経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

特許権は財産か?

2006-07-23 | 知財発想法
 先週、「ナノ・IT・バイオ知財経営戦略スキルアッププログラム」という講座で、ソフトウエア特許をテーマに話をさせていただきました。この講義が結構たいへんなのは、バリバリの知財実務の専門家から、知財とは全く関係ない仕事をされているビジネスパーソンまで、幅広いメンバーが受講されているため、どのあたりにターゲットを絞って話をさせていただけばよいか皆目検討がつかない、ということです。こういう場合はいろいろ考えても仕方ないので、「自分の得意な話をする」と割り切ることにしています。
 この講座のように、知財の専門家以外の方が参加されているセミナーでは、異分野から知財実務に携わるようになって実感した知財のイメージを、率直にお伝えするようにしています。その一つとして、
「『知財』(ここでいう知財は特許権などの「知的財産権」の意味です)って、かっちりした『財産』というより、その使い方によって得られるものが違ってくる『制度』というか、『道具』というイメージをもってもらったほうが、実態に近いように思います。」
ということをよくお話します。この意味を、きっちりと論理付けて説明するのはなかなか難しいのですが、ちょっと意外な感じがしているのは、知財の専門家以外の方よりも、知財実務経験が長い方のほうから、「言わんとせんことはよくわかる。自分も昨今の知的「財産」ブームに違和感を感じる。」との感想をいただくことが多いということです。ということは、噛めば噛むほど出てくる本物の味というか、このイメージはかなり実態を表したものなのではないか(これだけでは理解しにくい曖昧な表現ですみません。36条違反、と拒絶されてしまいそうですね・・・)、という気がしています。


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