3月10日(火)朝から小雨のぱらつく中、3月15日(日)開催の「ベコ谷地スノーシューハイキング」の下見に行ってきました。
登山口へと向かいましたが、雨で雪が湿っていて、足がズッシリと重く感じます。
川に架かる丸太橋の上の雪には、焼山方面へ行ってきたのでしょう、スキーヤーたちのトレースが残されていました。
左手には国見台方向への登山道があり,右手のずっと離れた場所にベコ谷地方向への登山道がありますが、夏道は通らず沢沿いを進みます。
足元の安全の確保、雪崩などの危険性を回避すれば雪の上をどこでも歩くことが出来るのが雪山の良いところ。
沢のあちらこちらをウサギが駆け回った痕跡が残されています。
時々見える水辺に、雪解けが進んでいる様子が伺えます。
今シーズンは少ないとはいえ、まだまだ雪はあります。
厚く降り積もった雪の下の氷の層と、いくつも垂れ下がったつららが綺麗。
解けては凍るを繰り返しながら、少しづつ春に近づいています。
ブナの細い枝にサルオガセが沢山ぶら下がっています。
これを煎じて飲むとヒステリーに効くとか・・・
もし本当ならば、くどーさんは飲ませてみたい人がいるのですが・・・
こちらはバンダイキノリ。
ブナの森は地衣類がいっぱいです。
少し沢から離れて、大きな樹洞をもつシナノキへ。
クマの爪痕が生々しいです。
過去にクマが冬ごもりしたこともあるシナノキ、裏側にまわって冠雪が崩れ落ちた上に登り樹洞の中を撮影。
しかし、入口は雪に塞がれていました。
どうやら、クマも居ないようです。
雨が少し強くなってきました。
足元には、ウサギが身を隠していた穴が。
ウサギはどこへ行ったのかなぁ・・・
足跡を追ってみたくなります。
周りを見ると、既にブナの根開けが始まっていました。
静かに雨が降る雪の森の中、沢を横切り、ベコ谷地へと向かいます。
途中で枝分かれしたものの、スラッと伸びたブナ。
枝分かれ部分には、時々面白いものがあったりするので覗いてみると・・・
落葉と雪解け水が凍っていただけでした。
強い雨が断続的に降るブナ林。
オオシラビソの姿が目立ち始めました。
雪の上に、透き通るようなブナの葉。
雪は漂白作用があるので、雪に晒されたブナの葉たちは秋に葉に蓄えられたタンニンが抜けてい薄い色合いに変化していきます。
雪国美人ですね。
貴女も冬の間を雪の中で過ごしたら、透明感のあるお肌の持ち主になれるかも⁇
いや、止めて下さい。
イベントに参加して下さってる皆さんが今以上に美人さんになったら、くどーさんが困っちゃうので。
なんで困るのかって?
さぁ~・・・
このオオシラビソの向こうにベコ谷地があります。
ベコ谷地到着。
広いベコ谷地は、雪が雨の音を吸収して静まり返っていました。
すぐ側の、澄川地熱発電所の音さえも聞こえてきません。
突然と森の中に現れた静かで何もない空間に、普段の雑踏の中での生活ですさんだ心も洗われるようです。
って、くどーさん、すさんでいるのかっ⁉
ベコ谷地も、何もないことないし!
すさんでいるのか、いないのか・・・
自問自答を繰り返し、結論が出ないまま再び森へと入っていきます・・・
心も洗われたのか・・・
不明です。
雪解けが進み、雪面にはさざ波のような模様が広がっていました。
依然、断続的に降り続ける雨。
ブナに着いた苔から、樹幹流となった雨水が幾筋も勢いよく流れ落ちています。
この雨と、雨によって解けた雪がブナの森に染み込んで伏流水となって、やがては私たちの下へと届けられるのです。
ブナの幹に着いた苔が最近のお天気で日を浴び、雪解けの水分を得て青々となってきました。
ブナの樹皮の上では、人知れず熾烈な生存競争が繰り広げられています。
地衣の上に苔が、その上に更に地衣が、更に苔が・・・
お互いに一歩も譲らず、勢力を拡大させようと様々な地衣と苔が戦いを繰り返しているのです。
ダケカンバの上に、誰かの巣の痕跡がありました。
少し雪によって崩れたりしているようですが、直径は30㎝は越えているようです。
澄川の展望地。
白い・・・
ウサギが冬芽を食べて、フンをした痕跡。
食事の場所がトイレ、食べながら出す・・・
礼肥(れいひ)という表現もしますが、くどーさんは、どうもこれに納得がいかない・・・
例え野生動物であっても、食事とトイレは別々の場所で済ませて欲しいと思うのです。
ツルアジサイが絡んだブナに着生しているシダの仲間。
オシャクジデンダというそうで・・・
何を聞いても右から左のくどーさん、すぐに忘れてしまうので興味のある方は覚えておいて下さい。
ブナの間に大沼を望むことが出来ます。
15日のイベント当日は、ここでお昼の予定です。
こちらのウサギは、くどーさんの好きなタイプ。
食事の場所とは離れた場所に、きちんと並べて用を足しています。
強いて言えば、3×4でキッチリと並べて欲しかったのですが。
素晴らしい!
雨でカメラが不安になってきました。
「大丈夫!君ならやれるっ‼」と励まし、言い聞かせての撮影。
とりあえず、サッサと山をおります。
眼下に澄川が見えてきました。
川向うのオオシラビソたちの陰には、後生掛大沼キャンプ場があります。
川沿いに林道を進みます。
川の中州の雪も味わい深く見えてきます。
これが、自然の造形美というものなのでしょうか。
水辺の雪解けは早いもの。
もったりとした雪が解け、降り積もった雪の層が筋になって見えています。
雨が行程中一番の強さになりました。
寒くはないものの、雨でだいぶ濡れてしまいました・・・
アスピーテラインに到着です。
お疲れ様でした。
今回の下見は生憎の雨の中になりましたので、イベント当日は好天に恵まれることを願っています。
グリーンシーズンには歩くことの出来ない、登山道と離れた場所をあちこち見ながら歩くのは楽しいものですね。
何かしらの発見があるものと期待してしまいます。
くどう