カラスの目

物質世界や電脳世界からキラキラしてるモノを無節操に拾い集めて並べとくそんな場所。

クモの巨大な脳。

2011-12-20 20:14:57 | 科学
小さなクモに大きすぎる脳【ナショナルジオグラフィック】

2011122001 >まん丸なクモも決して太っているわけではない。頭でっかちなだけなのだ。小さなクモは、身体のサイズに比べて非常に巨大な脳を持っているため、脳の一部が身体の隙間にあふれ出している場合すらあることが、新たな研究からわかった。
 体長1ミリにも満たないようなごく小さなクモが、大きなクモ類と同じくらい上手に網を張ることができる理由が、こうした巨大な脳の存在から説明できるかもしれない。
 スミソニアン熱帯研究所の研究員でコスタリカ大学教授のビル・エバーハード(Bill Eberhard)氏が率いる研究チームは、この研究のため、いずれも網を張る性質を持つ6つの科に属する9種のクモを調査した。
 その結果、小さなクモほど、身体のサイズに対する脳の比率が大きいことがわかった。中には、中枢神経系が身体の容積の80%近くを占め、ときには脚の中にまではみ出している種もあった。
 円形の網を張るマリアナシロカネグモ(学名:Leucauge mariana)など一部の種では、成虫の大きさになるまでの幼虫の期間、詰まった脳で身体が膨れあがっている。

◆寄生グモにも大きな脳が
 身体の容積のうちこれほど大きな部分を脳に取られると、ほかの器官に問題が生じるようにも思えるとエバーハード氏は言う。「だが(その点は)あまり研究されていない」。
 とはいえ、見たところクモ類が大きな脳と引き換えに何かを犠牲にしていると考えるのは筋が通っているようだ。
 例えば、別の研究で調査が行われたハエトリグモの1種(学名:Phidippus clarus)では、成虫の消化器系が腹部ではなく頭胸部の中にある。
 しかし「幼虫ではすべてが脳で占められていて」、赤ん坊は消化器系が未発達なのだという。ただし、このことがこのクモの発達にどう影響するかは今のところ不明だ。
 おそらく、網を張るという行動は、例えば「甲虫の幼虫がただ目の前の菌類を食べ進めていく」というような行動よりも複雑で、大きな脳を必要とするのだろうと、エバーハード氏は研究論文に記している。
 もっとも、網を張る能力を失い、ほかのクモの獲物をこっそり横取りする”盗み寄生者”と呼ばれるクモでも、「脳が相対的に小さいという徴候は見られなかった」とエバーハード氏は話す。
 もちろん、こっそり盗みに入るのにも一定の知能は必要であり、そのため盗み寄生者も網を張るクモと同じくらいの脳を持っているように見えるのかもしれないと同氏は付け加えた。
<,br>  クモの脳についての研究は「Arthropod Structure and Development」誌の11月号に発表された。


●●●
 てワケでクモが意外と高度な情報処理系統を有している、かも知れない。てニウス。
 脳の巨大化のために幼生では消化器を犠牲にしてる、てのはスゴイですね。クモにとって、生命維持のために必要な器官をうっちゃっても余りある『恩恵』があるのでしょうね巨大な脳には。

未来へと。

2011-12-16 12:49:22 | ニウス

<福島3号機>現場独断で冷却停止…3月13日、高圧注水系【毎日新聞/YAHOO!ニュース】

2011121601 >東京電力福島第1原発事故で、3号機の原子炉を冷やすための最後の要となる「高圧注水系(HPCI)」が3月13日に現場の独断で止められ、再起動できなくなっていたことが、政府の事故調査・検証委員会の調べで分かった。3号機は翌日、水素爆発した。1号機でも冷却装置「非常用復水器(IC)」が止まったが、吉田昌郎前所長が稼働していると誤認して事故対応していたこともすでに判明している。指揮系統が機能していなかったことが重大事故につながった可能性がある。今月末に公表される中間報告書に、こうした対応が不適切だったと記載される模様だ。

 ◇政府事故調、中間報告へ
 東電が今月2日に公表した社内調査中間報告書などによると、3号機では東日本大震災が発生した3月11日、電源が喪失し、「原子炉隔離時冷却系(RCIC)」と呼ばれる別の冷却系が作動、原子炉に注水した。だが、12日午前11時36分には原因不明で停止。原子炉の水位が低下し同日午後0時35分にHPCIが自動起動したが、13日午前2時42分に停止した、としている。
 複数の関係者によると、事故調が経過を調べた結果、運転員がバッテリー切れを恐れ、吉田前所長の判断を仰がずHPCIを止めたことが分かった。その後、HPCI、RCICともに起動を試みたが再開しなかった。報告書は「HPCIを止めない方がよかった」と指摘する見通し。
 一方、報告書は津波対策にも言及するとみられる。東電は08年、想定していた高さ5・7メートルを上回る10メートル超の津波の可能性を試算したが、社内で「防潮堤のかさ上げは費用が高くなる」との意見が出された。当時原子力設備管理部長だった吉田前所長らが「学術的性格の強い試算で、そのような津波はこない」と主張したこともあり、具体的な対応は見送られたという。
 さらに、報告書は法律に基づいて設置された現地本部が十分機能しなかったことや、政府が「炉心溶融(メルトダウン)」を軽微に感じさせる「炉心損傷」と修正した点にも触れる見込み。閣僚の具体的な関与では今月から聴取を始めており、来夏に作成する最終報告書に盛り込む。

 ◇高圧注水系◇
 非常時に原子炉内に注水するために備えられた緊急炉心冷却装置(ECCS)の一つで、原子炉内の水位が異常に下がった場合に働く。原子炉の余熱で発生する蒸気を利用してタービン駆動のポンプを動かし、復水貯蔵タンクなどの水を勢いよく炉内上部から炉心(核燃料)に注ぎ込む。停電時でもバッテリーで使用できるのが利点。

 ◇解説…有事の指揮系統、機能せず
 これまで東京電力は「原発事故防止のためにさまざまな取り組みをしてきた」「想定を上回る津波だった」などと主張してきた。しかし、政府の事故調査・検証委員会による関係者聴取から浮かぶのは、「不十分な備え」であり、「人災」という側面すらみえる。
 同委員会の調査で、福島第1原発3号機で「高圧注水系(HPCI)」を運転員が独断で止めたことが判明した。今夏までの調査でも1号機の非常用復水器(IC)の停止を吉田昌郎前所長が把握できていなかったことが判明している。重大事故時の備えがなく、運転員にこのような行動をさせた点こそ問題だ。
 また、東電の過酷事故時の手順書には、全電源喪失が長時間続くことを想定せず、格納容器を守るためのベント(排気)の手順なども盛り込まれていなかった。備えが不十分で現場の指揮系統が混乱し、最善策を取れなかったとうかがわせる。
 過酷事故対策は79年の米スリーマイル島原発事故を契機に、世界的に整備が進んだ。日本でも検討され、原子力安全委員会は92年、事業者に過酷事故対策を求めた。だが、事業者の自主性に委ね、それ以来、対策内容を見直してこなかった。あらゆる警告を謙虚に受け止めることが関係者に求められる。

●●●
 「設備も管理体制も国の認可を受けて居るのだから我々に落ち度はない」てのが東電の主張でしたけれど、こう云うのを読むとやはり企業体質としての『人災』の側面が強いと個人的には思います。ずっとそう思ってますけど。
 糾弾はあまり意味がありませんが、原因を明らかにして再発を防止する思想は必要でしょう。その思想もなく、「責任を取りたくないから」て云う理由で「想定外の大災害」を振りかざし続けるのでしたら、僕は日本の原発を認めるコトは出来ません。
 (てなると今度はこう云う現場の作業員の方とかに全部おっかぶせそうでその流れもイヤ、てか無意味でアレなのですが)

 まぁ、市井の一個人が認める認めない、なんて国も東電も超どうでもいいのでしょうけれどもね。
 でも、事故を起こして仕舞ったのは確かなのだから、キッチリ原因を究明して、原発の存続とはまた別に、その反省を未来に生かるようにして欲しい。その辺をなあなあにしちゃうのは意味のない解決だと強く思うのです。
 モノが原発だから影響が大きかっただけ。意識と体制に起因する危険性は、運用する対象が何であれ変わらないですから。


プラントオパール。

2011-12-15 12:46:11 | ニウス

<福島原発事故>落ち葉のセシウム 完全除去法を開発【毎日新聞/YAHOO!ニュース】

>落ち葉や雑草などから放射性セシウムを完全に除去する方法を、千葉大工学部の片山栄作特別研究員(62)=元東大医科学研究所教授=と群馬県渋川市の阿藤工務店専務、川上勇さん(63)が開発した。セシウムが葉や茎に含まれる「プラントオパール」(植物石)と呼ばれる粒子に結合していることを突き止め、プラントオパールを分離することでセシウム除去に成功。片山さんは「さまざまな除染に応用できる」と期待している。
 2人は放射性セシウムに、雲母などケイ酸化合物を主成分とする鉱物と強く結合する性質があることに着目。同じ主成分のプラントオパールにも同様の現象が起きるとの仮説を立てて実験した。
 福島県南相馬市で11月中旬、刈り取られた雑草570グラムを水分が蒸発しないよう密封。どろどろの液状に腐らせた後の12月10日に測定すると、1キロあたり2万8924ベクレルの放射性セシウムが計測された。これに水を加えてコーヒーフィルターでろ過すると、ろ過後の液体からは検出されなかった。フィルターに残ったかすを顕微鏡で観察すると、多数のプラントオパールを確認。セシウムがプラントオパールと化学的に結合し、フィルターに引っかかったとみられる。
 かすの容積は元の雑草の約10分の1になった。かすにはセシウムが濃縮されるが、置き場探しが課題の落ち葉や雑草の容積を減らせるとみて、2人は大量に処理できる装置を開発したい考えだ。
 プラントオパールは数マイクロメートル~100マイクロメートルほどの粒子。枯れた葉からはがれて飛散することから、片山さんらは▽落ち葉や雑草は野積みせず閉鎖された所に保管する▽植物の多い汚染地域ではマスクをする--などの対策が必要と指摘している。
 片山さんと川上さんは趣味の天文観測仲間。福島県の友人から除染の相談を受けた川上さんが研究を進め、片山さんが協力した。片山さんは「本来なら論文にして発表するところですが、被災地のために実用化を優先します」と話している。【日下部聡】

●●●
 これは朗報です。
 プラントオパールてのはイネ科の葉っぱとかにたくさん含まれてて葉っぱで指を切ったりするのはこいつの仕業。葉を硬くして草食動物の食害から身を守るために植物が獲得したモノ、だったと思う。確か。
 世界を壊したのも科学。
 その世界を懸命に直そうとするのも、また科学。

 それはそれとして
>プラントオパールは数マイクロメートル~100マイクロメートルほどの粒子。枯れた葉からはがれて飛散することから
ての が少し気になります。小さい子供は枯葉とかで遊びますから。
 注意が必要かもですね。


40年。

2011-12-15 12:36:06 | ニウス

新工程表判明 廃炉まで最長40年【NHK NEWS WEB】

>福島第一原子力発電所の廃炉に向けた新たな工程表を、経済産業省と東京電力がまとめ、メルトダウンによって溶け落ちた燃料を回収したうえで原子炉を解体する作業が、最長で40年かかることが分かりました。
福島第一原発の廃炉に向けて、国の原子力委員会は、原子炉を解体するまでに30年以上かかるとした報告書を作成し、経済産業省と東京電力がこれを基に具体的な作業を盛り込んだ新たな工程表の内容が明らかになりました。それによりますと、使用済み燃料プールにある燃料は、原子力委員会の報告書より1年前倒して、2年以内にまず4号機で最初に取り出し、敷地内の施設に一時、保管する計画です。また、メルトダウンによって原子炉内や格納容器に溶け落ちた1号機から3号機の燃料は25年後までに回収したうえで、原子炉や建物の解体を進め、廃炉のすべての作業を最長で40年かけて終えることを目指しています。原子炉や格納容器は放射性物質で汚染されているうえ、水が漏れだしている場所もあり、強い放射線の中で漏えい部分を修理するという、世界でも例のない困難な作業に備え、遠隔操作するロボットの開発も盛り込まれています。政府は、16日、福島第一原発の「冷温停止状態」とともに、事故の収束に向けた工程表の「ステップ2」の達成を宣言する予定で、廃炉に向けた新たな工程表は、今月下旬、公表することにしています。

●●●
 むしろ『40年以内』て見積もれるコトに驚きなんですが。
 本当に?
>遠隔操作するロボットの開発も盛り込まれています。
的な不確定要素も込み込みで?最長40年?

 まぁ長いけどね40年。40年か……つくづくとんでもないコトしちゃったね。
 しかも『廃炉まで』だからね。汚染された周辺の土地のコトはまた別だからね。


その歩みは水中から。

2011-12-14 20:26:04 | 科学

“歩く魚”を発見、歩行の起源は水中?【ナショナルジオグラフィック】

2011121402

>約4億年前に出現し、肺などの両生類的な特徴を持つハイギョ(肺魚)。新たな研究によると、アフリカハイギョの一種はヒレで歩行するという。
 これまでにも“海底をヨロヨロと歩く魚”や“手を持つ魚”などが報告されているが、初期の陸生動物と関わりの深い種で歩行が確認されたのは初めて。歩く能力は水中に起源がある可能性が出てきた。
 研究責任者でアメリカ、シカゴ大学の生物学者ヘザー・キング氏は、「足がないのに歩いた。これは驚きだよ」とメールでコメントを寄せた。
 実験室のガラスの水槽でハイギョの動きを観察したところ、腹ビレを使ってガラス面を押したり、面に沿って移動したという。「ヒレを交互に入れ替える“歩行”や同時に動かす“跳躍”など、さまざまな歩き方をする」。
 研究には、以前にナショナル ジオグラフィック協会研究・探検委員会(CRE)の助成金を受けたニール・シュービン氏も協力している。

◆ミッシングリンクにつながる現生生物
 今回の発見は、脊椎動物が数億年前に海から上陸した過程の解明につながる。現生のハイギョやシーラカンスなど、肉鰭類(にくきるい)の魚は、最古の四肢動物(4本足の脊椎動物)に近い種と考えられているからだ。
「数億年前、歩行は四肢動物だけの行動ではなかった可能性がある。陸上歩行の能力は、祖先の魚類から始まっていたのかもしれない」。
 また、従来の化石についても疑問を投げかけている。以前に、足やつま先のような指を持つ初期の陸上四肢動物の足跡化石が発見された。しかし実際には、肉鰭類の魚が水分の多い土の上を移動して残った跡かもしれない。

◆従来の化石の解釈を塗り替える?
 例えば、2010年にポーランドで発見された3億9500万年前の陸生動物の足跡化石だ。「ハイギョのヒレが残すパターンと似ている」とキング氏は指摘する。
「ポーランドの化石には尾を引きずった跡がなかった。ハイギョは歩くとき、空気で満たされた肺を使って、川や湖、沼地の底から体を持ち上げるからではないか」。
「3億9700万~3億9100万年前には、ハイギョと機能的特徴が似ている魚が多数生息していた。四肢動物の足跡とされる化石の中には、そのような魚も含まれているだろう」とキング氏は述べる。

“歩く魚”の研究は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に12月12日付けで発表された。

●●●
 いろいろコレもまた興味深いニウスです。
 歩行は水中で進化した派、一歩リード。て感じ?