ハナママゴンの雑記帳

ひとり上手で面倒臭がりで出不精だけれど旅行は好きな兼業主婦が、書きたいことを気ままに書かせていただいております。

クラクフ報告(21) 最後の街歩き② 岩の上の教会~ジョック~ヴァヴェル~大広場

2015-05-25 21:54:17 | 2013年6月のクラクフ

二度目のポーランド行きが来月に迫っているというのに、実はまだ一昨年の “クラクフ報告”、完結していないんですよね・・・ 

あと一息で終わる!というところまできていながら、去年1月を最後に放りっぱなし。 理由は ① 私の怠慢(これが90%)と、 ② 去年5月に前のコンピューターがおシャカになったこと。 コンピューターに保存されていた画像は幸い外部メモリー機器にもコピーしてあったものの、アクセスするには外部機器に接続しなければならなくなった。 それからクラクフに関する情報も、たーくさんブックマークしてあったのにそのブックマークがすべて消えてしまった。 それで面倒くさくなって、(そのうち仕上げにゃあ)と思いつつ、今日に至ったわけです。 (超呆)

でもやっぱり、きちんと完結せねば。 ということで、一昨年の6月8日(土)の観光の続きです。

 

      *      *      *      *      *      *      *      *      *      *      *      *      *

 

飛ばない気球にフラれたあと、橋を渡って対岸に見えていた Church on the Rock を見に行きました。 この教会の正式名称は、Church of St Michael the Archangel and St Stanislaus Bishop and Martyr and Pauline Fathers Monastery。 通称は Skałka で、これがポーランド語では “小さな岩” を意味することから “岩の上の教会” と呼ばれるようです。

ここは、当時クラクフ司教だったスタニスワフが1079年に国王によって殺害された場所です。 彼の遺体はその後ヴァヴェル大聖堂に移され、列聖された彼はポーランドおよびクラクフの守護聖人となりました。 王家にはスタニスワフの呪いがかかったとされ、その後の歴代の王は、ここに来て先祖の罪の赦しを請わなければならなかったそうです。 教会自体は、暗殺事件以来すでに二度建て直されています。

 

血なまぐさい歴史など連想できないような、小綺麗な教会と庭園でした。

 

前庭の “スタニスワフの池” は17世紀に整備されました。 言い伝えによると、惨殺されたスタニスワフの指がこの池に投げ込まれたため、その水には癒しの効果があるそうです。 池の向こうには、7体の高位聖職者の像。 真中が聖スタニスワフ(1030-1079年)、向かって右隣がヨハネ・パウロ2世(1920-2005年)でした。

 

“スタニスワフの池” の四隅は、4羽の鷲によって守られています。 これは、スタニスワフを惨殺した王が立ち去ったあと、彼の遺体を守るため4羽の鷲が天から舞い降りたという言い伝えによるものです。 また翌日、事件を知った敬虔な農民が彼の遺体を埋葬しようと準備していると、八つ裂きにされたはずの遺体は、奇跡的にも一体に戻っていたそうです。 これも伝説ですけどね。

  

前庭の一角には、ヨハネ・パウロ2世の像も。 なるほど、ローマ教皇になられる前はクラクフ司教をお務めだったそうですもんね。

 

教会内部は、どうせ見ても(記憶が)他所とごっちゃになってしまうのでパス。 ヴィスワ川沿いに遊歩道を歩き、さよならを言うためもう一度忠犬ジョックに会いに行きました。

 

「またね、ジョック」                                 この子たちもジョックの話を学び、そのまた子供たちに伝えていってくれるといいな。

 

何となくヴァヴェルの丘を上っていったら、羊乳から作られた燻製チーズ・オスツィペック(Oscypek)を売っているおばさんがいました。

 

さわやかな初夏。                                         “マンガ” 館も見納めです。

 

ふたたび、ヴァヴェル。

前に来たときは雨が降っていたから、青空の下のヴァヴェルを見られてよかった 

 

ヨハネ・パウロ2世像の前を過ぎ、北側のゆるい階段を下ってみました。 途中にチケット売場があり、結構人が並んでいました。

 

ポーランドの国民的英雄タデウシュ・コシチュシュコの像がありました。

  

ふたたび、「ヨハネ・パウロ2世は1951年から1967年にかけてこの家に住んでおられました。」 と垂れ幕に書かれた家です。 向かい側の建物は 『ヨハネ・パウロ2世センター』 になっているらしく、静かな中庭には彼の肖像が掲げられていました。

 

ふたたび、聖ペテロ聖パウロ教会です。 グロツカ通りを隔ててこちら側にあるメアリー・マグダレーン広場に立つ像の人物は、ピヨトル・スカルガ(Piotr Skarga, 1536-1612)。 イエズス会指導者で論法者で聖人伝の著者で、ポーランド・リトアニア共和国における反宗教改革(Counter-Reformation)運動の際には主導的役割を務めた人物の一人だそうです。

広場から見える位置に、窓のひとつを本棚に見立てたオシャレなカフェ、ふたたび

 

この日、大広場ではなにやらサッカー関係のイベントがあったようです。 久々の好天(←決めつけ)の土曜日だけあって、すごい人出。

アダム・ミツキェヴィチ像も、若年層にたかられて楽しそう?             織物会館2階のカフェのテラス席に陣取り、上から下々の民を観察することに。

 

仮設グラウンドで、少年少女がサッカーに興じていました。 段々になった観客席まで組まれて、なかなか本格的。

フローズン・ラズベリー・コーヒー(だったかな?)を注文。 13PLN(¥429)だったので、チップ込で15PLN(¥495)払いました。 (1PLN=¥33で換算しています。)

 

そのあと、同じく織物会館2階にある 『19世紀のポーランド美術館』 へ。 入場料は12PLN(¥396)でした。

下左の絵は “Death of Wanda”。 クラクフを築いたとされるクラクス王(Krakus)の娘ヴァンダ王女(Princess Wanda)の死を描いたものらしいです。 下中と左は、そのタイトルも “Ecstacy”。 (ウィキペディアでは“Frenzy(狂乱)”となっていますが、美術館では“Ecstacy(恍惚)”でした。) 狂犬病にかかったような馬の表情がコワイ。 そんなうっとりしてしがみついてる場合じゃないでしょっ?! (・・・なるほど、たしかに馬は狂乱している一方、女性は恍惚状態にあるわ。)

  

絵画だけでなく彫刻作品もありました。 下左は “First Whisper of Love (はじめての愛の囁き)” ・・・ カワイイ  下右は “Ploughing in Ukraine (ウクライナの耕作)”。

 

突き当たりの壁にあった巨大な絵は、“Nero's Torches (ネロの灯火)”。 ・・・ ネロって、あの暴君ネロのこと???

これを描いたヘンリク・シミラツキ(Henryk Hektor Siemiradzki)という人、他の作品も優しげな色使い筆使いで私好みだわぁ。 この絵も、燃え立つ火がとてもリアルで上手い!

 

・・・ でもこの火って、もしかして人々を焼死刑にするために用意されたもの ・・・? 

 

これは、“Death of Ellenai (エレナの死)”。 この人の作。 美しい金髪のふんわり感が卓越!

 

“Four Horses in front of a Cottage (田舎家の前の4頭の馬)” ・・・ って、そのものやんけ! 寒村の生活の厳しさがひしひしと伝わってきそうです。

“Portrait of Helena Modrzejewska (ヘレナ・モジョレイェスカの肖像)”。 タデウシュ・アイドキエヴィッチ(Tadeusz Ajdukiewicz)作。 ドレス生地の光沢と犬の前足の毛のつややかさがとてもよく描かれていると思いました。 ちなみにこのヘレナさん(1840-1909)、美人だと思ったらクラクフ生まれの女優さんで、のちに夫とともにアメリカに移住したものの、死後はクラクフの墓地に永眠しているそうです。

 

 

名画鑑賞を終え、まぶしい午後の日差しの中へ。 初夏の観光地は、こうでなくちゃ!!

 

パフォーマーもかなりいました。  ・・・ これ ↓ ・・・ 一体どうやってやってるの?!   (この人が休憩に入るまで待って、確かめたかったわぁ。)

 

聖マリア聖堂の右手(南側)にある小さな “マリア広場(plac Mariacki)” は、昔は墓地だったそうです。 噴水(井戸かも)の上には、中世期のクラクフの学生の像。 浮かない顔をしてるのは、やっぱり勉強が大変だったから?

 

屋外の席も大盛況。 と思ったら、なぜかウサギの着ぐるみを着込んだ若い男性陣が(一人は女装)。 面白いので写真を撮らせてもらいました。 暑くないのぉ?!

 

ポーランドのストリート・フードであるベーグルみたいなパン obwarzanek (オブヴァジャネック?) を買う女性。 大広場に活気が溢れる今日は、例のおじさまもカラフルな花を持っていらっしゃいました。

 

明日は帰国なので、Wawel でおみやげのお菓子を買い込み。

  

買ったものを置きに広場からすぐのホテルに戻る途中、バーのメニューに GEISHA という名のカクテル を見っけ! “A smooth & delicate composition of Żubrówka vodka, sugar syrup, lime juice & ginger beer with fresh coriander & lemongrass” だそうです。 ・・・どんな味!?

 

 

≪ 6月8日の観光 つづく ≫

 

にほんブログ村 海外生活ブログへ  にほんブログ村


コメント    この記事についてブログを書く
« DVD 『ナチス』 と 『アウシ... | トップ | クラクフ報告(22) 最後... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

2013年6月のクラクフ」カテゴリの最新記事