。
すぐに小牧IC。東名高速に入って小牧JCTで中央高速。
岡谷JCTで長野自動車道に入り、最初のインターチェンジ、岡谷で高速を出る。
国道20号の湖北トンネル南の交差点を左折して国道142号。そして新和田トンネル有料道路の手前からビーナスラインだ。


中山道和田峠東餅茶屋跡の手前で県道194号線に。さらに県道460号を走って目的地の「道の駅美ヶ原高原」だ。
道の駅のすぐ横は美ヶ原高原美術館。
僕と同年代の人には馴染み深い、「美ヶ原高原美術館アモーレの鐘が●時をお知らせします」(by フジテレビ)の、あの「アモーレの鐘」がある。
ここだ。



それにしても、鐘の音にファ、ソ、ラと音階があることを今日初めて知った。
ちょうど、14時の鐘が鳴った。
懐かしい。若い頃、テレビから毎日流れていたあの鐘の音だ。
僕の中では「フジテレビ」と「美ヶ原高原美術館」と「アモーレの鐘」はバブルの象徴であり、若かりし日の僕の象徴であり、あの時代すべての象徴でもある。
鐘の音ひとつで30数年前の記憶が次から次に溢れ出てくる。
懐かしいような、せつないような、気恥ずかしいような、甘酸っぱいような、カラーのような、セピアのような、モノクロのような。

記憶と体験と思い出というのは、きっとこういうものなんだろう

ファが記憶で、ソが体験で、ラが思い出だな、きっと。

今日は日曜日だけあって、道の駅の駐車場にはライダーが多い。


普段は昼食を食べない僕だが、珍しく腹が減ったので道の駅2階のレストランで天ぷら蕎麦を食べた。
チョコレートケーキとカフェオレと天ぷら蕎麦という組み合わせはちょっとどうかと自分でも思ったけれど。


標高2000mからの景色はさすがに絶景だ。
中国とも九州とも四国とも違う、本州の秋の山並みだ。





天ぷら蕎麦(とチョコレートケーキ)を食べ終わって駐車場に出てきたら、いつの間にか他のバイクはいなくなってしまっていた。


もうすぐ15時。山の日没は早い。1000mを超える高地だから日が暮れたら気温も一気に下がる。みんなが早々に帰路に着いたのは当然だ。
僕も15時のアモーレの鐘を聞いている余裕はない。
奮発して予約したホテルを目指す。

道の駅の駐車場を出てビーナスラインを南下。要するに来た道を戻るのだ。
県道460号から県道194号。霧が峰高原ドライブイン霧の駅を左折して県道40号。
途中、いい景色があるとオートバイを路肩に停めて写真に撮ったり、長男からのLINEに返信したりしていたのに、30分もかからずホテルに着いた。
僕が拾い集めた、深まりゆく本州の秋だ。











奮発して取ったホテルの部屋は無駄に豪華で、ベッドが3つもある。しかもだだっ広い。


安ホテル暮らしに慣れてしまった身としてはなんとなく居心地が悪い。
しかも素泊りだから食事を自分で調達しなければならないのに、近所にはコンビニひとつない。
これまではどんな安ホテルでも、必ず徒歩圏内にコンビニがいくつかあった。
上田さんや大島さんや(京都)、長谷川さんや村上さんや(広島)、甲木さんや中山さんや(福岡)、豊岡さんや(宮崎)、中村さんや久本さんが(高松)、ご飯食べさせてくれたし。

フロントで聞いたら、5000円払えばバイキング形式の夕食を提供してくれる、という。
8000円の素泊まりでも結構ビビってるのに、それに更に5000円(税別)。
バイキングの大好きな次男でも一緒にいれば話は別だけれど、ひとりぼっちで豪華なホテル・バイキング食べても美味しくもなんともないだろう。

「如何致しますか?」とフロントの女性にニッコリされたけれど、「いや、あんまりお腹空いてないから(ニコリ)」と武士の意地を見せて、フロント前の売店でカップ麺を買って部屋で食べた。
悔しいので真ん中のベッドは僕が寝るところ、左隣のベッドは荷物置き場と決めて、右隣のベッドの上に座ってカップ麺を食べてみた。
もう、豪華なんだか質素なんだか、訳がわからない。

夜、凍えるほど寒いのに「星が綺麗に撮れるかも」と、スマホを持ってホテル前の駐車場に出てみた。
満天の星だった。
星空を撮るためには三脚でスマホを固定して露出時間を長めに設定する。
そのとき初めて、今回のツーリングでスマホを固定する三脚を持ってくるのを忘れていることに気づいた。

明日は東京。
13日ぶりの我が家だ。
次男が僕のことを忘れてないか心配だ。

ちょっとあの雲の向こう側まで(香川県・兵庫県・大阪府・京都府・滋賀県・岐阜県・愛知県)

2021-11-07 08:17:00 | 晴れた日は仕事を休んで
【2021年11月6日(土)】

相変わらず、晴天が続く。
高松を出て今日は小牧市@愛知県まで。
400kmを超える行程になるけど、今日中に愛知県まで戻らないと残りの日数で(既に当初の予定はオーバーしている、というこの無計画さ)東京まで戻れない。

仕方なく今日の全行程はほとんど高速道路を使うことに。

そんな状態なのに朝、わざわざ坂出市に逆走して、Aさんに教えてもらった店(がもううどん)までうどんを食べに行く。
何やってんだ、俺?


ただ、うどんは絶品。
地元の久本君曰く、「シルプルだけど、うどんだけで勝負できる昔からの名店」
朝から大行列だ。


玉子天と油揚を乗せて、一人前で350円。
安い。



そしてばか旨!

仕方ないにあった麺喰地蔵様に旅の安全を祈願していざ、本州へ。


がもううどんさんを出て国道11号。
高松壇紙ICから高松自動車道。
早々に高速道路に乗って、ここからは今日の宿を取っている愛知県小牧市ずっと高速道路の旅だ。
それでも休憩を入れれば6時間はかかる。
高速道路で香川県から徳島県に入り、鳴門市で鳴門の渦潮を跨ぐ大鳴門橋を渡って淡路島へ。ここからは神戸淡路鳴門自動車道。

しかし、鳴門の手前、津田の松原SAあたりで急に気温が下がってきて、前方に黒雲が。あの雲の下は絶対、豪雨だ。


念のためオートバイを雨仕様に。



幸い、雨雲の東端舐めるように走ることになり雨には降られなかった。
下の写真は淡路島に渡ってすぐの淡路島南PAから渡ってきた大鳴門橋を撮ったもの。



淡路島を南北に縦断し、明石海峡大橋を渡れば本州だ。淡路島を出る直前の淡路SAから見た明石海峡大橋。


この撮影スポットは恋人の聖地だそうだ。
恋人、いますね。前方に。手なんか繋いじゃってさ。
僕は1人だが。



本州に入ったらあとは黙々とつまらない高速道路の旅だが、この後の日程を考えるとどうしようもない。
明日は絶対にビーナスラインを走りたいので。
垂水JCTから阪神高速道に入り、吹田を抜けて名神高速自動車道へ。あとは小牧まで。

予約していたホテル近くに安いマッサージ店を見つけたので、ここまでの旅でガチガチに固まった身体をほぐしてもらった。

明日は今回の旅最後のツーリング・スポット、ビーナスラインだ。

絶対、行く。







ちょっとあの雲の向こう側まで(高知県・徳島県・香川県)

2021-11-06 07:14:00 | 晴れた日は仕事を休んで
【2021年11月5日(金)】

今日は高知を発(た)って高松まで行く。
このブログ記事のタイトルは「ちょっとあの雲の向こう側まで」だけれど、高知は雲一つない快晴(ちなみにこの記事のカバー写真は龍馬も泳いだという鏡川)
どうする?
GOする。

というわけでさっそく、出発。
・・・と行きたかったところだが、再び着替えが底をついてしまった。
まずはホテルを出て、コインランドリーへ。

ちなみに昨夜泊まったホテルにはツーリング中のライダーが多く、ホテルの玄関前はこんな感じだった。


で、今朝。起きて来たらこんな感じ。


別に寝坊したわけでもないのだが(というより、低血圧の僕としては自分を褒めてあげたいくらいの早起きだ)、ライダーの皆さんって、朝が早いのね。
1分でも多くオートバイで走っていたい、というその気持ちも分からなくはないけど、僕には無理だ。

さて。コインランドリーで洗濯している間に、ぼーっと待っているのも暇なので、坂本龍馬生誕の地と高知駅に行って来た。



これは龍馬の生家の前の通り。


高知駅前には、坂本龍馬(中央)、武市半平太(左)、中岡慎太郎(右)の像が建っている。
ちなみにこの像、銅製に見えるが実は発泡スチロールとウレタン製。台風などが来る時は一時的に撤去避難されるという。

なんで発泡スチロール?予算の関係か?
しかし、台風のたびに撤去して、また設置し直す費用を考えたら銅像の方がコスト的には安くないか?


一旦、コインランドリーに戻り、洗濯が終わっていた洗濯物を乾燥機に叩き込んで、今度は武市半平太道場と居宅跡へ。



仲睦まじかった半平太と妻の富を偲んで、道場と居宅跡には夫婦石があった。



本来、道場と居宅があった場所は、今は民間の私有地なので夫婦石や立て札はそのすぐ近くの公園にある。
道場と居宅のあった正確な場所は今、こんな感じ。


コインランドリーに再び戻り、乾いた洗濯物をバッグに詰め込んだら出発だ。

今日はいつも通り下道。

ホテル前の国道55号線を東へ。
国道32号線を左に折れて北へ。
ここからはひたすら国道32号線を北へ北へ。山を越えて香川県に入る。

途中、「日本一の大杉」という看板に惹かれて杉の巨木を見るために道草。
国道沿いの道の駅の駐車場にオートバイを停めて400mほど坂を上がったところに樹齢3000年を超える大杉がある。近くにあるJRの駅名も大杉。地名も大豊町杉、だ。
坂の下にある学校からはグランドを走る中学生たちを激励する先生の声が聞こえてきた。



日本一の大杉は屋久島にある縄文杉かと思っていたが、どうもこちらの杉の方が大きいらしい。世の中、まだまだ知らないことが多い。

さらに国道を進んで大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)へ。ここはもう、徳島県だ。




山をくだり降りて三好市。
途中、前を走っているトラックの運転手さんまで三好さんだ。


四国の道は、山道を走っていても平地を走っていても、どこかのんびりしていて、優しい。
九州の山道が荒々しくピリッと厳しいのと対照的だ。
四国は母親的、九州は父親的な道、という感じ。
風景もどこかのどかだ。



さて。
高松市内に入って国道11号。
ホテルにチェックインして、夜は司法修習同期の中村さんと、2年前にうちの事務所に弁護修習に来ていた久本君と食事。
お店は中村さんが手配してくれたフレンチレストランだ。

ちょうど2年前の11月5日は、修習中の久本君(左)と、同じく香川県出身の古くからの友人大西さん(右)と日帰りで三崎港までツーリングに行っていたことを思い出した↓


2年ぶりに会った久本君は随分とスリムになっていた。顔がひと回り小さい。

弁護士になって苦労してるのか?

(ちなみに今回も中村さんと久本君のスリーショットは撮り忘れた。)

ちょっとあの雲の向こう側まで(愛媛県・広島県・岡山県・香川県・高知県)

2021-11-04 23:55:00 | 晴れた日は仕事を休んで
【2021年11月4日(木)】

早起きして、昨夜、受付終了で入れなかった道後温泉本館へ。
道後温泉本館は朝6時から営業しているが、案の定、朝はガラガラ。
念願達成だ。

ふっふっふ。
俺は目的のためには手段を選ばない男だぜ(早起きして朝風呂入っただけだが)。

道後温泉本館には皇族専用の湯船「又新殿」(ゆうしんでん)まである。
これ↓


駐車場で僕のオートバイのナンバープレートを見た地元のおじさんから「遠くから来たのぉ」と話しかけられ、しばし雑談。
愛媛の人の話し方は万事のんびりしていて、こちらの気持ちまで緩んでくる。いい。

道後温泉本館を出て、県道187号を西へ。
石手川を渡って国道317号。
山道をのんびり走って今治市。
ここで本州に渡るしまなみ海道に入る。


しまなみ海道は馬島、大島、伯方島、大三島、生口島、因島、向島を繋いで本州尾道まで。








尾道大橋でUターンして、再びしまなみ海道を四国まで引き返してもいいのだけれど、Google mapで調べると瀬戸大橋経由で戻ったほうが早いという。


基本的に高速道路を走り続けるルートなので気が進まないが、今日中に是が非でも桂浜に着きたいのでこのコースで。
ふっふっふ。
俺は目的のためには手段を選ばない男だぜ(高速道路走るだけだが)。

途中の道口PAにあった桃太郎の像。
・・・なんか怖い。


瀬戸大橋はしまなみ海道に比べて風が強く、ハンドルにしがみついていないと吹き飛ばされそうだ。


走って来た本州側は黒い雨雲。
あの下では雨が降っている。
雨雲の手前で右折して瀬戸大橋に乗り、雨から逃れて四国に戻ってきた形だ。
ついてるなぁ、と思う。


ガソリンを入れて高須ICから高速へ。
瀬戸大橋を渡り、そのまま高速道路を乗り継いで四国を一気に南下。
高知南ICで高速を出て、県道376号。
県道14号で浦戸大橋を渡れば桂浜だ。
日没前になんとか着いた。

有名な龍馬像は想像以上に大きい。


桂浜は噂通りの名勝だった。
月見の名所でもある。
あの水平線から昇ってくる満月。
想像するだけで言葉がない。

浜には3人の若者が。
160年前、この浜で土佐の若者たちは日本の変革を夢見た。
令和の今。彼らは何を夢見ているんだろう。



さて。明日は中村さんと久本君が待っている高松へ。
明日は下道。