農ある暮らしの中で

片田舎で過ごす 静かな農ある暮らしを色々な思いをこめながら日々綴っていきたいと思います。

「乾杯」

2016年03月20日 | 


 君の人生に・・・「乾杯」

 

 盃を持つ君の手が

 少し震えている

 
 いくつもの修羅場を超えてきた君の背は

 以前よりも少し

 小さく見えた


 仲間と談笑しながら

 君が見つめる 瞳の先は

 まだ どこか 遠くを

 見つめている

 

 君が

 これまでに歩んできた

 人生と 誇りに 

 今宵は 

 仲間と共に乾杯しよう

 
 

 核心をつかない

 君の言葉に

 奥深い山に分け入る君の姿を

 重ねあわせていた



 君が背負う鎧がすべて取れたとき

 
 その時はまた

 心の奥にある本音で 

 語り合えたらいいね


 君の 人生に....乾杯






 



タクト

2016年03月10日 | 日記

  
 真っ白いスーツに身を包み 
スポーツカーから降りたった若い先生

 あの当時、ガチガチだった校内に
新しい風を巻き起こしてくれ
そんな先生に憧れる女子生徒も多くいた

 大学卒業後 初めて赴任されてきた先生は
それまでの音楽指導を一新
独自の指導方法で 生徒たちの心をつかみ
先生にまるで のみ込まれていくように
演奏も上達していった

 休日には 先生の下宿に遊びに行ったり
雨降りの部活の帰りには
先生のスポーツカーで送ってもらったこともあった

 その後 先生が赴任されて行く学校で
担当するブラスバンド部は 県内でも名を馳せ
コンクールではいつも上位にのし上がり
県内でも名の知れ渡る先生になられた 

 先生が 指揮台へ立ち
タクトを振られる姿が 今でも懐かしく思い出される

 先生に出逢い指導を受けた多くの生徒が
きっと 音楽が好きになり
演奏する楽しさを知り
その後、音楽の道へ進んだ生徒も多くいたことだろう

 今は 教育長になられ 忙しい日々を送られている先生

 先日 イベントの会場で何十年ぶりかに バッタリお出逢いした

 私の事など きっと記憶の片隅にもないだろう・・・と思いながら
当時の面影もすっかり遠ざかってしまった先生の横顔を
ずっと 眺めながら 一人当時を懐かしんでいた


 人は、生涯の中で 
少なからず、影響を受けたり
心に残る師というものが
いるものである


 

あの日のまま

2016年03月06日 | 日記

  あの日3.11から もうすぐ5年がたとうとしている

 想像を遥か超えた、衝撃や深い哀しみを乗り越えていきながら
個人 そして、それぞれの街や自治体が 
抱える問題に直面していきながらも
あのがれきの中から、
一歩一歩、前へ前へと、前進し復興を進めている

 しかし・・・あの日のまま時が止まった場所がある

 悍ましい放射能汚染により 人が消え あの日のまま時が止まった
人が消えた街には 
本来、森を住処とする動物たちが繁殖し 
かつて、人が暮らしていた街中を横行し
生態系をも脅かそうとしている。

 これが 人間が作り出した文明の なりの果ての姿なのか・・・

 チェリノブイリ事故から30年、まだ強い放射能が残る
世界の研究者たちが福島に入って研究をし始めているという

目に見えない恐怖

こんな惨状を見れば 誰もが 
もう 原発には頼ってはいけないのだと思うはず
それなのに・・・
喉元過ぎれば熱さを忘れ、
国は Cо2削減に向け、
またエネルギー転換を原発に向かわせようとする気配がある

 風力 火力 水力 太陽光 持続可能なエネルギー
どのエネルギーにしても限りがある

 少しずつでいいから、
私たち一人一人が意識をかえ
暮らしを見直し、かえていかなくてはならないのではと思う  

 

サプライズ

2016年03月04日 | 日記

 おもむろに 目の前の包みを開けながら、

「二つもあるん?お前 どおしたん?」

と 夫。

「えへへ・・これが最初で最後かも~ 
 さすがに百万は出せんかったけど。これが精一杯。」

 夫の58歳の誕生日

私にとって 一世一代の大盤振る舞いをした。

 前々から 腕時計を欲しがっていた夫に
思い切って、シチズンの時計と 
もうクタクタになっていた財布を
新しく買ってあげた。


 この日は珍しく 外に食べに行こうと 約束していたので

仕事しながら・・・
よおしっ 時計買ってあげようと 思い立った。

 帰りにお店に立ち寄って 選んでて
夫を びっくりさせると思ったら
なんだか 嬉しくなっって、高揚してきた。

 財布も 時計も、
どれにしようか 悩んで
お店の方に聞きながら かなり時間を費やした。


 


 私の少なーい パートのお給料 ほぼ 一か月分
夫が喜んでくれれば・・・
これが生きたお金になるだろう

 あくる日も仕事なので 
美味しいワインは二杯だけで 我慢 我慢

 さあ~ また 頑張って 働くぞ~


 プレゼントを買うって楽しいな

 喜ぶ顔って 嬉しいな


 

  もらうより あげる方が 嬉しいかも!

  

 

春の雪

2016年03月01日 | 陶芸

 
  春の雪 笹のしづくに残りけり
                     落合水尾



 雪を被った樹木が美しい

 この樹木の下では新芽がギュッと寒さに耐え忍んでいる 
この雪が解けると 一気に春めいてくるのだろう

 もうこれで雪は終わりかなあ

 これが最後かもしれないと思うとよけいに 
目の前に広がる美しい雪山の景色に
心を奪われる 

 ああ、なんてきれいなんだろう・・・



 仕事もあと残りの一か月を 精神誠意尽くしたいと思う


 陶芸の作品がまた一つ仕上がった 




 笑っていられて

 豊かで 

 幸せすぎて 

 これでいいのだろうか・・・と

 なんだか怖い気がする時がある