昨年の夏に読んだ木村秋則さんの「奇跡のリンゴ」以来、木村さんに心酔している私ですが、今年の夏は、木村さんのおかげでまたまた忘れられない夏です。
今年になって、木村さん書き下ろしの著書が2冊出ました。1冊目は、5月に日経プレミアシリーズとして出た、「リンゴが教えてくれたこと」
自然栽培農業の実践者であり忍耐強い観察者である木村さん、おそらくはどこの大学の研究よりも多角的に自然を観察し、土のことや虫の生態を研究しつくしているのではないかと思うほど、驚くような発見がいっぱいです。
アブラムシを根こそぎ食べてくれる不思議な虫の発見も。この虫は百科事典にも載っていないし、大学の先生も知らない虫で、とりあえず木村虫?(笑)。
また、害虫とよばれる虫が、弱った木の毒を吸い取っているとか、生い茂る夏草が真夏の土の中の温度が上がらないように守っているとか、今まで悪いことだと常識で思われていたことが、ことごとく覆されるのですが、なぜかそれが小気味よく感じてしまいます。
自然の中で農業をするものが、自然のことをどれだけわかっていたのでしょうか。虫は農薬で殺せばいい・・ワンパターンの思考回路が、虫の実態をわからなくさせ、益虫すらも殺してしまっていた。(これは人間の都合で益虫、害虫と呼んでいるだけで、もともと自然の中には益も害もないですが・・)
「自然には何一つ無駄なものはない」一つの大きな真理を、この本は教えてくれます。
きゅうりの巻きひげ
面白いのは、ラストのあたりに、きゅうりのひげの実験がでてくるんです。これは、きゅうりのキネシオロジー反応だと思わず笑ってしまいました。
きゅうりの巻きひげの前に、指を1本だすんだそうです。すると、ひげが指に絡まる人と絡まない人がいるんだとか…。
実際、きゅうりには筋肉はないのですが、生体反応と言い変えましょうか。
木村さんによると、野菜の中でもきゅうりだけは、巻きつく巻きつかないがはっきりわかるんだそうです。
木村さんは、やさしい人かそうでないか、きゅうりがわかるのではないかと、書かれていました。ですから、必ず一人で実験してくださいとのことです(笑)。
きゅうりの気持ちになれば、おそらくは、自分に危害を与えるだろう指には、巻きつきたくないですからね(笑)
似た話ですが、子どものころ見たアゲハの幼虫のことを思い出しました。わたし今では虫好きと公言してはばかりませんが、幼いころは、本当に虫が苦手で怖かったんです。
それで、ある日庭の植木に、グロテスクな緑と黒の縞のでっかいいも虫(キアゲハの幼虫と今ならわかるのに!)がいて、こわくて、どうしたものか、棒で突っついて、木から落とそうとしたんですね。
それで、そうっと近寄ったとたんに、そのいも虫、ぴよっ!っと角を出して背中をそっくり返したんですよ。
おもわず、「ぎゃああ~~」
あの時の驚きと言ったら、もう全身鳥肌、思わずそのまま逃げてしまって見なかったことにしました。
でもね、大人になって、キアゲハの幼虫に出会っても、もう今は、「アゲハちゃん早く大きくなってね」ってなもので、全然平気。そばに寄って手でも触れますが、そうっとさわったくらいじゃ、角なんか出さないです。
これって、自分に危害を与えるものかどうか、アゲハの幼虫は、わかってるんじゃないかと思うんですよね。
幼虫の話は余談でしたが、木村さんは、すべてのものと共存しながら収穫を得るという新しい農業の道しるべを作ってくれました。
農薬や肥料が、世界中の土壌や河川ひいては、海の汚染まで招いているのも現実です。
しかし今、私たちは、木村さんから教えられました。それは、農薬も肥料も使わない農業が、実際にできることがわかった喜びと、いつまでも腐らない自然栽培でできた作物の健康な強さ。
木村さんの自然栽培農業を、世界中に広めてゆくなら、必ずや21世紀の大きな光明になるでしょう。
ところで、木村さんの最新の本も、さっそく手に入れ読みましたが、これまたさらに驚きの連続、「やっぱり、やっぱり」という思いと面白さで、あっという間に読んでしまいました。
こちらもぜひご紹介したいと思います。続きは次に。
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「奇跡のリンゴを作った人」
今年になって、木村さん書き下ろしの著書が2冊出ました。1冊目は、5月に日経プレミアシリーズとして出た、「リンゴが教えてくれたこと」
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アブラムシを根こそぎ食べてくれる不思議な虫の発見も。この虫は百科事典にも載っていないし、大学の先生も知らない虫で、とりあえず木村虫?(笑)。
また、害虫とよばれる虫が、弱った木の毒を吸い取っているとか、生い茂る夏草が真夏の土の中の温度が上がらないように守っているとか、今まで悪いことだと常識で思われていたことが、ことごとく覆されるのですが、なぜかそれが小気味よく感じてしまいます。
自然の中で農業をするものが、自然のことをどれだけわかっていたのでしょうか。虫は農薬で殺せばいい・・ワンパターンの思考回路が、虫の実態をわからなくさせ、益虫すらも殺してしまっていた。(これは人間の都合で益虫、害虫と呼んでいるだけで、もともと自然の中には益も害もないですが・・)
「自然には何一つ無駄なものはない」一つの大きな真理を、この本は教えてくれます。
きゅうりの巻きひげ
面白いのは、ラストのあたりに、きゅうりのひげの実験がでてくるんです。これは、きゅうりのキネシオロジー反応だと思わず笑ってしまいました。
きゅうりの巻きひげの前に、指を1本だすんだそうです。すると、ひげが指に絡まる人と絡まない人がいるんだとか…。
実際、きゅうりには筋肉はないのですが、生体反応と言い変えましょうか。
木村さんによると、野菜の中でもきゅうりだけは、巻きつく巻きつかないがはっきりわかるんだそうです。
木村さんは、やさしい人かそうでないか、きゅうりがわかるのではないかと、書かれていました。ですから、必ず一人で実験してくださいとのことです(笑)。
きゅうりの気持ちになれば、おそらくは、自分に危害を与えるだろう指には、巻きつきたくないですからね(笑)
似た話ですが、子どものころ見たアゲハの幼虫のことを思い出しました。わたし今では虫好きと公言してはばかりませんが、幼いころは、本当に虫が苦手で怖かったんです。
それで、ある日庭の植木に、グロテスクな緑と黒の縞のでっかいいも虫(キアゲハの幼虫と今ならわかるのに!)がいて、こわくて、どうしたものか、棒で突っついて、木から落とそうとしたんですね。
それで、そうっと近寄ったとたんに、そのいも虫、ぴよっ!っと角を出して背中をそっくり返したんですよ。
おもわず、「ぎゃああ~~」
あの時の驚きと言ったら、もう全身鳥肌、思わずそのまま逃げてしまって見なかったことにしました。
でもね、大人になって、キアゲハの幼虫に出会っても、もう今は、「アゲハちゃん早く大きくなってね」ってなもので、全然平気。そばに寄って手でも触れますが、そうっとさわったくらいじゃ、角なんか出さないです。
これって、自分に危害を与えるものかどうか、アゲハの幼虫は、わかってるんじゃないかと思うんですよね。
幼虫の話は余談でしたが、木村さんは、すべてのものと共存しながら収穫を得るという新しい農業の道しるべを作ってくれました。
農薬や肥料が、世界中の土壌や河川ひいては、海の汚染まで招いているのも現実です。
しかし今、私たちは、木村さんから教えられました。それは、農薬も肥料も使わない農業が、実際にできることがわかった喜びと、いつまでも腐らない自然栽培でできた作物の健康な強さ。
木村さんの自然栽培農業を、世界中に広めてゆくなら、必ずや21世紀の大きな光明になるでしょう。
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こちらもぜひご紹介したいと思います。続きは次に。
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「奇跡のリンゴを作った人」
自分では畑仕事をしないので確信はありませんでしたが、画期的な考え方なのではないかと感じました。
無農薬や、あぶらむしの話など
どうなんでしょうかね。
コメントありがとうございました。
HP拝見しました。
1日1冊読破、すごいですね。
私の大好きな木村秋則さんの本が良書に選ばれており、うれしかったです。
うちでも、家庭菜園くらいの経験しかありませんが、確かに農薬と肥料をやめた梅の木が、3年目くらいから、本当にアブラムシがつかなくなりました。
勝手に、梅の木の生命力が強くなったせいだと解釈してましたが、木村さんによれば、肥料を与えた木の余分な栄養を、虫が吸い取ってくれている・・・ということで、そういう見方があったのかと、その発想に本当に驚きました。