NHKBS-1世界のドキュメンタリー「アメリカ 冬の時代 ~転落する中産階級~」ほか

2013-09-17 02:27:23 | アメリカ
CML 藪田さんから
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米国の中産階級の崩壊。見ていて、胸が痛くなるドキュメンタリーだ。前篇はすでに放送されたけれど、後編は明日なので、ぜひ見ていただきたい。
普通に働いていた人が解雇され、電気が止められる。
水道が止められる。
ガスが止められる。
今晩たべるものは・・・フードバンクに行くしかない。
子供は、寒さにふるえる。

レーガンいらいやってきた、金持ち優遇制作のつけが、いま、普通のアメリカ人の家庭を襲っているのだ。
いっぽう、大企業は空前の利益を上げている。

これは明日の日本の姿かもしれない。


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●アメリカ 冬の時代
~転落する中産階級~ 前編
2013年9月16日 月曜深夜[火曜午前 0時00分~0時50分]
金融危機の余波を受け、アメリカではかつての中産階級が貧困にあえいでいる。オレゴン州ポートランドで、負のスパイラルに陥っている人々をひと冬にわたって見つめるドキュメンタリー(前編)。
生活に行き詰った家庭を支援するNPO団体「211」のホットラインには、毎日、せっぱ詰まった電話がかかってくる。その多くが、金融危機前、念願のマイホームを手に入れてアメリカン・ドリームを実現しつつあった人々だ。しかしそれは夢と消え、思いもよらなかった状況にショックを隠せない。
3人の子どもを育てながら失業したある夫婦。家のローンに追われる中、ついに電気代が払えなくなり、寒い冬を暖房なしで暮らしている。なんとか仕事を見つけようと奔走するが・・・。
銀行の保証制度を利用して住宅ローンの負担を減らそうとしたベン夫妻。審査の結果「まだ支払えるレベル」と却下された。しかし、本当に支払う余裕がなくなったときには、手遅れだとして立ち退きを言い渡された。
こうした家庭を支援するべき公共的なセーフティネットは、どこも財政難で弱体化し、機能を果たせなくなっている。アメリカで進行する貧困の実態を描く。(全2回)
原題:American Winter
制作:GantzBrotherFilm / ViewFilm (アメリカ 2013年)

●アメリカ 冬の時代
~転落する中産階級~ 後編
2013年9月17日 火曜深夜[水曜午前 0時00分~0時50分]

金融危機の余波を受け、アメリカではかつての中産階級が貧困にあえいでいる。オレゴン州ポートランドで、負のスパイラルに陥っている人々をひと冬にわたって見つめるドキュメンタリー(後編)。
住宅ローンの支払いに追われ、電気を止められてしまったある夫妻。なんとかパートタイムの仕事を見つけたが、新しい職場で人種差別に遭い、解雇されてしまう。
最近夫を亡くしたジャネットは、11歳の息子とシェルターに身を寄せるが、生活のあまりの変化に息子は情緒不安定になってしまった。
5人の子どもたちを抱え、電気も水道も止められたマイクの一家。親切な隣人のガレージから電源を使わせてもらっているが、子どもたちは勉強に集中できない。こうした子どもたちがドロップアウトし、貧困が次世代に連鎖する事態が深刻になっている。
生活支援を行うNPOのホットラインに電話をかけてきた家族を定点観測しながら、これまで普通に暮らしてきた人たちを初めて襲う貧困の実態を描く。(全2回)
原題:American Winter
制作:GantzBrotherFilm / ViewFilm (アメリカ 2013年)

●バブルがはじけるとき
2013年9月18日 水曜深夜[木曜午前 0時00分~0時50分]

リーマン・ショックは震源地から遠く離れたノルウェーの村をも破綻させた。余波を受けた小さな村の視点から、金融危機の真相を探る。
山間にあるヴィック村は、バブル崩壊前、地元の投資銀行から、水力発電で得た金を投資すれば、利益を道路やインフラ整備に回せると持ちかけられた。多くの金をつぎ込んだ結果、村は財政破綻。自分たちの金が向かった先でいったい何が起きていたのか、元村長と監査役の二人は、金融危機の震源地であるアメリカのニューヨークとデトロイトに向かう。大手投資銀行の元ディーラーや専門家などと対話した彼らは、「取引をしていた人々は、投資がやがて崩壊することを知っていた」という話に衝撃を受け、「信頼を元に成り立っている我々の村と、投資の世界は全く逆だ」とつぶやく。
18世紀以降5回ほどあったというバブル崩壊。ノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツ教授は、「大恐慌を経て、投資や銀行行為には規制がかけられてきたが、レーガン以降、それが緩和され、多くの危機につながった。市場にはやはり規制が必要だ」と語る。
住宅ローンの破綻でゴーストタウン化したデトロイトの住民も取材。グローバル経済の危うさやバブル経済の正体をわかりやすく描いていく。
原題:When Bubbles Burst
制作:EyeworksDinamo (ノルウェー 2012年)


http://www.nhk.or.jp/wdoc/

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3 コメント

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Unknown (N.O.)
2013-09-17 04:23:23
「明日の日本の姿かもしれない」というのでちょっとビックリしたのですが、日本でも結構、失業して家賃と電気代ガス代水道代が払えず、ホームレスになる人はいますよね。資産家姉妹が飢え死にした事件もありましたし・・・自殺率も高いですし。
アメリカの生活保護制度はどうなっているのでしょう。チデジ難民でテレビが見られず、本当に残念です。
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精神科医 (宮地 達夫)
2013-09-20 03:40:00
21世紀の社会運動の綱領草案(骨子 榎原均
1)20世紀の資本制的生産の発展の歴史的特徴は、労働の社会化に対抗する資本制的外被の社会化の進展にあった。2)1971年のニクソンによる金・ドル交換停止に端を発した、管理通貨制から変動相場制への移行は、資本制的外被の社会化を極点にまで押し進める新たな出発点となった。

(3)変動相場制への移行は、ブルジョア社会の国家形態による総括を脱力化する経済的諸条件をつくり出した。ユーロダラー市場が民間の国際金融市場として巨大となり、各国通貨当局の力を脱力化していくなかで、資本の輸出が国家間での資本の国際的移動にとって代わられた。多国籍企業を土台とした多国籍銀行をはじめとする金融機関が、オンラインシステムで結びついた国際金融市場を発達させる事で、遂に国境にとらわれない世界単一の資本市場が形成された。

(4)世界単一の資本市場の土台は、生産の集積によって形成された。今日、資本制的大企業が多国籍企業となり、世界的寡占を実現し、その売上額は中位の国家の国民総生産と肩を並べるほどの巨額なものとなった。他方で、諸資本の競争による技術革新は、コンピュータの発達による情報革命をもたらし、従来銀行等の金融機関が私的に所有していた支払決済システムをオンラインで結びつけて、単一のネットワークに連結し、支払決済システムを私的所有の枠の中での臨界にまで社会化した。7)信用資本主義の支配の下で、世界はグローバル、国民国家、ローカルの三層に分化しつつある。
(8)グローバルは、世界単一の資本市場に組織されている多国籍企業及び多国籍金融機関から成り、アメリカ政府やWTO、IMF、世界銀行、国連などを政治的代表部として組織しようとしている。国民国家は、グローバルとローカルの中間に位置し、双方に解体されつつあるが、国連や、EUの形成を通して、国民国家のグローバルなネットワークを形成しようとしている。ローカルは、生命系のエコノミーを核としている。このローカルもグローバルな結びつきを形成している。9)グローバルな企業が展開する産業部門において、従来は、一国数社の寡占が形成されていたが、信用資本主義の下での諸資本の競争の激化により、世界的規模での数社の寡占へと進みつつある。また、科学技術の発達は、コンピュータによる情報革命をもたらし、バイオテクノロジーを実用化させ、生物の生命活動そのものが資本の価値増殖の手段となりつつある。10)進行しつつある世界の三層分化は、先進国、中進国、第三世界という、従来の世界の区分を再編した。グローバルが形成しようとしている政治的代表部は、国民国家とは異なり誰からも選出されていず、従って、誰に対しても責任を負ってはいない。それゆえ、グローバルが展開しようとしている見さかいなしの価値増殖の運動は、必然的に、ローカルの実体である生活者の国境を越えたグローバルな対抗運動を多種多様に生み出している。11)世界の三層分化にもとづくグローバルに対抗する、生活者のグローバルな対抗運動が形成されることで、地球環境問題が、生活者の問題解決型の運動をうみだしている。生物は、生命活動という代謝を通し太陽光と地球上の物質を土台にして、地球環境を形成していく主体として、強力な環境形成力を発揮してきた。生態系にしても、個体としての生物にしても、また、細胞やDNAといったミクロの領域にしても、全て、自然界における物質循環を遂行することで、地球環境それ自体の形成力として作用して来たのである。ところが、労働力が商品化することで、産業資本が生成され、価値が剰余をともなって循環する資本の蓄積が始まった時、それは、古代の都市文明とは比較にならぬ程の大規模な人工生態系を形成していった。環境危機の本質は、資本の蓄積が価値の循環に物質の循環を従属させているところにある。資本は価値増殖が可能であれば、環境破壊をいとわない。乱開発や産業廃棄物の大量廃棄はもちろんのこと、農薬やプラスチックを始めとする合成化学物を大量生産、大量消費、大量廃棄することで資本が蓄積されてきた。(12)グローバルにとってはローカルなもの、つまり、価値増殖の領域外と見られているものは、実は自然力という生産力である。太陽光、水、空気、土、それに微生物、植物、動物、これらは存在そのものが生産力である。この自然の生産力を土台にした生命系のエコノミーは、グローバルから見れば賃労働者の再生産過程であり、グローバルの関心外のことである。ある時間を無報酬で資本家のために働くかぎりで、自分の生活のために働く事を、すなわち生きる事を許されている賃労働者は、資本の蓄積が価値の剰余をともなった循環であり、そしてそれが強力な環境破壊力としてはたらいていること、そしてこの環境破壊力は、賃労働者の生命活動そのものを破壊しているという事実に直面している。
 この意味でローカルは、単なる地域ではない。それは生命系のエコノミーであり、資本の蓄積が引き起こしている問題の解決だけでなく、資本というシステムそのものを変えていける、もう一つのグローバルである。13)信用資本主義の成立は、国家権力の奪取をめざした従来の共産主義運動に代わる、新しい社会運動を台頭させている。第二節 現状分析の視点 榎原均
1)変動相場制
 1971年のニクソンによる金・ドル交換停止の決定に対し、たいていのマルクス経済学者は、IMF体制の崩壊と捉えて世界経済危機を予測した。しかし小松聡が『世界経済の構造』(世界書院、2006年)で詳細に分析しているように、さまざまな矛盾を抱えつつも、変動相場制に移行してから世界経済は新たな発展期に入っている。そしてそれと共に外国為替相場の変動が激しくなり、リスク管理が問われ、新たな金融取引が発達すると共に外国為替市場が投機取引の場となり膨大な取引がなされ架空資本の蓄積が進んだ。
 この架空資本の蓄積をさらに進めたのがコンピュータの発達による各国金融機関のオンライン化である。そして各国金融市場もオンライン化されることで、国際金融市場は世界単一の資本市場として機能し始めたのである。これはまさしくネグリが『帝国』で述べている超帝国主議論の経済的基礎となっている。ネグリの「帝国」とは世界単一の資本市場のことに他ならない。だからこれを「帝国」と表現することは誤解を生むと思われる。
 世界単一の資本市場は資本の蓄積様式をすっかり変えてしまった。商品交換は等価物の交換でありそれは資本の姿態変換の場ではあるが、直接的には何ら資本の価値増殖とは係わらないものであった。ところが信用商品(金融資産)の場合は、売買によって資本の価値増殖がなされるのである。お金がお金を生むということが利殖の手段として大手を振ってまかりとおるようになり、新自由主義イデオロギーが台頭してきた。
2)不換銀行券論
 変動相場制への移行は、国際通貨ドルが金との交換を停止したことによるわけであるから、国際通貨ドルの不換銀行券化という事態をもたらし、国際通貨としての通用力の根拠は何かという問題が提起されることになった。さらに日銀券を始めとする各国通貨も不換銀行券であり、この流通根拠も問題とされ、岩井克人のように、受け取る側が信用するというところに流通根拠を求める見解も登場した。
 日銀券は山本孝則によれば預金証である。山本は『現代信用論の基本問題』(日本経済評論社、1991年)で「銀行券は、預金通貨の特殊化された姿態」であり「支払手段としての譲渡性を高めるために持参人宛に特定額面で記入された、銀行の預金債務証書にほかならない」(146~7頁)と述べているが、これは正しいと思われる。日銀券は印刷されて日銀に運び込まれてもまだ銀行券としての価値は生じてはいない。それは例えば日銀の取引銀行との間の当座貸越で貸し付けられ、借りた銀行が当座預金を引き出した時に始めて日銀から取引銀行に渡されることで価値を持ったものとして、貨幣として現われるのである。銀行券は中央銀行が取引金融機関との間の金融市場のルールにしたがって発券される限りは預金証として額面の価値をもち、それゆえに現金として授受されるのであって、銀行券が製造費を超える価値をもつのは何故かという問題提起は、手形の価値は額面によるという当たり前のことをわきまえない愚問である。但し、国債の直接引き受けといった金融市場外の発券がなされた場合は、それは国家紙幣に転化し、預金証としての価値を失うことになろう。
3)国際通貨論
 国際通貨ドルの流通根拠も、ドルがアメリカ連邦準備制度の発行する預金証であると見れば、それが流通する理由を詮索するまでもないことになる。山本栄治は『「ドル本位制」下でのマルクと円』(日本経済評論社、1994年)でドルは取引費用が安いため、最も大量に為替媒介通貨として使用されていることをもってドルの国際通貨としての信認の根拠としている。
 また同じドルといっても、アメリカ国債や株式は金融資産であり、信用商品であって、それは通貨ではない。外国為替市場で売買されているものは金融資産としての信用商品(資本)であり、それは通貨の売買ではないのである。ユーロダラーにしてもアメリカの銀行口座における非居住者の預金で、これをドルの海外への「垂れ流し」と見ることは出来ない。
 世界は新しい不均等発展の時代へ、これが信用資本主義論の解明から見える帰結である。世界単一の資本市場での資本蓄積は、信用商品の売買でなされるが、それの前提条件は、資本市場の漸次的拡大であり、他の経済領域からの価値の移転や収奪である。中位の国民経済の規模にまで到達した多国籍企業は世界単一の資本市場でのプレーヤーであると同時に現実資本としても機能している。
 多国籍企業にとってBRIC’S(ブラジル・ロシア・インド・中国)は現実資本として機能する地域である。これらの地域での工業化と消費市場の拡大は、現実資本としての運動にとって不可欠のものとなっている。この意味で多国籍企業は世界経済の不均等発展を促進している。世界単一の資本市場にとっては、資本としての商品、信用商品の売買が資本蓄積の運動としてあるがゆえに国際的な資本循環の速度が問題である。不均等発展は資本循環にとっての環境を作り出している。
 国際通貨ドルが預金証としてあってその流通根拠がここにあると見れば、ドル体制への批判は、「ドルの垂れ流し」やアメリカの赤字やドルの減価というところに求めるのではなく、連邦準備制度の預金の安定性という問題について考察することが問われてこよう。
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地デジ難民なら (通りすがり)
2014-01-13 06:09:31
地デジ難民ならケーブルテレビを薦めます。お金は多少かかるし画質は劣るが、色々な局を見れるよ。
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