カラスの目

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絶滅への歩みが。

2018-03-07 12:12:29 | 科学
絶滅寸前のキタシロサイ、最後のオスが感染症に
 
>世界にあと3頭しか残っていないキタシロサイ。その最後のオスが病にかかり、この動物はまた一歩絶滅に近づこうとしている。
 スーダンと名付けられた45歳のキタシロサイは、右後ろ脚のひどい感染症に苦しめられている。同じ後ろ脚は昨年、加齢に伴う病気にかかったが、今回の感染症はその患部の下で起こったものだ。この新たな感染症への治療の効果は見えておらず、キタシロサイの世話をしている人々は、この先痛みが耐え難いほど悪化することがあれば、安楽死させることを視野に入れている。
「必死の努力を続けてきました」とアフリカ野生生物基金会長のカッドゥ・セブニャ氏は言う。「オスのサイが今も苦しんでおり、じきに死んでしまうのかと思うと、心配でたまりません。状況は絶望的です」
 スーダンは最後に残った3頭のキタシロサイのうちの1頭だ。ケニアのオルペジェタ自然保護区で、ファトゥとナジンという2頭の高齢のメスと一緒に暮らしており、24時間常に武装した警備員によって監視されている。サイの寿命は40〜50歳で、3頭ともすでに繁殖年齢を過ぎている。
スーダンを監視する武装警備員。スーダンは絶滅の危機に瀕する種を救うため、チェコ共和国の動物園からケニアに連れてこられた。
 キタシロサイは、かつてはチャドからコンゴ民主共和国にかけて広く生息していると考えられていたが、その数は減少を続けてきた。1960年代には2000頭を超えていた生息数は、1984年には15頭に激減し、現在ではわずか3頭が残るのみだ。

絶滅は必至
 生息地の減少と密猟は、何十年も前からアフリカとアジアのサイの生息数を脅かし続けてきた。サイの角は二日酔いに効果があると言われ、またアジアの伝統薬の材料にされることもある。しかしながら、科学者の多くはその効果を否定している。
「今回の事例は、アフリカが大切な財産を失いつつある現状を如実に表しています」。ウガンダ出身で、現在はケニアのナイロビを拠点に活動するセブニャ氏は言う。「次世代のアフリカの人々に、これをどう説明したらいいのでしょうか。他のアフリカの動物たちを放っておくような傲慢な真似は、もうできません」
 キタシロサイの数は減少を続けてきた。2015年11月には、米サンディエゴ動物園でノラという41歳のメスが、病に繰り返し襲われた末、安楽死させられた。同年7月には、チェコの動物園でナビレという名の31歳のメスが合併症で死亡した。2014年10月には、34歳のオスのスニが亡くなった。自然死だった。

 今となっては野生のオスが発見されない限り、自然繁殖は事実上不可能だ。科学者らはキタシロサイを救うために、生きている個体からすでに生殖細胞を採取し、ミナミシロサイを代理母とした体外受精の準備を進めているが、これには10年以上かかることが予想される。

もう一つのシロサイは?
 シロサイは現存するサイ5種のうちの1種で、そこからさらにキタシロサイとミナミシロサイという2つの亜種に分かれる。キタシロサイはミナミシロサイよりも体が小さく、背中がまっすぐで、頭骨の上部が平たく、耳と尻尾が毛深く、前の角がずんぐりとしている。ミナミシロサイは比較的体が大きく、頭骨の上部がくぼんでおり、肩のこぶが背中に盛り上がっており、体全体に体毛が生え、前の角が長い。
 キタシロサイと同じく、ミナミシロサイも個体数の減少に悩まされてきた。南アフリカ原産のミナミシロサイは、今世紀初頭にはかなり減っていたが、政府の保護活動により、個体数は約2万頭まで回復した。繁殖や移住プログラムのほか、議論の多いスポーツ・ハンティングが管理下で容認されてきたことも功を奏しているようだ。
 しかし近年、南アフリカではサイの角の取引が再び合法化され、ミナミシロサイは、今も国際自然保護連合(IUCN)の「準絶滅危惧(near threatened)」に指定されている。
「アフリカの人間として保護に努めなければ、多くの種に同じことが起こります」とセブニャ氏は言う。「これはわれわれの目の前で起こっていることであり、他の種を助けるために人間には何かができるはずです」


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 世界に(いずれも老齢の)雄1頭雌2頭の計3頭しか残って居ないキタシロサイの『最後の雄』が感染症に掛かり、絶滅への決定打となって仕舞うかも、て云うニウス。
 もう、どうしようもないのでしょうかね。